今日鈴鹿に出発します。
今年を最後にしようかと思っているこのごろ。来年以降は仕事を少し減らして子供のための時間を取ろうと考えています。
まァ、最終的には僕一人の考えでどうにかなるわけではなく、ずっと支えてきてくれた多くの友人やイタリアの友人、更には今まで多くの仕事を依頼してくれたクライアントや多くのスポンサーの意向も確認する必要はある。
開発も結局は自分自身の判断だけではない。いや、まだそのレヴェルで仕事が出来るエンジニアや開発者は幸せだ。それまでに大きな資金が動いていることを踏まえれば自分ひとりの考えだけで身を引いて簡単に穴を開けてしまうわけにはいかない。
ベントレーが開発しているGT3のレースカー製作も非常に楽しみなトピックスだ。こういう良いニュースは世界のレースシーンだけでなく経済への波及も大きい。F1だけでなWEC/Le MansやFIA-GT、そして日本のSuper GT、ドイツのDTMなどが頑張って自動車産業を牽引し、既存技術の延長線上だけに留まらない技術開発の追究を続けて欲しい。
僕は専門が「自動車」ではないのでこの点に関しては自動車関連のエンジニアに委ねるしかない。航空宇宙技術が船舶や自動車に転用され、またその逆も頻繁に行われ技術の境界線はなくなってきているがマーケットの規模や動くマネーの総額においてやはりそれは歴然とした格差を生み出しているのが現状。
いままでは企業利潤のための技術開発が根幹にあったが今はそれだけで企業イメージを確立し利益を上げるのは至難の業だ。人のため、国のため、世界のため、自然のために何が出来、何を提案できるのか?
先に先進国になった国や、先に権力や資金力を持った者たちの価値観をいかに塗り替えていくことが出来るかにこの星の未来はかかっている。
できないとか、そんなの無理と嘆いている時代は終わった。自分さえその気になれば短時間でいろんなことをそれこそ一瞬で変えてしまう時代なのだ。これからはそこに全てを懸けて生きようと思う。あとは少しでも空いた時間を子供のために使いたい。次世代を担うのではなく、次世代を拓き新しい社会に生きる人間を啓いていく人間に鍛え教えるのが父としての僕の役割だから。
まずは明日、息子に今まで見たことのない最高峰のコンペティションの真髄を体験させる。彼は今まで観客席からそれを見たことはあっても、まだPitやパドックに入ったことはないのだが母国でのGPではそれを間近で見せようと思う。
彼がこの体験で何を思うか、それはまだ解らない。でも次世代のへの息吹への種は確実に撒かれる。それがどんな色の、どんな形の花を咲かせるのかを僕は楽しみにすればいい。
今季のF1は本命決着か!? May 24, 2011
肝心なところで軟弱さが露呈した典型的な… November 16, 2010
フォーミュラ1 2010シーズン April 25, 2010