Bを揺らしていたものは・・・・




まだまだBが歩かないで

私の背中にくくられていた頃だから

6,7ヶ月頃だろうか。



当時、私は運転免許を持っていなかったので

親子3人(私+A+B)での移動はすべて電車だった。



Aが歩き始めたのは9ヶ月半。

1歳半になる頃には平気で2時間は歩いてくれた。


一方、Bはおんぶしてればおとなしい子だったので

背中にくくりつけてればよかった。



それでも、幼子二人連れての遠出は結構キツイ。

特に、背中に約10キロの重し。


その日も電車の中でBをひざに下ろして

やっと一息ついた。



まだ日も明るい人もそう多くない電車の中。

話し声すらない静寂の中で

Bがひざの上で横に揺れだした。

右、左、右、左、リズミカルに

レゲエの音楽に乗ってるように。


周りに何か音楽でもかかっているのかと思い

見渡して耳を澄ませてみたが

特に何も聞こえない。


Bだけはニコニコしながら

ただひざの上で揺れ続けている。



そのBを見て、周りの乗客はクスクス笑っている。



Bの動きをずっと見続けていて

ハッと気がついた。



Bのリズムにぴったり合う音。



それは、電車が走っている時にたてる

「がたん、がたん、がたん、がたん」という音だった。



いつもは気にも留めない音。

それをBは聞き取って、それに合わせて体を揺らしていたのだった。



Aに比べて、Bは今でもとてもリズム感に優れている。

リズム感とは生まれつき備わっているものだと

感心した瞬間であった。







© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: