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ruka126053のブログ
第28話
1
緑色の瞳、緑色の髪。清楚な顔立ちで彼女は当たり前のように当然の事実のように言う。彼らだって、人間だ。姿かたちが違うだけで。ダヴィデは難しげに顔をしからめさせ、サラの言葉を聞く。この世の当然の事実のように。
彼女にとって、パンドラはこの世にあってはならない存在だ。
「そんなのお前のご都合主義だ」
気高く、美しくサラは言う。
「すべてのパンドラをこの世から抹殺することが正常なる世界にする第一歩です」
「狂った考えだ」
アルヴィンは髪をかき乱しながら、反パンドラの響主に反論する。
「ここにいるのがお前の家族で仲間だ」
オルフェウスがアガットやダレンにそういうものの、アガット自身、家族といえば叔父だ。
「だからお前はみんなを守ればいい」
「そう言われても困るぞ」
オルフェウスが頭を撫でる。
「ゆっくりでいい」
何回も繰り返せば、悲しむことさえできなくなる。アルフレートは彼の半生が悲しみに満ちていることをフィズから聞かされる。助かることさえできないパンドラや天魔おち。裏切りと策略。そんなことを繰り返せば心が壊れていく。聖なる乙女の十やり、利用し合う赤の女王との関係。手段なんて選んでいられなかった。
「誰もいなかったのか」
「フォボスと会うまでは誰も」
「そんなバカなことがあるか」
他人に会わせるのが嫌いだ。正直言えば、無駄でさえある。ダヴィデはひねくれている。だが、思うのだ、皆やら愛やら、そんなのを聞かされる時。いつだって自分は面倒で甘えん坊で。彼らは弱いから敵を作る。それでもだ、それは無理からじゃないか。自分を飾って、言葉を選んで、何がほしいか、何者か。もちろんみんなと同じこと、所属することは安心だ。楽園だ。では、何で気持ちを踏みにじるのか。決めつけるのか。寂しいから、悪いことをする。変なことをする。だが、俺はお前らのために生きているんじゃない、人恋しい時もある。強要するな、押し付けるな。俺とおまえは別物だ。価値観を理解してくれ、離せばわかるだろ。頭が混乱し、時折叫び出したくなる。やはり、それは醜悪で病的だ。考えすぎるな、皆そうだから、お前らしく。本気になるほうが、まじめに受け取るほうがおかしい。頑張るのは恥ずかしい。死にたくなるほど恥ずかしい。共有する誰か、母親や恋人か。
見ないふりして、生きる。深入りするな。
何だこれ、全然楽じゃねえ。キモチ悪い。
彼の笑顔を見られずに死んで行くのは無念だった。とても無念だった。アルトメルデ帝国は負ける、ダヴェーりゃに、イシュタルに。
「俺を助けるために」
「いいんですよ」
これだけは言ってもいいだろう、自分の戦う手段も状況もわからない帝国の人間たちに。いずれ滅びゆく彼らに。
「私はあなたたちに使えられて幸せですよ」
最後の最後にデヴィッドの涙を浮かべ、いつくしみの笑顔を向ける。
優しかったのだ、だれに対してもあいつは。
「殴り返せよ」
正直皆、複雑であった、嫉妬していた。故にいさかいが起こり、だが終わりが来ることも想定していなかった。避けていたといっていい、ただ怯える日々は失われた。そう思いたい。
「いや、でも暴力はよくないし」
「・・・」
こいつはバカだ、ああ、泣き虫でドジで、お人好しで、だからうとまれて嫌われたのに、あきらめが悪くて。でもみんな、嫌いではないのだ。
「やり方、考えろよ」
でもあいつは変わっていった、少しずつ、少しずつ。フォボスの手先となり。
「優しいな、イツェンは」
「誰?」
ー五年後、あいつはそのあどけない顔でそういった。
「やめろ、アルフレート」
「お前がそんな生ぬるいことを言い続ければ、また誰かが犠牲になる」
「俺は変えない」
聞くだけできついが、お互い正しいと思うと問題は解決しない。
「そうだろうな、お前は自分が決めたことは変えない」
「アルフレート」
「だが、お前はいつまでもきれい事を吐ける立場だと思うな、後悔することになるぞ」大好きだよね、フレーズさんではないが君、大好きだろ。
「カイザーの影響か」
ダメですね、エンドレスですわ。
「アルトメルデや皇帝陛下は戦争をやめない、だれかが犠牲になって、だれ一人死んでもだ」
「お前らしくないな」
