2015.02.19
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「わが身を抓って人の痛さを知れ」(日本の諺)

 地方の建設業の現実について、もっと認識を深めたいと考えていた矢先、大親友の福永信之埼玉県議会議員から「建設業有志の私的勉強会」へ招かれました。2月6日に、埼玉県川越市の「いも膳」へ赴き、総合建築業、土木建設業、電気工事業、管工事業の計7社の代表から「草の根の声」をお聴きしました。司会は福永県議。ご発言を紹介します。
 「『コンクリートから人へ』という言葉は、建設業を子や孫に誇れない仕事に貶めた。小泉政権から減り続けていた公共事業だが、民主党政権はその5年分を一挙に1年で減らした。仕事がなくなったので、社員や職人さんが離職し、塗炭の苦しみを味わった」。
 「自公政権に戻ったことで、約41兆円だった民間も含めた建設業の完工高は約48兆円へと回復し『仕事がある』状況になった。太田国土交通大臣が公共事業設計労務単価を3度にわたって引き上げたことにも感謝する。建設業者への蔑みの視線が薄れ始めた」
 「労務単価引き上げは、その決定の仕組みを太田大臣が変革したことによる。まさに『政治家の大英断』だ。大臣は、今も(1)賃金上昇(2)長期的視野に立つ建設業(3)誇りある産業へーーという3本の矢を提唱してくれている」
 「心強い。だが、大臣の提唱が浸透しているのは国と県の上層部どまり。我々が接する役人さんは〈上から目線〉のまま。『担い手三法』の施行を契機に、意識を変えてほしい」
 「まだまだ建設業は苦しい経営だから、我々が手塩にかけて育てた30代、40代の社員が、技術職公務員の中途採用募集に応じ採用されている」
 「さいたま市を筆頭とする市町村だね。大手ゼネコンの社員も公務員へ転職している。ひどい話だ。職業選択の自由を妨げることはできないが、自治体は本来、自前で職員を育成すべきだ。建設業は利益率が低すぎるため、休みが少なく昇給や十分な賞与を出せない。長期的な安定がない。食いつなぐだけだから離職する」

 「86ー88%を92ー93%へ引き上げればいい。一般管理費の算入率55%がおかしい」
 「役所は、一般管理費を〈利益〉と見ている。どんな企業にも総務部門、経理部門があり、給与と諸経費が発生する。〈利益〉ではない」
 「一般管理費の算入率を、現場管理費と同じ80%にすれば、失格基準価格は90%くらいになる。改善を急ぐべきだ。また、市町村発注事業では、いまだに〈歩切り〉がある。積算の精度が増したので、予定価格が低く算出される背景に〈歩切り〉があることが分かる」
 「わが社は公共事業から撤退した。民間では今、『その価格では請け負えません』と言うことができる。〈予定価格を必ず下回る金額で発注〉しているのは公共事業だけだね。公共事業の発注者は〈安ければいい〉という発想を捨てるべきだ」
 「管工事も電気工事も公共事業だけではやっていけない。民間受注があるから、公共事業も請け負えるのが現実だ」
 建設業はどん底から脱したとはいえ、いまだに厳しい状況です。地方創生のためには地域の建設業の再生が必要です。政府、自治体は、この声を聴いてください。
[以上は『日刊建設工業新聞』2015年2月17日号の「建設放談」欄に執筆した一文です。「建設業有志の私的勉強会」を主催してくれた福永信之埼玉県議会議員に深く感謝します。この勉強会に参加され、率直に発言してくれた建設業、電気工事、管工事の経営者の皆さんに感謝します。ありがとうございました/森田実]





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最終更新日  2015.02.19 23:45:21 コメントを書く


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