変わったお客様6

変わったお客様・その1


同僚が急いで私を呼びに着ました。 なんでもフロントで腰掛けて、今にも寝そうな日本人のお客様がおり、 話もままならないと言うのです。 よく聞いてみると、 お客様が朝来られた時にはお部屋が用意できていなかったよう。 朝の8時、しかも昨夜は満室だったためです。 お客様が予約なされたクラスのお部屋がご用意できるのはどうしてもお昼なってしまう予定。 そのことを伝え、お客様はそのまま出かけられ、 これは帰られたときのことです。 

 「お帰りなさいませ。 お部屋のご用意できております ご案内いたします。」

お客様、20代後半位の女性です。 半目状態であさっての方へ向き、こちらを見ようともしません。 無言です。 こわいよー。

 「お客様、 お気分がお悪いのですか? 大丈夫ですか?」

ここで30秒ほどの間。 眠たそうに

お客様  「あのね、私 決めたんです。」

 「えっ?」

お客様  「ここには泊まりません。」

 「何かこちらで失礼がありましたか?」

お客様  「朝10時には絶対チェックインできるからって聞いてここのホテルに決めたんです。 それが見てください、12時まで待たなければいけなくなったのよ。」(-"-;)

ホテルで公式のチェックイン時間前にチェックインを保証したい場合は どうしても前の夜からの料金を払っていただいて、こちらの方から前の晩にチェックインさせていただくという風になっています。 そうすることによって、その部屋にはその晩 誰も泊まれないので 次の日、朝着いたお客様をお部屋にすぐご案内できると言う仕組みなのです。 私達はこれを ”Pre-Register"と言います。 このことは予約を承った時点で必ず だいたいの到着時間を聞き、朝早い場合はPre-Resisterをお勧めすることになっています。

この事をさり気なーく 説明して、でもこちらも頑張ってチェックイン時間の何時間も前にお部屋を用意することが出来たと言いました。

お客様  「もういいんです。」 と もう一回

お客様  「こんな ちゃんとしてくれないホテルに泊まっても、 これから2泊する間 多分楽しくないと思うんです。 また似たような対応されたら嫌ですから。」

 「そんな事はございません。 スタッフはしっかりトレーニングされたものばかりです。 必ず良いご滞在になりますよ。 私が保証いたします。 」

お客様  「結構です。 他のところに行きます。」

もう決めてしまっているようです。 こんな形で出て行ってしまわれるのは私としてもとても残念。 でも無理に引き止めることもできないし・・・。

 「かしこまりました。 タクシーご用意いたします。 どちらのホテルまで?」

お客様  「決めていません。」

お客様、今にも眠りそうです。 

 「もしよろしければ、 少しだけでもお部屋で休んで それからでも・・・・?」

お客様  「今行きます。 でもタクシーはまだいいです。 もうほっといてください。」

と言ってロビーのソファーの方へさっさと行き、 お母様らしい方と座っていました。 お互い何も話さずに ずーっと座ったまま。 新しいホテルでもガイドブックで調べるのかしら と思っていましたが そんなこともせず。 30分くらい経って 2人でフラフラっと出て行ってしまいました。 

と、 ここまでなら普通(?)なのですが・・・・   なんと! 次の日にあの母子がシラットした顔でロビーを歩いてるではありませんかっ。 ビックリして同僚に聞いたら 今日戻ってきてチェックインしたそうです。 ( ̄□ ̄;)マジ!? 何なのー!?



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