れいんぼータウン

れいんぼータウン

聞かせない


「ねぇ、景吾、知ってる?近くに踏切がないのに、踏み切りの音が聞こえる人は近々死んでしまうんだって・・・。」
「アーン?俺がんな事信じると思ってんのか?」
「別に・・・。」
そうして二人の時間は過ぎっていった・・・。
+++++
数日後の夜、千里の携帯から電話がかかってきた。
「景吾・・・。今から会える?」
彼女の声は、何かに怯え、震えているようだった・・・。
「いいが、じゃぁ、いつもの公園で待ってくれ。」
「・・・。」
+++++
「で、どうしたんだ?」
「この前言ったよね・・・。踏み切りの事・・・。」
「それがどうした?」
「実は・・・。私、聞いちゃったの・・。どうすればいいと思う?」
「!!」
俺はかなり吃驚した・・・。
「そんな事、気にするな!」
そういって、俺は千里を抱きしめてやった。
「景吾~。怖いよ・・・。まだ死にたくない!景吾といたいよ。」
千里はついに泣き出してしまった・・・。
「千里・・・。」
「言っただろ。気にするなって、だいたい、そんな話ウソに決まってるだろ。
それに、俺はずっとお前のそばにいる!」
「・・うん。」
+++++
それから、何もなかったためあの話は、ウソだと思っていた・・・。
だが・・・。
家で、勉強していると、携帯が鳴った・・。
忍足だ・・・。どうせ、部活の事だろう・・・。
「はぁ~・・・。なんだ?部活の事か?」
「ちゃうねん!そんな事やない!千里が・・・千里が・・・。」
「アーン?千里がどうしたってんだよ?」
「買い物の帰り道、大型トラックにはねられたらしいんや・・・。」
「おい!病院どこだよ!」
「跡部の、おじさんがやってるとこや!はよ来い!」
「分かった・・・。」
+++++
「すみません。喜多原 千里の病室は・・。」
「はい。155号室です。」
「アリガトウございます。」
廊下にはすでに、氷帝R陣が集まっていた。
忍足はいつものように、冷静にソファーに座っている。
ジローもいつものように、ソファーで寝ている・・・。かすかに、涙の跡が頬に残っている・・。
樺地は棒のように立っていて、宍戸はソファーに座り、泣いている・・・。
そして、鳳はその宍戸を慰めている・・・。
すると、監督が出てきた・・・。
「監督・・・。」
「跡部・・・。入ってよし!」
そして、病室に入ってみると、千里が、ベットに横たわる千里・・・。
腹部が動いていない・・・。肌の色もいつもなら、綺麗なピンクが青白くなっている・・・。
「・・・っ。千里?オイ!千里!返事しろよ!俺様呼んでんだ!返事しろ!」
だが、返事は返ってこなかった・・・。
「どうして千里が聞こえて、俺じゃない・・。どうして、俺には聞こえないんだ・・・。
答えてくれよ。なぁ、千里・・・。」
すると、「聞かせないわよ。聞かせない!」
千里の顔が笑ったように見えた・・・。


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