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空を超えて~、ららら星の彼方~♪アトムがコンピューターアニメーション映画になって帰ってきました。とんがってる頭も足から火を噴いて飛べることも知ってるんですが、どんな話だったのか覚えていなかったので何だか新鮮でした。空中都市メトロシティは理想郷です。富士山とその周辺だけ空に浮かんでいるような近未来都市なんですが、雑用は全部ロボットがこなしてくれて、壊れたら地上に捨てるだけというシンプル&クリーンな生活を人々はエンジョイしていました。大統領選を有利に運ぶためストーン大統領に目を付けられた天才科学者テンマ博士は、ピースキーパーという平和維持のためのロボットを開発中。その動力源となる『ブルーコア』を開発したのは友人のお茶の水博士でした。テンマ博士と同様に子供ながら天才的な能力を発揮する息子のトビーは、学校の勉強より父親の仕事に興味津々。こっそりピースキーパーの実験場に忍び込んでいました。究極のエネルギー『ブルーコア』を作るにあたって、相反する『レッドコア』というエネルギー源が作られてしまうんですが、お茶の水博士の制止を振り切ってストーン大統領がピースキーパーに『レッドコア』を挿入してしまうんです。暴走したロボットはトビーを飲み込み、悲嘆にくれるテンマ博士はトビーにそっくりなロボットを作り上げました。『ブルーコア』を動力源としています。しかし息子としてそのロボットを愛せないテンマ博士は彼を拒絶し、ブルーコアを狙うストーン大統領にも追われ地上へ落ちたトビー。地上のゴミために住む子供達と出会い『アトム』と名乗って一緒に暮らす事になります。強くて優しくてお利口さんなアトム。全然ロボットに見えないんですけど人間とは一線を画しているんですね。ロボットだと分かった途端、友達から物に変わってしまうんです。『ATOM』(原題:Astro Boy)は、2009年デヴィッド・バワーズ監督のアメリカ映画。手塚治虫の漫画『鉄腕アトム』を原作としています。期待してなかったんですけど、面白かったです。公式サイトはこちらです。Astro Boy
2011/12/07
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15年前に放送されたTVシリーズ『花より男子(はなよりだんご)』全51話、ここ数日どっぷり浸かっていました。こんなお金持ち学校に行かなくてよかったな(行けないけど)というのと、こんな華やかな高校生活うらやましいなと思う気持ちが交錯しつつ、主人公たちの活躍や恋のドラマに一喜一憂。日本だけでなく海外でもドラマ化されてるみたいで、韓国ドラマになっているのをちらっと見たことがあったんですが、その時はのめり込むことはなかったんですけどね。英徳学園は幼稚園から大学までの一貫教育で、主に名門の子女が通う学校でした。親からの多額の寄付で成り立っていて、特に道明寺司(どうみょうじ つかさ)や花沢類(はなざわ るい)たち花の4人組(F4)と呼ばれる大財閥の息子たちには先生すら逆らうことの出来ない状態。高校から編入した牧野つくしのようなボンビー(貧乏人)にとっては、何事もなく無難に3年間を終えることだけが唯一の望みだったんです。ところがある日、友達のマキコちゃんがF4に絡まれているのをかばったことで、つくしは全校生徒から陰湿ないじめをうけることになってしまいます。もともと正義感の強い姉御肌だった彼女。『あたしは雑草のつくし、踏まれても負けないわ!』誰もが怖れていたF4のリーダー道明寺に宣戦布告の蹴りを一発お見舞いするんですね。大財閥の御曹司としてチヤホヤされてきた彼にとっては、唯一頭の上がらなかった姉を思い起こさせる衝撃的な出来事だったんでしょう。なんと彼女を好きになるんです。でもつくしには密かに心を寄せる人がいました。いつも道明寺とつるんでいながら行動の端々に優しさの見え隠れする美青年、花沢類。ところが類には心に決めた2つ年上のスーパーレディ藤堂静という存在があったんです。恋の一方通行に加えて、昔から道明寺を一途に慕っている後輩の桜子、道明寺に恨みを持つモデルのジュン、つくしの小学校の同級生の和也が絡んで来てことはより複雑な方向へ。しかし道明寺のつくしに向ける熱い想いは、次第に彼女の固い心の扉を開けて行くのでした。最大の難関は道明寺の母親、楓(かえで)の妨害工作です。確かに大財閥の跡取り息子がどこの馬の骨とも分からないパンピー(一般人)に熱を上げているとなると、親としては心配でしょうね。リストラされて困窮している牧野家にお金で別れさせようと押し掛けたり、許嫁の大河原財閥の娘を出して来たり、またこの許嫁の大河原滋(おおかわら しげる)っていう女の子がいい子なんですよ。さらに奨学金制度をちらつかせて、つくしを海外に追っ払おうとさえします。あんまりいろんな事件が次々起こるもんで全てが一年以内の出来事だとは思えないほどなんですが、つくしはよく頑張ったと思いますね。パンピーの星ですよ。さて、この恋の行方は?こんな世界もあるんだなあって言う大金持ちの生活の一端も覗けた気がしました。自家用ジェットで所有してる島に遊びに行ったりとか、豪華クルーザーでパーティとか周りにそう言う人いませんでしたからね。唯一自分が理解できたのはパ-ティで踊ってたワルツくらいです。ああ、ヴェニーズワルツ練習しなきゃ。それはそれとして、このお話、面白かったです。日本では続編ドラマもあるみたいですね。
2011/11/29
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ベルギーから帰って、ここのところずっとボクシングの試合を見ていました。10年くらい前に日本テレビ系列で放送されていたボクシング・アニメ『はじめの一歩』全76話、試合のシーンが多く展開が速くて面白かったです。主人公の幕之内一歩(まくのうちいっぽ)は内気で目立たない少年でした。女手一つで育ててくれている母親を助けて家業の釣り船屋を手伝いながら高校に通っています。いつも3人組の不良にいじられて抵抗することも出来ずに殴られるままだった一歩。あるときランニングの途中だったボクサー、鷹村に助けられ自分もボクシングをやってみたいという気持ちが芽生えます。全くの初心者でしたが彼には強靭な足腰がありました。鷹村の所属する鴨川ジムに連れていってもらい、サンドバックを初めて叩いた威力はみんなを驚かせます。お客さんの重い荷物を担いだり不安定な船の上でバランスをとる釣り船屋を手伝っていたことで自然と培われていたものでした。ボクシングの世界はよく分かりませんが、プロになるには年齢制限があるらしいんですね。その年齢に達していないのは一歩だけではなく、もう一人、同じ年の宮田がいました。彼は父親もボクサーだった影響で英才教育を受け、アマとはいえプロでも通用するほどのテクニックを身につけています。なんかヒカルの碁の塔矢アキラ君か、スラムダンクの流川君といったクールな二枚目でした。一歩は宮田を目標に練習を重ねて行きます。プロになると体重別に階級が別れて、それぞれチャンピオンを筆頭に順位がついているようです。フェザー級5位とかミドル級3位とか。知らなかったんですけど1位とチャンピオンは別なんですね。職場で『社交ダンスにも階級がある』と言ったら、『何キロ級ですか』って言われてたまげたことがありましたが、柔道などの格闘技ってみんな階級に体重が絡んでます。もしそうだったら私なんか必要以上に上の階級に出なくちゃいけないから大変なところでしたよ。さて、一歩君は最終的には19才でフェザー級日本チャンピオンになります。しかしその道のりは大変なものでした。試合はいつも自分の実力を超える相手で、しかも毎回ぼこぼこに打たれた上、ギリギリ逆転勝利。見てる私の方が拳に力入って筋肉痛になるくらいでした。ただ強いだけでなく、性格が超素直ないじられキャラで、まじめで練習熱心、しかも親孝行なので視聴者のウケはよかったんじゃないかと思います。好きな女の子にも何も言えない奥手すぎるところはちょっとイラっとくるかも。セコンドやってるジムの会長、ときどきいいこと言います。『努力したものが全て報われるとは限らん。しかし、成功したものはすべからく努力しておる。』『地味なことの反復になるが、優秀な選手ほどその努力を惜しまないと知れ。』努力なんて今時流行らないかもしれませんが、その積み重ねが大きな成果を生むんですね。このア二メ、音楽がかっこいいんですよ。途中に挿入されるウッドベースの前衛的なメロディがただの少年漫画じゃないぞって言う雰囲気を出しているんです。一歩君たちの練習も半端じゃないので、私もちょっと見習って一緒に筋トレしながら見たりしてました。出て来るキャラがみんな体脂肪率0みたいな凄い筋肉質の人たちばかりで、筋肉の形ってこうなんだなあなんて感心してしまいます。大将はぽにょぽにょでどこに筋肉が隠れてるのか全然見えてないのでね。アニメ見て覚えたリバーブローとかデンプシーロールとか鏡の前でスローモーションで真似して喜んでます。するとそこへ大将が。『なにそれ。うふっ?』うふっじゃないよ。ピーマンとかカブとか言う名前の防御スタイルなんだからね。『うふガード?』これね、ピーカブースタイルと言うそうです。マイク・タイソンが使ってたとのこと。ピーカブー(Peekaboo)は英語で『いないいないばあ』のことだそうです。私がやると『うふっ』って言ってるみたいに見えるらしい。何が違うんでしょう…。
2011/11/09
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物語の中で子供が次第に成長して行く姿を見るのって、朝の連続テレビ小説ではよくあるパターンですけど面白いものですね。以前アニメで見た赤毛のアン、続きの本があることは知っていましたが読んだことはなくて、その後どんな風になって行くのか知りませんでした。先週たまたまテレビつけたらNHKのBSシネマで「赤毛のアン」を特集していて、その続編も見られるようでしたので喜んで録画予約しておいたんです。実際にカナダのプリンス・エドワード島で撮影して、人気が高かったテレビシリーズをハイビジョン・デジタルリマスターによる完全版で一挙放送するというもの。アンは、18才になっていました。育ての親だったマシュー・カスパートが亡くなり、マリラとグリーンゲーブルズで暮らしながらアヴォンリー・ハイスクールの教師として働いています。心の友のダイアナは結婚、一方アンの方は頭脳を競ったギルバートが心を寄せていることを知りながら友達以上の感情を持つことが出来ません。作家になりたいという夢は持ち続けていて、出版社に原稿を送りはしますがいい感触は得られずにいます。ダイアナが没になった原稿を製粉会社の懸賞に勝手に応募して賞金ゲットで一躍街では有名人になりますが、アンの目指している夢はまだ遠くかけ離れていました。ある日、恩師であるステーシー先生からキングスポートにある名門女子校で教師にならないかと誘いを受けます。そこはプリングル一族が支配する保守的な街でした。アンは赴任直後からブリングル家の生徒たちの妨害工作でトラブル連発。規律を重んじる校長からいびられ、父兄からも抗議が殺到。寄付金もストップされてしまいます。この頃の先生の地位ってそれほど高くないんですね。裕福な家庭は家庭教師をつけるという貴族的な風習がまだ残っていた時代なんでしょうか。先生は一介の使用人といったイメージ。アンも自分のことを『ただの教師』と言っていたし、校長先生ですら自分の立場を『教えることしか出来ないオールドミス』みたいな呼び方をしていて、スポンサーになってくれている裕福な家の人には頭が上がらない感じなんです。働く婦人の地位が確立されたのってそう言えばわりと最近ですもんね。理事長であるステイシー先生はアンのために一計を講じ、学芸会を企画します。自分の娘が舞台に立つとなるとブリングル一族であっても喜んでお金を出してくれるのでその収益金をそっくり学校運営の資金に充てようと言う訳です。当日になって主役が病気なんて言う、普通だったら致命的な障害もアンの機転で乗り切り学芸会は大成功を収めます。アンは生徒たちからも父兄からも信頼を得るようになり、一年が過ぎました。ギルバートは医学生になっていて、お互い好きなんですけど相変わらずすれ違いは続いていて、学友のクリスティンと婚約したと聞かされます。アンはプリングル家のハンサム船長から求婚されるし、このまま大金持ちの後妻になるのかって一時はハラハラしましたが、そうはなりませんでしたね。最後に里帰りしたアンは、ギルバートが重病で死にそうという噂を耳にします。患者さんから猩紅熱をうつされて今晩が峠だと聞かされるんです。ギルバートのアドバイスで書いた本が初めて出版されることになったというのに。アンは本を持ってお見舞いに行くんですね。このままギルバートが死んじゃったらどうしようと思いましたよ。つい100年も前に書かれた小説だってことを忘れます。このお話、原作は皆さんよくご存知のカナダの作家モンゴメリの作品なんですが、どうもテレビシリーズの方は『アンの青春』だけじゃなく更に続編の『アンの愛情』と『アンの幸福』まで含まれた内容のようです。1988年ケヴィン・サリヴァン監督の作品。本を読んでおられる方に取っては、カットされてるエピソードがいっぱいあってひょっとするとがっかりされるかもしれませんが、私としては人間的にアン・シャーリーが大好きなので大変面白かったです。
