森田理論学習のすすめ

< 新しい記事

新着記事一覧(全5472件)

過去の記事 >

2025.11.26

共感と同情は違います

(3)

カテゴリ：人間関係、不即不離

西村貴好氏のお話です。
共感する時は、共感に留めて、マイナスの同調まではしないことが大切です。

「○○さんに、非難されました。私は腹が立ちました」
「それはさぞかし辛かったでしょうね」
これが共感です。

「○○さんに、非難されました。私は腹が立ちました」
「○○さんがそんなことをいったんですか。それは○○さんが悪いわ」
これは共感ではありません。 「マイナスの同情」 にあたります。

最初の例では、○○さんに非難されたとき、お互いに辛くなるという不快な感情の事実の共有化が起きます。
感情の共有化ができると、心が通じ合い、そのネガティブ感情を二人で認め合い受け入れることができるようになります。
感情をともに味わうことができるようになると、感情の浄化作用が起きてきます。

２番目の例では、感情の共有化は起きません。
「マイナスの同情」は、相手がつらくて落ち込んでいる入ることが眼中にはないのです。
怒りの感情に油を注いでますます火の勢いを強めているのです。
注意や意識は不快な感情の原因を作った○○さんに向いています。
一見相手に寄り添って慰めているように見えますが、その原因を作った○○さんに対して、これからどのように抗議し、言い返せば気が済むかをいっしょに考えて実行しましょうよとけしかけているのです。
自分一人で、できないようなら私も加勢してあげますよと言っているようなものです。
相手に喧嘩を売れば、人間関係は簡単に壊れてしまいます。
一旦壊れた人間関係は、交通事故を起こしたと同様、その後の処理に時間がかかります。

原因を冷静に分析できれば、貴重な経験として今後に活かすことができるようになります。
そのためには、まずつらい感情の事実の共有化が欠かせないということになります。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

Last updated 2025.11.26 06:20:04
コメント(3) | コメントを書く

[人間関係、不即不離] カテゴリの最新記事

■コメント

Re:共感と同情は違います(11/26)

楽天星no1 さん

いい視点だと思いました。今回高市総理の台湾有事の国会答弁が大問題になっていますが高市氏は自分の信念で答弁したのだと思いますが、対する中国にとっては最重要課題ですので心臓に刃物を突き付けらたと同じで全身で防御姿勢を取ると思います。高市氏は高い国民人気を背景に、自分の思っていることをはっきり口に出すことが重要だと思っていますが、敢えて口に出し、両国民感情を悪化させて敵を作ることは総理として軽率だったと思います。
私は気に食わない人がいても、その人の好い所を探してすぐには敵対関係は作らないようにしています。同時に自分の心を内省して気に食わないと思ったことの原因について考えます。
私は梅田薫先生が書かれた「精神教科療法」という本を通じて森田療法を知りました。私の大学受験、その後の社会生活に多大な影響を受けた本だったと思います。森田生涯様も梅田薫先生のことはご存じだと思いますがお友達になって頂ければ幸甚です。 (2025.11.26 10:39:48)

返事を書く

Re[1]:共感と同情は違います(11/26)

森田生涯さん

楽天星no1さんへ

コメントありがとうございました。
ブログ「今が生死」はとても刺激になっています。

コメントの中に、「私は気に食わない人がいても、その人の好い所を探してすぐには敵対関係は作らないようにしています。同時に自分の心を内省して気に食わないと思ったことの原因について考えます」とありました。
これは私が目指しているところですが、とてもその段階からは程遠いのが実情です。

梅田薫先生が書かれた「精神教科療法」という本はまだ読んでいませんでした。さっそく読んでみます。ご紹介ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
(2025.11.27 00:00:27)

返事を書く

早速のご返事感謝

楽天星no1 さん

森田生涯さんへ

早速のご返事ありがとうございました。
梅田薫先生のご著書名は「精神強化療法」です。誤植があってすみませんでした。
こちらこそよろしくお願いします。
昨日のブログに森田生涯様のブログからプロゴルファーの言葉を引用させて頂きました。
(2025.11.27 08:36:44)

返事を書く