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俺たちの旅 0
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また騙されちゃった。必殺仕置屋稼業 第28話「一筆啓上崩壊が見えた」吉原に身を売ることになったおさよを強請る卯之吉。市松は卯之吉を始末するが、誰かに見られてしまう。卯之吉は殺し屋の元締・睦屋佐兵衛の息子だった。父親の睦屋に殺しを頼んだ依頼人の弱みに付け込んで強請集りをする外道。おさよの父親・与平(藤森教授)も被害者の一人で、おこうが与平から卯之吉殺しを請け負った。問題なのは市松が主水たちとは別に他の殺し屋からの仕事も請け負っていること。市松は以前、睦屋から仕事を請け負ったことがあった。今回のことが睦屋に知れたら市松だけでなく主水たちの命も狙われる。主水は市松にしばらく身を隠せと言う。印玄にも市松を守ってやれと言うが「俺たちを売るようなそぶりを見せたら構わねえから…殺せ」「市松はそんな男じゃねえよ!」。ある日、おこうは中村家を訪ね、せんとりつに出張髪結い。主水は頼んだ覚えがないとおこうを連れ出すと、市松が殺しの現場を見られたと告げる。睦屋はあらゆる手を使って命を狙ってくるに違いない。「あの世に銭を持って行ける訳でもないし、今のうちにパッと使って道楽でもするんだな」。そんなことよりおこうは主水に髪結い代を請求する。たまには奥方孝行するよう気を利かせたが、嫁の出来の悪さに閉口「あんな嫁はん早よう縁切って糞ババアと一緒に追い出しなはれ」。追い出すと言っても出て行くのは養子の主水。「出て行ったらよろしいがな。わてが面倒見てあげまんがな」「え?髪結いの亭主か…はは悪かねえな」。ある日、村野様は主水を連れて市松を訪ねる。目安箱に市松が人殺しだという訴状があったからだ。この半年間、江戸で次々と変死体が上がっている。村野様は密かに下手人を探していた。さらにその夜、竹トンボを削り出していると卯之吉の兄・徳太郎(ブラック指令)に襲撃される。翌日、子どもたちに竹トンボを披露。ほのぼのしたやり取りに見張っている印玄もほのぼの。その直後、市松は睦屋の配下・伊蔵たちに捕まってしまう。激昂した睦屋は市松を何度も殴りつける。「俺はお前エを殺してやりてえ!だがお前エ一人を殺しやしねえ。お前エに殺しを命じた奴、その中を一人残らず殺さにゃあ俺の気が済まねえ!」。しかし元締と仲間の名前を言えば命は保証する。猶予は三日間。市松は印玄につけられていることに気づいていた。「もし俺が裏切るようなそぶりを見せたら…殺せと言われているんだろう?八丁堀ってのはそういう男だ」「八丁堀がどうだろうとお前エは裏切るような男じゃねえ。俺はそう信じてるんだよ!」「信じてる!?・・・だが俺は死にたくねえ」。それでも信じていると訴える印玄に「八丁堀に言ってくれ。八丁堀の命は俺が握ってるってな」。そんなこんなで与平とおさよは睦屋に拘束され、卯之吉を殺した仕置屋の名前を言うよう拷問を受ける。与平があっさり口を割ったことを知った主水と捨三はおこうの許へ。おこうは伊蔵に連れ出されるところだった。そこへ主水が強引に割り込み、盗人の疑いで番屋へ連行して命拾い。しかし盗人の疑いを掛けられると商売あがったりとぼやく。「お前エ金と命とどっちが大事だ?」「どっちも大事だす。せやけど中村はん、あんたとわてとちょっとした道行でんな」と暢気なことを言う。そこに心中騒ぎが起こる。河原に与平とおさよの遺体が打ち上げられていた。「お前エも寸でのところでああなるところだったんだぞ」。その夜、おこうは素直に牢へ入る。しかしおこうと繋がっているのは主水だけ。おこうが口を割れば主水が危ない。市松は場合によってはおこうの口を封じるべきだと主張。「俺の口だって封じるつもりでいるんだろう?そうだろう八丁堀」。決断できない主水。「それは・・・いずれ俺が決めよう」。翌朝、牢からおこうの姿が消えていた。盗人は火盗改めの管轄のため連行されたというが、実際には睦屋に監禁され拷問を受けていた。責め殺されるならまだ楽だ。主水の名前を吐かせるまで、殺さずに責め続けるだろう。印玄はおこうを助けに行くと言うが、主水は正体を明かすことになると止める。おこうを見殺しにするのか?ここでも主水は決断できない。市松も姿をくらましたまま。印玄は主水と捨三を残して単身睦屋の屋敷に向かう。その頃、市松は仲間の名前を言う代わりにおこうを引き渡すよう睦屋と交渉していた。睦屋は市松の真意を見抜くとピストルを突き付ける。一方、責め続けられるおこう「市松さん・・・わてのことなら心配いりまへんで・・・」。絶体絶命と市松とおこう。その時、屋根裏に潜んでいた印玄がおこうを吊り上げる。その瞬間、市松は伊蔵を仕留める。睦屋の撃った球が印玄に命中するが、印玄はおこうを抱えて屋根の上へ。待機している市松に向けておこうを降ろそうとする。その時、背後から徳太郎に刺される。それでも縄を離さずおこうを降ろす。滅多刺しされる印玄。市松がおこうを受け止める。印玄は徳太郎に刺されたまま徳太郎を離さず落下、市松の目の前で絶命する。「印玄・・・!」。女(母親)にトラウマを持つ印玄が女を助けるため、自分の殺し技で死んでしまう。しかも母親と同じ死に方で(※第13話参照)。市松はおこうを抱えて主水と捨三が待つ竹の湯へ。「印玄が死んだ!」「そうか…」「おこうを助けて・・・見事な死にざまだったよ」。おこうの意識は朦朧としている。主水の呼びかけに「誰が死んだりしますかいな、どっさり貯めたお金をあんたと使うまでは死にまへんで・・・死んだりしますかいな…中村はん・・・あんたあほや、ほんまにあほんだらや、あんな嫁さん早え別れはなれ」「それだけ憎まれ口が叩けりゃ死んだりはしねえぞ」「抱いて・・・わてを抱いて・・・中村はん、この稼業やめたらあきまへんで、いつまでも続けとくなはれや、いつまでも・・・この稼業続けときなはれや・・・」。おこうは息を引き取る。主水は必ず睦屋を始末すると言うが、この期に及んでも動こうとしない。「それじゃ死んでいったおこうや印玄はどうなる?皆手前エのつら晒して死んでいったんだ!」「だがな市松、俺が役人だからこそこの稼業は成り立っているんだ。俺のつらの皮が剥げてみろ。この稼業はやっていけねえぜ」。思わず飛び出そうとする捨三に「待て!死んだ奴は帰ってこねえぞ…捨三!ぎりぎり一杯生きるんだ」と諭す。市松は主水を睨み続ける。翌朝、市松が捕まってしまう。睦屋が番頭の伊蔵を市松が殺したと訴えたのだ。他にも証人がいるため番屋から小伝馬町へ移送、本格的な取り調べが決まる。睦屋は市松を助けるため必ず仲間が姿を現すと考え、番屋の周りを見張っていた。ある夜、主水はしれっと睦屋に声を掛ける。「実はあんたにお願いがあるんですがな」「お願い?何の」「市松のことなんですがね」「市松の?」「市松が殺しをやったのは人違いだとあなたから申し出てくれませんかな?そうすりゃ市松は無罪放免、獄門打ち首は取り消しになるんですがね」「そうか…あんたが仕置屋の元締だったのか…!」「中村主水だ!」睦屋は主水に始末される。市松の移送は明日。睦屋殺しで村野様たちはピリピリしている。牢屋で対峙する主水と市松。主水は今の状況ではとても牢屋から逃がすことはできないと告げる。「そんなことを言いに来たのか。小伝馬町に行きゃ調べが始まる。取り調べには拷問はつきものだ」「そりゃ俺だってお前エをこっから出してやりてえ。今すぐにもな。だが下手して俺の首が飛ぶようなことになってみろ?稼業に差し支えるんだ」「手前エの首が飛ぶのがそんなに怖いのか?」「・・・」「それはお前エの本音だろ?」「・・・」「何だかんだ言いながら結局手前エを一番大事にしているのはお前エじゃねえか!」。何も言い返すことができない。その夜、主水は屋台でそばを食べながら持ち帰り用の握り飯を注文すると再び牢へ。市松に竹串を渡す。「これはどういう意味なんだ?」「・・・」「どういう意味なんだ八丁堀!」「・・・」「死ねってことか?」「うん…死んでもらうぞ」「俺が口を割ればお前エも一緒に地獄へ落ちる」。市松に睨まれ視線をそらす主水。翌朝、雪が降る中、市松が小伝馬町へ移送される。市松の周りを主水たちが警護している。その時、子どもたちが遊んでいた竹トンボが飛んでくる。市松は足元に竹トンボが落ちると転んだふりをして拾い上げる。竹トンボの羽で縄を切り始め、主水が市松の後ろに回り込む。縄が切れる。後ろをつけていた捨三を主水が怒鳴りつける。列から離れようとする主水を同心が注意する。その瞬間、市松は同心から刀を奪って首に突きつける。同心は主水に市松を斬れと命じる。「いやしかし・・・」「構わん!斬るんだ!」と言われて刀を抜くが、捨三が後ろから主水を突き飛ばす。その弾みで市松逃走、姿を見失ってしまう。主水は物陰に潜んでいる市松に声かけると握り飯の入った包みを渡す。無言で受け取る市松。その後、主水は今回の失態で減俸の上、奉行所の中でも一番最低の牢屋敷見廻り同心に格下げが決まる。江戸から逃げ出せた市松は主水から貰った握り飯を口にする。頬張るとかちりと硬い音がする。握り飯の中に小判が入っていた。笑みを浮かべる市松。誰もいない奉行所で主水は書類を火鉢にくべていた。髪は乱れ、無精ひげを生やし、やつれている。しかし主水もまた笑みを浮かべていた。つ・づ・く!