2011/10/18
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雲の上では大変なサバイバルが繰り広げられていました。最強の雷神エネルはスカイピアを消滅させて、理想郷フェアリーランドへ旅立つ計画。そのための箱船も完成していました。空島・スカイピア編に続く第174話から第195話までのお話です。生き残ったのは5名。元神のガンホール、シャンドラの戦士ワイパー、剣豪ゾロ、航海士ナミ、そして考古学者ロビン。『我は神なり。』エネルは雷と引っ掛けた駄洒落言ってましたけど、誰も彼の2000万ボルトの放電パワーには太刀打ち出来ません。ただ一人を除いて。今までうわばみに飲まれて出ようともがいていたゴムゴムのルフィ、かれは電気を通さない身体なんですよね。神に勝てる唯一の新人類です。でもエネルだって使えるのは電気ばかりじゃありません。黄金で造られた船を電熱で溶かしてルフィの腕を封じ込めてしまいました。ここちょっと腑に落ちなかったんですけど、金属溶かすくらい熱が発生させられるならゴムだって普通溶けますよね。でも幸いルフィは溶けませんでした。ここで突然ですが物語は400年前に戻ります。『うそつきノーランド』と言う童話になってしまった伝説の冒険家モンブラン・ノーランドの物語。彼は植物学者でもあり、冒険の末たどり着いたジャヤという島で人々が冒されていた病を治してあげるんです。ノーランドはジャヤの大戦士カルガラと親友になり、ジャヤの黄金都市を見せてもらうんですね。島には黄金の鐘があって、いつも島中に美しい音を響き渡らせていました。再会を約束して国に戻ったノーランドは王様にその話をして今度は一緒にジャヤに行ってみることになります。ところが大変な航海の末たどり着いてみると黄金都市は跡形も亡く、ノーランドは嘘つきということで処刑されてしまいました。実はルフィたちが乗って空島へやって来たのと同じ、海からの突き上げる海流ノックアップストリームに、島ごと持ち上げられて空に行ってしまっていたんです。天上にある土の島は、シャンドラの祖先たちの土地だったんですね。黄金郷は空にありました。ルフィは世話になったノーランドの子孫にそのことを知らせてやろうとします。そのための一番の方法は、地上にまで響き渡るように黄金の鐘をならすことです。ところがエネルもその鐘に興味を示していました。大きなマメの木ジャイアント・ジャックに引っかかってる鐘を果たして鳴らせるのか。鐘にはもう一つの秘密が隠されていました。考古学者ロビンが20年間探し続けて見つけられなかった失われた歴史『リオ・ポーネグリフ』への鍵となるのか。古代文字で刻まれていた海賊王ゴール・D・ロジャーが残したメッセージとは。黄金の鐘って変な音なんですけど、アラバスタに雨が降ったときと同じくらい感動的でした。信じられないけど死んだと思ってたいい人たちはみんな生き返ります。悪い神官は死んだみたい。エネルは生きてます。一人空島を去り彼の理想郷に向いました。たどり着けるのかどうかは未定。そしてすべての啀み合いは終わりました。みんな仲良く宴(うたげ)です。アラバスタのビビのような、けなげで美しい天使コニスさんと『すいません』が口癖のお父さんの助けをかりて、ルフィ達は空から地上へ戻ります。空に平和をもたらしてくれた海賊団を見送るため、黄金の鐘が鳴り響いていました。まだまだ冒険は続きます。関連サイトはこちらです。
2011/10/13
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グランドラインを航行中のルフィ一味、アラバスタから考古学者のニコ・ロビンが加わって現在メンバー7名。今度は空から大きな船が降ってきました。TVオリジナル編に続く第144話から第173話までのお話です。船を調べてみると落ちて来たのは200年前のガレオン船で、『スカイピア』という空島の地図を発見します。この辺の発想がぶっ飛んでて面白いですよね。空に島があるなら行ってみたいです。でもどうやって?手がかりを握っているのはジャヤという島に住むモンブラン・クリケット。ノースブルーの子供なら誰でも知っている童話『うそつきノーランド』の子孫でした。ノーランドはジャヤが黄金郷だと言って王様を騙した罪で死刑になった冒険家でしたが、本当に嘘つきだったのか決着を付けようと海底に沈んだとされる遺跡を探し続けています。『空島に行きたい。』というルフィたちを助けて、定期的に海底から突き上げる海流(ノックアップストリーム)に乗せてくれます。雲海という言葉がありますけど、本当に空に海があるとは思いませんでしたね。しかもそこには白海(7,000m上空)と白々海(10,000m上空)という2段構えの世界があって、住人は天使みたいな羽が生えてるんです。雲にも2種類あって、石みたいに切り出して加工する島雲と船が走れる海雲から出来ています。海雲は海底がないので下手に泳ぐと地上に真っ逆さま。島雲はマフっとしていて触り心地がよさそうです。動力源はダイヤルという名の貝殻。渦巻きのてっぺんを押すと、風を出したり熱を出したりいろんなダイヤルがあって、それで調理したり船を動かしたりしています。この世界の王様を『神』とみんなは呼んでいて、8年前からゴッド・エネルという名の雷神が仕切っていました。どうも神の世界にも政権交代があるらしいです。ゴッド・エネルは悪で、4人の強烈に強い神官と50人の神兵、警官らしきホワイトベレー部隊がいて、スカイピアを牛耳っていました。住人たちの動きをマントラと呼ぶテレパシーみたいなもので感知し、命令に従わないと即天罰(雷)が下ります。ルフィたちは入国税を払わなかった罪で犯罪者となり、アッパーヤードと呼ばれる神の住む聖地に入って行くことに。ここに入ると殺されると住民たちは怖れて近づかない場所です。実はこのアッパーヤードは空の住民たちがバースと呼んで憧れる土で出来ているんです。なぜ空に土が?この辺の謎も次第に明かされて行くことになりますが、ここにはシャンドラと呼ばれる先住民がもともと住んでいて、神から土地を奪回するために常にゲリラ戦を繰り広げていました。シャンドラとルフィたちと神の軍団の三つどもえの戦い。まだ途中です。面白かったのは4人の強烈に強い神官がそれぞれ縄張りを守っていて、聖地に足を踏み入れたものに選ばせるんですね。紐の試練、沼の試練、鉄の試練、玉の試練。皆さんならどれを選びますか?さてこの先どうなるのか、何となく想像はつきますが、いまのところルフィたちはバラバラにはぐれてかなり不利な状況に陥っています。ルフィは巨大なウワバミに飲み込まれたみたいだし、ゾロはシャンドラの戦士との戦いで足に銃弾を受け負傷。サンジとウソップはゴッド・エネルの雷に当たって命はあるけど黒こげ。ナミは8年前まで神だったガン・ホールが去って船に一人ぼっち。遺跡に向かったロビンは神官長と戦いの最中、チョッパーは沼の試練担当の空番町ゲダツと戦いかなりボロボロです。みんなとはぐれてべそかきながら遺跡にやってくるチョッパーがかわいすぎて、そこばっかり何度も見てしまいました。大将は毎日それの物まね練習してます。どこで披露する気だろう?関連サイトはこちらです。
2011/09/24
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海軍の封鎖を振り切り、ようやくアラバスタ王国から脱出した麦わら一味の新しい冒険が始まります。アラバスタ編に続く第131話から第143話までのお話です。エピソード的な小さい話しが続きました。船医のチョッパーが、初めて診た患者の話。航海士ナミが世界地図を書く夢を実現していく話。コックのサンジがオールブルーを夢見る子供のコックの手助けをする話。狙撃手ウソップが伝説の巨大花火の打ち上げに一肌脱ぐ話。剣豪ゾロが賞金稼ぎだった頃の活躍。全部一話完結で進んで来るんですが、それぞれのエピソードに心を豊かにしてくれる小さなやさしさがつまっていて、花火大会の大玉のあとの小玉のような輝きを持ったお話でした。次の二つはちょっと長めのお話。海賊相手に金貸しをやっていたゼニィ、今は島にたった一人で住んでいて、そこにルフィ一行がやって来るんです。チョッパーの見立てでは、心臓が悪くてもう先がないというゼニィ。金勘定にうるさく、嫌なジジイくらいに思っていたみんなも、死期が迫っていると知ってからは、彼をなんとか元気づけようと奮闘します。自分も海賊になりたいという夢を諦めていたゼ二ィですが、『年なんて関係ねえぞ。今から海賊になりゃいいじゃねえか。』というルフィの言葉に一念発起。そこへ、財宝を島に隠しているのではないかと思い込んだ悪い海軍将校がやって来て、海賊ゼニィも大活躍というわけです。最後の話しはニコ・ロビンが船の上でずっと読んでいた本『虹色の霧』に関するエピソードでした。どうもその霧は異次元空間への入り口らしく、時々出現して、そこに入った船は二度と戻ることができないという不思議な話です。簡単に言うとそこにルフィたちが入っちゃう訳です。元海賊の悪市長ウエットンは虹色の霧の中に眠る財宝を狙っています。その霧の中では時間の進み方が遅く、50年前に誤って入ってしまった子供達がそのままの姿でそこにいました。彼らを救うために何を言われようと研究を続けて来たかつての仲間ヘンゾ博士もルフィ達と一緒に霧の中に迷い混んでしまいます。今までと毛色が違ってSFでしたね。このシリーズはTVオリジナルって言うタイトルからして原作にはないつなぎみたいなエピソード集なんでしょうか。まとめてご覧になりたい方はこちら。予告編を見たかぎりでは、次は空に行くようです。
2011/08/24
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アラバスタ王国の危機を救う壮大な物語でした。チョッパー登場・冬島篇に続く第93話から第130話までのお話です。ついにアラバスタに上陸したルフィ一行。ここは真夏の太陽が照り続ける砂漠の島でした。もう3年も雨が降っていません。反乱分子達は雨が降らない理由を国王のせいではないかと疑っていました。ダンスパウダーという雨を降らせる粉があって、国王がご禁制を破ってこれを使い自分の宮殿のある場所だけ雨を降らせているのではないかというのです。しかしコブラ王は国民のことを真っ先に考える名君でした。すべては犯罪組織バロックワークスの罠だったんです。オアシスは枯れ、街は砂に埋もれ、不満をつのらせた人々は反乱軍となって膨れ上がり、今にも王宮に襲いかかる勢い。バロックワークスの陰謀に気付き潜入調査していた王女ビビは、果たして反乱軍と国王軍の無益な衝突を止めることができるでしょうか。バロックワークス社のナンバーが付いた強いエージェント達もこの島に大集合、しかもルフィ一味を追って海軍までやって来て今まで以上の壮絶な戦いが繰り広げられます。ここで一つ押さえておきたいのは、『王下七武海(おうかしちぶかい)』。この物語は主に海賊と海軍の戦いから成っているんですが、世界政府公認の海賊っていうのが7人いるらしいんです。政府に代わって極悪海賊を退治してくれるということで、相当名の知れた海賊なんですが、その一人に今回登場するサー・クロコダイルという人物がいます。すなすなの実を食べた砂人間で、どんな攻撃もさらりとかわす上に、彼が右手で触れただけで人も大地も干涸びてしまうという恐ろしい能力を持っています。クロコダイルはアラバスタに伝わる強力な古代兵器を我がものとし、乗っ取ったアラバスタ王国を拠点に世界征服を目論んでいたんです。街を度々襲う砂嵐も、3年も続く干ばつもすべて彼が引き起こしていたことでした。クロコダイルの強さの前に誰も屈するしかなかったんですが、ルフィは果敢に戦いましたね。普通の人なら何回も死んでるくらいの傷を負いながらも復活するんです。悪魔の実の能力者って、というより、この物語に出てくる極悪人以外の登場人物は不死身です。怪我しても回復力が超早いし。いつもバラエティに富んだキャラクターが登場して、誰を紹介しようか悩むんですがルフィのお兄さん、火拳のエースが登場します。炎を自在に操れてとんでもなく強い上に弟思いのいい兄さんです。