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2011.08.24
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カテゴリ: 藤沢周平
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あとがきで藤沢さん自身が書いているが、ご自身が14年勤めた会社を退職した頃の作品集。
会社を退職して、未来への不安も見え隠れしながら、でも、目の前に拡がる自由を感じながら、ときどき持て余しながら書いたんだろうなぁ。
そう感じる理由として、短編集は大抵が『影』の側面が色濃く出てくるものなのに、この作品集は『陽』の側面が色濃いものが多い。

1・6・7・9などは登場人物が作者から悲哀を背負わされているが、適度に重く、適度に軽い。
そして、悲哀ばかりでは人は生きられない、ということを諭すために滑稽さを織り交ぜながら読む者の心の傷を癒してくれる。

気に入ったのは6の新左、平四郎、葭江の3者が同じ空間にいる場面の描写。
山本周五郎の滑稽ものを彷彿するような人物の描き方が愉快であり、そして彼らが背負っているものにふと焦点を合わせると、決して愉快なだけでなく悲哀の滴が滲んでいる。

そして、この作品集にある土台は『希望』である。


『終わりよければ全て良し』といった作品に、ほっこりとさせられた。
1・6・7・9あたり。


 ●1 証拠人
 ●2 唆す
 ●3 潮田伝五郎置文
 ●4 密夫の顔
 ●5 夜の城
 ●6 臍曲がり新左
 ●7 一顆の瓜
 ●8 十四人目の男
 ●9 冤罪







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最終更新日  2011.08.24 21:16:26
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藤沢作品  
M's Factory さん
藤沢作品はあまり読んだことないんですが、
「密謀」でしたっけ? これは読みました。
あと映画で「山桜」「花のあと」を WOWOW でみました。
映画化に適した短編が多い、という印象です。
「山桜」は、特によかったですね。
(2011.08.25 14:27:57)

Re:藤沢作品  
M's Factoryさん

どうもです。
藤沢作品は史実を背景にした架空の人物を主人公にした短編が秀逸だというのが私の感想です。
この作品は関が原や幕末といった史実を背景にして、そんな時代にも、市井に生きる人物を生き生きと描いています。

山桜は未見です、原作は読みました。
花のあと、映画はキャスティングにはあまり不満はなかったのですが、風景の度重なる使いまわしにうんざりした覚えがあります。


(2011.08.25 22:53:48)

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