体も靴も泥だらけだった。
田んぼの泥濘に足をとられて、動けなくなっていたらしい。
娘は近くの俺の実家に遊びに行っての帰りのことだった。
たまたま用事で出かけていた嫁が車で通りかかった時、
既に娘は、田んぼに立っていて、嫁に対し盛んに手を振っていたらしい。
嫁も娘に手を振ってこたえた・・・娘の必死のSOSに気づかずに。
家に帰り、しばらくしても娘が帰って来ないことから、娘の必死のSOSを
見逃した嫁も、見に行ったらしい・・・遭難現場に。
嫁が娘を見に行ったとき、ちょうど見知らぬ御婦人が娘を田んぼから
助けてくれたところで、慌てて嫁が行ったときには、既にご婦人は車で、
立ち去った後だったらしい。
遠目だったので、誰だか分からないと言う。
「どれぐらい立っていたんだ?」
娘に聞いたがはっきりしない。
嫁の話だと10分前後らしいけど。
「親切な方がいて良かったな。」
「それにしても、いったい誰だろうな~」
そう嫁と話をした。
その日の晩に分かった、娘の恩人が。
操法の練習後、いつもの大人の雑談タイムをしていた。
やって来た仲間の一人が言った。
「娘が田んぼにハマっていたらしいな、うちの母親が言っていたぞ」って。
車で通っていたら、田んぼに子どもがいて、上着を左右に振っていたんだ。
よく見ると上着の袖が振る度に、田んぼの土について、泥だらけだったらしい。
おかしいと思って、車を止めたら、
お前のとこの娘が「助けてくれ~!助けてくれ~!」って叫んでいて、
田んぼから引き上げたら、泥だらけの顔でお礼を言ったんだって。
必死に上着を振っている娘の顔が目に浮かんだよ~。
「おお~!お前のお袋さんが、俺の娘を救助してくれたのかっ!」
なんか、うれしくなってね~俺。
「じゃ、お前は俺の娘の命の恩人の息子さんだな!」
「さあ、一杯、受けてくれ!」
「おいっ!俺にも注げっ!」
今日、娘と嫁がお礼を言いに行ったよ。
なんで、田んぼに行っていたのかは娘に聞かなかったよ。
きっと、探検してたんだろうな~俺にも覚えがあるよ・・・。
ダレヤメ焼酎★独り言★大会前につき 2005年04月08日 コメント(19)
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