いまは白髭海賊団に身を置いています。今回はちょっとだけ行動を共にしたきりですぐに去ってしまいましたが、いつの間にか消えてる去り際もなかなかカッコいいですね。強いという意味では国王軍の鳥人間ペルが印象に残ります。王女に対するしゃべり方が何かヒカ碁のサイに似てました。アラバスタ国民を皆殺しにしようと仕組まれた爆弾を空高く運び上げ『我! アラバスタの守護神・・・ファルコン!』の言葉とともに消えたシーン、ご覧になった方は胸を熱くされたことでしょう。それと、ダンサーがいるんですよ。バロックワークス社のしかも幹部社員。Mr.2ボンクレー。オカマのせいか、通常いる女性パートナーがいません。マネマネの実を食べた悪魔の実の能力者で、変身を得意としてるんですが、戦闘はバレエ拳法。『くる日もくる日もレッスン』で鍛え上げられた脚力は岩をも砕きます。根はいい奴で、最後はルフィ達のために海軍と戦ってくれてましたね。大将はボンクレー(盆暮れ)のしゃべり方の真似が大好き。そしてチョッパーに次ぐ第7のメンバーがルフィ海賊団に加わります。特技は『暗殺』とかいう怖くて美貌のお姉様、ニコ・ロビン。バロックワークス社ではクロコダイルの右腕として活躍していましたが、本当は考古学者です。知的でクールなのは分かりましたがまだ今のところ彼女の生い立ちは謎に包まれています。アラバスタの戦いではルフィ以下、ゾロ、サンジ、ナミ、ウソップ、チョッパーみんなが力を合わせてバロックワークスを壊滅へと導くんですが、基本的にはほとんど1対1の戦いなんです。対峙する相手は必ずと言っていいほど格上で、どう見てもかないそうもないんですがそこを超えて行く所がいいですね。逃げ出しそうになるけど逃げない。死にそうになるけど死なない。自分も見習ってチャレンジ精神を忘れないようにしたいと思います。ルフィに『オレはオメエのこと嫌いだな。』って言われないように。
2011/08/12
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ディズニーが50作目の長編アニメ記念作品として世に送り出したミュージカル・ファンタジー。オリジナルのグリム童話をご存知の方はあまりのストーリーの変貌ぶりにあっけにとられるでしょう。でも、ディズニーですから…。森の中の高い塔に母親と二人で住んでいるラプンツェル。彼女の美しく長い金色の髪には不思議な力がありました。外の世界には怖いことがいっぱい。母親の言う通りこの中にいるのが一番安全。彼女は18年間も外に出たことがありませんでした。実はラプンツェル、生まれてすぐに城からさらわれた王女です。そして母親と偽って一緒に暮らしているのは彼女の髪の力で若さを保ちたい魔女でした。ラプンツェルの髪は、この魔女が塔の外に出る時の梯子としても使われています。今日は彼女の誕生日。毎年この日になると夜空にたくさんの光が舞う美しい光景が見られます。彼女にとってはそれが何なのか知りたくてたまりませんでした。母親が誕生日のプレゼントを買いに外出しているところへ、彼女にとっては初めての母親以外の人間が塔の上にやってきました。若い盗賊の男フリンです。ラプンツェルは彼とともに塔を抜け出し、光舞う場所へ案内してもらうことにしました。グリム童話の方では男の方が王子でラプンツェルは一般庶民なんですよね。しかもラプンツェルは野菜かなんかの名前です。夜ごと偲んでやってくる王子との間についに子供が出来てしまってどうするつもりみたいなメロドラマなんですよ。王子が塔から身を投げたりしたんじゃファンタジーっぽくないですもんね。全く違うお話と思って見た方がいいでしょうね。大してピンチっぽくないピンチをいくつかくぐり抜け、当然ですがハッピーエンド。ディズニーですから…。予告編はこちらからどうぞ。塔の上のラプンツェル
2011/08/01
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一時期ビジネス書に凝って、それ系の本ばかり読んでいたことがありました。こういったノウハウ本は、買って読むだけじゃ意味がないんですよね。ましてや買っただけで積んでおいても何にもなりません。大抵その道で成功した人がどうしたらそうなれるかということを書いていることが多いですから、自分がこうなりたいと思っている人が書いている本を読んでそのとおり自分も実践してみる必要があるでしょう。書かれた時代背景や国の経済状態、自分の立場や目標が異なっているので、全く同じことをするのは難いかもしれません。でもそのエッセンスを応用することは出来るはずです。 今日ご紹介するのはマネジメントのバイブルと呼ばれるピーター・ドラッカーのビジネス書をきちんと読んで実践した女子高生の話し。もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらという長いタイトルのアニメで『もしドラ』と略されています。高校のとき自分はバスケ部だったんですが、マネージャーの仕事といったら試合をセットアップするとか、試合のときに選手のタオルや飲み物を用意するくらいしか思ってなかったんですけどこのお話のマネージャーは全く違いましたね。まるで会社の管理職みたいにチームを組織としてまとめあげ、夏の甲子園という大きな目標に向かって選手たちを導く凄腕社長のような女子高生マネージャーでした。でも最初からそんな凄いことするつもりはなかったみたい。野球部のマネージャーだった親友が入院してその代わりに渋々引き受けたものの、何をしたら良いのか分からずとりあえず本屋で買った参考書がピーター・ドラッカーの『マネジメント』だったんです。開いてみたらとんでもなく専門的ビジネス書でしたが、マネージャーとして一番大切でもとから備わっていなくてはならない資質が一つだけあるというところでこの本につかまります。それは『真摯さ』と訳されていましたが、オリジナルでは『integrity』です。辞書には『高潔な人, 人格者』のように書かれています。ドラッカーもこの言葉の定義は難しいと書いていますが、彼が言うにはintegrityが欠如した人の例は以下の通りだそうです。人の強みではなく、弱みに焦点を合わせる者、冷笑家、「何が正しいか」よりも、「だれが正しいか」に関心をもつ者、人格よりも頭脳を重視する者、有能な部下を恐れる者、自らの仕事に高い基準を定めない者。こういう人は上に立てないという話しみたいですが、ハードル高いですね。私はマネージャにはなれそうもありません。さてお話に戻ると、主人公の川島みなみはこの本を読み進むうちに、野球部の改革に使えると思いつくんですね。モチベーションの上がらない野球部員の現状をなんとか打破し、監督とエース選手との確執を取り払い、適材適所人材を抜擢、目標に向かうプログラムを組み立てて、他の部とWin-Winの関係で協力し合い、いままでの高校野球になかったイノベーションまで起こすのに成功します。確かにマネージャが誠実でまじめで熱意がないとこういった改革は実践できないでしょうね。でもそれだけじゃなくて、主人公は頭いいんですよ。この物語に出てくる学校は、甲子園なんかとは縁がないような進学校で、部員も監督もみんな頭良いみたいなんですね。名前は程高なんていう程々な名前でしたけど。一番すごいなと思ったのは、彼女が監督までマネージメントして才能を引き出すところですね。監督って先生ですから普通と立場逆です。それに野球部のことを気にしながら入院していた親友にも『お見舞い面談』と称して部員の本音を聞き出す重要な役割を依頼し、それによって不満因子を除きよりモチベーションが上がる方向へと導く方法はまさに適材適所の神髄。チームプレーの場合、一部の選手だけが突っ走ってもだめで、皆が同じ方向に向かって考えながら努力することで個々の才能がプラスの方向に積算され、成果が加速されてくると思うんです。このアニメは勉強になりました。やっぱりいい本はいい、というのと、どんな場面でも応用力さえあれば先人の知恵を活かすことが出来るという意味で。
2011/07/13
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ずっと気になっていたキャラがようやく登場しました。グランドライン突入篇に続く第78話から92話までのお話です。王女ビビを乗せてアラバスタへ急ぐ途上、航海士のナミが高熱を出して寝込んでしまいます。船上に医者もなく、途方に暮れたまま航海士なしでは進路も定まらないルフィ海賊団。ここで一つ押さえておかなくては行けないのはグランドラインに点在する島々の気候です。春島、夏島、秋島、冬島の4種類があって、それぞれの島に春夏秋冬があるので全部で16段階の気候に分けられるのだそうです。グランドラインの海上は目まぐるしく気候が変わりますが、気候が安定してくるとそれは島が近い証拠。今回立ち寄ったのは冬島でした。医者に助けを借りるために立ち寄ったこの島にはあいにく医者がいません。村の医者は全て悪い王様ワポルが抱え込んでいるために、村人は病気になっても診てもらえないんです。いるのは気が向いた時だけ村に降りてくる魔女とトナカイだけ。魔女とトナカイが山の頂上にある城に住んでいると聞いて、ルフィはサンジとともに病気のナミを連れ冬山に登ります。途中、巨大雪ウサギ軍団に襲われたり雪崩にあったりして怪我をしたサンジ。二人を抱えて冬山の絶壁を登るルフィの姿に見ているこっちまで力入りました。得意の『ゴムゴム』を使えば一気に登れそうですけど、ケガ人と病人を抱えてますから静かに運ぶ必要があったんでしょうね。彼らを助けたのはドクター・クレハとチョッパーでした。ナミはリトルガーデンで絶滅したはずの太古のダニに刺され、放っておけば5日で死に至る病、サンジの方も雪崩に巻き込まれて肋骨を何本も折る大怪我をしていました。青っ鼻で生まれたためにトナカイ達の間で仲間外れにされ、間違って食べた動物系悪魔の実『ヒトヒトの実』で人間トナカイとなってしまったチョッパー。人間からも化け物と迫害を受け、ひとりぼっちの彼を唯一受け入れてくれたのはドクター・ヒルルクでした。彼は悪という病気から救ってくれた桜を海賊旗に掲げ、ヤブ医者ですが島の人々を王の悪政からも病気からも救おうと奮闘していました。ヒルルクの死後、彼の友人だった139才の魔女のようなドクター・クレハに6年間医術を学び、チョッパーは医者になります。『ハッピーかい? あたしゃまだ、つやつやの130代だよ。』なんて、言ってみたいような見たくないような。もともとこの城の持ち主は、ドラム王国の王様ワポルでした。バクバクの実という悪魔の実の能力でなんでも食べて自分に取り込み、島民に悪政を強いる悪い王様。黒ヒゲ海賊団に襲撃され海に逃げ出し、ブリキング海賊団として数年さまよってましたが、王政を復活させようと島にもどってくるんです。ルフィも強いけどチョッパーも強いです。普段は2等身の弱々しいトナカイなんですけど、研究から編み出したランブルボールという特殊な薬を使うことで、3分間だけ七段変形が可能になるんですね。それで腕力や脚力、防御力、果ては頭脳まで強化して、ワポルの家来どもをやっつけてしまいました。ワポルをぶっ飛ばしたのはルフィ。一方、リーダーのドルトンさんと共に村で戦ったのはゾロとウソップたちでした。チョッパにーに惚れ込んだルフィは一緒に海賊やろうとさそいます。チョッパーはずっと仲間はずれにされて来たので本当はうれしくてうれしくてたまらないんですけど抵抗します。『オレはトナカイだし、化け物だし、青っ鼻なんだぞ。』人から褒められてもうれしさが隠せず、口では強気なことを言いながら顔はデレデレ。警戒心が強くてすぐ物陰に隠れるんですが、なんか隠れ方が逆。お茶目な生き物です。海賊として島を離れる日にドクター・クレハがはなむけとして見せてくれた桜は印象的でした。恩人のドクター・ヒルルクがずっと研究開発してきた全ての人を救う冬の桜、空いっぱいに咲いたのを見てチョッパーは大泣きします。私もここばっかり何度も見てウルウルしました。いつも中盤にCMが入っていたと思われるアイキャッチが流れて、船をバックにルフィ海賊団の後ろ姿が映るんです。これまでずっとルフィ、ゾロ、ウソップ、サンジ、ナミの5人だったんですけど、そこに小さな後ろ姿が加わりました。昨日スーパーでニッスイのワンピースソーセージ買ってしまいました。ソーセージはどっちでもよくて中に入ってるワンピースカードが欲しくて買うなんて言う、まるで昔の仮面ライダーカードのようなノリです。『チョッパーだといいね。』出て来たのはまだ出て来てないブルックという骸骨さんでした。ちょっとがっかり。また買ってみよう。こんな大人買いもあるみたい。↓【送料無料】ニッスイ ワンピースソーセージ (ONE PIECE) 40袋入(1袋4本入) [ワンピーベリー...