2022年06月05日
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喫茶店にてコーヒーとパンを注文。「お持ち帰りですか?」「店内で」「お持ち帰りですねー」「舐めとんかい!」以上、実話。必殺仕置屋稼業 第27話「一筆啓上大奥が見えた」主水は深夜の見回り中、謎の駆け落ち男女発見する。訳ありっぽい感じから、ややこしいことを言わず見逃してあげました。しかし追いかけてきたゴリラのような侍・戸田左近に斬り殺される。さらに徒歩目付・岩田外記(第19話で田所先生を演じた人)らが現れ、主水に固く口止めをさせる。翌朝、村野様に呼び出され事の真相をチョットだけ知る。斬り殺された女は将軍のお手付き中臈で、恋人と駆け落ちしようとしていたという。こんなスキャンダルが世間に知れたら大変。つうことで二人は闇から闇へ葬り去れ、主水には口止め料を渡される。主水はあの時、二人に声を掛けたことを後悔していた。逃げ切れたはずの二人に声をかけたばかり殺されてしまった。そこで自ら頼み人になり、口止め料を仕置料にして市松、印玄、捨三に仕置を依頼する。殺された女はおとき、男は竹次郎。今日は竹次郎の葬儀が営まれている。情報収集に市松が名乗り出るが、印玄に「何だコノヤロー色男ぶりやがって」と言われる。ここで市松、一世一代の名セリフを披露「色男は生まれつきだ」。印玄ショック。長屋で古着屋を営んでいた横溝甚兵衛は娘のおさと(丹阿弥周子)をたまたま大奥へ働きに出したところ、将軍のお手付きになったことで五百石の旗本に取り立てられた。これに味を占めたものの、おさとは子宝に恵まれなかった。そこで奉公人のおときを無理やり養女にして大奥へ。しかしおときには竹次郎という恋人がいた。一方、おさとも妬み&嫉妬だらけの大奥暮らしに嫌気がさしていた。そこでおときを手引きして竹次郎と駆け落ちさせる。しかし甚兵衛は徒歩目付に手を回して二人を殺させると、竹次郎の妹・みわ(竹下景子)に目をつけ、おときに代わりに大奥へ差し出そうとたくらむ。複雑な設定で書いてて嫌になる。つうことで死んだはずのおときの遺体はどこ?甚兵衛は療養中と言うが、おさとが調べた限りでは療養所におときの姿はなかった。甚兵衛は自分の立場を守るため、おときを殺したとおさとにカミングアウト。おさとは将軍に訴えると反抗するが、口封じのため甚兵衛の目の前で左近に殺される。そして放り投げられた井戸にはおときの遺体があった。主水は岩田外記らを一刀両断、印玄は左近に無理矢理酒を飲ませて屋根から突き落とす。そして異変に気づいた甚兵衛を市松が仕留める。お・わ・り次回感動の最終回。
2022年06月03日
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はい、ケータイヤスーラ。必殺仕置屋稼業 第26話「一筆啓上脅迫が見えた」岡っ引きの弥七(ヤマリン)は錠前師の鉄吉(北斗星司)とコンビを組んであちこちの大店から金を盗みまくり。今夜の的は益田屋さんですよ。しかし蔵にあったのは小銭ばかり。隠し部屋を作りやがったな。そういえば大工の富蔵が作らせたとかなんとか言ってたな。富蔵は特殊な仕掛けを作ることを得意とする大工だった。つうことで弥七は富蔵に接触するが知らぬ存ぜぬの一点張り。そこで鉄吉は富蔵の一人娘・お京(志摩みずえ)を喰っちゃいます。怒りまくりの富蔵は鉄吉を襲撃するが、弥七が乱入。そこで初めて弥七と鉄吉がグルで自分を落とし込めようとしていたことに気づく。富蔵ダッシュで逃走、おこうの店に駆け込むとおこうに金を渡して「頼む!」と告げたところで弥七に捕まえられ、牢屋にぶち込まれてしまう。おこうは主水に仕事を依頼するが、仕置する相手が誰なのか分からない。仕置に値する相手かどうかも分からない。富蔵から直接確認するしかない。そこで印玄を牢屋に送り込むことになる。その頃、富蔵は牢名主にしごかれ酷い目に遭っていた。そこへ盗みを働いた罪で印玄がぶち込まれる。早速富蔵に接触するが、富蔵は印玄を弥七の手先だと思って信用しようとしない。そんなこんなで富蔵はどんどん衰弱。牢名主は病人にやる飯はないと言って富蔵の食事を取り上げようとする。そのことに印玄ブチ切れ。怪力を振るって新しい牢名主に就任。しかし今日にでも放免されてしまう。再度富蔵に誰を仕置したいのか聞き出そうとする。そこに弥七からお呼び出し。お京を吉原に売りつけると脅され、益田屋の蔵の扉の開け方をカミングアウトする。そして印玄にも仕置の相手が弥七と鉄吉だと告げ、お京に何一つ父親らしいことをしてやれなかったと言い残して息を引き取る。しかし弥七はお京に富蔵が死んだことを伏せ、良い療養所に移したいと提案。但し費用が三十両もすると吹っ掛ける。「おとっつあんの命には代えられねえ。そこでみちみち考えたんだが、こりゃちょっと言いにくいんだがな…お前さんさえおとっつあんを助けたい腹づもりなら三十両の工面はつくんだぜ」とギラギラした笑顔で意味深なことを言う。そんなこんなで百叩きの刑で印玄釈放。仕置の相手が分かったことで主水たちは行動を開始する。市松を通じてお京は富蔵が死んだことを知る。そこへ吉原のゲスい女衒(無名時代の国広富之・まだ大学生)が迎えに来る。富蔵が死んだ今、三十両は必要なくなったが、証文通りお京は吉原へ売られてしまう。そんなこんなで弥七は益田屋に再チャレンジ、鉄吉は蔵の扉を開けることに成功。小判ざくざく発見したところを市松に始末される。主水は当直を抜け出し、蔵に向かおうとする弥七をぶっ殺すとダッシュで奉行所に戻ってやれやれ。お・わ・り
2022年05月31日
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油断大敵。必殺仕置屋稼業 第25話「一筆啓上不倫が見えた」連日の長雨で主水の担当地区の川が決壊寸前。そこで予算係の岡崎に相談。岡崎は村野様に橋の補強工事に三千両が必要と算出する。ここでケチって川が決壊すれば被害総額は三千両では済まない。奉行者の責任が問われる。そこで費用を安く抑えるため、入れ札で請負業者を決めることになる。岡崎は袖の下など一切受け取らない真面目な人物。妻の志乃(市原悦子)も内職で家計を支える控えめな人柄。しかし二人に会話はほとんどない。志乃はふと鏡に映った自分を見入る。そんなこんなで入れ札説明会終了。奉行所とつながりを持ちたい三州屋は何としてでも今度の仕事を請け負いたい。そこで担当の岡崎を抱き込む作戦を考える。志乃はおこうの店で髪を結ってもらい久しぶりにおしゃれ。その帰り道、足を滑らせたところを飾り職人・清吉(寺田農)に支えられる。ときめきポイント。「髪結いの帰りですね。いい匂いだ」。またしてもときめき。しかし岡崎は志乃のおしゃれに気を止めようとしない。そこへ三州屋の右腕・弥助が賄賂を届けに参上。もちろん叩き返される。三州屋は「亭主がダメなら女房って手があるぜ」と作戦変更。「女って奴は何か一つ欲があるもんだ」。ある日、志乃は清吉と再会、家に招かれる。清吉は志乃に簪を刺すと突然押し倒す。「困りますーやめてー」と抵抗するが合体。清吉の正体は女たらしの超遊び人だった。水茶屋で遊んでいる清吉を弥助が拉致。悪だくみ開始。清吉は志乃を訪ねると先日の合体を詫びつつ、ある頼みごとをする。勝手な言い分だが「本気だったんだ」と言われときめき。その夜、志乃は疲れ切って机で寝ている岡崎の手元から入札価格が書かれた書類を手にする。そして入札の当日。僅か一両の差で三州屋に決定。出来過ぎた話に同心たちの間では堅物の岡崎が不正を働いたとの噂で持ち切り。一方、主水は相模屋から三州屋の調査を持ち込まれていた。僅か一両とはいえ三州屋に決まったことがどうにも腑に落ちない。事前に自分たちの見積もり高が漏れたとしか考えられない。その夜、岡崎は志乃の筆跡で書かれた書類を見つける。志乃は激しく叱責され泣き崩れる。翌朝、岡崎は奉行所で切腹する。主水は岡崎の家へ走るが、離縁状だけ残されていた。主水は捨三にボヤく。「俺は所詮奉行所では昼行燈だ。出世も望めなけりゃ明日がどうなるかもしれねえ半端者だ。だがなこうやってぬくぬくと生き永らえているところをみると何だか手前エの生きざまに自信が持てるような気がするんだ」「その俺に比べるとあの岡崎って男は完璧な人間だった。良いかみさんを貰って出世を約束された出世頭だ。俺みてえに道を踏み外すような男じゃねえんだがな」「どうしてあんなことになっちまったんだろう?世の中には色々分からないことがあるが俺はどうしてもそれを知りてえんだ」。その後、捨三の調べで清吉の存在も浮き彫りになる。志乃はそんな男にたぶらかされる女ではない。女の本性なんてそんなもんだ。むしろ嵌められたのでは?主水チーム内で見解ばらばら。「そんな話、信じたくねえが本当なら許しちゃおけねえ」主水は相模屋から貰った金を仕置料にする。清吉は毎晩女郎に簪を売り歩いていた。主水は清吉を捕まえると全てを白状させる。しかし志乃を手籠めにした覚えはないと言う。「あの女は好きで俺に抱かれたんだ」。信じ難い話だが「女なんて一皮剝けばどれもこれも薄汚ねえ雌猫だ。嘘だと思うんなら俺の長屋へ行ってみりゃ分かる。あの女、俺の帰りを待ってるぜ。昨日の朝、飛び込んできやがった。迷惑な話だ」。主水と別れた後、身の危険を感じて逃げ出すが印玄の投げつけた網に捕まえられグイグイ屋根の上へ。「助けてー降ろしてー助けて―降ろして―」。網ごとぶんぶん振り回され「目が回る―」落下。主水は清吉の家で志乃に会う。「岡崎さんは切腹しましたよ」「存じてます。あの人とは離縁しました。何の関りもありません」。志乃は本気だった。「奥さん、清吉は帰って来ませんぜ」。その頃、市松は手抜き工事&人足たちこき使いまくり中の弥助を始末、主水も三州屋を斬り捨てる。志乃は主水が言い残した一言が気になり、岡場所で清吉を探し回るが誰も相手にしない。一心不乱の志乃を見届ける主水。帰宅するとせんとりつに襖の張替えを押し付けられる。しかし手際よく作業開始「良いんだ良いんだ、これで良いんだ」にっこりする主水。お・わ・り