「お前が俺の何を知っている」
何だろうか、元凶とか、どちらかというが、これは収拾がない。優等生名ほど、不良に弱いというが、お前はどんだけ坊ちゃんなのか。まあ極悪だと思っている奴が哀れな被害者で自分に近い、がアルフレートの見解なんだろう、今のところは。多分あらゆる言動や言動が前と違い、魔逆に見えてきてるんだろう、ゴットヴァルト、お前ホストに向いているんじゃないかな、実は。でもやめてやれよ、その気持ち悪い関係は。
アルフレート君は今一度、冷静に現実を見ようぜ、ゴットヴァルトは求めてないから。「それは・・・」
「平和を現実にしたいなら、理想論なんか無価値だ、行動を示してほしいものだ」
それで、権威や武力ですか。なんか切れたら実はエリートの方が怖いというが。
「本気じゃないよな」
「お前の兄の方がもう少し現実的なのに、お前は甘いな」
依存が強い一族だな、しかし、しかしここにいる連中ってようは・・・・、やめよう、世界が怖くなるし。
「あいつは俺の兄じゃない」
なんかサスペンスドラマに見えてきた、いやだな、ギスギスして、今更だけども。
「うん、・・・・気づいていたかな」
ブレアはそういう。
「マジか」
「あれ、でもなんで俺はヴォルフリートを覚えていないんだ」
この若さでぼけているのか、まだ自分をそこまでひどいと思いたくない。
「お前はいつも女の後を追いかけているな」
オルグが、仲間と共に訪れた。
「突っかかるのはよせ」
もう俺のことは意識にない、でも、やめて、アルフレートもオルグもヘレネも。
「また、アリスを悲しませる気か」
わぁぁ、居心地悪い。
「え・・・」
「多分、今は無理に近づく時期ではないのよね」
アリスは強いな。
「さて、アリス様の聡明な思考を私ごとき使用人がわかるはずも」
くすり、と笑う。
「性格が悪いな」
炎が上がる。
アリスの顎をつかむ。フランシスは怒っているわけではない。にらんでいるアーデルハイトを見て。
「こんな小娘に君は何をしているんだい」
「わたくしは信念を貫きとおしたいだけです」
「・・・・・アデルが死んだ帝国に今、いたくないのは分かるが」
「救えたはずだ」
フォルクマーはそれでも。
「俺に貴様の過ちを押し付ける気か」
「・・・・黙れ」
四つの精霊が、アリスのもとに集っていく。ヘレネはそれを正直に喜べない。できれば戦いとは無関係に、大事な人とずっと平穏に過ごしてほしかった。
「なんというかにあうな」
ヴォルフリートがポツリと言う・
マリ―ベルのピンチに、アリスは無意識にその呪文を唱える。
≪クリスタルブレイドッ≫
指先から膨大なマナが現れ、複雑な様式の魔方陣を描き、ジ―クベルトやディーターの目の前で。
「ぎゃあああああああああああああああああああ」
「・・・・・しななないのか」
ガラス越しの病室では、医者がいない。そこにいるのは。
「吸血鬼なのね、本当に半分は」
何度目かの光景。当たり前の光景だ。それでも、どう見ても人間の少年で。ゴットヴァルトで。
異常な速度で治るが、彼は失敗作で、痛みが苦痛が、呪いが体中に駆け巡る。
「気持ち悪い・・・」
死なないから、と誰もがけがの心配はしない。傷つかないから、けれど、体はいくつかの傷の後、銃撃された後、もちろん兵士だからさまざまなけががあるだろう。
「罪悪感ですか」
「・…ああ、お前には痛くもかゆくもないだろうが」
感情を捨てて、従士として行動すればわかってくるが、ゴットヴァルトは人格はともかく、まあまあ使えるタイプだ。大きな討伐戦ではコウモリの補佐は大事だ。世間でもここでもパンドラは好戦的、残酷だがゴットヴァルトはその中では割と良識がある方なんだろう。
「酷いですね、僕でも傷つくんですが」
「ふん」
油断はできない、気を抜いたら何かされるんじゃないか。だが何かがそう思うたび、ずれるのだ。
任務、任務、冷酷無比だの親友は言われ、チームを組んで、愛国心のかけらもない男が。ただ走らないと、壊れると思うのか。
「おまえは、どこに行くんだ」
「まあ、楽しそうなところかな」
パンドラを、悪いパンドラを手に掛ける時、鬼の仮面をかぶる、斬って、ジンを作って、魔法をかけて。他人の感情に寄り添う癖、人でなしのために泣き、自分のことはおろそかで、人の苦しみや悲しみに泣く。美しい。
