「ケネス・アンガーはクロウリーに傾倒し、『INVOCATION OF MY DEMON BROTHER』などの短編映画で、クロウリー哲学を映像的に表現しようとこころみた。また、ケネス・アンガーはレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジや、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リャードらに、それを教えたとトニー・サンチェスの『UP AND DOWN WITH THE ROLLING STONES(ローリングストーンズ夜をぶっとばせ)』にはある。特にジミー・ペイジはスコットランドのネス湖のほとりにあった、クロウリーの別荘を買い取るほどに熱中していた。ケネス・アンガーは《悪魔教会》設立以前、ラヴェイのオカルト研究グループに参加しており、《悪魔教会》にクロウリー哲学を持ち込んだのも彼ではないかと言われている。 」
『パワーズ・オブ・テン』(1968年・1977年 原題:「POWERS OF TEN」)は、イームズチェア等で有名なチャールズ&レイ・イームズ夫妻が1968年と1977年(カラー版)の2度に渡って制作した短編科学映画。シカゴの公園に寝そべる男女から徐々にカメラが上空へパンして太陽系、銀河、宇宙へとスケールが十の累乗で拡大して行ったかと思うと、今度は急速に男に戻って細胞の中まで入っていくという、わずか9分半の驚くべき“旅”の全記録である。