2022年05月31日
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なんだそれは!必殺仕置屋稼業 第24話「一筆啓上血縁が見えた」凡作が続く。主水チームの結束力は強くなっていくが全体的に息切れ気味。丹波屋はおきぬ(荒砂ゆき)のお色気攻撃にメロメロ。丹波屋の女将・おせきは病弱。奉公人のおかよに自分を殺してほしいとまで言う始末。えらいこっちゃとおこうに言われ、丹波屋が屋敷に戻るとおせきは自害していた。おかよはおせきが首を吊る体力すらなかったのに自害するとは考えられないと奉行所に訴え出るが門前払い。そんなこんなで初七日も経たないうちにおきぬが丹波屋の後妻に納まる。早えーよ。おかよは赤ん坊の頃、母親に捨てられるがおせきに拾われ育ってきた。いわば育ての母親。一方、産みの母親は行商人の男とどこかへ行って行方不明。どうすればおせきの仇を討てるのか、おこうに相談し、おせきの遺品を売って頼み料の五両を捻出する。おこうは早速主水に仕事を依頼するが的が誰なのか分からない。おせきが死んで得をするのは丹波屋と後妻のおきぬ。おきぬはおかよと顔を合わせをすることになるが、おかよの生い立ちを聞いてNo way!(訳:まさか! )。おせきを殺したのはおきぬの兄・伝蔵だった。そしておきぬこそおかよの産みの母親だった。上昇志向の塊のおきぬは水飲み百姓の旦那と生まれたばかりのおかよを捨て、島から帰ってきた伝蔵と一緒に殺し旅。大店の後妻に納まってはオーナーぶっ殺し&店売却&旅を繰り返してきた。そろそろ丹波屋もぶっ殺したいが、おかよの存在が邪魔。しかしさすがのおきぬもおかよを始末する気にはならなかった。市松の調べで全貌が掴めたが、真相をおかよに伝えるべきか?おかよと同じ境遇の印玄は猛反対。「俺はお袋と承知で自分の手で殺した!だがお袋だとは知りたくなかった!知らないほうがどれだけ幸せだったか!」。そんなこんなで丹波屋は伝蔵&おきぬに腹死死と見せかけて殺される。主水たちはおこうを通じておかよに真相を告げる。「もしも・・・もしもでっせ、あのおきぬという女がおかよちゃんのおっかさんやったら…それでも殺せまっか?」「私のおっかさんは亡くなった女将さん以外にいません。何故そんなことを聞くんですか?まさかあのおきぬが私のおっかさんだとでも」「何を言いはりまんねん、あんな血も涙もない女がおかよちゃんのおっかさんはずおまへんがな」。おかよはもしおこうの言った通りだったとしても自分の気持ちは変わらないと話す。伝蔵&おきぬもおかよを殺す気満々。丹波屋の店を売ればもうじき二万両ゲット。その夜、押し込み強盗と見せかけて伝蔵が丹波屋の蔵を襲撃、おかよを殺そうとするが印玄に怪力で大八車と無理矢理合体。屋根の上からコロコロ「止めてっ!止めてっ!止めてっ!止めて―」落下。手下は主水が滅多斬り。おきぬは市松のフェロモン攻撃と竹串で始末される。主水は帰宅するとせんとりつから任務が無いにもかかわらず数年来、夜勤と偽りつづけてきたこと指摘される。「人様には言えないような恐ろしいことを・・・!」「では私の夜の仕事を・・・」裏稼業がバレたと覚悟するが「悔しいー!」「え?」女を囲っていると思われていた。お・わ・り
2022年05月31日
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モデルとしても大活躍。必殺仕置屋稼業 第23話「一筆啓上墓穴が見えた」たまには凡作だってあるよ。酒屋の清吉は働き者だよ。美人の奥さん・お篠(吉沢京子)とハッピーライフ。その頃、松雲寺では連日博打を開催、寺社奉行見廻り筆頭同心の榊(戸浦六宏)は博打を見逃す代わりに住職の春慶(天王寺虎之助)から賄賂を貰っていた。榊には清太郎という甥がいた。清太郎は病弱のため、いつか後任に就かせようと思っていたが、清太郎は榊の不正が許せなかった。しかし自分の治療費は賄賂から捻出されていたのでつらい。ある夜、博打狂いの伏見屋がイカサマ、逆ギレして奉行所に訴え出るなど言い出したためぶっ殺され、寺の墓地の適当なとこに埋められる。その光景を見て清太郎はますますつらい。伏見屋の女房は夫が松雲寺へ行ったまま三日も戻ってこないと奉行所に相談するが、管轄外のため取り合ってもらえなかった。主水は何となく気になる。その夜、帰宅すると伏見屋の女房がせんとりつを通じて昼間の件を持ち掛けていた。そんなこんなで伏見屋を捜査することになり、とりあえず亀吉を連れて松雲寺へ。しかし榊のガードは固い。主水は伏見屋が殺されている可能性があると睨む。そんな中、榊の悪事に加担することに耐えられなくなった清太郎は自害してしまう。榊は家督を絶やさないため、長崎に留学させている清太郎の弟・清二郎を呼び戻すことにする。ある夜、清吉の許に榊から手紙が届く。嫌な予感的中。榊から戻って家督を告げと言われる。清吉は口減らしのため酒屋へ養子に出されていた。それを今更戻れと言われてもね。清吉は酒屋の主人として生きていくつもりでいた。しかしあれこれ脅迫され、お篠と無理矢理別れさせる。こうして清吉は清二郎として榊家に戻る。一方、伏見屋の遺体はなかなか見つからない。印玄は松雲寺のチンピラを脅して真相を白状させる。しかし遺体をどうやって見つけて運び出すか?遺体は寺の中にあるため手が出せない。遺体が見つからなければ事件として扱うこともできない。そんなこんなで清吉は松雲寺の博打を知り、兄の清太郎と同様に嫌悪感を抱く。そこでお篠の許に戻るため奉行所へ訴え出ることにするが、口封じのため榊と春慶に殺される。お篠は捨三に仕置屋を探して恨みを晴らしてほしいと頼む。寺社奉行が捜査に乗り出すと今回の一件はうやむやにされる、そうなると伏見屋の女房、お篠は泣き寝入りすることになってしまう。捨三の調べで全て裏が取れたが、寺社奉行と話し合いがついたことで主水は松雲寺での遺体掘り起こしに駆り出されることになる。寺社奉行、榊、春慶、村野様ほか野次馬たちが見守る中、掘り起しが始まるが、遺体らしきものは出てこない。しかし捨三が墓地の外れに埋められていた伏見屋の遺体を見つける。捨三を襲った下っ端を印玄が背骨を折り曲げて壁抜け男状態にする。「死体が出たぞー!」捨三の声にギャラリー全員移動。その隙に主水は榊を始末、市松も春慶を仕留める。切腹をしたような姿勢で死んでいる榊。「村野様ー!」「中村・・・これはどういうことだ?」「覚悟の自害のようですな」お・わ・り
2022年05月29日
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イリス、暑いよ。。。必殺仕置屋稼業 第22話「一筆啓上狂言が見えた」おこうは両替商の三原屋へ出張髪結い。三原屋(マロン製菓の社長)は札差の浜田屋の娘・おりんを引き取っていた。おりんは父・浜田屋の自殺にショックを受け、精神を病んでいた。髪を結われている間おりんは人形を抱きながら子どものように意味不明の唄を歌ったり、けらけら笑いっぱなし。しかし三原屋が人形を手にしようとすると、おりんの表情は険しくなる。「ほんまにお気の毒になあ…」。三原屋と世話係の女が席を離れ、おりんと二人きり。「よっぽどお父はんが死にはったんが堪えたんやろなあ…」と独り言を言いながら髪を結い続けていると「おこうさん」とどこからか名前を呼ばれる。「え?」。その声はおりんだった。「殺して下さい」「?」「今の男、三原屋宗右衛門を殺して下さい」。浜田屋は自殺ではなく三原屋に殺されたという。そして仕置料の代わりに人形を差し出す。おこうは主水に仕事を依頼するが、取り合おうとしない。奉行所の調べでは浜田屋は身投げしたとされている。印玄と市松もパスするが、主水は気になって三原屋を調べ始める。三原屋は浜田屋亡きあと急成長していた。おりんの様子を窺う主水に三原屋の用心棒・浅吉(ブニョ)が気づく。三原屋は浜田屋に借金を背負わせて札差の株の譲渡を迫ったが応じようとしなかったため、身投げしたと見せかけて殺害したのだ。しかし株の居所は分からなかったが、おりんだけが知っていた。気が触れたおりんを引き取り、医者に診せながら面倒を見ていたのは株をゲットするためだった。ところが医者が言うにはどこも悪くないという。ひょっとしておりんは正気では?一方、三原屋を嗅ぎまわっている主水を警戒、浅吉は手裏剣と口止め料の小判を投げつけるとこれ以上ウロウロしないよう警告する。そんなこんなで三原屋と浅吉はおりんが正気かどうか確かめるためゲスい作戦を実行。「おりんさん、浅吉がお前を好きだと言ってるんだ。可愛がってもらい」。けらけら笑うおりんに迫り、強引に帯を解いてむしゃぶりつくブニョではなく浅吉。おりんの笑い声は次第に泣き声に変わる。おりんは正気だった。人形に株を隠していることを突き止めるとチンピラを雇っておこうの店に乱入。どさくさに紛れて人形を持ち出すことに成功する。捨三から一部始終を聞いた主水は仕事の依頼を引き受ける。しかし仕置料の人形が無い。主水は浅吉に掴まされた一両を仕置料に差し出し、三原屋の屋敷に向かうが、おりんは殺された後だった。一方、三原屋は人形から札差の株を見つけ、おりんを心の病が高じて首を吊ったことにしようとしていた。そんなこんなで浅吉は印弦におびき出され、紐でぐるぐる巻きにされた状態で屋根から突き落とされる。おりんが吊られている部屋で対峙する三原屋と主水。三原屋が手にしたピストルが主水を狙う。しかし主水が刀を抜いた瞬間、背後にいた市松に仕留められ、主水の刀はおりんを吊る紐を断ち斬る。おりんを受け止める主水。その後、帰宅するが亀吉の告げ口のせいでせんとりつから説教を受ける。「旦那も大変ですねー」。お・わ・り
2022年05月29日
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大島渚、無茶苦茶だなあ。必殺仕置屋稼業 第21話「一筆啓上逆夢が見えた」南町奉行所の筆頭与力・酒井が急死。後任は誰か?樋口、日暮、水沼の三人はやきもき。南町奉行・鳥居(志村)が三人の中から選ぶよう命じたことで下品な選挙戦が開始される。主水が北町奉行所から転勤した当初は規律に厳格だったがはずが、一票を獲得するため規律は乱れまくり。大坂から研修に来た千里京之介(花紀京)はこれでは研修にならんと呆れ返る。そこで誰が筆頭与力になるか、賭けをして小銭稼ぎを思いつく。主水は一口乗るが、せいぜい自薦の一票だけだと言う。その頃、三流の油問屋・泉屋(高倉長官)は後家の座を狙うお袖から大商人になれる儲け話を持ちかけられていた。お袖はわざと日暮にぶつかり、着物を汚すと家に招き入れてお色気攻撃。日暮はすっかり泉屋に丸め込まれてしまう。樋口と水沼には材木問屋の檜屋、米問屋の越後屋のビッグな後ろ盾があった。そこで泉屋は殺し屋に檜屋の始末を依頼する。実は檜屋は借金を抱えていた。そのうえ選挙資金のため店を抵当に入れようとしていた。樋口が筆頭与力に就任し、奉行所の出入り商人になれば店は安泰。何としてでも樋口に勝ってもらわなければならない。しかし橋の上で何者かに殺されて川へ転落する。翌朝、檜屋は溺死と判断されるが、首筋に突き刺したような傷跡があった。村野様のずさんな調べに主水は「どいつもこいつも・・・」とぼやく。さらに下手人が市松ではないかと疑う。案の定、檜屋が殺された日、印玄が風俗代を借りに市松を訪ねた際、仕事用の竹串を削っていた。市松は否定するが主水に竹串を見せろと迫られる。「しつこいぞ。俺が他で仕事をするのがそんなに癇に障るのか?」「ばかやろう!手前エよく調べてからやったのか?ひょっとして檜屋の恨み晴らすことになるかも知れねえぞ」。市松は檜屋に立ち寄ると、檜屋の亡骸に手を合わせるふりをして首筋を確認、小さな刺し傷を見つける。その後、檜屋の女将は奉行所にもう一度調べてほしいと涙ながらに訴えていた。たまたま通りかかったおこうは仕置の依頼を請け負い、主水に持ち掛け小判を握らせる。「仏はんの首筋にはぽつんと傷跡があるて言わはりましたな?」「こっちが殺られるかもしれねえ…」「何て言われましてん?」「なんでもねーや。とにかくお前は銭さえもらえればいいんだ。苦労がねえな」「何言うてまんねん今更」。主水の気持ちは重たい。捨三と印玄が仕置料を受け取り「明日は我が身だ・・・」主水も自分の取り分を手にしようと瞬間、市松が主水の手を掴む。「俺の分は?俺の分はと聞いてるんだ」「じゃあ・・・お前エ」市松はゆっくり頷く。市松は三年ぶりに仕事仲間だった畳屋の勘助を訪ねる。「女房子どもはあんのかい?」「何でそんなこと聞くんだ?」「いやただ聞いてみただけだ」。そのやり取りを傍で見ている主水。そんなこんなでお袖は越後屋を狙う。心臓の弱い越後屋を介抱するふりをして接近、エロ仕掛けで家に招くと氷水の入った風呂にぶち込んで心臓発作。これで日暮の筆頭与力就任間違いなし。既に70票も集まっている。お袖と泉屋の企みを確認した捨三は主水に報告する。その夜、市松は勘助を飲みに誘う。用心深い勘助は金具の入った襟巻で首筋を守る。おでんの屋台で飲む二人。「檜屋の手口、見せてもらった」「首切りの朝右衛門でも年老いてからは一太刀では難しかったらしい」「俺はまだ年は取っちゃいねえ」「俺のことだよ。夜の仕事はあの僅かな隙間が掴みにくくなった・・・」「そんなもんかねえ」と何気にちくわを口に運んだ瞬間、おでんの串を勘助の胸に突き刺す。勘助の畳針も市松を狙っていたが、市松は素手で受け止めていた。その頃、印玄は泉屋の屋敷に忍び込んで油をぶちまけ、泉屋を人間ボーリングして樽にストライク。主水はお袖を油の入った樽に押し込んで蓋をすると黒ひげ危機一髪方式で串刺しにする。そして投票日。一同が揃っている前で今まさに発表の瞬間、鳥居が現れて一喝「わしが兼務すると言ったはずだ!ばかもの!」。参考までに結果が読み上げられるが樋口、水沼、日暮の三人とも自薦の一票のみだった。「人望が無いのお」。主水ガッツポーズ。「ざまあみやがれ見事な仕置だ。ところで配当は・・・」お・わ・り
2022年05月22日
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おじさんの気持ちも知らないで のりお師匠必殺仕置屋稼業 第20話「一筆啓上手練が見えた」上州・藤沢宿では石神の辰五郎(市井商会のオーナー)率いる超バイオレンス軍団・石神一家がのさばっていた。生糸を買い占め莫大な利益も得ている。あまりの恐ろしさに八州廻りもビビるぜ。百姓たちの束ね役の嘉助も手出しできなかったが、ある日、江戸に金で殺しを請け負う仕置屋がいるという噂を耳にする。その後、嘉助は石神一家から嫌がらせを受ける。八州廻りに訴えるが動こうとしない。嘉助の行動を知った石神一家は嘉助を半殺し&女房のおふみを女郎屋に叩き売り。嘉助は娘のお千代に一分銀を握らせ、江戸の新富町にある女髪結いのおこうを訪ねるよう伝えて息を引き取る。泣きじゃくるお千代「えど、しんとみちょう、おんなかみゆい」その言葉を唱えながらひたすら江戸に向かう。そして江戸に到着。おこうが寝ようとしていたところ表にぼろぼろの姿をしたお千代が立っていた。「仕置屋さんでしょ?」「なんやねん出し抜けに」「お願い、これで殺して」「わてはそんなんと違います!」お千代は引き下がらない。「殺して」。おこうは根負けしてお千代から事情を聞き、辰五郎殺しを引き受ける。一方、奉行所では何故か石神一家対策に駆り出されることになり、誰が押し付けられるかヤキモキしていた。ある日、主水は村野様から藤岡宿へ10日間の出張を命じられる。目的は博徒取り締まりのための内偵。特別手当の二両をゲットしてウキウキ。おこうの依頼も断り、捨三たちににこにこで報告。そこに突然お千代が現れる。「仕置屋さん、お願い、殺して」。すかさず顔を隠す主水たち。しかしお千代から話を聞いて捨三、市松、印玄は引き受けるが主水だけ難色。今まで何人もの殺し屋が辰五郎の命を狙ったがすべて失敗、手に負える相手ではないと反対するが「たった一分で命懸けかあ…おこうの奴えらいもん押し付けやがったなあ」。じろっとお千代に睨みつけられたじたじ。そんなこんなで出発。その道中、木枯し紋次郎そっくりの渡世人(中村敦夫)を見かける。尾行されているような。足の運び方から只者ではない。藤沢宿は全国の生糸が集まるため賑わっているが、八州廻りは酒を飲んでやる気なし。到着早々、殺し屋が辰五郎を襲撃、失敗する場面に出くわす。疾風の竜と名乗った渡世人は殺し屋を捕まえると辰五郎に差し出す。捨三の調べによると辰五郎の屋敷はトラップだらけ、寝る時、風呂、女を抱く時も四天王と呼ばれる用心棒たち(阿藤海ほか)が四方を固めていた。こうなったら相手の懐に飛び込んで気長に一人になる隙を狙うしかない。翌朝、捨三と印玄は飯炊き係として石神一家に採用。一方、主水は宿場の地図をチェック。市松は「今から逃げ出す算段か?」と嫌味を言うが、主水は辰五郎を仕留めた後がむしろ難関と捉えていた。捨三から辰五郎に全く隙が無いと聞いた市松は上がり框の下に潜む作戦を提案する。「まさか野郎も上がり框の下に人間がいるとは思わねえだろ。たとえ十日でも二十日でも上がり框の下で粘ってりゃいつか必ず隙を見せる」。それしか手はない。その夜、市松は石神一家の賭場へ足を運び、屋敷の下に潜り込む。その日から毎日、上がり框の下から辰五郎を狙うが連日失敗。向かいの屋敷の屋根では竜も何かを狙っている。ある日、強い空っ風が吹く。四天王たちが辰五郎を空っ風から守る。「風か…」。その後もしばらく空っ風が吹き続けた。市松は握り飯を持ってきた捨三に鼻緒のきつい新しい草履を用意するよう頼む。そして強い空っ風が吹く朝、出かけようとする辰五郎に草履が差し出されるが、市松は捨三が用意したものに一瞬ですり替える。辰五郎は子分たちに見送られて屋敷を出るが、鼻緒がきついためしゃがみ込む。四天王たちは空っ風から守るため辰五郎に背を向けている。その時、竹串を手にした市松が上がり框から飛び出し、辰五郎の首に竹串を突き刺す。同時に屋根から飛び降りた竜が辰五郎を仕留める。逃げる市松と竜を四天王たちが追う。市松は袋小路に追い込まれるが、主水が阿藤海たちを瞬殺。竜と印玄が残りの二人を仕留める。主水から辰五郎が殺されたと聞いた八州廻りたちはチャンス到来、石神一家を捕らえる。主水は女郎屋を訪ねるとお千代の母親はいるかと声を掛ける。「お千代は江戸、新富町、女髪結いのおこうの店にいるぜ。すぐ行ってやれ」。おふみは目に涙を流しながら頷く。大仕事を終えて江戸に向かう主水たちの前に竜が現れる。「何だお前エさんたちかい」。頼み人は誰なのか?「その前にお前エさんたちの頼み人は誰なんだい?」口ごもる主水に「お互いに言えねえはずだぜ。先を急ぐんでな」。そんなこんなで帰宅するがせんとりつに特別手当の二両を没収され「返してえ~」と半泣き。お・わ・り
2022年05月22日
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誰が沢田研二やねん! のりお師匠必殺仕置屋稼業 第19話「一筆啓上業苦が見えた」今のような時に観るのがつらい一本。必殺シリーズ最大の問題作。奉行所では罪人の首切り役が順番で決められていた。主水は腹痛と偽り役目から逃れようとするが、村野様に見破られて小伝馬町へ。囚人の弥蔵(汐路章)は土壇場でも悪態つきまくり。「お前の名前だって瓦版に載って江戸中にぱーっと知れ渡るんだ。もし俺を斬り損ねたら江戸中の物笑いだぜ!」。一仕事を終えてどんより。酒を飲みながら主水の話を聞く捨三。「なるほどねー人の首切ってお手当はたったの二扶ですかー」。やや悪酔い。主水に酒を勧めるが主水は下戸なので飲めない。「付き合い悪いったらありゃしねー・・・旦那、この刀で今まで何人ぐらい人殺してきたんですか?旦那、人殺したら地獄へ行くってあれホントですかね?」などねちねちと絡らまれ思わずやけ酒。「旦那イケるじゃないですか!」しかし瞬時にオエ~。油問屋・篠屋の息子・清吉が仏になって戻ってきた。修行僧・正覚(カー将軍)は修行中に死んだと話すが、清吉の母親は受け入れられない。後日おこうは主水に仕事を依頼する。「この商売はコツがおますねん。二、三日おいたらあきまへんねん。その日のうちに涙が乾かんうちに恨みを晴らさな仏はんは浮かばりまへんでって、その一言でコロリ。面白いほどかかってきまっせ」「あまり図に乗って尻尾掴まれるなよ」。そんなこんなで調査開始。清吉は病弱な体に鞭を打って荒行に励んでいたため奉行所では事件性が低いと認識していた。この修行を主宰する修行僧・全覚(八橋進介の父親)が元米沢藩の侍・木原兵三郎と知って、主水は仕事を断ることに決める。納得できない市松は一人で請け負うが「今度ばっかりはあの市松も手出しができる男じゃねえ。そんな生易しい相手じゃねえんだ」。その夜、かつて道場仲間だった小出らが訪ねて来る。恩師・田所を斬った木原が江戸に戻って来た、そこで主水に助太刀を求めてきたのだ。しかし主水は役人の立場上、敵討ちに反対。しかも田所と木原が斬り合った真相が分かっていない。「口先だけでは人は斬れんよ。ましてや相手は木原さんだ。あなた方三人の腕ではとても無理だ。ま、止めた方が無難でしょうな」。その頃、市松は木原を仕留めようとするが、異様な気迫に圧倒されて仕損じる。翌日、主水は木原に会いに行く。木原は主水に付けられていたことに気づいていた。主水は清吉の件を訪ねると「私が殺したようなものだ。あれは私のところに死にに来た男だ」と素直に答える。「あの病弱な体で何かを掴もうと必死になって荒行に打ち込んでいた。あそこまで行ってしまうと人の言うことは耳に入らん。私は死ぬことを知っていたが敢えて止もしなかった。だから私が殺したようなものだ」。家族に恨まれて当然、昨日は殺し屋に襲われた。そのためいつでも死ぬ覚悟だけはできていると話す。しかし田所を斬った理由だけは話そうとない。その夜、小出は主水に再び助太刀を求めるが「まともに立ち会えば今でも私は木原さんには勝てんでしょう。あの人はまだ剣を捨ててはいないんだ。鬼と言われた昔よりもっと強くなっているかもしれん」とまたしても断られる。そんなこんなで市松は二度目の襲撃をしようとするが、小出たちが乱入し木原に斬りかかる。「先生を斬ったのは遺恨ではない。剣を持った者が辿り着く業の果てだ。あなた方にはそれが分からんのだ」。小出は木原と正覚に惨殺される。市松はその様子を主水に報告する。「嘘だ!木原さんがやるわけねえ!」「俺はこの目で確かに見たんだ。二人掛りでまるで犬コロでも扱うように叩き殺した!奴は人間じゃねえ、鬼だ!俺は鬼は殺せねえ。俺が殺せるのは人間だけだ」。主水は死を覚悟して道場仲間二人と木原のいる秩父を目指す。その途中で印玄が待ち構えていた。「せめて死に水でも取ってやろうと思ってな。えへへ」とにこにこの印玄をひっぱたきながら微笑を浮かべる主水。「お~痛」。そんなこんなで寺に到着。正覚を印玄に任せて本堂を目指す。踏み込もうとする道場仲間を静止すると刀を置いて木原と二人きりで対面する。「あなたも随分と人を殺してきたようだな。私の耳にはあなたに殺された者のうめき声がはっきり聞こえる。町方同心の職務だけでこれだけの人間を殺すわけがない。羨ましいことだ。私には出来ない。侍の家に生まれ、物心ついた時には既に私の手には人を殺すための剣が持たされていた。殺すか殺されるか。道は二つに一つと。子どもの頃から教え込まれてきた。江戸に来て田所先生の門に入った時、私は初めて人に勝つ自信が持てた。人には殺されない。私が人を殺すのだという確信が持てた。その頃のことはあなたもご存じだろう。竹刀を持って立ち会えば三本に二本は私が田所先生に勝った。そしてあの日、稽古を終え帰ろうとする私は先生に呼び止められた」。田所が真剣で斬りかかる。「先生が何故斬りつけたか、その時の私には分からなかった。先生を斬り、脱藩して上方に逃れた。そこでも私は人を斬った。強い相手を求めて次々と倒した。私は剣に溺れていたのだ。剣を持つ者がいずれは行き着く業苦の世界だ。今の私には先生の気持ちがよく分かる。あの業苦の世界から逃れるには所詮おのれを殺す以外に道はないのだ。しかし私は死ねなかった。殺してくれる者もいなかった。私は生きながらにして仏にすがった。だが自ら地獄に落ちた者は仏すら救ってはくれぬのだ。私は業苦の世界から足を抜けぬ。おのれのうちに潜む魔性すら糾すことすら出来ぬのだ。私は恐ろしい。こうして仏に祈っていても持って生まれた宿業が私を追い詰めてくる。誰も私を救ってはくれぬ。一人でも人を殺してしまった者には未来永劫、救いの道はないのだ。どうすればいいのだ。私はどうすればいいのだ」。主水は何も言うことができない。しかし「そういうあなたが何故小出を斬ったのですか?木原さん・・・逃げて下さい・・・お願いだ」とだけ言う。主水は表で待っていた道場仲間らに木原が死んだと説明し、引き上げさせようとするが木原の読経が聞こえる。「騙したな中村さん!」。激昂して木原に斬りかかるが瞬時に返り討ちに遭う。対峙する主水と木原。主水の脳裏には木原に斬り殺される自分の姿が浮かび上がる。主水に斬りかかる木原。主水は木原の剣を振り払うと上段に構える。木原が叫ぶ。「斬れ!」。しかし主水は刀を静かに降ろす。その瞬間、木原は自分の首を斬りつける。木原の亡骸に手を合わせる主水。表は夜が明けていた。にこにこで待っていた印玄と寺をあとにする。お・わ・り
2022年05月15日
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ホーホケキョ のりお師匠必殺仕置屋稼業 第18話「一筆啓上不実が見えた」虚しさが爆発するエピソード。香具師の巳代吉(石橋レンジ)は同心に裏情報を提供しては小銭を稼ぐ小悪党。そのことが元締の喜三郎にバレて半殺し&破門される。やってらんねーよ!つうことで懇意にしている女郎のお仲(横山リエ)に泣きつく。しかしお糸という馴染みの女郎がいながら、お仲と寝るのは廓のルールに反する。つうことでおよねたち女郎にお仕置きとして下の毛を剃られ、お仲もリンチされる。ある日、おこうは主水に喜三郎の仕置を依頼するが、頼み料はたったの三両。喜三郎は代官の大山勝之進と結託している大物香具師で割に合わない。渋る主水に頼み人を引き合わせる。頼み人はお仲だった。お仲は自分の髪をおこうに売って頼み料の不足分を捻出すると改めて喜三郎殺しを依頼する。喜三郎は田舎の祭りで旅芝居を披露、娘たちを夢中にさせて江戸へ連れてくると女郎として売り飛ばしていた。およねやお糸たちも被害者だった。一度だけ奉行所へ訴えたことがあったが、役人と結託し揉み消されてしまう。巳代吉が破門されたことも不満だった。明日からどうやって食べて行けばいいのか。そんなこんなで主水たちは調査を開始、お仲の訴えが事実だったことを確認する。その夜、巳代吉はお仲から喜三郎殺しを引き受けてもらったと聞いて激怒。「余計なことしやがって!憎いのと殺すのは訳が違うんだよ!」。今回の一件は自分に非がある、喜三郎の怒りもそのうち静まる。「じゃ何故あたしを足抜きさせたのさ!」「そりゃお前エ…あん時はむかっ腹が立ったからじゃねえか」「それだけ?」「ああそれだけだ!」。それでも離れられない二人。お仲は巳代吉に心底惚れている。そこへ藤造と名乗る代官所の役人が出羽から訪ねてくる。藤造はこの三年間に20人の女が喜三郎にかどわかされ、江戸に連れられていたことを突き止めていたが、代官所の役人は買収されて知らん顔。そこで藤造だけ密かに調査を続行、お仲に協力を求めに来たのだ。巳代吉はそのことを喜三郎に報告して藤造を殺す。さらにお仲を始末するよう命じられ、お仲に心中を持ち掛ける。巳代吉のクサイ芝居がスパーク、手首を切ったお仲と藤造を心中と見せかける。お仲が死んだと聞いたおこうは主水に仕事が遅いと激怒するが、お仲は一命を取り留めていた。但し、心中で生き残った女は御定法で三日間晒されたのち、吉原の奴女郎に売られることになっていた。巳代吉が生きているとも知らず最下層の女郎に身を堕とすお仲。こうして巳代吉は喜三郎に香具師の復帰が認められる。しかし主水が大山を、印玄が喜三郎を仕置、そして帰り道を急ぐ巳代吉を市松が呼び止める。「お仲さん死にましたよ」。お仲は吉原にいるはず。「この雨じゃお仲さんさぞかし冷てえことでござんしょうね」。すかさず市松に斬りかかるが瞬時に竹串で仕留められる。その後、おこうはお仲を訪ね、仕事が終わったことを報告する。「喜三郎は死にましたよ」「おばさんありがと」。お仲にとって喜三郎殺しはもうどうでも良いことだった。忙しく客引きするお仲を虚しく見つめるおこう。お・わ・り
2022年05月12日
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冗談はよせ のりお師匠必殺仕置屋稼業 第17話「一筆啓上裏芸が見えた」市松、捨三、印弦の三人がつるむ珍しいエピソード。六兵ヱ率いるあけぼの座は娘のお蝶とお雪姉妹による水芸&ストリップで大評判&熱気むんむん。一方、羽左衛門(金田金男の父親)率いる日乃本座はガラガラ。与力の向坂(荒井誠)は主水にあけぼの座を取り締まりを命じる。特別手当に目が眩んだ主水は亀吉たちを連れてあけぼの座へ。少しでも猥褻なものが見えたら取り押さえる作戦。水芸用の竹細工を仕込んでいた市松は主水の作戦を知り、六兵ヱに今日は本芸を取り止めるようアドバイスする。お蝶・お雪姉妹と顔見知りの捨三は印玄を舞台裏に案内、裏方の弥助が竹筒で水を巧みに調整。なるほどねーと感心するが誤って竹筒を踏んでしまう。溢れ出る水に「やめて!止めて!やめて!止めて!」とパニック状態の印玄の前に市松が現れて応急処置。そんなこんなで今日は本芸なしと聞いて観客ガッカリ。最前列に控えていた主水も肩透かしを食らう。そこへ「南町奉行所の中村さんじゃありませんかー」と白々しく印玄登場。「アンタも好きねー。え?今日は手入れ?」。それを聞いて観客暴徒化、主水たちをぼこぼこにする。ある日、向坂は六兵ヱを呼び出し、姉妹を大きな舞台で活躍できるよう紹介してやる代わりに破廉恥な芸は止めるよう条件を示す。さらに姉妹は「俺が一人でとっぷりと賞味してやる」とエロい本性を現す。しかし六兵ヱは芸を賞味したければ小屋に来るようにと拒否する。数日後、六兵ヱの小屋が全焼、六兵ヱは焼死体で見つかる。しかも胸に刺し傷があった。主水は日乃本座の紋次から六兵ヱと弥吉が言い争っていたとの証言を得る。その後、弥吉は捕らえられる。六兵ヱと小屋を失った姉妹はあけぼの座の解散を決める。弥吉のような一流の裏方がいないと芸も成り立たない。お雪は弥吉の無罪を信じていたが、向坂に死罪が言い渡される。こうして日乃本座は大繁盛。捨三と印玄はお蝶を励ますため酒を用意するが、お雪の姿が見えない。お雪は遺書を残して首を括っていた。遺書には弥吉の子どもを宿していたことが書かれていた。その後、お蝶はおこうに仕置を依頼する。相手は小屋に火を着けて父親の六兵ヱを殺した奴。主水はおこうの話をガセネタだと突き返す。事件の背景を知る市松、捨三、印玄は主水抜きで行動開始。市松は弥吉が下手人だと言い出した紋次を疑う。その後、捨三の調べで今回の一件は向坂、羽左衛門、紋次の仕業と判明する。向坂に利用されていたことを知った主水は仕置を引き受ける。そんなこんなで主水の作戦でお雪は日乃本座の舞台に立つことになる。当日、向坂は最前列に正体。舞台裏で水を調整していた市松と捨三はわざと水を止める。異変に気づいてた羽左衛門を市松が竹串で仕留めタンクに突き落とす。舞台では水の色が赤に変わる。印玄は紋次の顔面をアイアンクロー、天井まで誘導して突き落とす。小屋中大騒ぎのどさくさに紛れて主水はお蝶の目の前で向坂を後ろから突き刺す。お蝶は涙を流しながら水芸を続ける。主水は駆け付けた村野に減給処分を言い渡されてガックリ。お・わ・り
2022年05月08日
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ごめんくさい(笑)。必殺仕置屋稼業 第16話「一筆啓上無法が見えた」意外と見どころの多い佳作。亀田藩の勘定役・久坂(スガカン)は藩の金を使い込みまくり。そのことに気づいた同僚の佐野を切腹したように偽装&モロばれ&逃走。江戸へ逃げ込んだところゲス旗本の稲村(太陽学園の江村教頭)と滝沢と意気投合。亀田藩は江戸で旗本とトラブルを起こすのは得策ではないと考え、手を引いてしまう。その頃、佐野の遺児・お糸と伊織の姉弟も久坂を追って江戸に到着。そんなこんなで久坂たちの悪だくみ開始。久坂は適当な瀬戸物を家宝と偽って古物商に持ち込み一両ゲット。但し買い戻すので売っちゃダメよ。その後、滝沢がやって来て「これは良いモノだー」と言って久坂の瀬戸物を強引に買い取ってしまう。その後、久坂と稲村が買い戻しに来るが、買い取られたと聞いてブチ切れ。首をだせだの腹を切るなど難癖つけまくり。許しを請う店主に「土地ごと店を譲れ」と迫り書状を書かせる。あまりの無法ぶりに店主逆ギレ。槍を持ち出すが無礼打ち。その場に主水もいたが、旗本に手は出せない。野次馬たちのブーイングに渋々事情を聞くが「たかが三十俵二人扶ちのくせに出過ぎた口を叩くなよ!」と一喝、手をついて謝れと迫られる。すかさず亀吉が主水に代わって土下座。「何やってんだ!」「しっかりしろ昼行燈!」と野次馬たちバーニング。その後も稲村たちは悪行三昧。おはつの食堂にも食当たりで人が死んだと難癖をつけまくり。そのため奉行所に苦情が殺到。しかし旗本は管轄外、村野様も手出しできない。そこで主水はおこうに稲村たちの仕置を依頼する。但し依頼人は直接見つけ出してくること。「本当なら銭貰わなくても叩き斬ってやりてぇところだ」。おこうは主水から渡された苦情リストを元に聞き取り調査開始。お糸と伊織は亀田藩から久坂が江戸にいることを教えてもらうが、それ以上の協力は得られなかった。お糸は空腹を訴える伊織をそば屋に残して縁日へ。身体を売ろうと男たちに声を掛けるが上手く行かない。そこに市松が通りかかる。市松はただならぬ気配を感じてお糸の誘いに応じる。久坂が偶然目撃していたのだ。そんなこんなで市松とお糸は稲村たちに捕らえられてしまう。事情を知った市松はお糸の仇討ちに協力すると約束する。一方、主水はおこうを通じて仕置料をゲットするが市松と連絡が取れない。しかし捨三が稲村の屋敷に監禁されている市松を発見、風俗に行きたがる印玄を引き留め主水たちは急遽屋敷に向かう。屋敷ではお糸がゲスな酒宴で輪姦されようとしていた。市松は処分される前に好きな酒でも飲ませてほしいと願い出て同席。滝沢がお糸に迫ろうした瞬間、茶碗を投げつけ表で待機していた捨三がお糸を連れ出す。さらに印玄が滝沢を捕まえると空中にびよーんと放り投げる「助けて!助けて!助けて!」&頭から自由落下「受けて!受けて!受けて!」スケキヨ状態で死亡。主水はあっさり稲村を斬り捨てる。市松に命乞いする久坂。これでも武士の端くれだと言って切腹すると見せかけて市松に斬りかかるが、竹串で仕留められる。翌朝、市松とお糸は伊織が待つそば屋へ向かう。再会を喜び合う姉弟に優しく見守る市松。おはつの食堂にも平和が戻り満員御礼。おはつの顔も久しぶりに晴々。「だってあの旗本たちがぱったり来なくなったんですもの」。主水は旗本たちが死んだらしいと説明する。「本当?食当たりで?」。ぎょっとする客たち。お・わ・り
