MOOMIN KINGDOM 2

MOOMIN KINGDOM 2

1・1 出会い

その日はなんだか調子が良かった。

身体は軽く、気分も爽快であった。

それはきっと目覚めのおかげでもあるだろう。

今日は朝も普段のように暑苦しくなく、とても過ごしやすかった。

まるで春のようなすがすがしい気分になれたのも事実だ。

でもそんな事でよく僕が進んで散歩なんかしようと思ったな。

そんなことを考えながら、生まれ育った街を歩いていた。

僕の名前は大河雅人、15歳の高校1年生。

部活なんていうものは中学時代から入ったことがない。

そのせいか友達も2、3人しかできないまま今を迎えている。

高校も自分が選んだ学校というわけではない。

世間一般で言う裏口入学というやつだ。

僕が希望したわけでもなけりゃ中学校側がその真実を知っていたかというと・・・

知っていたけど知らないふりをした。

とでも言おうか・・・

それでも僕にはひとつだけ人とは違う特殊な能力がある。

人の心を読み取る事ができる。

練習したというわけでもない。

出会った瞬間、すれ違う瞬間に相手の性格を読み取ってしまう。

これがあるから僕には友達と呼べる理解者がいなかったのだろう。

さて、話を戻そうか。

僕はただ歩き続けた。

なんのために・・・??

そのうちこう思うようになったのだ。

でも歩かなければいけない、いや走るべきか・・・?

何かに引き寄せられている気がした。

何かが呼んでいるような気がした。

僕は歩いた。歩き続けた。ただ真っ直ぐ伸びたこの道を・・・

街のシンボルである太陽の丘を抜けた所に大きな池がある。

気付けばそこに立っていた。

来るつもりはなかったのに。

自分で来たわけでもなかったのに。

「なんだ?」

おかしな光景が広がっている。

目の前には不特定多数の人が・・・

しかも顔立ちも服装も現代の人から軍服を着た人まで。

ただのコスプレではない老若男女がずらりと・・・

みな困り果てたような顔をしている。

まるでそこに存在する意味が分からないように・・・

ただ僕はそれを呆然と見ていることしかできなかった。


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