(Ωサーバー)隠されし 金色の 資金石 Lv.85

(Ωサーバー)隠されし 金色の 資金石 Lv.85

旅人


なぜ、あの町を離れたのか。
何かを求めて、旅立った。
何を求めたの?
何がこれほどまでに僕を動かしたのだろうか。
砂埃の先に、その答えがある気がしていた。

前の景色は砂。
周りの世界は茶色一色。
その中でただ一人僕がいる。
何かを求めて旅立ち、何を求めたか探している。
方向はわからない。
あたり一面、うなるような土ぼこりが。
果てしなく広がる大地。
僕は止まらない。

歩き続ける。
疲れ果てても。
求めても求めても、
どこまで手を伸ばしても遠くへ行ってしまう何か。

自分とは反対方向に人々が歩く。
耳元で重なり、そして遠く消えていった。
ここを過ぎれば何かある。
後ろの足跡を僕が見ることはない。

宿。
月明かりが僕を照らす。
そのつきを手で隠してみる。
自分がいかにちっぽけかわかる。
情けないけど、あえてそれをやる。
そんな自分を見て、少し泣いた。

笑い合えたあのころが懐かしい。
でも、離れ離れになる。
僕らを邪魔にしたのは、とてつもなく長い距離と身分の差。
もう一度、離れていった君の顔が見たい。
あの日から、僕は一度たりとも忘れたことはない。
二人過ごした日々、
笑いを忘れていなかった日々を。

恐ろしく長くつらい道のりに、
くじけそうになる。
無理だと思うたびに君の顔がぼやけてくる。
諦める直前。
僕の目の前に僕がいた。
(もう、諦めるのかい?)
そう、早すぎる。
こんなに簡単に諦められるものじゃない。
そうだ。
口元がわずかに上がる。
俺が君に笑顔を持っていこう。
あの日のまま変わらぬ笑顔を。
僕が今笑えたように。
君もきっと笑うだろう。












© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: