ナオユキとの出会い

うちから少し離れたペットショップからフミオンマ一家に仲間入りした。

フミオンマは悩んでいた。
フミオンマはその頃働いていて、フミオンマが外出するとフミヤは一人でお留守番になってしまう。それじゃかわいそうじゃないか･･･と。

まず最初に考えたのがフミヤジュニア計画。
でもフミヤは迷い犬だったので血統書がない。しかも雄の交配はお店ではやっていないと言われた。

それで考えたのがフミヤお嫁さん計画。
プードルの女の子を飼ってフミヤジュニアを産んでもらう。
でもこれはブリーダーもしているドッグカフェのオーナーさんから反対された。「血統もない子の子供はどんな子が出てくるかわからない。生まれつき障害を持った子も出てくるかもしれないし、もしたくさん生まれて引き取り手がつかなかったらどうする？」と･･･。その話を聞いてフミオンマは自分には無理だと思った。それに私が欲しいのはフミヤジュニア一匹。そのために女の子プードルを飼い、赤ちゃんを産ませて一匹以外の赤ちゃんはどうなるの？　どうするの？　そこまでたくさんの犠牲をはらってまでジュニアは必要か？？？

ドッグカフェのオーナーさんの厳しい言葉のおかげでフミオンマは目が覚め、フミヤジュニア計画とお嫁さん計画はなくなった。

最後に考えたのがフミヤ弟計画。
フミヤの弟だから名前はナオユキと決めていた。
それからフミヤの弟を探すために約半年、週末にはペットショップをのぞいたり、ペット販売サイトや里親募集サイトを見たりした。

ナンピョン（ダンナ）とも話していたのだが、フミヤの弟はできるだけ引き取り手のなさそうな子にしようと決めていた。
例えば、里親とかペットショップでも大きくなっていて買い手がいなさそうな子とか。

里親募集は色々見たが、うちは賃貸のアパートなので大型犬は無理。それにフミヤが小型犬だから中型犬も怖がるから駄目。できればフミヤと同じぐらいの大きさの子（やはり小型犬）がよかった。しかし、里親募集サイトには大型犬や中型犬が多く、小型犬だと介護が必要なわんちゃんとか、その頃のフミオンマ一家には難しそうな子ばかりだった。

去年の12月、あるホームセンターのペット売り場で一匹のシーズーがフミオンマの目に飛び込んできた。生年月日を見るとフミオンマと同じ8月3日生まれ。シーズーならフミヤも大好きだし、性別も男の子。「この子だ」と思った。しかし年末にフミオンマとナンピョンは韓国に旅行するつもりでいたので、旅行中世話ができないため、その子を飼うのを断念した。

そして今年の1月、あるペットショップに行った。
そこで2匹のトイプードルを見つけた。兄弟だった。でもそれだけでその時は何も考えず帰った。
それから約1ヵ月後の2月8日、フミオンマがその2匹のプードルがいたペットショップのことを思い出し、急にそのお店へ行きたくなった。

お店には2匹ともいた。1ヵ月月前よりも少し大きくなっていた。1匹はもう1匹より一回り小さく真っ白。もう1匹は1匹目よりも一回り大きく色も少しクリームがかっていた。2匹とも元気で広い柵の中で走り回っていた。

お店の人から「他のトイプードルの赤ちゃんよりも少し大きい（フミオンマの目にはかなり大きく見えた）から売れ残ってる」という話を聞いた。「でもトイプードルだから売れなくても隣接するトリマー教室のカットモデル犬としての道もある」という話も聞いた。

フミオンマとナンピョンの希望に合っていると思い、フミヤとの相性を見るために会わせたいとお店の人にお願いしたところワクチンも済んでいるからと快くＯＫしてくれた。

その時フミヤと会ったのは、1匹目の小さくて真っ白の子だった。しかしフミヤは会ったとたん「ウ～～ッ」と怒った。これを見てフミオンマは「この子とは相性が合わない」と思い諦めた。そしてその日は家へ帰った。

しかしなぜだかずっと2匹のトイプードルのことが頭から離れず、次の週の日曜日にもう一度見に行くことにした。

お店へ行く途中、ナンピョンと話していた。
「もう1匹の大きい子とフミヤを会わせてフミヤが怒らなかったら飼おう」と･･･。本当は2匹飼いたかったが、フミオンマのアパートはペット2匹までという契約なので、新しく飼うなら1匹だけ。それに3匹は経済的にも苦しい。とにかくフミヤと相性がいい子じゃなきゃ･･･

お店に着いた。2匹ともまだいるとのこと。
お店の人にお願いして大きい子とフミヤを会わせることになった。

フミヤと対面。。。
フミヤ･･･無表情。。。怒らない！
「おお～っ、フミヤが怒らない。相性がいいかも」
フミオンマもナンピョンもちょっぴり興奮していた。
即決！　「この子、ください！」
お店の人はびっくりしていた。

こうしてナオユキがフミオンマ一家に仲間入りした。

初めてナオユキを見たとき、すぐに“ナオユキ”だと気が付いてあげられなかったけど、忘れられなくて･･･。フミオンマたちが家族として迎え入れるまであの店にいてくれてよかった。

ナオユキは本当にいたずら好きで元気いっぱい。悪いこともいっぱいするけど憎めない。
フミヤとは仲はあまりよくないけど、ナオユキがフミヤのことを好きだからそれでよし！
今まではフミオンマとフミヤが同盟を結んでいたけど、やっとナンピョンにも同盟を結べる相手ができた。今は多数決では決まらなくなっているけど、それもよし！

ナオユキとの生活は、始まってまだ４ヶ月。
これからたくさんの思い出を作って、今までのように楽しい生活を続けて行きたい。

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