インド滞在記2






ENZZO IN INDIA(2)






    Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(フィッシャーマンズ・コーヴ)
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フィッシャーマンズ・コーヴは、セーラム市内から車で30分ほどのところにある、外国人向けのビーチリゾートだ。もともとインドは、イギリスをはじめフランスやポルトガルといった、大航海時代に海洋貿易で覇権を争った帝国の植民地が多数あったこともあり、地域によって、イギリス風やフランス風の建物が、今もそのまま残っている。
















                   Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(フィッシャーマンズ・コーヴ)
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インドの海は、川から流れてくる泥水の影響が強く、濁っていることがほとんどだ。海岸線から200mほど沖に出て、ようやく水が澄みはじめる。同じインド洋であっても、透明度を求めるのであれば、やはりモルジブ辺りまで足を延ばさなければならない。
海岸の写真を撮っていると、親しげに一人の男が近寄ってきた。この30秒後、エンゾーは危うく貝殻細工を法外な値段で売りつけられそうになった。まったく油断も隙もない。
















                   Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(ヤーカード・ホテルスターリン)
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ヤーカードの山頂部1500mの絶壁に、へばりつくようにして建てられたリゾートホテル「スターリン」は、インドでも3本の指に入る山岳リゾートだ。全室会員制となっていて、一見客は普通泊まることが出来ない。
連れて行ってくれた紡績会社の社長に「セーラムからどのくらいかかるの?」と尋ねると、「すぐだよ。20分で着くよ」と言われたが、実際には一時間半もかかった。どんどん上るので、「ここの標高はどのくらいなの?」と尋ねると、「頂上で500mだ」との返事。500m?そんな馬鹿な。
なんでもかんでも超アバウト。それがインド流。
















      Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(セーラム)
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この辺りをうろついている犬は、総じてひょろりとしていて、なんだか愛嬌がある。愛想を振りまきながら人に尻尾を振って近づいてくるわけではなく、かと言って、警戒心剥き出しで吠え掛かってくるわけでもなく。
「なあ、あんた、よそ者だろ」
黒ずくめの彼は、微妙な距離感を保ちながら、寺院を訪れた僕を油断なく値踏みしていた。
















       Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(チェンナイ)
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海外に行くと、大抵の果物屋は日本のそれと比べてカラフルで、被写体になるものだ。しかしチェンナイで見たフルーツショップは、ちょっと見たこともないくらいダイナミックなディスプレイをしていた。濃密な甘い香りが店先に充満していて、息をするたびに肺の隅々まで染み渡っていく。
ここで買ったアルフォンソマンゴーは、食べた人にしかわからない、例えようもない美味であった。
















       Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(セーラム)
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インドに滞在中、どのホテルに行っても必ずあったのが、水盆に浮かべられた花。原色の生花をふんだんに使い、水の上に浮かべた贅沢なアレンジメントは、さしずめ南国版の活け花といったところだろうか。
無造作なようでいて、完璧に計算されたコーディネートが、訪れる人々の目を飽きさせない。
















  Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(セーラム)
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南インドの人々は、近代化が進んだ北インドと違い、まだ「都会ずれ」していない雰囲気がある。カメラを向けると、嫌がられることはほとんどなく、照れ臭そうにはにかみながら、レンズに向かって微笑みかけてくれる。どこに行っても、屈託のない笑顔と、ひときわまぶしい白い歯が印象的だった。
















    Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(チェンナイ)
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「こっちで汽車が時間通りに来ることなんてありませんから。ははは」 
同行した、インド渡航歴100回を超えるO氏の言葉に従い、発車時刻ぎりぎりにチェンナイ駅に到着したところ、なんと列車は時刻通りに出発しようとしていたところだった!乗り込む車両を探しているうちにゆっくりと動き出してしまった列車を必死で追いかけ、走りながら列車に飛び乗った。
「いやあ、そう言えば始発駅だけは時間通りでした。ははは」
・・・そういうことは先に言って欲しいところだ。 














                Nikon 35Ti フジクロームプロビア100F(チェンナイ)
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ポーターに荷物を運んでもらいながら、今にも動き出しそうな列車の予約車両を探していると、家族との別れを惜しむ見送りの人々の姿が目に付いた。本当は一刻の猶予もなかったのだが、列車が動き出す瞬間まで手を握り合う光景が印象的で、一枚だけシャッターを切った。 















                 Canon EOS7 SIGMA28-70mmF2.8EX DF フジカラースペリアビーナス400
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近代化が著しいインド。片田舎のセーラムにも、なんと地場企業によるコンビニエンスストアの第一号店が出来ていた。コンビニとは言っても、品揃えはどちらかというとスーパーのような感じだが。普通のマーケットに比べてかなり高めの価格設定であるにもかかわらず、客の入りは上々。閉店間際まで賑わっていた。 






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