ごご

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添乗記 シルクロード編



中国のシルクロードの砂漠都市・和田(ホーティエン)という所へ行った。

砂漠で何もなく、また、この旅行はとても気を使わなければならず、かなりストレスが溜まり、毎晩の様に反省会という名目ながら、スタッフでみんな飲んでいた。
さて、今日も飲み終えそろそろ部屋に戻ろう。という話になり私は部屋へ戻る。

和田含む新疆ウイグル自治区という場所はイスラム教徒が多いので、明け方コーランが聞こえてくる。それが怖い。というシングル部屋のお客さんがいらしたので、私で良ければ。という話からその日は一緒の部屋になった。

部屋へ帰るとそのお相手の方がいらっしゃるので、忍び足でそーっと歯を磨き、着替えて眠りにつく。

しばらくしてから、「すみません。すみません。」とかすかに耳元で声が聞こえる。
「ん?」と起きてみたら目の前に同室のお客さんが辛そうにして私を上からみつめている。
「どうしたんですか?」と聞いた所
「なんだか風邪っぽくて辛いんですが、何か薬ありますか?」という。
私はまだ酒も抜けない時間だし、かなり寝ぼけていたが、大変だ!と起き上がる。
「だ、大丈夫ですか?今、薬を出しますから」といって、風邪薬をガサゴソ探しだす。

あ、あった!

ここから私はとんでもない行動を・・・。
自分でもはっきり覚えているが、その薬の袋を開けて、コップにミネラルウォーターを汲み、
普通だったらそれをお客さんに差し上げるものであろうに、いきなり自分で飲みだす。しかも慌てて。
その後、洗面台へ向かい、再び歯を磨きだした。鏡の自分を見つめた瞬間、
「ハッ!」と気づく。
わ、私何してるんだろう・・・・・・。

恥ずかしさいっぱいにしてベットへ戻ると、お客さんがボーゼンとして私を見つめていらっしゃいました・・・・・。



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