2022年05月08日
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やることなすこと面白過ぎておならが出そう。ごめんなさい。必殺仕置屋稼業 第15話「一筆啓上欺瞞が見えた」銀幕の大女優・ベル様こと山田五十鈴が自らゲスト出演を希望。そんなベル様にため口をきく京都映画のスタッフたち。映像は凄かったがお話は微妙。劇中での主水の指摘に同意。清元の師匠・たかは先代の息子・佐一郎を自分の息子のように可愛がって育ててきた。しかし芸は一流だが超我がまま。他のミュージシャンたちを下手くそだの一緒に舞台に上がれないなど暴言スパーク。賭場にも出入り、目付の次男坊・小栗克之進とつるんで女遊びしまくり。散々遊んだ挙句、克之進や中間の仙太に回し、どこかへ売り飛ばすのも朝飯前。そんな訳でおこうに佐一郎殺しの依頼が持ち込まれるが、主水はくだらない男女の揉め事に過ぎないと引き受けるつもりなし。ある日、佐一郎に五十両の借金発覚。たかは債権者たちに返済を約束する。しかし佐一郎の放蕩三昧は止まらない。賭場&女遊び。トラブルのたびにたかはあちこちに謝罪。反省するどころかへそを曲げている佐一郎に激怒。佐一郎に跡目を継がせる訳にはいかない、絶縁状を叩きつける。ところが態度一変「師匠!俺が悪かった。この通り謝るよ」と頭を下げまくり。「今度は本当に心を入れ替えるから!ねえ師匠!ホントだって!」。無視するたかに佐一郎は今まで世話になった礼を言いながら「私、佐一郎は師匠が好きでした!」。衝撃の告白に動揺するたか。「ホントなんだ師匠~!」「ダメ~」「ホントに好きなんだー!師匠ー!」「ダメー!」。合体。以上、印玄からの報告。市松と印玄は怒り心頭だが主水だけ冷静。「その野郎が何したっていうんだ?そいつは確かに女たらしこんでるだろう。だがこれはたかが男と女の絡み合いじゃねえか」。佐一郎が本当に許せない人物なのかもっと見極めろと言う。たかと佐一郎の関係は修復したかに見えたが、佐一郎の暴言は止まらず。「私はこんな連中と同じ舞台を張るなんて我慢できませんね!」「もっとましな芸人を集めたらどうなんだ!」など言いたい放題。たかが止めようとするが、弾みで座元から借りた金が零れ落ちる。すかさず「手切れ金だ。貰っとくぜ」と言うと持ち逃げ&遊びまくり。さらに借金帳消しの代わりに克之進を使ってたかを仙太に抱かせる。ふらふらになって帰る途中、佐一郎が座元の娘を襲っているところに出くわす。たかはおこうに佐一郎の仕置を依頼する。「もうこれ以上、人様に迷惑をかけないよう私の前で…清元佐一郎を」。風俗でスッキリした印玄は仙太を屋根の上から突き飛ばし、主水は刀を奪って克之進を刺殺。逃げる佐一郎を市松が追う。佐一郎はたかの許に駆け込む。「ねえ助けて!師匠ー!誰かが私を!」。たかは三味線を弾きながら清元を唄う。「師匠…助けて!」。市松が佐一郎の首筋に竹串を突き刺す。その瞬間、三味線の糸が切れる。たかの手元から落ちた白い撥に真っ赤な血が滴る。お・わ・り
2022年05月06日
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進化しているようで退化。必殺仕置屋稼業 第14話「一筆啓上不義が見えた」ボルテージの高いエピソードが続きましたが、今回はパッとしません。立て続けに3回ぐらい観直したが話の筋がさっぱり見えてこない。その代わりゲストがやたら豪華。米問屋・長戸屋(米倉斉加年)の超まじめな番頭・浅吉(一文字隼人)はおそで(クィーン・エメラルダスの声の人)とイイ仲です。今夜もひっそり密会中。そこへ甲州屋を襲撃した志賀勝たち盗賊二人組とばったり遭遇。捕り方に追われて志賀勝たちは立ち去る。おそでは志賀勝の顔を見て面識のある植木職人だと思い出す。そこで奉行所に訴え出ようと考えるが、おそでは長戸屋の愛人だった。奉行所に訴える出ると浅吉とデキてしまったことがばれてしまうかもしれない。浅吉も主人である長戸屋へ申し訳ない気持ちでいっぱい。苦悩しまくり。しかし超まじめな人物が主人の愛人に手をつけるか?一方、おそでと浅吉の関係を知った志賀勝たちはボスに報告。ボスは長戸屋だった。『男はつらいよ』では実直なサラリーマンや大学教員、お巡りさんなど演じる米倉斉加年が『必殺シリーズ』では粘着質たっぷりの極悪人ぶりをスパーク。『必殺シリーズ』を観てから『男はつらいよ』を観ると米倉斉加年演じる朴訥人物たちって実はスーパー極悪人なのでは?おいちゃんたちが貯めこんだとらやの財産も狙っているのでは?と思ってしまう。そんなねちねちぶりでおそでと浅吉を追い詰めていくが、追い詰める理由がよく分からない。ある夜、市松と浅吉は再会、二人は幼馴染だった。浅吉から相談を受けた市松は長戸屋に全てを打ち明けて二人で暮らすよう助言する。浅吉は超まじめなのでその通りに実行、店も辞めることも申し出る。長戸屋はいずれ浅吉に暖簾分けすることを考えていたと話し、二人を上方へ送り出す。さらに志賀勝たち盗賊の件は自分が奉行所に届け出ると約束する。超まじめな浅吉は市松に礼を言うとおそでと上方へ出発するが、志賀勝たち出現。長戸屋と自分たちの正体をわざわざ解説、口封じのため浅吉とおそでを始末する。おそでから恨みを託された主水は市松と印玄に仕置を依頼。ゲットした仕置料で風俗直行、スッキリした印玄は志賀勝たちを屋根からダブルで突き落とし「止めて」「助けて」「止めて」「助けて」「あれ~!」ダブル落下。そして市松は長戸屋を仕留める。お・わ・り
2022年05月04日
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あなたばかよね。おおばかさんよね(細川たかし)。必殺仕置屋稼業 第13話「一筆啓上過去が見えた」三隈研次監督の遺作。肝臓がんのため撮影中に亡くなったとのこと。そのためどこまでが三隈監督の演出によるものなのか不明。突貫工事で完成にこぎつけたのかも。主水と亀吉は人別調べのため女郎屋へ。女郎たちは「すごい客」のせいでぐったりしていた。「すごい客」とは印玄のことだった。印玄は風俗業界に人相書きが出回るぐらい恐れられていた。女を買えず悶々としていると女郎の悲鳴が聞こえる。病気持ちを隠していたため梅ノ屋の主人・伝兵衛と清吉から折檻を受けていた。折檻の末に女郎は死亡、投げ込み寺へ運ばれていく。およねたち女郎は通夜をしたいと言うが却下。いたたまれなくなった印玄は経を唱え女郎を見送る。およねは印玄を見ると招き、上州仲宿の生まれではないかと訊ねる。ある夜、おこうは主水に仕事を持ち掛ける。依頼人はおよね、仕置する相手は印玄。主水は驚くが、おこうは主水以外と面識がない。およねの父親は九年前、女と一緒に十四歳だったおよねの目の前で印玄に殺されたという。その後、父親の恨みを晴らしたい一心で女郎になり、女郎屋を渡り歩いていた。その印玄が客としてやって来たのだ。主水は捨三に印玄の見張りと、市松にはおよねを洗うよう命じる。そこへ「やー皆さんお揃いで」と印玄が現れ風俗代をせがんでくる。市松はおよねたち梅ノ屋の女郎と知り合い、伝兵衛と清吉の悪行を知る。ある日、主水は印玄を呼び出す。「俺たちは頼み人あっての稼業だ。その頼み人にお前エの殺しを頼まれた以上ここではっきり白黒つけなくちゃならねえ」。印玄はおよねの父親殺しを認める。竹串を手にしようとする市松を主水が制止する。「一人じゃねえ。手前エ女も殺したろ?」。印玄は五つの時、母親が旅の小間物問屋と村を出て行ってしまう。