れいんぼータウン

れいんぼータウン

姫禾 キリリク















2人乗り
















今日も元気にテニス部のマネージャー
寒い中、ジャージに身を包んで寒さと格闘中。
特別に許可もらってマフラーもして、跡部が作った練習メニューに目を通して指示を出す。
次は・・・・スマッシュ練習か。










「遙先輩危ない!」












鳳君の声を聞いて振り向いたら時すでに遅し・・・
誰かが打ったボールが、勢いよくあたしの方に飛んできて急降下しながらあたしの足に直撃した。
しかも足首に・・・・
なんでこんな器用に足首に当たるのか?と考えながらもボールが当たった足には激痛が走る
「いったーーい!」
今にも泣き出しそうな声を出しながらあたしは痛さに叫ぶ
現場を見た人、声を聞いて駆けつけてくれた人が、ワラワラとあたしの周りに集まってくる。
あたしはボールが当たった所を抑えてうずくまる。
「 遙先輩大丈夫ですか!?」
鳳君が慌ててあたしの顔を覗き込む
「大丈夫・・・じゃなーい!痛いよ~」
「えっと、スイマセン!」
「鳳君が打った球なの?」
「いえ、違うんですけど・・・・」
「じゃあ誰?」
「えぇっと・・・・」
犯人の名を告げる時のばつの悪そうな鳳君の顔を見て、だいたいの目星はついた。
「宍戸?」
「えっと・・・」
「宍戸なんだ」
あたしは鳳君の様子をから宍戸が犯人だとわかり、野次馬を見渡すが宍戸の姿はない。
逃げたか!?










「宍戸ーーーーーーー!」
テニスコート全面に響くだろう大声で宍戸の名前を呼ぶと、野次馬は散り、その中に宍戸は居た。
「宍戸!嫁入り前の乙女に傷つけたな!」
「悪かったって」
「全然悪く思ってないでしょ!?」
「お前の反射神経もやばいんじゃねぇの?長太郎が叫んだのにお前動かずにつったったままだったじゃねぇかよ」
「何開き直ってんのよ!謝りもしないで!」
「謝っただろーが!」
「いつよ!?」
「さっき!」
「聞いてない!」
「耳悪くなったんじゃねぇの!?」
「うわー!宍戸のくせに!」
「あっ、あの・・・先輩達・・・ι」
「なんだよ、長太郎」
「(こっ恐い)あの、 遙先輩の足大丈夫なんでしょうか」
「そうだよ!いたーい!宍戸責任とれー!」
「はぁ?どう責任とれっていうんだよ」
「う~ん・・・じゃぁ家まで送って!」
「そんなんでいいのかよ」
「なに?嫁にでももらってくれるの?」
「なっ//」
「冗談よ。軽くかわしなさいよ//(赤くなんないでよ)」
「・・・・しょうがねぇな、送ってやるから早く立て」
「え?だってまだ部活中・・・・ってあれ!?誰もいない!」
「お前が騒いでる時に終ったんだよ!」
「あらら~?」
「ほら、送ってやるから早く立て!」
「無理」
「は?」
「痛すぎて立てない。」
「どうすんだよ」
「う~ん・・・手、貸して」
「は?」
「手!」
「あ、あぁ・・・」










あたしは差し出された手をつかみ、グイッとひっぱってその反動で立ちあがる。
やっぱり硬球のボールがあたったんだ。かなり痛い。
立ちあがるだけでかなりの激痛が走り、あたしはよろけて宍戸に支えてもらう姿勢になった。
「ごっごめん//」
「あぁ//」
それから妙な沈黙があって、制服に着替えたあたし達は自転車置き場へと向かった。
「なに、宍戸って自転車通いだったの?」
「悪いか?」
「別に?悪いなんて思ってないけどね。跡部が常識からはずれてるんだなーと、再確認しただけ。」
「跡部は特別だろ。俺はあいにく普通の家の息子なんでな」
「あたしも普通の家の娘だよ」
「 遙の家って金持ちじゃなかったのか?」
「全然普通のサラリーマンよ」
「ふーん、まぁ乗れよ」
「あ、うん」
あたしは自転車の後ろに乗って、いわゆる2人乗りをした。
「おい、つかまってねぇと落ちるぞ」
「え?はい・・・」
つかまってるって、どこにつかまってればいいの??
やっぱ宍戸の背中ですか?
悩むのは後回しにして、あたしは宍戸の背中につかまった
宍戸も嫌ならなんか言ってくるだろうし・・・・
「おい」
「はい?」
「手、回さなくて大丈夫なのかよ」
「回すって...何処に?」
宍戸が、ココ。といいながら指差したのは自分のお腹で、つまりあたしに抱きつけといいたいみたい。
ここで変に意識するのもなんだし・・・・
と思いながら腕を回すと、やっぱり恥ずかしくて顔が赤面していた。
気づかれないように宍戸の顔を見てみると、宍戸の顔も赤かった。










「あのさ、ありがとね」
「別に、俺が悪いんだし・・・・足、大丈夫なのかよ」
「うん。さっきよりは痛くなくなったから。シップ貼っとけばすぐに治るよ」
「・・・・・じゃあそれまで迎えに来てやるよ」
「へ?」
「なっ治るまでだからな//」
「うん//」
走行中、あたしがさっきよりもきつく抱きしめると宍戸はちょっとよろけた
あたしの家に着く頃にはもうかなり日が暮れてて、街灯だけが道標となった。
あたしの家の前につき、自転車から下りる。
宍戸の方に振り向き、なんといっていいのか言葉を捜す










「今日は本当にありがとうございました」
「いや、原因つくったの俺だし」
「テニス、もうちょっと上達させてよね?」
「あぁ」
「・・・・あたし以外、後ろに乗せないでね」
小声で言ったので宍戸には聞こえなかったみたい
「は?なんだよ聞こえなかった」
「・・・いいのー!聞こえてなくて!じゃぁ・・・」
あたしの言葉に疑問を抱いたのか、意味がわからないという顔をしていた宍戸の頬にあたしはキスをした
「なっ//」
「お礼のキス//なーんてね!じゃ!明日も迎えに来てね!?」
あたしは自分がした大胆過ぎる行動に恥ずかし過ぎて、宍戸の
顔は見ずに急いで自分の家に入った。
玄関の覗き穴から外を見ると、口をポカーンと空けた宍戸がこっちを見てて、
しばらくすると顔を真っ赤にさせたまま自転車を発進させた。
「明日・・・迎えに来てくれるかなー・・・」
自分の部屋でベットにうつぶせになりながら自分の行動を思い返し、後悔をしながらあたしは寝た。











次の日の朝、宍戸は迎えに来てくれた。
それからあたし達は、怪我が治っても一緒に自転車に乗って登下校する姿が目撃されたとか・・・・

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