☆Loui’s             Kingdom☆

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いざ出産



その日は台風でした。

誘発をして子宮口を広げた次の日の6時頃、なにやらジンジンと鈍い痛みがする。定期的に痛み出したので、時計を見ながら測ってみると大体5分おきくらい。

近くで寝ていた母に、「なんかよくわからないけど痛み出してきた」と伝え、一緒にナースステーションへ行き、その旨を言った。とりあえず、病室に戻り、NSTをつけて様子を診ることになった。

パパはその日宿直明けで8時半にならないと帰れないけど、母がメールで知らせてくれて、上司の計らいで7時過ぎにはかけつけてくれた。

そんなに時間が経たないうちに、痛みが強くなってきて、陣痛室に移動し、ひたすら「痛い痛い、おしりが割れるーーーー」とこらえていた。その間、朝食がくるけど、とても食べられなかった。

あまりに痛くて、パパの腕を噛んでいた(^^:)

子宮口が昼頃9センチくらいまで開いてきて、「早く産みたい産みたい!!」と私が大騒ぎしていたので、まだいきめないのに、無理矢理分娩室に行かせてもらった。

陣痛室から分娩室へ行く途中、足に異変が。両脚がつってしまって動かないのだ。陣痛室で変に力が入っていたからでしょう。完全に膝下がカチコチに固まってしまって、歩けないので、主人と助産師にかかえられて分娩室へ。

完全にはいきめないけど、「フー、ウン。フー、ウン」と力を逃すいきみかたをしていた。母がウィダーインゼリーとポカリスエットを逐次口元に入れてくれてた。

昼過ぎて子宮口が全開大になり、いよいよいきめるようになったが、いきんでもいきんでも、出てこない。

いきんでいる間に、グラグラっとゆれた。地震だ。
入院中から、隣の県が震源の地震が何回かあったのです。
台風の上に地震なんて・・・。

苦しくて、助産師さんに「何時に産まれますか?」と聞く。
「う~ん、2、3時間はかかるかも」との返事。
なかなか産まれないので、助産師は交代で昼食へ・・・。

13時頃になって、やっと頭が見えかくれしてくるけど、私の体力は限界を感じ、「もう産みたくない!!」やら「吸引してくれーーーー」とか叫んでいた。(叫ぶ力あるんじゃん・・・。)

主治医が来て「あと、3回いきんだら産まれるから、がんばれーー!」と言う言葉をたよりに、一生懸命気力をふりしぼっていきんだ。

1回目いきんだ瞬間に、会陰に局部麻酔の注射をぽーんと打たれ、2回目にビーンと会陰を切開、3回目にいきんで本当に赤ちゃんの頭がでてきた。

「ハッハッハッハ」と小刻みに呼吸。

赤ちゃんがでてきた。出てきたと同時に「ンギャァーーー!」と大きな産声をあげ、そしておしっこと胎便もしていた。

平成16年9月7日14時02分、49.6センチ、3232グラムの元気な男の子が誕生。

主人も私も涙がポロポロあふれてきた。

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