2011/07/08
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放送10周年を記念して発売された『ワンピース・ログコレクション』をケーブルテレビで配信していて、前回ご紹介したイーストブルー篇はその最初の部分でした。今日ご紹介するのはその続きの『グランドライン突入篇』、第62話から77話までのお話。現在までのメンバーは、船長のルフィ、剣豪ゾロ、狙撃手ウソップ、コックのサンジ、航海士ナミ。リバースマウンテンを超えて、ついに伝説の潮流グランドラインに突入したルフィ海賊団。この海のどこかに一つなぎの財宝ワンピースが眠っています。ところがその入り口に巨大クジラが。この物語に出てくる生き物って巨大なのが多いです。まずおさえておかなければいけないのは、グランドラインに入ると季節も磁気もめちゃくちゃで通常の航海術では渡って行けないということ。絶対必要アイテムは『ログポース』という腕時計型球形磁石で、この針が示す島を次々と渡って行くことでグランドラインを進んで行くことができるんです。あみだくじのように最初はいくつかの選択肢があるんですが、その中の一つを選んだらずっとそのコースをたどるしかありません。たとえ次の島が恐ろしい場所であったとしてもです。さらに島にたどり着いてからログが溜まるまでその島から出ることができないという制約があります。もう一つ『エターナルポース』というある特定の島を常に針が指す磁石があって、それがなかなか入手困難な大変貴重なものなので争いの元になったりするようです。ワンピースファン必見ウォッチ登場!バロックワークス×ワンピース ログポース型 腕時計 方位磁...さて、今回出てきた悪党はバロックワークスという名の秘密結社。盗みや賞金稼ぎを主な仕事とする犯罪組織で、仕切っているのはMr.ゼロのサー・クロコダイルです。男性社員は強い順にナンバーがつけられていて、理想国家を建設した暁にはその順番で幹部になることを約束されています。幹部社員には強い女性のパートナーがついていて、この辺が社交ダンス風ですね。今回出てきたのは次の4組。Mr.ゼロのパートナーは、謎めいた美人のミス・オールサンデー。まだ能力は明かされていませんが、敵にすると怖い存在のようです。Mr.3は悪魔の実の能力者のキャンドル男。パートナーのミス・ゴールデンウィークはカラーズトラップという絵の具で人の心を操る技を持っています。Mr.5も悪魔の実の能力者の爆弾男。パートナーのミス・バレンタインも体重を自在に変化させられる悪魔の実の能力者。Mr.9は金属バットを武器とするアクロバット男。パートナーのミス・ウェンズデーは実はいい人で、アラバスタ王国の存亡を賭けてバロックワークスに潜入していた王女ビビでした。ルフィたちがたどり着いた最初の島ウィスキーピークでは、島の人々に大歓迎を受けますが実はそれは罠。島人全員がバロックワークスの社員だったんです。サー・クロコダイルの本当の目的はアラバスタ王国のっとりでした。正体がばれたビビはMr.ゼロの指令を受けたMr.5とそのパートナーのミス・バレンタインに命を狙われます。ルフィたちはビビを助けて次の島リトル・ガーデンに向いますが、そこは太古の恐竜や巨人達が住む島。さらにログが溜まるまでの1年間そこでサバイバル生活が強いられてしまいます。バロックワークスからの追っ手も乗り込んできてルフィたちとの熱い戦いが繰り広げられて行きます。ビビとルフィ海賊団の運命はいかに。きっとワンピースファンなら皆一度は考えると思うんですけど、自分だったらどんな悪魔の実を食べてみたいか。いままで出てきたなかで私が興味があるのは、お肌すべすべの『スベスベの実』とか体重軽くなる『キロキロの実』でしょうか。夢がないなあ。鼻くそが爆弾になったりする『ボムボムの実』なんかは嫌ですね。【送料無料】 DVD/キッズ/ONE PIECE Log Collection GRAND LINE (期間限定生産版)/AVBA-29724
2011/07/03
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海賊たちの大冒険物語。このシリーズにどっぷりハマってる方多いらしいんですが、噂は耳にするものの今まで見るチャンスがありませんでした。やっとケーブルテレビで配信され始めたので、第1話から61話までのイーストブルー篇を見ることが出来たんです。(既に500話くらいまで放送されてるらしい...)主人公はモンキー・D・ルフィ。多分15歳くらいの少年だと思うんですが、伝説の海賊王ゴールド・ロジャーが処刑されるときに言い残したひとつなぎの財宝『ONE PIECE』を求め、グランドラインを目指しています。時はまさに大海賊時代。このアニメの外せないキーワードは『悪魔の実』です。食べると超人間的な能力が授かる代わりに泳げなくなるといわれています。海賊にとっては泳げなくなるというのは死活問題なんですが、ルフィはまだ幼い頃に間違えて『ゴムゴムの実』をたべてゴム人間になってしまうんです。弾丸もボヨーンとはじき返すゴムの身体はかなり戦闘に応用が利いて強いです。ルフィの口癖は、『俺は海賊王になる男だ!』ここまではっきり目標設定が出来てると、それがどんなに遠くてもブレないからいいですよね。トレードマークは命の恩人の海賊『赤髪のシャンクス』にもらった麦わら帽子。海賊というと罪のない人たちから金銀財宝を奪い取り、情け容赦なく人殺しもするといったイメージですが、ルフィは違うんですね。人々を困らせている海賊を退治して、村人や海軍にまで感謝されている海の用心棒的海賊なんです。最初に遭遇するのは『金棒のアルビダ』という女海賊。ソバカスで巨漢のおばさんなんですが、金棒振り回す怪力で子分たちに怖れられています。捕われていた内気な少年コビーを救って、彼の夢である海軍に入隊する手助けをしました。どうもこういった脇キャラ風の人が後からまた物語に関わって来ることが多いらしいので、一応登場人物は覚えといた方が良いようです。実際、イーストブルー篇の最後の方でまたアルビダが出てきます。なんと悪魔の実を食べて超美人海賊に変貌。さて、何の実を食べたんでしょうか。私も食べたいくらいだ。海軍と言っても良い人たちばかりじゃないみたいで、力を誇示し島を牛耳っている『斧手のモーガン』みたいな悪い海軍将校もいるんですね。ここで捕われていたロロノア・ゾロと出会います。島民を救うために3週間も飲まず食わずでさらし者にされていたんです。『世界一の剣豪』を目指す三刀流の使い手。賞金首を狙うやり手の賞金稼ぎです。ゾロはルフィ海賊団の初めての仲間になるんですが、決め手は『心意気』でしょうかね。悪魔の実ってどのくらい種類があるのか分かりませんが、悪い海賊にもそれを食べて強くなってる奴もいます。まるでサーカス団のような海賊を率いる『道化のバギー』は、『バラバラの実』を食べて身体を自在に分離・再結合できるんですね。こいつらのせいで島を乗っ取られてる人々のためにルフィは戦います。別の島でも財閥を乗っ取ろうと執事に化けた黒猫海賊団のクロとの死闘を制し、父親と同じように『勇敢なる海の戦士』を目指すウソップが仲間に入ります。ここで救った財閥のお嬢さんから船をもらうんですね。『ゴーイング・メリー号』。船主にかわいい羊がついててあんまり強そうでもないんですが、ウソップが描く海賊旗でやっと海賊っぽくなって来ました。ここら辺の海は南北にレッドラインという陸が走り、東西にグランドラインという財宝が隠された潮流があるんですが、それに分たれたノースブルー、サウスブルー、イーストブルー、ウエストブルーという4つの海があるんです。今回見た61話はすべてイーストブルーでの出来事。それぞれの海は渡るのが大変なので生息するお魚の種類も地域限定になるんですが、どうも全ての海の魚が集まるオールブルーって言う伝説の海域があるらしいんです。そこへ行ってみたいというのがコックのサンジの夢。イーストブルー最強の海賊艦隊を率いる『ドン・クリーク』から海上レストランを守る戦いでルフィたちと仲間になります。悪い海賊って皆強いんですけど、ここまでは一応人間でした。次に出て来た悪党は魚人海賊アーロン。悪魔の実を食べてなくても強いです。特に海の中では無敵。泳げないルフィが戦えるのか。しかしルフィーが航海士として見込んだナミを救うため、ゾロ、ウソップ、サンジ、そしてルフィ、壮絶な戦いが続きました。仲間のために命かけるなんて日常生活ではないですからね。しかも敵はいつも心がくじけそうになるほど強い。それでも立ち向かう。そして勝つ。この爽快感はヤミツキになりますよ。現段階で仲間は5人になりました。まだまだ増えるらしい。ついにグランドラインに入ります。たのしみっ!これが海賊達の偉大な航海記録(ログ)コレクションDVD「ワンピース ログ コレクション Log Colle...
