★☆HAPPY LIFE☆★

★☆HAPPY LIFE☆★

【1】ヤフオク問題



 IDを使われたのは東京都内の女性。今年4月下旬、旅行から戻りパソコンでオークションに接続すると、自分が出品した覚えのない宝塚歌劇東京公演千秋楽のSS席(定価1万円)のチケット2枚と旅行代理店の旅行券10万円分が表示され、問い合わせ先のメールアドレスも自分のものではなかった。

 宝塚のチケットは既に入札者が4人おり、1枚5万円近くまで値段が上がっていたことから、女性は「放置すれば詐欺に発展する可能性が高い。落札期日が迫っているのですぐに対処を」と同社にメールで数回通報。しかし、返事がなかったため出品を取り消す手続きを取った。

 2日後に届いたヤフーからのメールで「IDを保有しているお客様ご自身の責任」として入札者4人分の取り消し料2100円の課金を通告。さらに「弊社では単独で調査、状況検証などを行うことはできない」と記されていた。女性は「犯罪を未然に防いだのに、なぜ取り消し料まで請求されるのか。手数料で収益を上げている企業としての責任を果たしていない」と憤っている。

 ネットオークションは、落札し代金も支払ったのに商品が届かないなどのトラブルが相次いでおり、警察庁によると、04年に詐欺事件として検挙されたのは259件に上っている。また、今年3月と6月には、被害にあった計709人が「大量に被害者が発生するシステムを放置している」とヤフーを相手取り、総額1億4460万円の損害賠償を求め、名古屋地裁に提訴している。

 今回の対応について、ヤフー法務部は、毎日新聞の取材に「従業員が顧客情報を悪用する可能性を考え、利用者に代わって出品の取り消しなどができるシステムにはしていない。被害者と確定すれば取り消し料など返金する」としている。【大平誠】

 【ネットオークション】ヤフー、楽天、ビッダーズが管理・運営の大手3社。経済産業省によると、04年で約7840億円の市場があり、ヤフーは約5700億円を占める。会員はあらかじめ登録した固有のIDを使って出品や入落札する。管理・運営会社は落札額の一部などを手数料として徴収している。出品者のIDには落札者の評価が付き累積されるシステムとなっており、優良取引を繰り返せば、そのIDの信頼度が高まる。

毎日新聞 2005年7月12日 3時00分 (最終更新時間 7月12日 3時00分)

 続報がありました。

ヤフー:ネット競売詐欺出品の被害女性に誓約書要求

 ヤフーオークションで勝手にIDを使われた女性が不正出品を取り消した問題で、運営会社のヤフー(本社・東京都港区)が、女性に手数料などを返金する条件として、「誓約書」への同意を要求していたことが分かった。誓約書は、返金を「特別の措置」とし、他の利用者に「迷惑をかけた」と謝罪したうえで、返金についての秘密保持まで約束させる内容。ネット詐欺の通報を無視されたうえ誓約書まで求められた女性は「どこまで客をバカにする気なのか」と憤慨している。

 この問題は、女性が今年4月下旬、身に覚えのない観劇のチケットなどが自分のIDで出品されているのを発見。同社に出品取り消しを求めたがすぐに応じなかったため、「詐欺に発展する可能性がある」と判断し、自ら出品を取り消した。ヤフーはその手数料として2100円を女性に課金した。

 女性は「詐欺の被害者を出さずに済んで感謝されこそすれ、支払いの義務など考えられない」とメールで抗議した。するとヤフーから「これに同意されない場合、返金措置は行えません」という注意書きとともに誓約書が送られてきた。

 メールで送られてきた誓約書は「心当たりのない出品行為で利用者に迷惑をおかけし、遺憾に存じます」で始まり、「返金措置は特別な措置と理解し、秘密保持義務を負うことを約束します」と結んでいる。内容に驚いた女性は抗議したが、ヤフーは再び同じ「誓約書」を送ってきた。

 毎日新聞の取材にヤフーは「以前は、利用者のパスワード管理の問題が不正出品の原因だったが、最近はそればかりではないことが分かった。6月からは誓約書を『依頼書』に改定した」と説明。しかし、依頼書の文面も「他の利用者に迷惑をかけた」という部分などはほとんど変わっていない。【大平誠】

  ヤフーから女性に送られた誓約書の抜粋は次の通り。

 このたび心当たりのない出品行為などによって、Yahoo!オークション利用者などにご迷惑をおかけしたことは誠に申し訳なく、遺憾に存じます。つきましては発生した該当オークションのシステム利用料についてヤフー株式会社からの返金(もしくは課金停止)に同意のうえ依頼します。

 今後、同様のケースで金銭的負担が生じた場合は、利用規約に従い、自らの責任で解決することとし、ヤフー株式会社へは一切の請求、費用負担の要望を行わないことを約束します。

 また、返金措置についてはヤフー株式会社による特別な措置であることを理解し、秘密保持義務を負うことを約束します。

毎日新聞 2005年7月12日 15時00分

ヤフーからの返答。

 間に連休が挟まったので対応としては比較的早かったと思います。

>本件に関しまして、今後のシステム的な手当てなど、具体的な内
>容についてのお問い合わせをいただきましたが、重要な変更など
>につきましては、今後も必要に応じ、お知らせ等で実施させてい
>ただく所存でございますので、個別の状況などのご連絡はいたし
>かねます。何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: