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ヨセミテの次に向かったのは、以前訪れたことがあるモントレーという町で、 ここもやはり、二人にとっては超がつくほど、お気に入りの観光スポットである。 モントレーへ向かう途中、プルーン畑とアメリカンチェリーの直販所にも立ち寄った。 値切り上手な彼は、1ドルのチェリーでさえ、ケチョンケチョンに値切ろうとしていた 無理だっちゅーの (ノ∇≦*) モントレーは、カリフォルニアの海岸線沿いにあって、アメリカ全米オープンの開催地でもある。 気候も景色も素晴らしくて、ショッピング好きのガーコには絶対に欠かせない観光地なのだ… 旅情たっぷりの波止場では、思わず 『かもめが翔んだ日』 という歌が口ずさみたくなった あざらし軍団は、ガーコがカメラを向けても知らんぷり…カシャッ この寝顔、どぉ~ょ??? (*≧m≦*) 夜はハーバー内のレストランに入って、美味しいシーフード料理を満喫~ シーフードフライの盛り合わせ シーフードのフェットチーネ 夜10時にモントレーを出た二人は、夜中の12時過ぎまで車を走らせて、 キングシティーのMOTELにチェックインした。 この日の走行距離は600キロで、所要時間は17時間 ロサンゼルス空港まで、あと400キロだ 『明日は4時起きしないと、帰りの飛行機に間に合わないぞ。。。』 ε=ε=ε= ヒイィィィ!!!!( ̄⊥ ̄ノ)ノ この旅はどうやら、最後の最後まで気が抜けないらしかった
2010/06/28
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翌朝7時。。。バスタブのないMOTELを後にした二人は、喜び勇んで出発進行っ この道を走るのは6年ぶりである… 見覚えのある景色に自ずと懐かしさがこみ上げてきた。 広大な針葉樹林帯を車で1時間ほど走り抜けると。。。 世界遺産のヨセミテ国立公園に到着~ バンザ━\(≧∇≦)/━イ!!! 全米で最も人気がある国立公園だけのことあって、二人は以前、この地に一目惚れをした ≪ヨセミテが好きだ≫ という思いの強さは、おそらく世界中の誰にも負けてはいないだろう。 二人は一途な恋を引きずるかのごとく、再びこの地に吸い寄せられたのだった。 マーセド川は虹鱒の宝庫で、その豊かな流れはラフティングにも最適である。 水面に映える絵画的な風景は、圧巻としか言いようがない。 まさに、神々の楽園と呼ぶに相応しい万華鏡ワールドだった。 ヨセミテバレーのシンボルと言ったら、ハーフドーム この日はたまたま、ハーフムーンも顔を覗かせていた。 ハーフドーム ハーフムーン サバイバルな二人は、レンタサイクルでバレー内を散策。。。 そそり立つ岩壁と針葉樹の美しさに瞳を奪われたガーコは、何度も自転車から転げ落ちた ポテッ! ☆ヽ(o_ _)o アイタッ!…( ̄ii ̄メ)ゞ こんなダイナミックな滝に打たれたら、一生分の汚れが一瞬にして洗い流せそうな気がする。 青空の貯水場から水しぶきを上げて舞い降りてくる滝の様子は、まるで砂時計のようだった。 セコイヤの大木やヨセミテ滝の下では、人間がちっぽけな蟻んこにしか見えなかった 人間が抱えている悩みなんて、所詮は石コロみたいなものなんだろう。 ちなみに、このみすぼらしい小屋は、 House Keeping と呼ばれる宿泊所である。 二人は以前、ここで一泊したことがある その晩は、薄っぺらいカーテン越しにブラックベアが出没して、死ぬほど大騒ぎをしたのだ… 今なら笑って話せるけれど、あんな体験は二度とするもんじゃないと思う…(; ̄ー ̄A アセアセ ヨセミテでは、いろんな野生動物たちと出会った。 ハゴロモガラス(Red-winged Blackbird) リス(squirrel) オオクロムクドリモドキ(Common Grackle) ミュールジカ(Mule Deer) 宇宙人(alien) 大好きなこの場所は、いつかまた訪れようと思う。。。