2011/06/23
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囲碁のことなんて全く無知だったわたしですが、大将と二人、ここのところ碁の世界にどっぷりハマって、遅ればせながら10年くらい前にブームだったアニメシリーズ75話、一気に見切りました。ダンスの前にこの世界を知っていたら、今頃囲碁の競技会なんかに出まくっていたかもしれません。『碁は宇宙だ。』以前一緒に仕事をしていた碁好きの人がそんなことを言っていたのを思い出しましたね。小学6年生だった進藤ヒカルが、おじいさんの蔵で古い碁盤を見つけるんです。それは若くしてなくなった江戸時代の天才棋士、本因坊秀策の碁盤。友達のあかりには見えていないようでしたが、彼にはそこに宿っていた烏帽子をかぶったお化けが見えたんですね。そのお化けの名は藤原佐為(ふじわらのさい)。宮中で天皇の囲碁の指南役を務めていた天才棋士で、不遇の最後を遂げて死にきれず、もっと碁が打ちたい一心でその碁盤に宿っていたんです。千年の時を経て自分の代わりに碁を打ってくれそうな人が現れたと思ったら、全然そんなの興味がないやんちゃな少年ヒカル。それからはつかず離れずヒカルについて回るんですが、その実力は半端ナイものでした。石の持ち方すら知らないヒカルがサイの言われるままに置く石は、それまで負け知らずだった名人の息子、塔矢アキラを震え上がらせるほどの腕前。ヒカル自身もだんだん碁に興味がわいてきて、中学に入ると囲碁部に所属したり、教室に通ったり、夜はサイに教えてもらったりして徐々に実力をつけて行きます。同じ年の塔矢アキラとサイ抜きで対局して自分の弱さを知り、猛然と勉強してプロ予備軍の院生になり、1年後にはプロ試験に自分の力で合格するまでに力をつけてきました。やはりサイが取り憑いたのには訳があったんですね。ヒカルも天才だったんです。一方、ヒカルが自分で碁を打つようになって出る幕のなくなったサイ。ちょっとかわいそうと思ったヒカルは夏休みの間、ネット碁でサイに対戦させて上げるんですね。これなら誰が打ってるか分かりませんから。ところが100連勝のサイは世界中の囲碁ファンの注目の的になってしまうんです。『ネットの中にすごく強い奴がいる。』『saiって何者なんだ。』『プロじゃないらしい。』囲碁の世界にもアマ世界選手権なんて言うのがあるんですね。それに参加してる各国代表が日本を訪れたとき、正体不明の『sai』の噂で持ち切りでした。サイは、紫の長い髪を持つ見目麗しい平安男子。『神の一手』って何のことか私には分かりませんが、この世界でその域に近いと感じている相手が一人いました。それはヒカルのライバル塔矢アキラのお父さん、塔矢行洋。5冠の名人です。彼との対局も見物でした。でもサイは気がつくんですね。自分がここにいる理由を。そして消えて行きます。最初は大将と『ヒカルってさ、小学生なのに前髪染めてんの?』『サイだって平安貴族のはずなのにピアスしてるよ。』なんてコメントいれてた私達ですが、回が進むごとにだんだんのめり込んで行って、一緒に笑い一緒に泣き、『こんなこと、できるもんなの?』と主に感心しながら終わりました。いまだにルールも定石もわかりませんが、『コスミ』とか『ホシ』とか『ニギリ』とかいう専門用語だけ覚えました。小さかったヒカルも最終回では背が伸びてオトナっぽい顔つきに変わってきています。これはおすすめアニメです。ヒカルの碁 第一局(1/3)ヒカルの碁 第一局(2/3)ヒカルの碁 第一局(3/3)私も囲碁、やってみようかな。
2011/05/29
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神々の戦いの話しでした。映画でもよく題材になりますが、ギリシャ系の神様たち、いろんな方がいらっしゃいますから物語作り易いんでしょうね。いい方の神様はアテネ、悪い方は冥府の王ハーデス。243年ごとに生まれ変わって聖戦を繰り返してるとのこと。もともと星矢くんという少年が現代で活躍するお話『聖闘士星矢』の続編として作られたそうなんですが、私は本編を見ていませんのでこれしか知りません。全13話。これからってとこで終わりました。今から240年ほど前、つまり、一つ前の聖戦を描いています。神様たちも生まれ変わって覚醒するまで自分が神様だって気がついてないようですね。イタリアのとある町の孤児院で育った3人の仲良しさん、乱暴者のテンマ、優しく清らかな心の持ち主アローン、アローンの妹サーシャ。この3人、実は凄い因縁のもとに生まれてるんですね。サーシャはアテネ、アローンはハーデス、そしてテンマはアテネを守る聖闘士(セイント)の一人でした。聖闘士たちにはレベルがあって、強い方からゴールド、シルバー、ブロンズと格付けされています。テンマは現段階では一番格下のブロンズなんですが、神々と知り合いってことで重要な役所を演じて行きます。聖闘士はそれぞれ守護星座を持っていて、ゴールドセイントはよく星占いで目にする黄道12宮が割り当てられていました。今回見た13話の中では牡牛座のアルデバラン、乙女座のアミスタ、天秤座のドーコ、魚座のアルパフィカがキーマンになっていて、どのゴールドセイントもバカ強いんですけどドーコ以外の3人は死んでしましました。中でも毒薔薇を操るアルパフィカと冥界三巨頭の一人ミーノスとの戦いは壮絶でしたね。そもそも神々は何のために戦っているのかというと、ハーデスが死でこの世界をおさめようとしているのに対し、アテネが生の世界を守ろうとしているようです。人間だった頃のアローン(ハーデス)は画家を目指していて、神に覚醒してからも空をキャンバスにして絵を描き続けるんです。それがタイトルになっている『THE LOST CANVAS』。彼の描いたものは死んでしまうので、それによって世界征服を目論んでいるようです。アテネが彼の妹として生まれたというのも密かな彼女の策略で、かすかに残る人間的な心を弱点として突こうというのが狙いみたい。この短い紙面では語り尽くせないほどのエピソード満載物語。元天文少女ですから、こういった星にまつわる神話系好きなんですよね。この続きも既に作られてるみたいで、是非見てみたいですね。
2011/05/17
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化学の元と言われる錬金術。物質の構成を変化させて金を作り出すとか、無生物から人間を作ろうとする試みは古代エジプトの時代から続けられてきました。今日ご紹介するアニメは、優れた技能を持つ錬金術師の兄弟のお話です。時代も地域もよく分からない設定で始まるんですが、錬金術が進化して、能力のあるものが国家の軍人として雇用される背景があります。ただ絶対行ってはならない錬金術があって、それが死んだ人を蘇らせることでした。エルリック兄弟はその禁忌を破って、病気で亡くなった母親を蘇らせようとします。術は失敗し、兄のエドは足と腕を1本ずつ、弟は身体全部を失ってしまいました。かろうじて弟の魂を近くあった鎧に定着させるんですが、母親は人体錬成失敗によって生じたホムンクルスになってしまいます。ミュータントみたいなものでしょうか。国家錬金術師になって弟の身体を何とか元に戻そうと史上最年少で資格を得たエドでしたが、錬金術の基本原理は『等価交換』、何かを犠牲にしなければ何も得ることが出来ません。しかし賢者の石さえ手に入れれば、等価交換の原則を打ち破ることが出来るという噂を耳にします。失った身体を取り戻すべく賢者の石を求めて旅を続けるうちに、不死身のホムンクルスたちも同じものを求めていること、賢者の石の錬成のためには大量の人の命が必要なこと、軍の上層部にホムンクルスがいて、そのために戦争を起こしていることなどが分かって来て一時は錬成を諦めます。なんとか人の命を使わずに賢者の石を作れないものか。最後は意外な展開で幕を閉じることになりますが、全51話、かなり楽しめました。出てくる錬金術師にそれぞれ得意分野があって、Xメンみたいなイメージなんです。国家錬金術師になると、もう一つの名前と銀時計をもらえます。火をコントロールできる人は『焔の錬金術師』、爆発物を得意とする人は『紅蓮の錬金術師』みたいなかんじで、エドは手を足がオートメールという鋼だったせいか『鋼(はがね)の錬金術師』という名前をもらうんですね。お母さんは悪役に転じますが、行方不明だったお父さんはもっとびっくりな悪の元締めだったり、いろんな切り返しがあって面白いです。荒川弘原作の漫画をアニメ化して2003年から放映されたものだそうです。賢者の石っていうとハリー・ポッターを思い出してしまいますが、もともと錬金術の世界で追求されて来たものだったようですね。この物語に出てくる錬金術師は、ある意味、全員魔法使いのようでした。鋼の錬金術師 op
2011/05/10
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『ねえねえ知ってる?』食べようとしたマメ系のものから飛び出して、豆知識を披露してくれる豆しば。ご存知ですか?かわいいけど、本当に出て来たら『今日は自分、調子悪いのかも。』なんて思いそうです。【CM】 豆しば 第1話 ~第9話いろんなキャラが登場するんですよ。豆類ってたくさんあるんですね。小豆しば、カシューナッツしば、コーヒー豆しば、甘納豆しば、グリーンピースしば、空豆しば…。現在のところ、全部で20種類あるみたいです。ここで突然ですが、StarTrees豆しばバージョンをご披露いたします。ねえねえ、知ってる?つくばと秋葉原を結ぶつくばエクスプレスの浅草駅上りホームのね、4号車2番-3番とびらから見える『あさくさ』の『く』の文字だけ大きいんだよ。だからなんなの!ヤジが聞こえそうですが、あなたが『何しば』かを占うサイトがありました。大将はグリーンピーしばです。ちやほやされるのが大好き。褒められると限りなく木にのぼりますからね。私は納豆しばだそうです。おとなしそうに見えてそうじゃないらしい。よかったら皆さんもこちらからどうぞ。豆しば占い
2011/04/21
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何億分の一の確率でもし自分が地球の存亡をかけた戦いに命をかけなければならなくなってしまったとしたら。運命はある日突然やってきます。夏休みの自然学校に参加した中学1年生を中心とした15人の少年少女たちが、洞窟探検で見つけた謎の空間。そこにゲームを作っているというココペリと名乗る男がいました。『無敵の巨大ロボットを操縦して、地球を襲う15体の巨大な敵を倒すゲームをやってみないか?』子供たちには魅力的な話ですよね。私だってやってみたいです。それが本当にゲームなら。楽しそうに次々とエントリーした子供たちは、そこで選ばれてしまったんですね。その夜、黒い巨大なロボットが空間から突然出現し、コックピットに転送された子供たちが目にしたのは同じように巨大なロボットである敵と対峙している姿でした。ココペリは『よく戦い方を見ておきなさい。』といって戦闘が始まります。最初はゲームだろうと思っていた子供たちも、次第にことの重大さに気づいて行きました。このロボットの動力源は人間の命だったんです。つまり,一回戦うごとに一人死ぬ。大人だってこんなのイヤですよ。なんで自分なんだって思うでしょう。自分が犠牲になって守るに値する物があるのか,何のためにって一人一人が深く考えてその答えを探すドラマ。街の被害状況が半端じゃないし、もちろん政府も財界もマスコミも動き出すんですが、この未知なるロボットがいったい何のためにどこから来たのか、もし負けたらどうなるのか、何よりパイロットとして選ばれた子供たちの環境や心の動きが中心として描かれて行きます。軽く見始めたアニメシリーズですが、シリアスな展開で次第に引き込まれてテレビアニメ版24話、一気に見てしまいました。戦いたくないのに選ばれてしまったみたいなところはエヴァンゲリオンにも似てるんですけど、そこまで宗教がかってないしある意味ハッピーエンドなのでちょっとは見終わって達成感があります。この戦いの理由として『枝の剪定』をたとえに使っているんですけど、今まで考えたことなかった『切られた枝の痛み』みたいのがちょっと胸にささりましたね。面白いアニメでした。原作はもっと残酷だったりエロかったりするシーンもあるようです。作者は鬼頭莫宏。2007年に放送されたシリーズです。
2011/04/14
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その執事、有能。19世紀、ヴィクトリア朝時代のイギリスのお話です。女王の番犬として裏社会で悪を摘み取る仕事を代々続けているファントムハイヴ伯爵家。その幼い当主シエル・ファントムハイヴに執事として仕えるのがセバスチャン・ミカエリス。全てにおいて完璧にこなす人間離れした仕事ぶりです。『イエス、マイ・ロード(はい、ご主人様)』と命令には絶対服従。料理もうまいし、おもてなしも最高。ダンスも上手ですよ。そしてどんな絶体絶命の状況下においてもシエルを守ります。一体おまえは何者なんだ。その問いに対する答えはいつも同じでした。『わたくし、あくまで執事ですから。』大将が沖縄出張でヒマなのでテレビシリーズ『黒執事』24話、一気に見てしまいました。ガソリン勿体ないし、一人で練習なんていかないよ。燕尾服を美しく着こなす黒執事のセバスチャンは、『悪魔で執事』なんですね。もちろんタダ働きはしません。両親を殺されたシエルの復讐が成し遂げられた暁には、彼の魂を頂いちゃおうという魂胆です。悪魔との契約ってのは、ゲーテのファウストでおなじみですけど、このアニメは周辺キャラが面白いですね。いろんな死神が出て来るし、完全にサブキャラと思ってた面々が実は凄腕だったり切り裂きジャックだったり。時代設定的にパリ万博も見られるし、帆船カティサークも登場します。美しいティーセットで毎回サーブされる紅茶やケーキもステキ!このゴスロリ・ワールドがたまりません。私って、こっち系なのかもとさえ思ってしまいます。ちょっとどろどろしてますけど、もう一回最初から見たいくらい。ダークな世界へ、こちらからどうぞ。Kuroshitsuji ~ Already Over