だから壊す、そうしないと死に耐えられないから。
これは懺悔だ。同じ場所にこだわった結果の。おなじ場所はない。こだわるなと過去の遺人は言うだろう。
≪セピアソード≫
ガウェインは、男の後悔を切る。何度も何度も。
王が生涯人間を国民を愛することはなかった。賢者は言う。
「ガウェイン皇子か」
悪いうわさばかりある、17歳の孤児。皇帝の気まぐれ。悲しき皇子。
「悪魔の皇子か」
アストリットの近くで、ユリウスは昨日の言葉を思い出す。悪魔崇拝しゃであることを死ぬのがわかった時、王妃と長男に伝えたという。それはある男の、復讐の物語だ。
地下の、奥の奥。
王の秘密の箱庭があった。ユリウスには孤児院のように見えた。
「王の御子様達でございます」
男はずっと、生まれてから同じ人間が自分と同じと思えなかった。正義感のある純粋な男だった、信じられるのは賢者だけだったという。あまりに汚いこと、裏切りが続いたため、物心つく前から見せられ続けたため、演技していた。そうしなければこの残酷な世界で自分を保つことができない。
「いつから、ここに来るようになった」
「お母様が事故死された後でございます」
悪魔崇拝しゃー彼らの多くは、悲劇に満ちている。歴史上、最初は繊細な人間だとかそんなものだったんだろう、彼らの自己満足なのはいいけども、そうまで不幸だろうか。
だが、真実に気づいたものはその瞬間から、世界を疑うようになる。世間的には変人になったわけだ。
アンネミ―ケの柔らかい体が、僕を包みこむ。
「え、なんで」
やわらかな長いウェーブヘアが広がって。自分よりも大人の、16歳くらいの少女の体だ。幸運がこんな子供、いや早すぎるだろう、けれど僕の恋の相手というなら相手がレベルが高い、何僕大人になったら暗殺される大物になるの。できれば病院で静かに平凡に死にたい、ドラマな人生は空想だけがいい。
「・・・・貴方が無事でよかった」
「お、おう、君も無事か」
僕、12歳なんですが、これは同い年でよくないか。姉さんやカイザーだろうよ、僕にラブストーリーはいらない。違うね、弟見たいとかだよね。
「君は僕の宝物だよ」
・・・・太陽の下くらい平気なんだけどな。
「父さんは変な人だな」
ブドウ畑の真ん中、いくらか人間の少年に近づいた時、とうさんは初めて山から連れ出した。
「君がいうとくすぐったいな」
火傷のあとくらいに見えるらしいが、少なくとも誰も石を投げてこないし、怖いという表情をしなかった。
「小さいな、坊主」
「ひあっ」
「すいません、あまり人に慣れてなくて」
「ふん?母親になのかね、茶色い髪に日に焼けた肌とは」
全てを失うまで僕は気づかないふりをした。まるで切り刻まれた世界。でももう、彼女は何もしなくていい。
手のひらを返して、僕は彼らには駒で剣で、化け物だった。権威に群がる愚か者。弱い哀れな存在。こんなやつらを守るために、アリスは姉さんは、エリクは絵馬は、とうさんは。
彼らには何も届かない、アリスが不幸でも、その家族が惨殺されてもどうでもいい。
「・・・・あ」
雪だ。雪山で僕は刺客に不覚を取られた。
「てこずらせて」
機械的なレオンハルトの目。誰もアリスを真剣に愛さない。
追いかけられて、壊れてしまった。
まるでその部分だけ切り取ったように。父は、その弟は。まるで洗脳のようだが主を守れと物心つく前から言われた。ただ一人に仕え、帝国を守り、平和を維持する、いやではない。エンヴリオ、オルフェウスにいわれた。お前には狂気や情熱がないと。他者への自己犠牲。誰かが笑顔ならいい。欲望がない、完璧な勇者だと。そう、完璧じゃない。天才だ、貴公子だ、聖人と言われド真実は上辺だけしかない人間。好きになった女性も親友にも気づかれない。
―ぎいいいいい。
だが、その血の塊が、軽すぎるそれを忘れたことはない。無価値のモンスター。7歳の時、それは薄暗い部屋で置き忘れた人形のようにいた。
首の後ろに、花弁のようなあざがあった。誰もが見るのも避けていた。触るのも。早く処分してしまえ、不吉をもたらす、実験体にしてしまえ。
「馬鹿か、気の上に登るなんて」
「信じられない」
パンドラであり、アマ―リエの子ではない以外でも、やはり誰もが偽物だと思うが、後継ぎとしてあの家でも扱われていないのになぜできると思うのか。
「お前は何を考えているんだ」
