常緑樹5 おかげさまで一年が…


(平成12年12月号 2000/11/20)

昨年末の創刊後、おかげさまで一年が経過しました。
読者や応援団の皆さまに感謝しています。
手探りの一年目は季刊で三ヶ月に一度、計四冊発行しました。
たくさんの皆さまから励ましのお言葉や、逆に厳しいご意見もいただきました。
二年目の隔月刊化にあたり、「悠悠と、」の現在位置を再確認してみます。

創刊号の座談会で、「情報が届いていない、だからこんな情報誌を作りたい」と話しました。
今でも介護保険に関する質問が寄せられ、必ずしも情報が行き届いてはいないことを証明しています。
情報の発信側に、伝えるべきことは伝えた、という意識はないでしょうか。
特に介護保険は見切り発車の観が強く、相変わらず政治の綱引きの中に巻き込まれるなど、現場無視の状況が続いています。
社会での介護という理念が、在宅介護を中心にすることで、閉じ込めておくという形になっていないでしょうか。

保険料の負担方法も疑問です。
生活保護を受けている方の保険料を自治体が負担することに国が異を唱えたというニュースもあります。
それぞれに地域特性があり、自治体に任せたのなら、全てを任せればよいと思います。
最前線での取り組みと差があるようです。
みんなでこの制度を育てていくという姿勢が欲しいですね。

「横文字が多く分かりづらい」というご意見が寄せられました。
福祉の言葉は横文字ばかりではなく、日本語の言葉も分かりづらいですね。
これは繰り返し、繰り返し伝えていくしか方法はないと思います。

「悠悠と、」は、情報を分かりやすく、保存版として使えるよう編集しています。
感想の中に「真面目に取り組んでいるようだが、あまり面白くない」というご意見がありました。
介護保険施行直前の創刊であり、この記事を優先しましたが、「読んでいると辛くなる、自分も具合が悪くなるとこんなに苦労するのか」といった声もありました。
「だから今は読みたくない」と。
しかしその苦労を少しでも小さくするため、知っておいて損はないと思います。

その方にとっての面白さとは何かを考え、次号が待ち遠しくてたまらない、そんな情報誌にしたいと思います。
自らが高齢者ではない弱点はありますが、皆さまのご意見を積極的に取り込み、お元気で、活動的な方々にも愛される「悠悠と、」にしていきたいと念願しています。
とにかくこの本のモットーは「今よりちょっと楽しく」なのですから。
是非こんなものを読みたいと教えてください。
待ってくださる読者がいらっしゃるからやっていけます。
さらに増えて欲しいです。
そんなファンの方が。

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