2011/03/30
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踊れるペンギンの話しです。『私は皇帝ペンギンを尊敬しています。』なんて豪語してた自分としては是非見とくべき映画だったのかもしれませんが、チャラいアニメだろうと思って見てなかったんです。大将がなんか知らないけど『見たい見たい』と騒ぐのでつき合って見たら意外に面白かったですね。2006年に制作されたフルCGアニメーションのアメリカ映画なんですが、なにしろ毛のフワフワ感とか水中を泳ぐ感じが凄くリアルなんです。舞台は南極。皇帝ペンギンは強烈に寒い冬を群れで乗り切るんですが、男女の役割がはっきりしていて、メスは食料を仕入れに長い旅に出ます。玉子を託されたたオスは落とさないように足の上に乗せ、ブリザードの中、行進を続けながら順番に風上に立って春を待つんです。ペンギンの群れって自分がペンギンじゃないからそう見えるのかもしれませんが、みんな同じに見えてだれが誰だか見分けがつきにくいんですよね。競技会でエンビ服着た男性がみんな同じように見えるのと似てるかもしれません。長い旅から帰ってきたメスが大きな群れの中からどうやって自分の伴侶を見分けるかって言うと声なんですね。映画の中では歌のうまいペンギンはモテるみたいな話しになってましたけど、あながち嘘では無い気がします。ところが主人公のマンブルは音痴なんです。歌えないペンギンはペンギンじゃない、くらい言われて、完全に落ちこぼれだったんですけど、彼は実は凄いダンサーだったんです。マンブルのかわいすぎるダンスこの映画は吹き替えの声優さんも有名どころがそろっています。マンブルの声は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで主演したイライジャ・ウッド、お父さん役は『Xメン』シリーズや『ヴァン・ヘルシング』のヒュー・ジャックマン、お母さんはニコール・キッドマンですよ。さらにペンギンの変な教祖ラモン役は『いまを生きる 』のロビン・ウィリアムズが担当。配役見ただけでただ者のアニメじゃないって気がつくべきだったかもしれません。第79回アカデミー賞長編アニメ映画賞や第64回ゴールデングローブ賞主題歌賞、第60回英国アカデミー賞などいろんな賞にも輝いています。ストーリー的には自然保護とかそっち系で、感動で涙が止まらないみたいなたぐいではないんですが、ペンギンのダンスはすごいですよ。どうせエンビ服着てるみたいなんだからタップダンスじゃなくて社交ダンス踊ればいいのになんて思ってしまいましたが、重大な問題が一つありましたね。女性も全員エンビ着てるんです。予告編はこちらからどうぞ。Happy Feet - Penguin Dance
2011/03/26
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知ってる人は知っている(当たり前か)、バスケットボール学園ものの決定版アニメ。テレビ朝日系列で90年代半ばまで放映されていた全101話、見切りました。原作は井上雄彦。主人公の桜木花道(さくらぎはなみち)はスポーツとは無縁の喧嘩と女の子にしか興味ないみたいな不良中学生だったんですが、高校入学と同時に好きになった女の子(片思いですが)赤木晴子に誘われるままバスケ部に入部。負けず嫌いで実は凄い身体能力を持っていた自称『天才』花道は、数々の失敗に学びながら目を見張る成長を見せます。それまで神奈川県内でも弱小チームだった湘北高校に時同じくして才能豊かなバスケットマンが5人集まるんですね。そしてインターハイに向けて夢が広がって行く訳です。登場人物が高校生とは思えない、NBAばりのスーパープレイ連発なのでルールを知らない人でも楽しめるんじゃないでしょうか。この話しにすっかりハマってしまったのは、自分も短い間でしたがバスケ部にいたことがあるからなんです。中2から高1までの3年間。花道が延々とやらされてた基礎練、ドリブルとかパスとか、ボール回しとか、自分の青春時代とかぶって懐かしくてね。背が低い人はガードというポジションが普通で私もそうだったんですが、速攻のスピードと正確なパス、それにロングシュートの確率が要求されるんです。授業の合間も鐘が鳴ると同時に教室を飛び出して体育館に向かい、シュート練習を繰り返してました。結構バスケ好きだったんですね。でもこのアニメの男子たちのようなダンクシュートなんて全然出来ないし、インターハイ予選だって103対2なんていう、とんでもないスコアで1次予選敗退するほどの弱小チームでした。体育館はバレー部や体操部やいろんな他の運動部と交代で使ってたので、体育館が使えない日は走り。校庭も使えないので走るのは地下2階から地上4階までの階段の上り下り10周とかそういうのです。体育館が使える時は走りの途中にダッシュを時々入れるやつとか、横飛びしながら進んで行くやつとか、アニメ見ながら『そうそう、これこれ。』みたいな思い出がたくさん蘇ってきましたよ。そんな意味不明だった体力作りが今の社交ダンスにひょっとしたら活かされているのかもしれませんね。背を伸ばしたくて入ったんですけど結局背は伸びませんでしたが...。物語の方はインターハイ出場を決めたところで終わってしまって、その後がとても気になるところなんですが、いまのところ続編は出ていないようです。最後にZARDのマイフレンドが流れるのも懐かしかったです。それにこの物語は名言が多い。監督の安西先生の名言。『あきらめたらそこで、試合終了ですよ。』スラムダンク名言集 マイ・フレンド登場人物の中では仙道君が好き。【アニメーション】☆ スラムダンク 全編フル セットボックス DVD (22DISC)
2011/03/01
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こういうのをネオ時代劇と呼ぶそうです。沙村広明の漫画を2008年にアニメ化して放送した全13話を見ました。設定は江戸時代なのに出てくる侍がみんなおしゃれなんですね。ピアスなんかしてたり、髪型も服装もモデルみたい。主人公の万次(まんじ)は不死身です。800年も生きているという八百比丘尼(やおびくに)という名の老婆に、血仙蟲(けっせんちゅう)という虫を移され、これが傷ついた身体をたちどころに修復してくれちゃうんです。もう一人の主人公は浅野凛(あさの りん)。道場主の娘でしたが両親を逸刀流(いっとうりゅう)の道場荒らしで惨殺され、復讐に燃えています。しかし彼女は実戦で人を斬ったことのない16歳の美少女。八百比丘尼の勧めに従い、万次に助っ人を依頼します。彼は『百人斬り』の異名を持つ強い男なんですが、相手の逸刀流の面々も非常に個性的で強いんです。大抵死ぬほど斬られます。でも不死身だから復活。背中に卍の文字のはいった白い着物をいつも着てるんですけど、毎回ずたずたに斬られながらもなぜか着物も同様に復活。中に一人、同じように血仙蟲を持つ敵が出て来て激しいバトルを繰り広げたんですけど、どうやって決着付けるのかと思ったら方法があったんですね。血仙殺という血仙蟲を殺す薬があって、それを刀に塗って戦うと普通の戦いになるみたいです。血仙殺がなくても首を切ったりすると復活出来ないみたい。この辺はハイランダーに似てますね。【送料無料】[期間限定][限定版]ハイランダー/悪魔の戦士 ブルーレイ&DVDセット/クリストファー...ドラマ見てて太秦映画村で行われてた戦国祭り思い出しましたよ。このコスプレも面白そうです。武器も多種多様。音楽もかっこ良かったな。続きも是非作って欲しいです。無限の住人 OP
2011/02/25
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インフルエンザで自宅待機になってしまって、本当ならダンスの教本でも読破するべきだったのかもしれませんが、私のした事と言えばアニメ『名探偵コナン』を1年分いっぺんに見た事くらいでした。1996年に始まったテレビアニメの第1話から85話まで。このシリーズは原作の漫画もテレビシリーズも現在進行形ですのでまだまだエピソードが増えつつあり、ファンとしては楽しみが尽きません。ご存じない方のために簡単にメイン・キャラをご紹介しときます。主人公は工藤新一。切れ者の高校生探偵として有名だったんですが、黒の組織によって飲まされた薬で身体が幼児化してしまいます。再び命を狙われるのを避けるために、江戸川コナンという名前で小学生として生活することに。身体は子供でも頭脳は高校生のままなので、様々な難事件を陰で解決して行きます。彼の一番の理解者が隣に住む発明家のアガサ博士。蝶ネクタイ型変声機などの有用な探偵グッズを提供してくれます。コナンの両親が海外生活なので一人暮らしだったんですが、さすがに小学生の一人暮らしはまずいだろうということで、アガサ博士の計らいで近所の探偵事務所に預けられることになります。ここは毛利小五郎という、あまり冴えない私立探偵が経営する事務所なんですが、コナンが来てからは名探偵と称されるようになります。それというのもコナンが解決した事件、毛利探偵を麻酔針で眠らせて変声機を使って彼の口から謎解きを語らせていたからなんですね。毛利探偵には蘭という名の娘が一人いて、工藤と同級生。実は彼女との初デートの時に彼は襲われて小さくなっちゃうんです。でもこの二人はコナンが工藤だと知りません。もう一人よく出て来るのが警視庁のメグレ警部。それと小学生の友達げんたくん、あゆみちゃん、みつひこくんの3人の少年探偵団。水戸黄門みたいに必ず事件に遭遇して、解決して終わるって決まってるので安心してみてられるんですよね。ほとんどが1話完結なんですけど何作も続けて見てると毎回起こる殺人のパターンが見えて来てしまって、冒頭で『この人が犯人だな』なんて分かっちゃったりすることもあります。それほどしっかりした証拠が出てる訳じゃないのに、『そこで自白する事無いじゃん』みたいのもあったし。時間の制約がありますから手際よく終わる必要があるんでしょうね。いつも眠ってる間に事件が解決してしまっている毛利探偵は、その謎を突き詰めて考えた事無いんでしょうかね。今回見た第1シーズンの中で一番面白かったのは、『怪盗キッド』の登場です。他の犯人に比べるとずっとスター性が感じられるし、手際もいいし、コナンがホームズなら彼がルパンといったところでしょうか。まだあとテレビ版6年分は見てないのがあるし、劇場版もあるし、しばらく楽しめそうです。今だけ 送料無料!!漫画全巻セット!【中古】名探偵コナン (1~70巻 最新刊)価格:16,489円(税込、送料込)
2011/01/12
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クリスマスの夜って何かが起こりますよね。私は今までにいろんなクリスマスの受難に遭遇しているんですが、これはとっても心温まる奇跡の物語です。ギンちゃん、ハナちゃん、ミユキの3人は新宿の公園でホームレスの共同生活を送っていました。ギンちゃんは奥さんも子供もあったんですけどギャンブルで失敗して家を出ます。3人の中では一番年長。ハナちゃんは失恋の痛手から働いてたオカマバーを飛び出してホームレスに。ミユキは父親と喧嘩して家を飛び出した高校生。クリスマスの夜、ゴミ捨て場をあさっていた3人が捨て子を拾ってしまうんですね。『この子の名前はね、きよしこのよるで、きよこ。』ハナちゃんは自分で育てたいといいますが、きっと実の親が今頃気が変わって探してるに違いないと親捜しをすることになります。手がかりは一緒に捨てられていたコインロッカーの鍵。次々とハプニングが起こるんですけど、それが全ていい方向に転んで行くんですね。パプリカでご紹介した今敏さんが原作・監督を務めている作品。見る前から期待いっぱいでしたが、その期待を全く裏切ることなく、笑いあり涙ありビックリありで、あっというまの1時間半でした。この3人もかなり個性的なんですけど、他の登場人物もみんなただ者じゃない人たちで、まるでいろんなフルーツ満載のコンパクトな超豪華パフェのようです。イタリアのフューチャー・フィルム・フェスティバルはじめ、国内外の様々な賞を受賞しているのも納得できます。第36回シッチェス国際映画祭のアニメ部門でも優秀賞を受賞。このシッチェスって、今年私たちが世界選手権に行ったスペインの街なんです。アニメーション制作はマッドハウス。登場人物の表情の豊かさも面白いですけど、東京のいろんな裏通りの風景がとってもよく再現されてます。2003年の日本アニメ作品です。東京ゴッドファーザーズ
2010/11/23