だが、木の上の少年はランスやその弟、騎士たちを気に留めていない。リンゴを食べて、空をぼんやりした目で見る。最初は演技の可能性もあり、正しい方法で罪を過ちを認めさせて、他の皆と同じ考え、ヴィンセントらしい選択をとるつもりでいた。ゴットヴァルトがそうしていくらか時間がたった後、木から下りてきたので、手を差し出した。
「いらないので」
泥や土にまみれても気にすることはないし、必要がなければ興味なければどうも関わらなくていい、そう判断する少年のようだった。
「貴方は当主様のご子息ですよ」
「ちっ」
そして、手を伸ばしてきた。あ、という前に転げ落ちて、首の後ろが見えたが特に注目しなかった。助け起こすと、ボーっとした顔で見てきたけど。
「貴方は本当にお父様にそっくりだ」
「笑うな」
アリスローゼは叫ぶ。
「なぜ、武器を抜かない」
「何で」
「そこまで馬鹿にするのか、お前はッ」
「笑わないでよ、どうして」
悲劇を巻き起こして。アルバートが倒れていて。
何度も何度も斬り合う。
「何で、こんなひどいことを」
以外ではないか、オルフェウスはそこに気まぐれで冷酷な吸血鬼の女王の面影を思い出す。ダレンはすでに、ルイに押されている。
「お前ごときが姉上のおそばに寄れると思うな」
帝国軍の多くは女王を嫌悪している。
「カイザー・クラウド・・・」
「ここにいたのか」
貴族は出自にこだわる。
「よく見つけますね」
「お前は行くところ決まっているからな」
オルフェウスが近づいてくる。
「何?」
「今日のことだ、気にするな、あいつらも本気じゃない」
「いいですよ、いつものことですし」
カーテンが風で揺れて、カビ臭い本のにおいが。
「・・・・・何」
手を掴んできた。
「俺に出来ることはあるか」
「はぁ?」
「お前の家族を、友達を殺すオレには資格がない、でも望んでいいか」
「何をです」
「少し知っただけで、関わっただけで、お前の見方のふりをする奴はお前にはいらないだろう」
「えー、まさか、ウエルカムですよ」
「ずっと謝りたかった、いいわけしてごまかしてなかったふりして、他の奴の考えに乗って、いつも言い訳して嘘だらけだ」
「許される資格なんてない、それでもお前に俺は認められたい、過去は戻らない、あの日、お前は・・・・」
でも答えは僕じゃないんだけどな。ただ、それをいえば、その無駄な彼の数年間を踏みにじる気がした。失った誰かの代わり。
「答えを今、見つける必要ありますか」
「え」
「僕は自分のこれまでが無駄だと思っていませんし、大好きな人にも出会えた、それは価値ある人生だと思います、まあ16歳の子供ですけど」
「じゃあ、俺はどうすればいい、お前は認めても、お前はそれでいいのか」
泣きだす前の子供のような、何を馬鹿な24歳の大人だぞ、目の前にいるのは。
「僕は母も父も貴方も恨んだことはありません、大好きですよ」
まるで大嫌いなご都合主義の奇麗な物語のよう、だがそれでいいのだろう。アリス、カイザー、ヴォルフリートには不都合な、残酷な滑稽なストーリーは存在すらないのだ。
カイザーは変えることはないだろう、ヴォルフリートは強い、アルバートは変えないだろう。
「喧嘩しているのかな」
オスカーがアルフレートを見ながら、いう。ヴォルフリートとのことを言っているのだろう。カイザーは人の変化に鋭い、僕はアルフレートの変化は兄の反逆からと思うがカイザーには違うらしい。小さな、小さな変化。いずれ殺し合うのに、気遣ってどうするのか。イシュタルの戦争を止める、ヴォルフリートがアリスとともに言いだした。
今の世界がおかしい、ヴァガットとの対立。
「さぁ、僕にはアルフレート様のお考えがわかりませんので」
「相棒だろう、アルフレートはそう言っていたよ」
「単なる便利キャラですよ、僕は」
オスカーが驚くが、すぐに苦笑する。
「そのままの意味だと思うよ」
「はぁぁ?」
2
「ひどいよ、こんなの、残酷だよ」
だが、ゴットヴァルトには感情というものがない。
愛、友情、恋、伊丹、辛さ、悲しみ。
ばかばかしいと言いたげだ。
「あんまりすぎるわ」
「そう、なら私があなたを止める」
「私が」
3
聖なる乙女の十槍のほぼ半分が、アリスの心の中に入ってくる。
「いや、いやぁぁぁ・・・・・」
4
「カドナ・・・・・」
「どうして」
5
