カラースコパー35mmF2.5






カラースコパー35mmF2.5(C)

BESSA R2-2
        (BESSA R2 COLOR-SCOPAR 35mmF2.5(Ctype))


このレンズは、コシナ・フォクトレンダーブランドが世に問うた、最初期の頃のレンジファインダー用Lマウントレンズである。エンゾーが所有するあまたのレンズの中でも、コストパフォーマンスの高さは随一といえる。

まず、何はさておいても「写り」が素晴らしい。
エンゾーがレンジファインダー用として購入した最初のレンズである事は、 安原一式 のページでも述べたが、とにかくその繊細で端正な写りは、それまでキヤノンEFレンズを使っていて一度も経験した事のなかったもので、レンジファインダーという機械にぜんぜん期待をしていなかったエンゾーはカルチャーショックを受けた。それからしばらくの間、このレンズは一式とコンビで大活躍した。

デザインも秀逸である。名前の通りクラシカルなデザインは、絞りを操り、ピントを合わせるという「儀式」とぴったりシンクロするものがあって、いつも使っていて、心地良い緊張感を覚える。僕はべつにライカ信者でもなんでもないが、例えばM3のボディにこのレンズがついていたら、よく似合っているなあと思う。
それにしても、このようなレンズが、中古だと程度の良いものでも1万円台後半くらいで買えてしまうなんて、レンジファインダーファンにはありがたい話だ。

ちなみに、描写に関しては優秀なコシナ・フォクトレンダーのレンズ群だが、距離計と連動する最短撮影距離がライカレンズと同じ70cmのものは、意外と多くない。そんな中で、カラースコパー35mmF2.5は、きっちり70cmまで使えるのレンズのうちの一本であることを特筆しておく。


【2004.5.5追記】

かねてから人気のあったこのレンズに、第三のバリエーションが出来た。姿を消した「P(パンケーキ)モデル」の後継モデルで、P2という。色はブラックのみ、別売りでおしゃれな専用フードが付けられる。



このレンズ、パンケーキを名乗るだけあって、レンズ構成に変化はないものの、初代よりもさらに薄い。ネオ・クラシカルなデザインは、落ち着いていてとても好感が持てる。また最短撮影距離が、90cmからクラシックタイプと同様の70cmに短縮されたのは大きな進歩である。


                             作例

博多港





長所

○デザイン、価格、描写性能。どれをとっても不満がない。最高のコストパフォーマンス!
○ディストーションのなさと繊細な描写は、特筆に価する。

短所

●この時期のコシナレンダーレンズにありがちの症状のようだが、レンズの最周辺部に微細なバルサム切れが
 起こりやすいようだ。特に描写への影響はないが、気になる人は気になるかも。
●短所と言う訳ではないが、ライカ用に買うならP2だろう。しかし、価格はかなり上がってしまった。


スナッパーへのオススメ度 (10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆

風景派へのオススメ度 (10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆




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