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重いテーマが幾つも盛り込まれている長編ミステリーアニメ。暑かった夏、オンデマンドで何の気なしに見始めてすっかりはまり、全74話を3ヶ月かけて少しずつ見ました。主人公は天才的と評される日本人脳外科医、ドクター・テンマです。舞台はドイツを中心としたヨーロッパ。デュッセルドルフの大病院で働く天馬賢三(テンマ・ケンゾー)は、院長の娘エヴァを婚約者に持つ将来を嘱望された有能で人望も厚い外科医でした。ある日、市長を優先しろという院長命令に背いて、少し先に運ばれて来ていた頭部に銃弾を受けた少年を助けたことで状況は一変します。市長は死に、婚約は解消、出世コースからも転落。しかし一番の間違いは、助けた少年ヨハンが怪物だったということでした。彼は自分を救ってくれたテンマにつらく当たる院長と取り巻きたちを毒殺し、一緒に入院していた双子の妹とともに失踪してしまいます。警察はテンマが犯人ではないかと睨みますが決定的な証拠がなく、それから9年の時が過ぎて行きました。テンマは若い外科部長として活躍し、性格も温厚で患者からも同僚からも慕われる人間です。ところが成長したヨハンが再びテンマの前に現れ、ドイツ国内で迷宮入りしている数々の殺人事件の真犯人が自分であることを語り、自分を知るテンマの患者の一人を何の躊躇もなく殺害するのを目撃してテンマは自責の念に駆られるんですね。それからヨハンを追うテンマの長い長い旅が始まるんです。ヨハンはものすごい美青年なんですよ。しかも天才的な頭脳と強烈なカリスマ性を子供のころから発揮して、相手の心を操る術を知っているんです。数々の殺人も、自らが手を下すより心を操って自殺に追い込んだり、誰かにさせたり。彼をそんな風にしてしまったのはチェコで行われていた実験的な教育と、511キンダーハイムというドイツの孤児院での非人道的な生活でした。鍵となるのは『なまえのないかいぶつ』という絵本。なまえのないかいぶつこの絵本、怖いんですよ。名前をもたない怪物が名前を持つ人の中に入り込んで、しばらくはその名前に満足するんですけどそのうち本性が出て中から食べて行くんです。ばりばり、むしゃむしゃ、ごくん。そうするとその人はいなくなってしまうので、また別の名前のある人の中に入り込んで、というのを繰り返し、最後にはひとりぼっちになってしまうんです。もうだれも彼の名前を呼んでくれる人がいなくなりました。せっかくいい名前をもらったのにね。ヨハン。残酷な殺人シーンや拷問シーンもあったりして、ちょっと怖いんでいつも大将と二人で見てたんですけど、この絵本の話しはゾーっとしましたね。双子の妹ニナはヨハンとは別の道を歩み、幼少期の記憶はないものの、ハイデルベルグで法学を学ぶ優秀な女子大生でした。20歳の誕生日に実の親だと思っていた養父母を何者かに惨殺され、それが双子の兄ヨハンの仕業と分かって彼女もヨハンを追い始めます。テンマを犯人と見て執拗に追いかけてくるドイツ連邦捜査局のルンゲ警部、彼の無罪を知って支援する恩師や同級生、511キンダーハイムで感情を破壊されたまま大人になった人たち。個性的な登場人物のオンパレードです。ベルリンの壁崩壊前後のドイツの社会構造や児童虐待問題、医療倫理にまで及ぶ非常に内容の濃いストーリーで、すごいなと思いました。原作は『20世紀少年』の浦沢直樹。この作品で1997年に第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、1999年に第3回手塚治虫文化賞マンガ大賞、2000年に第46回小学館漫画賞を受賞しています。アニメーション制作はパプリカと同じマッドハウス。2004年4月から2005年9月にかけて日本テレビ系列で放映されました。オープニングテーマもかっこいいです。こちらからどうぞ。'Grain' Monster Opening【全エントリー利用で最大ポイント5倍】 MONSTER DVD-BOXセット(5箱組)【送料無料】【smtb-TK】
2010/11/17
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お土産としていただいたスパイスの方のパプリカはなかなか減りませんが、この映画にはぶっ飛びました。インセプションより前に、こんな映画があったんですね。原作は筒井康隆だそうです。パプリカ価格:700円(税込、送料別)夢を共有することができるDCミニという装置がある研究所で開発されました。開発したのは時田という巨漢の天才。千葉敦子は開発副主任で、この装置を使って患者の夢に入り込みサイコセラピーを行っています。夢の中での彼女は『パプリカ』という名の美しく優しい理想的な女性。何が凄いかって、このDCミニを装着するとその人の夢がモニターで見られるんですよ。ある日、まだ実験段階だったDCミニが研究所から盗まれてしまいます。装置は悪用され、研究所の人々は次々と悪夢に襲われて精神異常を来して行くんです。一体誰が何のためにこんなことをするのか。パプリカは広がり続ける悪夢の被害を食い止めるべく、夢の中へダイブして行きます。原作を読んだことがないのでわかりませんが、悪夢の映像がおもしろいです。レトロな人形や中古の電化製品なんかが支離滅裂な文句をしゃべりながらパレードして来るんですね。場面が次々とスピーディに転換して行ったり、何度も同じ場面が登場したりするのも夢の様子をよく表現してると思いました。パプリカちゃんも変幻自在でかわいいし、物語がしっかりしてるので速い展開でも違和感なく世界に入り込めます。この作品は第63回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門へ正式出品されたほか、第19回東京国際映画祭のanimecs TIFF 2006のオープニング上映作品ともなっていたそうです。監督の今敏さんは、残念ながら46歳の若さで今年の8月に亡くなられたとのこと。残念ですね。もっといろんな作品を見てみたかったです。 予告編はこちら。パプリカ
2010/11/04
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手塚治虫のこの漫画は大好きなんです。高額報酬でどんな病気でも治すと言われる神の手を持つ闇の外科医ブラック・ジャック。そしていつも一緒にいる成長しない少女ピノコ。劇場版は原作にないオリジナル・ストーリーで、映像的にもブラック・ジャックがやけにかっこよかったですね。(ピノコは大体同じでした) 1996年、オリンピックは超人類の出現に湧いていました。ドーピングではないのに次々と人間の限界を超えるような新記録が生まれ、人類の進化を思わせるようなニュースが飛び込んできます。スポーツ界に限らず、芸術や科学の分野でも超人類は出現します。そんな中、ブラック・ジャックが手術の依頼を受けたのはリサ・シーゲルという14歳の天才少女画家。彼女の内臓は老婆のように使い古されたものになっていて救いようがありませんでした。そして超人類とはやし立てられた人々も次々と同じような症状で亡くなって行きます。原因究明に当たることになったブラック・ジャックは背後に製薬会社の関与と違法な人体実験の存在を知ってしまいます。事態をもみ消そうとする企業と摘発しようとする医師団、その狭間でブラック・ジャック自身にも超人類の兆候が見えて来てしまいます。よく出来たお話だったし,大変面白かったです。医学的な知識がないので詳しいことは分かりませんが、新薬開発の光と陰みたいな話しでしたね。果たしてその真相は、そして超人類は救えるのか、ブラックジャックのメスが光ります。この手術前のポーズね。手の甲こっち側に向けて両手上げる、これ。私の背中にセルタン塗ってもらうとき、大将が手袋してよく真似するんですよ。『オペを開始する。』とか言っちゃって、セルタン塗るだけだから!
2010/05/23
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バンクーバー・オリンピックも閉幕しましたが、カナダといえばアン・シャーリーの故郷でもあります。以前ご紹介しましたアニメ赤毛のアンは、アンがグリーンゲーブルにやって来てから学校卒業するまでの11歳から16歳までのお話でした。これはその前の、生まれてから11歳までのお話です。全39話、見切ってしまいました。すっかり心が豊かになりましたよ。10歳くらいの男の子を孤児院から引き取る予定だったグリーンゲーブルのカスパート家に、手違いでやってきたアン・シャーリー。カスパート兄妹はアンを孤児院に送り返そうとしますが、馬車で連れて行く途中にアンが語った身の上話はそれはかわいそうなものでした。それがこのお話の土台となっています。原作はバッジ・ウィルソンの『Before Green Gables』。ご存知の方も多いかとは思いますが、あらすじを少し書かせてもらいますね。生まれて間もなく熱病で両親を亡くしたアンは誰も引き取り手がなく、女中として働きに来ていたジョアンナに引き取られます。しかしここトーマス家は旦那のバートが大酒飲みな上、働きが悪く、いつも喧嘩の絶えない家庭でした。6歳になったアンはすでに子供たちの世話から食事の支度、家庭のこと一切をまかされるような住み込み女中的扱いをされていました。もちろんタダ働き。家事が忙しいので学校にも行かせてもらえません。でもアンは本が大好きだったんですね。卵を買いに行っては字を教えてもらい、家にあったシェークスピアや詩集を読みあさります。少しだけ学校にも行かせてもらえるようになって幸せだったのもつかの間、バートが事故死。トーマス家にいられなくなりました。9歳のアンは製材所を営むハモンド家に子守役として引き取られます。ここでは3組の双子を含む8人の子供の世話をまかされ、また学校どころではありません。しかも病弱な奥さんと子供たちを残し、ここでもハモンドさんが心臓発作であえなく死亡。とうとう行き場のなくなったアンは10歳で孤児院に送られます。こんな過酷な幼少期でしたが、彼女の持って生まれた想像力や好奇心は全く損なわれることなく、けなげに誠実に生きて行くんですね。もうアンの身の上を思えばどんなことだって大したことないような気さえしてきます。『人生にはたくさんの曲がり角がある。 次の曲がり角を曲がったら、全く別の人生が開けている。 新しい、世界が。』本当にそうなんですよね。私もいくつかの人生の曲がり角を経験してますから、このアンの台詞は納得できました。それは決して『行き止まり』ではなくて『曲がり角』なんです。この作品は、先にご紹介した赤毛のアンよりあとに作られたものですので、画質がずっと綺麗で、台詞も今風なので違和感がありません。詳しいサイトはこちらです。こんにちはアン
2010/03/02
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先週の金曜ロードショーでやってました。劇場公開されたのは2008年の夏でしたか、話題になった割には見てなかったので楽しみにしていたんです。私が一番反応したのはポニョの本名がブリュンヒルデだったってところ。お父さんらしき『フジモト』なる人物が彼女をそう呼ぶんでぶっ飛びました。ワーグナーファンならみんな爆笑ですよ。ブリュンヒルデと言ったら以前ご紹介した『ワルキューレ』の天をかける女神ですからね。あのプクプクのまるっこい人面魚がブリュンヒルデだって。(ぷぷぷ)しかもポニョが魚みたいな波に乗って人間界にもどってくるところなんて、バックに流れる音楽が『ワルキューレの騎行』そっくり。スタッフの中にワーグナーファンがいるのかしら。でもポニョのお母さんはどうも海の女神様みたいですから、彼女もその血筋な訳でブリュンヒルデだっておかしくないんでしょうね。主題歌では『ポーニョ、ポニョ、ポニョ、魚の子』とか歌ってますから、お母さんは魚なのかな?金の魚をまき散らしながら背泳でやってくる巨大なインド人みたいでした。大将が反応してたのは宗介がお父さんにモールス信号送るところ。お父さんが船乗りだった影響でそれ系の教育を受けた大将はモールス信号が分かるんです。で、『BAKAAAAAA(バカーーー)は合ってるけど、その後のは変だね。』と言ってました。私にも『もしものときのために』モールス信号覚えろって言うんですけど、ちょっとねー。覚えたとしても使わないとすぐ忘れるだろうし、それを使うようなもしものときが一生の間に訪れるのでしょうか。それはそうと、テレビ版なのでカットされてるところも多かったのかもしれませんが、どうもつながりが分からない部分があって、見終わってからもなんとなくすっきりしない映画でした。特に、お父さんの『フジモト』って一体何者なのかさっぱり分かりませんでしたね。なんであんな趣味の悪い変な男が海の女神様と知り合いになったのか、なぞです。ポニョが5歳でその下にもっと小さな無数の妹たちがいましたから、結婚したのもそんなに昔じゃないと思いますけど、彼は『帰ってこなかった浦島太郎』みたいな人なんでしょうか。ところで一度お父さんの『フジモト』に連れ戻されたポニョが津波とともに戻って来たせいで町中水没してました。ベランダの洗濯物が水中でヒラヒラ。普通なら大災害ですよね。『2012』ばりのパニック映画になりそうですよ。NASAだって海洋学者だって大騒ぎのはず。でも月が落ちて来そうでも、古代魚が泳ぎ回ってても、家や家族を失ったことで落ち込んでる街の人はいません。みんなニコニコ、慌ててるのは謎の人物『フジモト』のみ。別にリアリティ追求してる訳じゃないんだから、豚が飛行機操縦したって魔女が宅急便運んだっていいわけです。でもなんか、この映画に限って違和感ありましたね。なんででしょう。 ポニョは宗介の血を舐めて半魚人になったみたいなこといってましたけど、ハム食べて半豚魚にはならんのか?一度こだわりだすと際限なくいろいろ浮かんできますが、そういうのも全部『アニメなんだから』ということでOKなんでしょうかね。手書きにこだわったせいで、そっちに時間とられすぎて物語を練り上げる時間がなかったとか?一番気になるのはポニョのその後ですね。10年後、果たして15歳のポニョはどうなっているんでしょうか。宗介は5歳にして大変な選択をしてしまいましたね。
2010/02/08
