上賀茂～紫野～鷹峯

上賀茂～紫野～鷹峯ウォーキング(2003年5月12日)

北山駅出発－太田神社－社家町並み－上賀茂神社－大徳寺－高桐院－今宮神社－光悦寺－源光庵－大徳寺バス停　約１７，０００歩　３時間３０分

地下鉄烏丸線の北山駅を９時に出発。北山駅前には京都府立植物園がありこの周辺は洒落たお店も多い。
洛北の山並みに向かって北へ歩き、気持ちのよい上賀茂の山裾を歩くと野生の「大田ノ沢カキツバタ群落(天然記念物)」がある太田神社に辿り着く。

しばし今が見頃のカキツバタにシャッターを切り、太田神社鳥居を後にする。

目の前に大きな楠の木が現れるあたり、この先の明神川沿いに上賀茂の社家町が続く。重要伝統的建造物保存地区にも指定されている古い屋敷を眺めながら明神川沿いの藤ノ木通を進めば、そのまま上賀茂神社境内に続いている。

「上賀茂神社」(国宝)
世界文化遺産のひとつ。古代豪族加茂氏の氏神で、下鴨神社と合わせて賀茂社と呼ばれる。朱塗の楼門、国宝である本殿など見ごたえあり。

京都の三大祭である葵祭は毎年5月15日。

しばらく緑が気持ちのいい堀川通を歩く、堀川今宮交差点で右に折れ直進すると、今宮神社に突き当たる。
神社東門から大徳寺の広大な敷地に入ると黒い猫が居た。。。
カメラを向けたらこちらへやってくる･･･

「ごめん、何にもあげられるもの無いんだ～」と言ったら私にひとこすりしてしゃがみこんじゃった(．．)ごめんね。

｢大徳寺｣(国宝)
臨済宗大徳寺派の大本山。広大な境内に２１もの塔頭を擁する洛北一の大寺院。創建鎌倉末期。千利休との関わりも深い。本殿は公開していなかった。
敷地内の塔頭も４つほど公開されているが、門前から見ただけでも美しい石田光成縁の三玄院も拝観謝絶。
ここでは一番訪れたかった高桐院（こうとういん）に行くことにする。

｢高桐院｣
門前から入口までの自然石の敷石道の参道にまず目を奪われる。両脇を見事なまでの青葉が一直線に進む様はえもいわれぬ美しさだ。

ここでまず今日初めての鳥肌。。。(笑)
楓樹が多いようなので秋もさぞ見事であろうと思う。
客殿の南庭がまた見事で自然の風雅を余すことなく映し出したような構図は見事の一言。

ここでしばし時を忘れる。
高桐院は細川忠興が父・藤孝の菩提寺として建立。千利休の屋敷広間を移建したという書院や茶室は静謐なたたずまい。

しばし呆然の気持ちのまま今宮神社へ戻る。
やがてお昼になるので東門参道にあるかざりやという茶店へ。名物の｢あぶり餅｣を食べる。これが以外に美味♪
竹串に差した小さなきな粉餅を炭であぶって、甘みのある白味噌ダレがかけてある。１５本で５００円だけど小さいからお腹いっぱいにはならない(笑)

「今宮神社」(重文)
古くから疫病よけの神様として知られている。境内自由、こういうのがいいね。入る都度に拝観料ばかりではお財布も泣けてくる(笑)

さて、ここからは少し歩きます。でも本命の光悦寺に向かうので足取り軽やか～♪
途中確認の意味で沸教大学の門番の人に道を聞く。｢大丈夫この道です。どんと突き当たるまで行っちゃって下さい！｣って思わず笑いが･･･
少し上り坂、周囲はだんだんと静かな町並みになり、丁度左手に鷹峯山を見ながら正面にも山並みを仰いで歩く感じ。
やっと突き当たった所を左に折れると光悦寺が左手にあるはず･･･と、ここで二度目の鳥肌です(笑)

本日の私のメインの目的地。
｢光悦寺｣

ガイドなんか見て重文とか国宝とかってのをあさってるとこういうの取り逃がすんだよな～(笑)
門前からつづく緑の回廊を思わせるつくりの自然参道。。。境内に７つの茶室が点在と案内に有りましたが、実際には垣間見れるのは５つだけ。
しかしその庭の見事さと言ったら、ここでもしばし呆然の静かな時間が過ごせるはず。

見事な「光悦垣」

ここも秋は素晴らしいと思います。
何せここは鷹峯三山(鷹ヶ峰・鷲ヶ峰・天ヶ峰)を一望できる景勝地に立っているのです。
光悦寺は元々寺院ではなく、家康公から光悦が拝領した野屋敷に種々の工芸に携わる職人たちを呼んで工芸集落を作ったもので、光悦没後日蓮宗光悦寺となり今日に到っているそうです。
特にこの時期(３月～５月)、光悦寺の宝物庫を公開しているようで、数は少ないですが光悦の人柄を思わせる作品が垣間見れます。

高桐院といい、光悦寺といい、流石に茶道の奥義を窮めた方のお作りになるものは人に物を言わせぬ力がありますね。
今日はこの二院を拝観できたことだけで幸せな気持ちになれました♪
なんというか、｢人をもてなす術｣を心得つくしているようで。

あ、最後にちょっと帰り道だから寄りました。
「源光庵」
なんていうと失礼だな。よかったですよー、ここも。大徳寺の二世和尚が隠居所として開いたそうです。
本堂内に伏見桃山城の遺物｢血天井｣があります。
鳥居元忠一党千八百人が石田光成軍勢と交戦した際討ち死に、残る三百八十人が自刃して相果てたときの痕跡だそうです。
また本堂に｢迷いの窓｣(四角)｢悟りの窓｣(丸)があり、