森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.02.27
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再び市原悦子さんのお話です。

役を作るうえで、善人悪人というのはない。
美しい人、醜い人というのもない。
ただ、人には美しい瞬間と醜い瞬間あるだけ。
(ことばの宝物 市原悦子 主婦の友社 104ページ)

なるほど、おっしゃる通りだと思います。
こういう気持ちになれば、険悪な関係になることは少なくなると思います。

普通は一度でも相手が自分のことを非難・否定した。
ネガティブ、マイナス感情をあからさまに爆発させた。
本能的な欲望を暴走させて、問題行動を起こした。

言い訳や責任転嫁している。

このような態度を見せつけられると、その人を悪人、要警戒人物として扱う。
一つの事象からその人物の全てを悪・醜と決めつけてしまうのである。
もともと人間性に問題があって、箸にも棒にもかからない人間である。
その人が近づいてきたら、関わらないようにしてすぐに離れた方がよい。
凶悪事件を起こした人は、社会から隔離して管理した方がよい。
自分に危害を加える人を憎むべき敵とみなしてしまうのです。
そういう先入観、決めつけ、思い込みで行動してしまう。
それが昂じると、自分を非難、否定、無視、軽蔑する人はすべて敵にまわすようになる。以後、対立関係にはいり、親しく交わることはなくなります。

市原さんは、その考え方は一方的ではありませんかと問題提起されている。
問題行動を起こしたときは、確かに悪人であり極めて醜い一面を見せる。

自分のことを大切に扱ってくれることはありませんか。
みんなのために寝食を忘れて尽くしてくれることはありませんか。
人間は生まれてずっと悪人ということはありえない。
悪人・善人という姿を様々に垣間見せながら生きている。
だから両面を過不足なく見てその人の人間性を判断する必要がある。

親しい人間関係を持つことはできなくなります。

森田理論では、人間関係のコツは「不即不離」にあるという考え方です。
人間は誰でも虫の居所が悪くて、破れかぶれな言動をとることはあります。
その後で「しまった。やってしまった」と後悔しているのです。
でもやった後では取り返しがつきません。
その一瞬をとらえて、鬼の首をとったような気持で、悪人・醜い人と決めつけて敵に回していると、最後には廻り廻って自分の立場を窮地に追い込んでしまう。
さらにたちが悪いのは、仲間をけしかけて徒党を組んでさらに追い打ちをかけることです。

相手が悪人・醜い面を見せたときは、距離を置いて様子を伺う。
決して近づいてはいけない時です。そっとしておく。
非難・否定しないで寛容な気持ちで許容できるようになるといいですね。
時間が経ち、場所が変わり、環境が変わって、機嫌のよいとき、善人・美しい面を見せたときは頃合いを見て付き合いを始める。
それもべったりくっつくほど親密な付き合いを避けて、さらりとした節度ある付き合いを心掛ける。それを心掛けないといずれ窮屈な付き合いになります。
こういう考え方、付き合いを心掛けていると自分の生活は豊かになります。





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Last updated  2022.02.27 06:33:41
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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