ガロの剣士道!

別れ、真実への翼



時はさかのぼり、バギが評議員に報告をしているころ。


『ヒャヒャヒャ・・・ロー、まずは何を復活させる?メルエムか?ソリッドか?ゾディアークか?・・・ヒャヒャ・・それともレイグルか?』
奇声を発しながら男がローに問いかける。

メルエム、ソリッド、ゾディアーク、レイグルとは古代の魔族たちのことである。モンスターとは別に、3界大戦の後に魔族は現れた。
魔族とは異世界に住む種族である。
魔族は人間たちに戦争を仕掛けた。この戦争をきっかけに人間のなかでは対立することになったのだが・・・

人間は魔族たちを滅ぼしたと勘違いしている。
実際、人間界に戦争を仕掛けてきた魔人たちは下級のものばかりで上位の魔人たちは訪れていない。

その後魔族は異世界との戦争で敗北し、滅びるのだが・・・
その生き残りがローと行動を共にする7人だ。

『ぁ?・・・聞いてなかったのか?あいつらを生き返らせるにはそれ相応の準備が必要だ。そんなことも理解できなかったのか?それとも魔族の頭とはそんなにレベルの低いものなのか?』
ローは静かに返す。

しかし、7人の反応は相対的だった。
魔族のうちの1人がローにこう言う。
『ロォ~、そろそろ我慢の限界だぜ?この辺で俺たちの上位関係をはっきりさせとくか?』
そういって武器を構える。
彼は剣士であろうか?
腰には2本の剣を帯剣している。しかしその背には2メートルを超えるであろう巨大な斧を背負っている。

『そうだな・・・それもいいかもな。ジーク、手加減はしないぞ?』
そういってローは立ち上がる。

ジークと呼ばれた男はローに目掛けて2本のうち一本の剣を投げつけた。
ジュガッ!
あまりにも速い投擲速度に刀身が燃え出す。
剣の通った場所だけ空間が裂かれているような錯覚に陥る。

しかしローは剣の軌道を完全に捉えている。
仰け反ってそれをかわす。
いや、かわしただけではない。
いつ装備したのか、その手には淡い蒼に輝くルインが握られている。
かわすついでにそれを投げつけていた。

投げられたルインは無数に分裂し、ジークを襲う。
ギンッ!
ジークはそれを剣の腹でガードする。その間0コンマ数秒。
その間は剣が視界をさえぎる。
再び視界が広がったとき、ローは消えていた。

(バカな!あんな一瞬で消えれるはずが無い!)
ジークはそう思いつつも背中に異常な程の殺気を感じてその場を飛びのく。
ヒュン!
体になにかが絡まる。
『ぁ?糸だと???』
ザクッ!
ジークの肩にはルインが刺さっている。

『おれがお前とおとなしく話してるとでも思ったか?』
そういってローが歩み寄ってくる。


『クク・・・まだだぜぇ~?』
そういってジークは魔力を集中させる。
今度はローが飛びのく番だった。
例えるなら風の刃。魔力によって生み出された衝撃波はローの後方にある鉄の扉をいとも容易く両断した。

『柄も握らずに剣に魔力を移せるとはね・・・』
そんな言葉とは違いローに別段焦った様子は無い。

糸を抜け出し自由になったジークはロー目掛けて走りだす。
『接近戦か。久しぶりだな。』
そういってローは4人に増える。分身だ。

互いの距離が縮まりジークの射程に入る。
『クク・・見余ったな。影があるのはてめぇだ。』
そういって剣を突き出す。
剣はローを貫いたかに見えた。
(手ごたえが無い?)

ガッ!
影の中からローの腕がのび、ジークの足首をつかんでいる。
ジークは剣で手首を裂こうとするが、それよりも速くローが地中に引きずり込む。
『がぁぁぁぁ!』
ジークは叫びと共に踵落としを放つ。
ガキンッ!
踵落としをした足に罠がついている。身動きが取れなくなった。

サッ!
ローが影から飛び出てきてジークにルインを放つ。
ジークは剣で急所こそガードしたものの全身にはいくつもの傷が付いている。
しかも1つ1つが重症だ。
『・・・ッハ!』
ジークは何が可笑しいのかいきなり笑い出す。
『悪かったなぁ。ロォ~、そろそろ本気だすよ。』
そういって背負っている巨大な斧に手をかける。
当たれば即死。そんな結果が簡単に想像できた。
禍々しく突き出た両面の刃は赤く光っているように見える。
血で染まったのだろう。

(致命量程度の血は流したはずなんだけどな。)
ローはそう考えながらも構えをとる。

2人は再び間合いをつめた。
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