2010/06/28
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翌朝7時。。。出発間際の二人は、後ろのタイヤが アスファルトと仲良く大胆な口づけを交わしていることに気がついた。 アスファルト♂とタイヤ♂の関係は、どう見ても怪しい!? 『朝っぱらから、勘弁してくれょ。。。』 彼は、かつて、同級生のオカマから言い寄られた時のことを思い出してしまった。 オカマの恋バナはさておいて。。。 タイヤに刺さっていた金属片は、修理工の手によって慎重に引き抜かれた。 そして、残された傷跡にゴムの焼き付け処理が施されると、 アクセル踏んで、いざ出発!!! 二人を乗せた車は、揺らめく蜃気楼めがけて猛スピードで走り出した… すると。。。 あろうことか、一台のパトカーが、ランプを点滅させながら追いかけてきた。 Σ(-`Д´-ノ;)ノ ガーコの脳裏に、全米警察24時の追跡シーンがまざまざと蘇る。。。 彼は仕方なくスピードを緩めて、路肩に車を停車した。 パトカーから出てきた黒人の警官は、二コリともせずに早口の英語でこう言った。 『君は一体、どれだけスピードを出したら、気が済むのかね? 私が用紙に記入すれば、スピード違反で200ドルの罰金だ。』 『200ドル!? そんな大金、ボクには高過ぎて払えません』 演技派の彼は、突如しがない貧乏人になりすました。 『高過ぎる?』 警官は、彼を値踏みするように睨みつけている。 『そりゃぁ~もう、Too expensive です』 よく見ると、彼の狭い額には若干、貧相な皺が刻まれている。。。 『そうか…そんなに貧乏ならば、今回だけは見逃してやる。』 警官はポケットに手を突っ込んで、陽炎のように去っていった。 二人は警官の視線を意識しながらも、さらに先へと急いだ。 それから何時間が経過したのだろう? ガーコは助手席に座ったまま、知らず知らずのうちに眠りこけていた。 そこへ、彼が不意に口を挟んだ。 『ちょっとだけ目を開けてみて…?』 『・*。゚o。(-ω-?)ン? 』 『はい、僕からのプレゼント』 『(´・ωゞ)ゴシゴシ。。。』 それは、気が遠くなるほど甘くて切ない夕焼けだった。 なんでだろう? 胸の奥から、熱いモノがじわじわとこみ上げてきて、 重なる山の稜線は、涙でぐにゃ~っと歪んでしまった。 結局、この日は20時半頃、ビッグオークという山間のMOTELにチェックインした。 走行距離は700キロで、所要時間は12時間。。。 『明日は君が一番行きたがっていた場所へ連れてってあげるからな』 彼はそう言って、ごっつい左手で金色のピッチャーを握りしめた。 妻が言うのもなんだけど、彼がオカマに愛される理由が、何となく分かるような気がした…(笑)
2010/06/21
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午前7時、雲一つない青空には、白い三日月が帰り忘れたかのように浮かんでいた ロサンゼルス空港までの道のりは、まだまだ果てしなく遠い。 二人は三日月みたいに、ジ~ッとしてはいられないのだった。 『よし、今日も行けるところまで行くぞ』 宇宙人(?)はUFO並みの素早さで、運転席に飛び乗った。 ところが、彼が勢いよくエンジンをかけた途端、 ピロロ~ン♪ という電子音と共に、車の警告ランプがチカチカと点滅しはじめた。 『ピンチはチャンスってわけか…?』 ????? (ノ ̄∀ ̄ i)ノ ????? 彼は何を血迷ったか、意味不明な言語を呟いた。 さすが、前向きな宇宙人! 根拠のないプラス思考は、むしろ自滅的とも言える ガーコは数ミリの誇張もなく、回転性の眩暈に襲われた。 流れゆく白い雲。 まばゆいばかりの青い空。 砂漠を超えた地平線の向こうには、地球上のものとは思えない世界が横たわっていた。 “Craters Of The Moon (月面クレーター)” その名の通り、溶岩だらけの国定公園である。 『月の上にいるみたいだな。』 『宇宙飛行士ってこんな感じでしょ…』 二人は暫しクレーターの上に佇んで、月面に降り立った時のシュールな感覚を味わった。 それから1時間ほど車を走らせて、ツインフォールズのスネーク・リバー峡谷に立ち寄った。 スネークリバーを取り囲む断崖絶壁は、グランドキャニオンの眺めを彷彿とさせる絶景だった。 観光のついでに、OUTBACKのステーキハウスで、少し早目のディナータイム 恐怖のドライブから解放されて、とっても幸せなひとときだった… そして、ツインフォールズを出た二人は、そこから更に4時間ほど車を走らせた。 空の色は刻々と変わり、天使が舞い降りてきそうなほど、神々しい光を放っていた。 最後に残ったオレンジの炎は、線香花火の最後みたいに激しく燃えて落ちていった。 この日は21時頃、カーリンという寂れた町のMOTELにチェックインした。 走行距離は1000キロで、所要時間は14時間 ピロロ~ン♪という音と共に溜め込んだ疲労が、体の奥で石のように固まっている。 瞼を閉じると、ガーコは、最後の夕日みたいにジュジューッ!と一瞬で燃え尽きてしまった
2010/06/10
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午前7時、二人は朝食も取らずに、イエロースローンのMOTELを出発した 天気はいいし、気分も上々 緑の大地には、ちっちゃな幸福の欠けらがそこらじゅうに転がっていた。 まるで、このさき何事も起こり得ないかのように。。。 そんな中、予期せぬサウンドが車内の空気をガラリと一変させた ピロロ~ン♪ 二人は、運転席のフロント部分に表示された赤い点滅文字に釘付けとなった。 Low Tire Pressure Σ( ̄ ̄ ̄Д ̄ ̄ ̄lll) ガビーン!!! 彼は急遽、最寄りのガソリンスタンドに立ち寄って、タイヤの空気を補充した。 でも、そこからさらに30分ほど走ると、再び ピロロ~ン♪ と鳴った。 工工エエエエェェェェヽ(゚Д゚;)ノ゙ェェェェエエエエ工工 そして、追い打ちをかけるかのように、二人の身に更なる災難が襲いかかった… 猛吹雪!? ( ̄▼ ̄|||) タリラ~ン 途中、ポールボードで雪の上を疾走するジェットスキーヤーたちの姿も見受けられたが、 チェーンの巻かれていない無防備な車でもって我々が体感したスリルの度合いは、 彼らが体感したスリルの度合いと、ほぼ似たり寄ったりのように思われた。 そうして、何とか無事、危険な雪道をくぐり抜けると、 今度は巨大な竜巻雲が目の前に迫ってきて、またたく間に激しい雷雨となった それでも二人は、帯のような一本道をひたすら北へ走りつづけた。。。 時折、野生の動物たちとも出会った。 カササギ(Black-billed Magpie) 野生の馬 白牛 そして、ついにアメリカ縦断の最北地点であるグレイシャー国立公園の入り口に到着~ ところが。。。 あいにく、その先は。。。 シーズンオフ(=積雪?)のため、CLOSEだった…|||||( ̄ロ ̄;)||||||| 二人は仕方なく北上を諦めて、南下する道を選んだ。 ピンク色に染まった四日目の夕日は、息を呑むほどに美しかった。 この日は21時半頃、グレートフォールのMOTELに到着した。 走行距離は1000キロ弱で、走行時間は14時間半 これで、目標の半分は何とかクリアしたことになる。 『よぉ~し、残りは3000キロだ 明日も気を引き締めて行こうぜ』 彼は体育会系のノリで、力強いガッツポーズを決めた。 ガーコはそんな彼のことを ≪宇宙人のような人だ…。≫ と思った。 紺色の夜空には、銀色の三日月がUFOのごとくプカプカと浮かんでいた。
2010/06/07
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