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革人形の夢工房さんCategory
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今し方ようやく、おかんがうとうとしはじめました。
といっても、時折ぼんやり目を開き、やはり苦しそうに呼吸してます。
夕方、再度来られた先生に痛み止めの座薬を入れていただき、うとうとと出来るだけねむくなるようになれる点滴を追加。
が、それもつかの間、またも苦痛を訴え始めておりましたが、ようやくにして、点滴の効果が表れたか、これでも落ち着いている方です。
先生が来られる40分ほど前にも、強い苦痛がきたおかんですが、もはやオキノームも、ポルタレンも、飲み干す力が残っていなかったおかん。先生が来られるまで、ただ呼吸困難と痛みを耐え続けなければいけませんでした。
何度も増量した痛み止め。
なのに、何故におかんが、こんなに苦痛にまみれなければいけないのか…とつらいばかりでございます。
おとんの時は痛み止めパッチを使う以前から、ほとんど苦痛をみせませんでしたのに…。
なのに、若い頃から苦労のし通しだったおかんがどうしてこんなに苦痛に満ちた最後の日々であらねばならないのか?
ともすれば、あまりに不平等だとやり場のない怒りを覚えてしまいます。
夕方、苦痛で涙を一杯ためたおかんがふいにかすかに笑いました。
四方山話の合間に、 「しんどいなぁ、しんどいよなぁ…今日もしんどいばっかやなぁ…」
と手を撫でながら、鼻水垂らしてみっともなく泣き出してしまったくもに、うなづいてニヤッと笑ったのでございます。つられてくももニヤリと少しだけ笑いました。
そういえば、最初のすごい呼吸困難の後、少し落ち着くとおかんはひとしきり笑い出しまして。
オロオロするくもと、自分の有様に、つい笑いが止まらなくなったらしいです。
すごくきついのに、やっぱりおかんはすごい。
それで、いままで照れくさくて云えなかった言葉を告げました。
ありがとう、おかん。
おかんはくもの宝物で、一番の誇りだよ。
生んでくれて育ててくれて、
そして一緒にいてくれて、ありがとうね……。
どっかで聞いたような陳腐な言葉です。
富士山へ一緒に登ったときのことや、
尾瀬で休憩所の度に、500ミリリットルビールを一缶開けてしまったおかんに呆れたことや、
黒女王さまがおかんがさばいたサバの頭を取ってきて、
くもの枕元へちょこんと置いたことや、
そんな思い出話をとりとめもなく話した後でした。
でも真実そう思うので、今のウチに云っておこうと告げました。
もうしゃべるのもおっくうなおかんはうなづくだけです。
そしてさっき、連絡を聞いて泣きながら駆けつけてくれた伯母と従姉夫婦が帰った後、
「もうええよ……ありがとうね…」
そうつぶやいて、弱々しく手をふりました。
静かにして向こうにいってなさいという合図でした。
呼吸が苦しすぎて、側に人がいるのもわずらわしくなったのでしょう。それから10分毎にそっと足跡を忍ばせ、おかんをのぞき、呼吸を確かめるのを繰り返してます。
せめて痛みが最小限まで抑えられてほしいというのが、最後の願いです。これだけは叶って欲しい……。
PS。
ご承知の通り、とても泣き虫で情けないくもです。
この記録はともすればへこたれて変になりそうなくもの脆弱な精神のストレスを発散させるために記述しているようなものです。そんな甘えに付き合って真摯に心配くてくださる皆様、ほんとうにありがとうです。
一生分の恩義があちこちに山になってしまいました。
お見苦しい限りですが、可能な限り、覚え書きを続けるコトをご容赦下さい<(_ _)>
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