「そんなにモ力がほしいの、武力が大事なの」
笑う、笑う、笑う。アリスが何度も剣を振り落として、ゴットヴァルトは体を少し動かし、簡単によけて。
「もう、いいよ、笑わなくて」
雨が降っていた。
「ヴォルフリート・・・・」
すべて救った、少女の幼い心以外は。
「もうがんばった」
必要な言葉なんて知らない、誰も教えてくれなかった。まして愛し方なんて知らない。
「怖くないから」
アリスの手が頬に伸びる。
「私が怖いもの、亡くすから、泣かないで」
僕は、12歳しか生きてない彼女にどれだけ重いものを・・・・。
雨が降っている。戦場だ。多く死んだ人間も、パンドラも。
漆黒の長い、自分の髪。
「壊れた人形ね、まるで」
「ガラクタだ」
つまらないものがほしかった。むかつく母親が意地悪な近所の少年がクラスメイトのいやな女の子も、帰る家も、何もない故郷が。
「消えちゃえ」
「存在しなければ、生まれなければいいのに」
顔の半分は、尖った耳は、牙は。ろうそくの火を消したかった。写真をつまらないとすねてとりたかった。気に入らないおもちゃがほしかった。
でもそれを手に入れたアリスは。
「お前さえいなければ」
世界で確かなもの、ぬくもり、世界で唯一の人間。
・・・・・アーディアディト・フォン・ヴァルベルグラオ。
6
僕さえいなければなんていうのは責任の放棄だ、甘えだ。世界が嫌いでも今はいい。いくらでも間違いで存在が悪でも。
大人しい、優しい姉さん。
襲撃が、ただの民間人ができるわけがない。まるでゲームのようだが、関係者すべて、僕もだが都合よく記憶が、世界が変わって。
変わったエレオノ―ル、腫物のように見るレオンハルトや友達もどき、兄弟もどき。
馬鹿だから、子供だから、弱虫だから、向いてないから。
ただ想像は得意だ。今は11歳。役立たずを、戦士に探偵に、ある程度は友達になりたいと思わせる存在になるしかない。模倣だ。
サーカスや魔術師のもとでの日々が役に立つ。情はある程度役立つが、ヴリルでは姉さんの今後を預けられないし、あれはだめだ。視点を変えてみれば、あれはだめだ。仲間に引き込めない。似たようなものがいるがレオンハルトに逆らう、まして姉さんとともに安全に。
「信用できるおとなか」
本来なら血のつながりがある両親だが、あの人間達は使い捨てできる駒とは言わないが、自分たちが危なくなれば・・・・・・可能性がある。
ではアロイスだろうか、ゴッドナイトだし、王族とも。
「・・・・・・・・・・・・・・いきなり、国か」
まあほら、姉さんの彼氏だし、巻き込むのは違うし、アズゥ・カルヴァリーレかな。名前と素顔、知らない。警察かな、あ、だめだ、貴族とつながりある。
ここである程度、学校行かせてもらって、多少知恵あるから、あれ僕、詰んでね。
友達もいない、知り合い少ない、つまりは・・・・。
「・・・・・一人で聖なる乙女の十槍を探す」
人みしりで面倒くさがりなんですが、臆病なんですが、というかアクティブ系無理なんですが。
銃や武器の手入れをしている、僕を安全な場所において、外で。特に僕が心配だからではない、使命感や慈悲ではない。信頼はできないが、今日は疲れた。闇の中で目が金色になるゴットヴァルト。
・・・・では、一年近く、侯爵家が帝国をだましていたのか、それも自分の家族に。誘拐されたアルバート、双子の。
「・・・・・」
なら、アルバートもそうなのだろうか。双子のパンドラの兄弟は確か。
「何?」
もちろん、人間とパンドラは別の種族だ、でも人間に近いエルフは確か子供ができるといわれていた。考えすぎだ、カイザーは人間だ。でもアルバートとゴットヴァルトがそもそも最初からエデンから連れてこられたとしたら。さらわれたなら、ゴットヴァルトはその時、どこにいた、同じ病院?
「いや、少し怖い考えにとらわれそうで」
「ああ、山だし、確かに」
心臓がうるさい。すぐサイトに行ったのか。子弟制度、確か実子扱いだが慈悲ではなく別の目的だとしたら。悪い考えや妄想が走る。
「寂しいよな、君の家族も心配だろうね」
「カイザーなら大丈夫だと思うけど」
偽物と最初からわかって、実験体とか、グレンの話の犯人がゴットヴァルトなら。
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