あひるとひよこたちの部屋

双子妊娠大研究

双子妊娠大研究

 自分がこういうことになるまで,双子とか多胎について,ほとんど何も知りませんでした。
いろいろな本やサイトを読み漁るうち,へぇ,なるほどね~なんて思ったことがかなり
あったので,まとめてご紹介します。専門的なことはできるだけ噛み砕いて書いたため
詳細についてもっと知りたい!という方は,たまごクラブの「双子&多胎の本」などを
読んでみることをオススメします。

母子手帳
母子手帳も2冊です


ずばり,双子妊娠は大変なのか?

 単胎妊娠に比べ,いろいろリスクが大きいとはいわれています。おなかの中で二人を
育てるので,内蔵にかかる負担も大きいし,貧血にもなりやすい。妊娠中毒症にも
かかりやすいそうです。
 それから,どうしてもお腹がおもくて子宮口に負担がかかるため早産になりやすく,
病院によっては,早産防止のため双子ママ全員に子宮口をしばる手術をしているところもあります。
 こういった理由で,双子プレママの検診の回数を増やしている病院が多いようです。
ちなみに母子手帳を見てみたら,<産前・産後の休業>の欄に,
「産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)は,事業主に請求することにより,
休業することができます。」と書いてありました。
双子プレママが大変だってことは,国が太鼓判を押してくれています(笑)


卵性の違い

 双子には,一卵性と二卵性があります。一卵性の場合,本来一人の赤ちゃんに
なるはずの受精した卵が2つにわかれたものなので,DNAが同じで,
従って性別も血液型も同じ,つむじやあざの位置,指紋なども酷似しています。
二卵性の場合は,同時に2つの卵にそれぞれ精子が受精したものなので,
たまたま同じ時期にお腹にいただけの「きょうだい」のようなものです。
ですから,DNAも違うし,性別や血液型が異なる場合もあります。
つまり,「一卵性の,男の子と女の子の双子」は存在しません。

一卵性双生児の場合は偶然できるのですが(だいたい1000組に4組の割合だそうです),
二卵性の場合はホルモンに関係するそうなので,体質が遺伝したり,年令があがるごとに
ホルモン量が増加するので経産婦に多いんだそうです。不妊治療も影響します。
ですから,近年になって,二卵性双生児の数が増えてきてるんだそうです。


バニシングツイン(消える双子)

 私が一番びっくりしたのがこの話。妊娠の早い時期に,双子のうちの一人が
自然にいなくなってしまう現象のこと。普通なら「流産」ということになるのですが,
双子の場合は子宮に自然に吸収されてしまい,もう一人の子は元気に育つのだそうです。


つわりについて

ものの本には,「双子の場合,つわりは2倍ということを言う人がいるが,
そういう事実はない」と書かれてますが,私はこれはウソだと思います。
実体験に基づいて発言しますが,今回双子を妊娠してのつわりは,
前回ひよこを妊娠したときの実測2倍です・・。
お医者さんも,「多胎の妊婦さんはつわりが重いという人が多い」と言ってました。

つわりって,胎盤ができあがる時期に終わる人が多いので,胎盤形成に必要なホルモンに
関係するんじゃないかと言われてるらしいですが,
双子の場合は胎盤が二つだったり,もしくは大きかったり(私の胎盤は1キロありました)
するせいじゃないかと思います。真実はどうなんでしょうねえ・・。


おなかの大きさ

 これも,前回の妊娠よりもかなりすごい勢いでふくらみつつあります。
経産婦で皮が伸びやすい(トホホ)せいもあるかと思いますが,それだけじゃないと思う・・。

ただ,急速に大きくなって8ヶ月くらいで単胎の臨月並みになってからは,成長が
緩やかになるらしい。おなかの中の赤ちゃん達が,「これ以上はスペースがない」と
判断して,小さくまとまろうとする(?)らしいですよ。


「膜性」について

静岡県だけのことかもしれませんが,私はわざわざ大学病院に出かけて,
一卵性か二卵性かの検査を受けました。もし一卵性だったら,経過をきちんと観察する
必要があるから,とのことでした。

一卵性双生児は,「一絨毛膜性である」,つまり「二人の赤ちゃんが一つの胎盤を
共有している」という場合があるため,二卵性よりも何かとリスクが大きいのです。
同じ胎盤を共有していると,二人が1ヶ所から栄養補給をしているので,
万が一バランスが崩れると,1人が片割れの分まで栄養や酸素をぶんどってしまうのです。
ぶんどった方は元気に育ちそうなものなのですが,こういう場合,二人とも危険な
状態になってしまうのだそうです。

