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2...あの日の夢、今も見るから



最近、夢を見る。
私をとても冷たくさせる夢―――悪夢。
過去の映像がよみがえる、しっかりと染みついたあの言葉。
「ふぁ~・・・」
大きなあくびをする。
すると担任から声をかけられた。
「萩原さんどうしたの?寝てないの?」
今は授業中だった。
私はあまり意識をして生きていないので、授業中だってことを忘れていた。
「・・・すみません」
とりあえず誤り、軽く頭を下げる。
寝ていないなんて事はなかった。
することもなので暇あれば寝てるし、毎日9時間は最低でも睡眠をとっている。
だけど、どんなに寝ても寝た気にはなれなかった。
なにをしているわけでもない日々も、私にとっては苦痛すぎて
いくら睡眠をとろうとも疲れがとれなかったんだ。

「あっおかえりなさい」
母は学校から帰ってきた私を出迎える。
そんなことしなくていいのに。
私は無言で通り過ぎようとした。
しかし、母はいつもになくねばる。
「どうして・・・どうしてそんな態度をとるの・・・?」
とても悲しい表情をする、そんな顔で見ないでよ。
自分がかわいそうみたいに・・・まるで私が悪いみたいじゃない。
悪いのは私じゃない、私を作った親とその家族よ。
作らなかったらよかったじゃない。
「ねぇ、いいかげん心を開いて?お母さん真冬のこと大好きなのよ?」
そんな言葉、聴きたくない―――
「わたし・・・嘘つきは嫌いよ」
私のこと嫌いなくせに、いらないくせに、つまらない事言わないで。
きれいごとなんか言わないで。
あの時のあの言葉、夢にまで見るほどしっかり覚えているんだから―――

弟は病弱で、いつでも親にちやほやされていた。
なにをするのも弟優先。
わたしはほったらかし。
幼いわたしは嫉妬にかられる日々だった。
それでもやっぱり弟がかわいかったわたしは精一杯弟をかわいがっていた。
事件が起こったのは4歳、弟が2歳のときだった。
『ねーぇ、ねーぇ』
”姉ちゃん姉ちゃん”と弟がわたしに歩み寄ってきた。
遊んでほしかったんだろう、だけど私はスケッチブックにお絵かきをしていた。
『ごめんね、今ダメなの』
それでも弟は私の手を引っ張ってだだをこねる。
『遊ぶのーぉ』
そのまま引っ張られるままに階段のところへ連れて行かれて
思いもよらない事が起こる。
『した行こぉ』
『えっちょっと・・・っ―――』
そのとき何が起こったのか理解できなかった。
分かったのは階段下の廊下に横たわる弟の姿。
言葉をなくし、ただ見下ろす。
そこに母が現れた。
『お菓子の時間よぉー・・・―――!?どうしたの一体!?』
母は慌てて弟を抱きかかえ、階段の上にいるわたしをにらみつける。
『あんたが・・・あんたがやったのね!?なんて子なのッ』
違う、わたしが突き落としたんじゃない。
知らない。
何も知らない。
気が付いたらそのに落ちてたの。
ねぇ、信じて。
『この子は大事な子なのよぉ!あんたなんか・・・あんたなんかいらなぃ!!』

いまさら好きなんて言わないで。
いらないって言ったじゃない、信じられるわけがないじゃない。


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