小説<タイトルは未定>


性を愛していく恋をまさか自分がするなんて。……‥今から六年程前のあの出会
いが偶然だったのか。今となってはそれを運命と考えるしか無いのかも知れない
。ただ全ての運命が永遠の愛だったり一生を沿い遂げる物では無いのかも知れな
いと言う事をここで述べておこう。………‥
あれは六年前。私は当時22歳で少し大きめなパチンコ屋の主任をしていた。少
し若すぎる主任の職務を背伸びしながら毎日が緊張の連続だったのを憶えて居る
。今おもうとあの日私の職場での先輩でありながら良きライバルだった田島の送
別会から運命の時計が時を刻みだしたのかもしれない。当時私の店では主任が不
正行為をはたらいた為にクビになりその時班長だった私と田島とで主任の座を争
っていた。仕事のマジメさや真剣さは私より田島の方が上だった私はどちらかと
言うと他の店員からのウケが良くそれ以外は地道に出勤態度の信用性として人よ
り常に早く出勤をして遅くまで仕事をしていた。何を基準で選んだのかは定かで
は無いが主任には私が選ばれ田島は補佐という形に落ち着いた。何処の世界でも
ある事だが主任選に破れた田島は自分から退社を申し出たのだった。私は彼が居
る事で自分に常に完璧さを求めお互いに良い緊張感の中で毎日を過ごして居た。
それが彼の退社と言う出来事によって緊張感が無くなり今まで見えなかった物が
目に入る様になっていった。…‥私の記憶ではあれは田島の送別会の前日だった
一人の女の子がアルバイトで入って来た。彼女の名
前は岡村美和。当時19歳で初心者だったここで私の名前を述べて置こうと思う
。名前は高木和樹前に述べた様に年齢は22歳だった。初心者の店員教育は以前
から私の役目であったがその時期は主任になったばかりと言う事もあって私の後
に班長を任せて居た斉藤に彼女の教育係を任せた。岡村さんの印象はかなり良か
った。ある意味一目ボレと言ってもおかしく無いぐらい私の彼女への印象は良か
ったが店の方針もあって社内恋愛は禁止だった為にそれ以上の関係や思いはその
時点では無かったと思う。その当時は私のライバルであった田島が退社した事で
店の中では実質的にトップの位置に私は居た。主任がやめた時期にマネージャー
や店長の不正も発覚して居た為に私が主任になった時には上は直に経営者という
状態だったのだ。確かにあの時に私の中で大きな変化が起きて居た。ライバルを
失った事で気が抜けて居た事もあったし仕事に対しても何処かやる気と言う部分
が無くなっていたのだ。そんな中だった新人のバイトだった岡村さんがミスを連
発して役職者会議で周りからのクレームや彼女には勤まらないのではと言う声が
ではじめていた。私は経営方面で営業企画やチラシ
作りをして居た為に少し店員の教育に関して手を出さずに居たが彼女をやめさせ
る事には反対だった事もあってしばらくの期間主任預かりとして教育をし直す事
で会議は終わった。うちの店のフロアーは四つに別れて居る一つはメインホール
で入り口からすぐの大きなフロアーでそこから奥へ一段上がった所にカウンター
前の中ぐらいのフロアーがあり。そしてカウンター横の自動ドアを出て別棟にス
ロット専門のホールがある。そして最後にメインホールの二階に少し小さ目なフ
ロアーがあります。通常は新人で特に初心者の場合は二階フロアーで教育を受け
てから各フロアーに割り振って行くシステムになって居て彼女も一週間の研修を
得てカウンター及びカウンター前ホール係を担当していた。私は彼女を二階ホー
ルに回して新人教育を始めた。二階のホールはコーナーが五つに別れて居たスロ
ット,CRのセブン機,現金機の羽物に権利物とセブン機だった。小さなカウン
ターもあって全てに対応して居る事もありゆっくりじっくりと仕事を教えるのに
は最適だった二階は客の入りが悪かった為に通常でも一人で担当するフロアーだ
ったので教育期間中は私と彼女二人でホールを見て
いた。初めの内は主任として一から基本をじっくりと教えて居たが三日もすると
彼女の事が気になって仕方無くなっていた。元々一目ボレするくらい好みのタイ
プであったし一日中フロアーで二人だけでくだらない会話をしたり騒いだりして
居る内にお互いに違う感情を持ち出すのにはそんなに時間は掛からなかった。周
りから見ても仲の良いカップルにしか見えないぐらいイチャイチャとして居たし

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