| 第7話 日本人、悪い! |
| 奥
の部屋からは、楽しげな歌声が聞こえてくる。オーナーは「他のお客さんもいることだから」と、我々に先ほどの部屋に入るよう言ってきた。このオーナーも、日本語がとても上手である。 が 、部屋に入れと言われて、それに素直に従う馬鹿はいない。我々にとって部屋に戻ることは、自ら監禁されに行くことを意味する。それこそ、外から鍵でも掛けられようものなら、どうしようもない。 “いかにして店外に出るか” まず、これを何としてでもクリアしなければならない。 我 々を連れてきた男曰く、「飲んで歌ったらお金払うの当たり前、払わない日本人、悪い」 なるほど、ごもっとも。 返す刀で、「 竹島、日本人悪い 」 ・・・・・。 思 わず、吹き出しそうになった。ちょっと待てよ、それとこれと何の関係があるんだ。 苦笑いしながら、その場は「分かった、分かった。竹島問題は、日本が悪い」と言っておいた。 だが、この法外な勘定ばかりは一歩も譲れない。 お 互いいくら言い合っても、埒があかない。そこで、警察に行って話をしようと提案した。すると、警察をここに呼ぶと言い、さも慣れた手つきで携帯電話からダイヤルし始めた。その自信たっぷりの態度に、仲間が扮した 偽警官 か、あるいは、 薬(賄賂)の利いた警官 を呼ぶのでは、と疑ってしまった。 ダ イヤルしようとするのを一旦制し、警察に行くか呼ぶかで、またもめた。 |
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