で, 「膜性」 とは一体何か。
単胎の赤ちゃんも双子ちゃんも,子宮の中では,2枚の膜(外側の絨毛膜・内側の羊膜)に
包まれています。絨毛膜が敷地,羊膜が建物みたいなもんです。
一つの絨毛膜につき胎盤は一つあります。
二卵性双生児の場合,全員が二絨毛膜二羊膜(つまり,二人の赤ちゃんの部屋は
敷地も建物も別で,それぞれが胎盤を持っている)なのに対し,
一卵性双生児の場合は,・一絨毛膜一羊膜,・一絨毛膜二羊膜,・二絨毛膜二羊膜の
3タイプに分かれます。このうち最初の一絨毛膜一羊膜は滅多にいないそうなのですが,
二人が全く同じスペースでくんずほぐれつしてるわけで,お互いのへその緒が首に
まきついてしまったりしてかなり危険なんだそうです。
一絨毛膜二羊膜は,敷地と胎盤は共有だけど建物は別,二絨毛膜二羊膜は,二卵性の子と同じで
敷地も建物も胎盤も別々です。


一卵性と二卵性はどうやって見分けるか

では,お腹の中の赤ちゃんを超音波で見て,二絨毛膜二羊膜だった場合,
一卵性なのか二卵性なのかどうやったら区別がつくのでしょうか。
とても不思議だったので,お医者さんに質問してみましたら,結果はこの通り!

双子の絵


 察しの良い方は既にお分かりでしょうが,上記の絵のようになっているかどうかは,
妊娠して比較的早い時期じゃないと判別できません。
赤ちゃんが大きくなってしまうと,超音波の画面にうつらなくなってしまうので。
こうなったら最後,生まれてみるまでどちらか分からないのです。
生まれた双子が男・女だったり血液型が違っていたりしたら,間違いなく二卵性ですが,
同性・同血液型だったら,厳密にはDNA鑑定が必要です。もっともそこまでしなくても,
いくつかの質問に答えて郵送すればかなりの確率で答えてくれるチェックシートが
開発されているそうです。


管理入院

これも,自分が双子を妊娠して初めてきいた単語です。
管理入院とは,特に悪いところがないけど双子だし心配だからとりあえず入院しといてね~,
という制度です。病院によって方針が異なり,8ヶ月に入ったら全員強制的に
入院させられちゃうところもあるし,管理入院はしてません,というところもあります。
ちなみに,私の病院は管理入院は無し!です。あー良かった・・。
(※しかし,これを書いた後,結局私は8ヶ月で切迫早産となり入院しました)


お産はどうなるの??

 これも病院によって,方針が違うみたいです。
リスクを避けて帝王切開を多くしているところもありますが,問題がなければ
自然分娩でもいけます。自然分娩の場合,最初の子が出てくるまでは,
2番目の子は子宮の中で大人しく待ってるのだそうです(笑)。
一人出てしまえば道ができてますから,次は意外と楽にするするする・・と
出てくるのだそう。だから,2番目の子が逆子の場合も自然分娩OKなんです。
逆に,最初に出てくる位置にいる子が逆子だと,帝王切開になります。

お産の時期は?

 大体37週くらいらしいです。それを過ぎると,おなかが大きくなりすぎて・・(笑)。
それに,本来は40週で赤ちゃんとして成熟するのが,双子の場合は生まれるのに
必要な機能が早めに備わるらしく(うまくできてますね),35~36週で生まれても
問題無いことが多いらしいです。この場合,やはり病院によっては「小さいから」と
保育器行きになりますが,2000gあればいいよ~という病院もアリ。


双子プレママの周囲の方へ

 あまり,「双子ってうらやましーい!」「一度で済んでいいね!」みたいなことは
言わないであげてください・・。ただでさえ妊娠生活が大変な上,この先新生児が
二人も一度にやってくる,というわけで,自分の体力はもつのか,将来は経済的に
大丈夫なのか,平等に世話ができるのかetc..,ウレシイタノシイだけでは済まないのが
現実なのです。祝福してもらえるのは本当にありがたいのだけれど,あまりにも
「双子でラッキーだねっ!」と強調されちゃうと,内心複雑だったりします・・。
特に,「双子と判明したばかり」のママはかなりナーバスになっています。
神様に祈ってやっと双子!って場合は別として,大抵は「寝耳に水」ですから。

もちろん,上とは逆に,「双子なの?生むのも育てるのも大変でしょう?大丈夫かしら」と
不安顔をされるのも困りますけど(^^;
それから,とても親しい場合は別として,「薬使ったの?」「不妊治療してたの?」って
いうのもNGです。私は世間話程度の間柄の人からコレを聞かれて,相当不愉快な思いを
いたしました・・。
というわけで,ごくフツーに祝福していただければ嬉しいです(^^)。
その上で,これまでいろいろ書いてきたように,ツワリがきつかったり
体調が悪かったりする場合が多いので,できるだけ労わっていただけるとありがたいです。

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