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ダンサーは役者でなければならない。誰が言ってたんでしたっけね。アニメ『ガラスの仮面』全51話。2005年から1年間放映されたものを一挙に見ました。一体何時間かかったのかな。そんなヒマあったらダンスの練習しろとヤジが飛んで来そうです。かなり原作に忠実で、ただ風景や携帯電話なんかが今風になってましたね。10年くらい前に安達祐実が主演のドラマをやっていて、それにすっかりハマった私達は、コミック全巻持ってる友人に借りて当時はしばらくその世界にどっぷり漬かっていたものでした。何の取り柄もない平凡な少女北島マヤが、天才女優として花開いて行く成長期のようなお話なんですが、ダンサー必見ですよ。一つ一つの役をこなすたびにマヤは役者としての必要なテクニックを確実に積み上げて行くんですね。パントマイムの手法を学び、完全に役になりきることを学び、観客の心をつかむ間を学び、舞台の上で他の役者と呼吸を合わせることを学びます。そんな彼女を陰から応援してくれる謎のスポンサー『紫のバラの人』や、彼女の才能を見いだし幻の名作『紅天女』の後継者として育ててくれる大女優『月影千草』、芸能界のサラブレッドの誉れ高いライバル『姫川あゆみ』などなど、個性豊かな登場人物たちも魅力的です。『あゆみくんは、もうつかんだよ。』大将とよく、意地悪な劇団オンディーヌの小野寺監督の真似して遊んでました。ライバル姫川あゆみと北島マヤがダブルキャストで交代にヘレン・ケラーを演じることになったんですけど、そのクライマックスシーンの演じ方を二人して競います。見えない聞こえない話せないヘレンが、ものには全て名前があるということを初めて『水』で知る瞬間のセリフです。役者ですからあらゆる役をこなさなくちゃいけないんですが、そのキャラに入って行く瞬間、マヤはイメージの中でいくつもある仮面の中の一つをかぶるんです。『私は女王。』普通の女の子が瞬時に女王に変身です。これは使えます。ワルツからタンゴへと、同じキャラで踊ってはいけませんよね。私はそんなことできやしませんが、トッププロなんかは皆さん別キャラに変貌してます。愛し合ってるルンバと、殺し合ってるパソだって全く別のキャラクターです。この変身術は、競技会でいくつもの種目を踊り分ける必要のある競技ダンサーにはあったらうれしいテクニックですよね。『さあ、仮面をかぶるのよ。』こちら平成版。こちら昭和版。
2010/01/04
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主人公のピアニスト野田めぐみ(のだめ)と指揮者志望の千秋先輩がついにパリ留学。アニメ全11話、面白かったです。いま、実写版が劇場公開されてますね。登場するキャラクターがユニークなのと、のだめがとても楽観的なのがこの物語の魅力。そしてみんな驚くほどに才能豊か。全然フランス語を話せないのだめが、アニメのフランス語吹き替え版を熟視して習得するとこなんてなかなか真似出来ませんよ。それに千秋先輩の方は留学なのにほとんど学校にいなくて、師匠と一緒に演奏旅行してるし。のだめもお城で初リサイタル開いたり、話題満載です。あらすじや登場人物を詳しくご覧になりたい方は、公式サイトへどうぞ。アニメ のだめカンタービレ巴里編映画の方の予告編はこちらから。映画 のだめカンタービレ最終楽章(前編)
2009/12/29
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小公子セディに引き続き、アニメ『世界名作劇場』で赤毛のアン全50話を見ました。私の中では『足長おじさん』とか『にんじん』とストーリーが混じってしまっていたので、もう一度見てみるのも新鮮な喜びだったんです。話しにのめり込むうちに自分もアンのようにいい人のような気がしてくるところが不思議ですよ。表現がオーバーなところは大いに影響を受けて大将と『どっちがより劇的な表現が出来るか。』なんて、踊りじゃなくてシャベリで競ったりして何やってんだかって感じです。たとえば、探してた果物ナイフがみつかっただけで、『まるで古い井戸に落ちて絶望的な気持ちになっているときに、小さな縄梯子が井戸の上へと伸びているのを見つけたときのようだわ。』なんて言っちゃって、知らない人が聞いたらアホかってとこです。さて、私のようにどんなお話だったかこんがらがってる人のために簡単に物語をお話ししましょう。孤児のアン・シャーリーは赤毛でそばかすだらけ。カナダ東部のプリンスエドワード島で農業を営むカスパート家に引き取られますが、始めは何をやっても失敗ばかりでした。しかし、彼女はとっても聡明な子だったんですね。『たくさん失敗はするけど、同じ失敗は二度としないわ。』男の子を引き取るつもりが、手違いでやって来たこのおしゃべりで快活な11歳の女の子は、やがてカスパート家の光となって行きます。豊かな想像力と好奇心はとどまることを知らず、学校でも人気者でしかもトップの成績で更に上のクイーン学院へ進学。そこでも頭角を現し、ライバルのギルバートと1番の金メダルを競うことになります。『一生懸命努力して勝つことは一番素晴らしいわ。でも一生懸命に努力して負けることも、二番目に素晴らしいと思うの。』この言葉はとても印象的でした。自分のやれるだけのことをやったなら、もし負けたとしても納得できる。これはダンスの競技会でもそうですね。さて、金メダルを取ったのはギルバートでした。しかしアンが一番欲しかったは国文学の才能がある人に贈られる大学での奨学金。そしてそれを手にしたのはアンでした。明るい未来に胸躍らせるアンでしたが、やさしかった養父のマシュー・カスパートが亡くなった上、カスパート家の全財産を預金していた銀行が倒産して進学をあきらめます。自分を暖かく育ててくれた家が売りに出され、目が悪いマリラ・カスパートを一人残して行くのがとても忍びなかったんでしょうね。彼女は16歳で学校の先生になることに。仲の悪かったギルバートとも親友になって恋に発展する気配で終わりました。このお話はルーシー・モード・モンゴメリの作品をかなり忠実にアニメ化したものなんですけど、高畑勲が監督、宮崎駿が作画スタッフをやってるんですね。そのせいか自然の描写がとても美しくて、季節の移り変わりがリアルに伝わってきました。もう一度、本も読んでみようかななんて思ってしまいましたよ。大将との劇的な表現の戦いは、一応終結しました。
2009/10/26
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最近アニメにはまっています。無料お試し期間中のひかりテレビでダウンロードできるシリーズものなんですが、最初は『小公子セディ』でした。フジテレビ系の『世界名作劇場』で1988年に放映された全43話。こういう大人買いのようなアニメ見って、極楽です。実際に放映されていた時はCMもいっぱい入ってたでしょうし、お話の続きを来週まで待たなきゃならなかったわけですよね。それが今なら最初と最後の歌の部分はカットしてお話だけ連続して見て行けるので、ストーリー展開も速いし、すごく心が癒されるんですね。原作はバーネット作の『小公子』。小学校低学年の頃の愛読書ですよ。なにしろ挿絵がとってもきれいだったので何度も繰り返し読んでいて、セドリックのニューヨーク時代の仲間たちやイギリスに渡ってからの生活がいまでも美しい挿絵とともに蘇ってきます。アニメの方はちょっと話しを膨らませてあって、物語にはなかったセディのお父さんが登場したり、イギリスに渡ってからできた同年代の子供たちとの逸話が入っていたりしましたが、かなり原作に忠実でした。パソコン修理でネットゲームも出来ないし、セディもホッブスさんも伯爵も、私が子供のころに描いていたイメージそのままでしたので、ついつい全部見切ってしまいました。皆さんご存知だとは思いますが、ストーリーを軽くお話ししておきます。ニューヨークに住むセドリックは心の優しい男の子で、お母さんと二人暮らし。金髪巻き毛のかわいいこの少年は野球が大好きで、街の人気者でした。向かいの乾物屋のホッブスさんとも仲良し。ある日、イギリスからの使いがやって来て、ドリンコート伯爵家の跡継ぎとしてアメリカを離れることになります。しかし伯爵は自分の息子をアメリカに奪ったセディのお母さんが大嫌い。皆が恐れる気難しい人だったんです。まだ小さいセディにとって、お母さんと離れて暮らすのはとてもつらいことでしたが、持ち前の明るさと元気で次第に伯爵の頑な心を溶かして行きます。ところがある日、自分の子供こそ正当な世継ぎだと主張する嫌な女が現れます。心優しいセディもお母さんもその頃にはなくてはならない存在になっていて、伯爵もなんとかセディを世継ぎにと力を尽くしますが、法律的にはあとから来た子供に軍配が上がりそうでした。お世継ぎ騒動のことはアメリカでも話題になっていて、新聞で知ったホッブスさんや仲間たちがセディを救うために立ち上がります。なんとセディがむかし仲良しだった靴磨きのディック少年が、後から来た少年が世継ぎではないという決定的証拠を知っていたんです。ストーリーを軽くお話しするつもりが結構しっかり書いてしまいましたね。セディを正式に世継ぎとして紹介する舞踏会では、彼もワルツ踊ってましたよ。難点と言えば『アニー・ローリー』ばっかり何度も聴かされたことでしょうかね。こういった心のきれいな人が主人公の物語を見てると自分もいい人になった気がして、心安らかに眠りにつくことができるんです。こちらはその名作を90分に編集したDVD。心に効く薬です。
2009/10/19
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虫を3つ書いて『蟲』。いかにも虫がうじゃうじゃいる様子を表しているような字ですね。今から100年ほど前の日本、ちょうど、村々に電気が通り始めた頃のお話です。人間や家にとりつく妖怪のような『蟲(むし)』と呼ばれる生き物がいました。普通の人には見えないそんな蟲の姿を見ることができ、とりつかれた人々を癒す能力を持つ者は『蟲師』と呼ばれ、この映画の主人公ギンコ(オダギリジョー)はその一人として全国を行脚する日々を送っています。雪深いある日、一夜の宿を求めて立ち寄った家で『最近、片方の耳が聞こえなくなった。』という3人の使用人の相談を受けます。彼には見えるんですね。家の中に巣食うおびただしい数の音を喰う虫の姿が。かついできた大きな薬箱の中から虫退治の薬を処方すると、たちどころに治ってしまいました。その仕事ぶりを聞いた家の主は、おでこに角の生えてしまった自分の孫を見立ててもらい、こちらも虫の仕業だったことが判明。無事に角がとれて、その謎も明かされます。旅を続けるうちに、知り合いの蟲師から『すぐに来てほしい』という連絡を受けます。淡幽は、代々あらゆる虫の現象を文字で記録しながら虫を封じてきた家に生まれた美しい娘でした。しばらく前にある盲目の蟲師が訪ねてきて、『トコヤミ』と『ギンコ』という虫の話を聞いてから不可解な病に取り憑かれて苦しんでいたのです。ギンコはその虫と深い関わりを持った生い立ちがありました。彼が片目で銀髪の蟲師なのもそのせい。この強力な妖力をもつ虫に立ち向かえるのは彼しかいませんでした。『陰陽師』にも似た摩訶不思議な世界ですが、ベストセラーコミックの映画化だそうです。夜中に見たせいか、なんとなく家の中に住む虫が騒いでザワザワした気がしました。印象深い映画です。魔法とか妖怪とかに興味をお持ちの方は、気に入ると思いますよ。予告編はこちらからからどうぞ。
2009/05/11
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第62回ベネチア国際映画祭が31日夜、イタリア北部のベネチアで開幕しました。「ハウルの動く城」 「もののけ姫」 「千と千尋の神隠し」 など、世界のアニメ界をリードする宮崎駿監督には、栄誉金獅子賞が贈られ、今日授賞式が行われます。宮崎駿監督作品は、映像の美しさ、リアルさ、ストーリーの面白さ、どれをとっても珠玉の作品ばかりですが、私が最も好きなのは、「風の谷のナウシカ」です。「そのもの、青き衣をまといて、金色(こんじき)の野に降り立つべし」平和と調和をこの世にもたらす英雄が、いつか現れる、風の谷の王家の壁には、この伝説を伝えるタペストリが掛けられていました。 遠い昔、巨神兵による“火の七日間”で地上は焼き払われ、その後、毒性の強い臭気を出す、腐海と呼ばれる森によって、地上は覆われてしまいます。そこには、巨大な虫たちが生息し、人類は、虫と腐海との戦いの中、なんとか生き延びていました。海からの強い風によって腐海の侵食から守られてきた「風の谷」には、誰よりもやさしく、勇敢な王女ナウシカが住んでいて、病気の王に変わって村人に希望を与えていました。ある夜、平和な風の谷にペジテの輸送機が墜落、さらに追ってきたトルメキア軍によって風の谷は制圧されてしまいます。実は、墜落した輸送機にはペジテで発掘された過去の遺物“巨神兵”が積み込まれていたのです。巨大な虫の大軍を巨神兵を使って力で制圧しようとするトルメキア軍、一方、虫たちと心を通じ合わせることで共存していこうとするナウシカ。そして、伝説の英雄が、ついにその姿を表します。「そのもの、青き衣をまといて、金色の野に降り立つべし」 もう何度もこの映画は見ているんですが、村のおばばさまがこの台詞を言う所で、毎回、必ず泣くんです。ああ、信じる心は、素晴らしい。戦いに勝つのは、愛のみだ。何と言う大きな心、何と言う大きな愛。ひょっとしてご覧になっていらっしゃらない貴方、この素晴らしい作品を、見逃してはいけません。アニメだからなんて、あなどれません。すべての年齢層、すべての国の人々に感動を与え、永遠に輝き続ける極上の一品です。
2005/09/09
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