BONDS~絆~

BONDS~絆~

1章

ハート(白)


まだ早い。自分にそう歯止めをかけていた。

「えっ?嫌い?」

「うん」

「あの人良い人なのに~」

「妙にとってはそうなんじゃない?私は受け付けない」

「人見知りしてるとかじゃなくて?」

「・・・そんなことないよ」

「そっかぁ~。あっ噂をすれば・・・鈴!!」

何で呼ぶのかわからない。
鈴は私の彼氏を寝取った。だから嫌い。

「おはよっ」

「おはよっ」

二人は誰が見てもナカヨシだった。
私の友達まで取る気ですか。

「妙ちゃん、私彼氏フっちゃった」

はっ!?待って!鈴の彼氏は私の元彼。
寝取ったことを追求したら別れ話になって、そのまま鈴と付き合うことになった。
私もそれなりに短かったけど、2週間で別れるなよ!早いよ!
ありえない・・・寝取ったら終り?
最低。
鈴が違う子のところへ行くと妙が小声で話し始めた。

「結局鈴の彼氏がどんな人なのか聞く前に、別れちゃったね」

「・・・私の元彼だよ」

「マジ!?」

「しーっ!」

いきなり大声を出されたから驚いた。

「そうなんだ・・・なんで冴たち別れたの?」

「鈴に寝取られたから」

「・・・だから嫌いなんだ。納得」

でもあなたは鈴のこと嫌いにならないでしょうね。
自分のことじゃないし、誰とでも仲良くしていたい派の人間だから。
私だって誰とでも仲良くしては行きたいけど、こういうのは許せない。
それでもニコニコしている妙は本当に私の友達?
こんなときは「酷いね」とか言ってくれるんじゃないの?
そうしたら私は・・・悪口はよそうよなんて偽善的なこというのかな。
自己中だ。
ふと鈴の方へ目をやると、彼女は友達と冗談を言って笑い合っていた。

日曜日、大好きなテレビ番組を見ていた最中に携帯のちいさなディスプレイに
『佐々 鈴』
の名前が表示された。
たちまち楽しさが緊張となり、心臓を突き抜けた。
何で私が緊張する必要があるのだろうか。
出たくなかったけど、鳴りっぱなしはこちらも気分が悪いので出た。

「あっ、あたし、鈴!」

わかってるよ。

「うん、どうしたの?」

「あのね、冴私のことどう思ってる?」

大嫌いだよ。

「どうって・・・好きだよ」

好きという言葉を吐いた瞬間何故かわからないけれど、自己嫌悪に陥った。


<2章>

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