スイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュール(Ferdinand de Saussure, 1857–1913)は、現代言語学の基礎を築いた人物として非常に重要です。彼の著作『一般言語学講義』(Cours de linguistique générale)は、言語を静態的なシステム(ランガージュ)として捉え、個別の発話(パロール)と区別し、言語を符号の体系として理解するという革新的な視点を提示しました。このソシュールの「シニフィエ(意味されるもの)」と「シニフィアン(意味するもの)」の概念は、後に記号学や構造主義に影響を与えました。