フランスでの暮らし

フランスでの暮らし

続・一年の流れ


夏の暑い盛りだから。暇だと思うでしょう。
ところが、お盆があります。和の行事なのに、洋菓子が売れるの。
焼き菓子が出ます。お供え用に。
それプラス、従業員の夏休みシーズンは続いています。これがつらい。

9月:コンテスト
クリスマスケーキのコンテストの練習が始まります。
お店で作って持ち込む部門や、当日制限時間内に作る部門などがある。
そのために、みんな練習をします。
もちろん特別扱いはされず、すべての仕事が終わった後、居残りです。
毎日終電で帰る日々。当日は徹夜で仕上げて、そのまま仕事というパターン。退出のタイムカードを押さず、出勤を押すのだ。かなりつらい。冷蔵庫の中でこっそり寝てるやつもいた。凍死するぞ! だんだんケーキの売り上げも上がってきます。

10月:西日本コンテスト
ひとつの小さなコンテストが終わると今度は日本半分の地域を対象にしたコンテストがあります。これは味をみるものや、アメ細工など、多くの部門があります。これまた終電に乗る毎日。

11月:クリスマス準備。
このあたりから毎日クリスマス用にストックします。
まだ11月なのに?ってな感じでしょう。
大型チェーン店は8月からデコレーションケーキを冷凍保存するそうです。
ちなみにうちの店はデコレーションは当日作りでした。
毎日毎日夜12時まで仕事。

12月:クリスマスに大晦日
ケーキや一大イベントです。
23日からは半徹夜で25日まで働きます。
家にはお風呂はいりに帰るだけとか。
天皇誕生日が23日になってからというもの22日も忙しくなって一日伸びた。クリスマスが終わっても、大晦日に備えての準備に終われます。

結局年中仕事に追われてたなぁ。
性格がゆがんできてるのがよく分った。
余裕のない心で余裕なく働く。
人の失敗に笑って許してあげられないトゲトゲした心。
こんな自分が嫌だった。

ある日、社長に呼ばれた。
職業訓練校に行ってみないか?
ということである。
何だ、それは?
それは製菓専門学校の一種で、違いは現役職人専門ということだ。
コレは私の心を少しやわらげた。
ただし、時間的にはもっと過酷になったけどね、
月曜から金曜までの5時半から9時半までの授業。
実習と講義。朝は仕事午後から学校
土日は仕事。

コレが一年続いた。
が、同じ道を目指す友達が出来、愚痴をこぼせる友達が出来た。
コレは大変大きな収穫。
そしてふらんす留学を決めるための背中を押した。

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