身体が不自由で働くことのできない父親は印玄を抱えて崖から身投げする。助かった印玄は母親を探す旅に出る。その後、小間物問屋を見つけたが、母親は他の男と姿を消していた。そのうち食いっぱぐれが無いよう僧侶の衣装を身に着け「印玄」と名乗るようになる。十四年目の秋に母親と再会するが自堕落な女になっていた。母親は夫が身投げし、印玄が助かっていたことを知っていた。そして我が子である印玄を抱こうとする。思わず突き飛ばしたところへやくざ風の男がやって来る。母親は「この男がねあたいをいじめるんだよ!」と猫なで声で男に縋りつくと男と絡み始める。憎しみのあまり印玄は二人を掴むと屋根から突き落とす。その真下におよねがいた。「ひとごろしーっ!」。無言のままの主水たち。印玄はおよねに会いに行くが許しを請うつもりはない。「俺を恨みたければ恨め。殺したければ殺せ。生きるも地獄死ぬも地獄。どっちに転んでも変りはねえ」。およねも女に夢中になっていた父親を恨んでいた。父親が帰ってこない夜、一人で泣きながら寝たこともあった。「でも私にとってはかけがえのない父だったんです」。ある日、仲間の女郎が売り飛ばされそうになったため、およねたちは代わりに働くと伝兵衛に約束する。必死になって客を取るおよねたち。しかし約束は反故。およねは清吉と揉み合いになり、弾みで匕首が突き刺さる。伝兵衛は医者に診せるどころか逆ギレ。およねは残った力を振り絞って筆を取る。翌朝おこうはおよねが死んだと聞かされ、女郎からおよねが遺した手紙を受け取る。「いんげのしおきは、とりけしてください。そのかわり わたしたちじょろうをくいものにしている でんべえと せいきちのしおきをおねがいします。かってながら かならず」。そこへ伝兵衛と清吉が現れ、およねから着物をはぎ取りるとむしろに包んで運び出そうとする。「待ったーッ!その仏、俺が買った!俺が買った!!」印玄はおよねを引き取り手厚く葬る。その夜、花火大会でごった返す中、市松は清吉を仕留め、印玄は屋敷で花火を眺めていた伝兵衛を掴む。主水と捨三は屋根に上がっている見物客を撤収、誰もいなくなった屋根から印玄が伝兵衛を突き落とす。「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。人が落ちたと大騒ぎ。「言わねえこっちゃねえ。高けえとこ登るのはばかだけでいいんだ」主水にこにこ。お・わ・り
2022年05月01日
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あなたばかよね。おばかさんよね(細川たかし)。必殺仕置屋稼業 第12話「一筆啓上魔性が見えた」ある夜、市松は乾屋の前を通りかかる。屋敷に入ると主人から奉公人、赤ん坊まで一家九人が盗賊に惨殺されていた。死ぬ間際の主人から仕置を頼まれると主水に仕事を持ち掛ける。乾屋は爪に火を灯すような生活を経てやっと店を構えることのできた苦労人だった。調査をする中、薬問屋の越中屋が盗賊のアジトらしいとの情報が入る。市松が張り込んでいると店から見覚えのある女が出てきた。女はおるい(中川梨絵)といい市松の幼馴染だった。10年ぶりの再会を喜ぶ二人。おるいは三島の旅籠の娘だったが、今は薬問屋に嫁いでいる。何となく惹かれ合った二人はまた会うことを約束する。一方、印玄は盗賊たちに店の見取り図から飼っている犬の数まで調べた情報を売りつける図面師の存在を知る。その夜、市松とおるいは屋形船でエロティックムード。おるいは子どもの頃、市松に惚れていたが、歳が上なので好きになってはいけないと周囲から止められていたと打ち明ける。「その晩、朝まで泣き明かしたわ。それからはもう市さんとは口も利かなかった。一緒に遊びにも行かなかった。死んだお父つあんがなんて気の強い娘だろうと呆れてたけど…でももうだめね。こうして市さんと会ってしまったんだもの。きっとだめね」。市松はおるいを乾屋の屋敷に連れて行くと乾屋一家を殺したのは誰なのか問い詰める。おるいは夫・銀次(岸田森)の仕業だと白状するが、盗賊だったとは知らなかったと話す。しかも父親も盗賊の頭であり、銀次はおるいの父親の跡を継いで二代目襲名、父親の葬式の時に全てを知ったと言う。自分の運命を呪ったが死ぬのも生きるのも嫌だ、どうすればいいのか。一方、銀次は三島へ引き上げる前の大仕事として讃岐屋を狙っていた。そして帰宅してきたおるいに「また悪い病気が出て来たか」と浮気公認。銀次に抱かれながら市松と遊んだ子どもの頃を思い出す。そんなこんなで銀次は図面師のろくから讃岐屋の図面を奪うと口封じのためぶっ殺し。その様子を目撃したおるいは市松の許へ逃げ込む。市松はおるいを追って来た銀次の手下二人を瞬時に始末する。「市さん…あんた」「おるいさんもう一度聞くが乾屋を殺したのはあんたのご亭主なんだな?」「…」「そいつら一まとめにして片づけてもお前さん」「殺して…皆殺して。一人でも残ったら私が殺される。始末をして…市さん」。市松は主水たちに盗賊の正体を告げると三島へ立とうとする銀次たちを急襲、一人残らず仕置する。翌朝、仕事を終えて市松が帰宅するとおるいは始末した手下二人を慣れた手つきで片付けていた。「お帰りなさい。済んだの?」「ああ」「うちの人は?」「死んだよ皆」「そう」。てきぱきと食事の準備にとりかかろうとするおるいに市松は「眠いんだ。夕方まで放っといてくれないか?」と声を掛ける。疲れ切っている市松におるいは話し始める。「知ってたんだよ私は。乾屋であんたに問い詰められた時、そうだ市さんもきっと世の中の暗がりで生きている人間だ。きっと私と一緒なんだ。そう感じたわ。三島の旅籠に泊まってた人は皆そうなのよ。あんただって、あんたのお父つあんだって。でも凄かったわ、あの二人を殺した時。私ぞくぞくっとした。あんなこと他の人には出来ないわ。市さんだけよ。人殺しは随分見て来たけどあんな凄い殺しは初めてだった。良かった。市さんに会えて良かった」。市松はいつの間にか眠っている。夕方。市松はおるいに故郷の三島に帰ることを勧めるが「嫌だ、私は帰らない。三島でね人を殺したんだもの。お父つあんの後添えを殺したんだ。だから三島へは帰れない。私だって女の一人ぐらい殺せますよ」そう言うと行灯の中に入り込んでいた蛾を竹串で一突きする。そして市松に一緒に仕事をしようと抱き着く。「好きよ…好きよ…ずっと子どもの時からずっと市さんのこと…好きだったの…あんたに抱かれたかった…ねえ好きって言って…ねえ…好きって言って」。市松はおるいが蛾を刺した竹串を手に取るとおるいの首筋へ一突きする。表はおるいと遊んだ子どもの頃と同じ真っ赤な夕焼け。お・わ・り
2022年04月28日
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俺もお前もお前も俺も(作曲:渡辺宙明)。必殺仕置屋稼業 第11話「一筆啓上悪用が見えた」スーパー岡っ引き・黒門町の佐平次。その凄腕に与力も同心も一目置く存在。主水と亀吉が取り逃がしそうになった泥棒をゲット。自分の手柄を主水に譲る。ある日、島送りの囚人たちが江戸に戻ってくる。その一人、伊三郎(平泉成)を板倉屋の女房・お栄が出迎える。三年前、お栄は駕籠かきの源次(三吉こと鈴木建設・堀田常務)と辰次に言いがかりをつけられていたところを伊三郎に助けられるが、辰次に怪我を負わせた咎で佐平次によって島送りになっていたのだ。伊三郎に落ち度はなかったが、怪我を負わせたことを見過ごすわけにはいかなかった。そこで佐平次は罪滅ぼしに当面の宿を提供するが、全て佐平次の罠であり、源次、辰次ともグルだった。ある日、お栄は源次と辰次にばったり出会う。二人は三年前のことを詫びると伊三郎が泊っている宿に案内する。伊三郎は佐平次が紹介した宿に泊まっていた。伊三郎はお栄から生活費を受け取るものの、二度と自分に会わないよう約束させる。その帰り道「お楽しみでしたねー」と佐平次出現。伊三郎と不義密通を指摘、証人は源次と辰次。口止め料として百両を要求する。ある日、中村家に医者の良庵が「中川家」と間違えて訪ねてくる。せっかくなのでせんとりつは主水を診てもらう。良庵は下戸の主水にたまには酒を飲むよう勧める。源次と辰次は自分たちの取り分が一両だけだったことに不満を持ち、新たにお栄を脅迫、五十両を要求する。そのことを知った佐平次は二人を鉄拳制裁するが、一方で再就職に苦労していた伊三郎にお栄が相談を持ち掛けていたことを知っていた。伊三郎は佐平次の悪事を知り、刺し殺そうとするが返り討ちに遭う。お栄はおこうに全てを打ち明けると伊三郎の敵討ちを依頼する。しかし主水には佐平次の悪事が信じられない。とりあえず調べを開始。伊三郎とお栄の間には何も無かったことが分かるが、佐平次たちは不義密通カップルに脅迫を繰り返していた。主水たちは伊三郎を不憫に思う。「人の難儀を正面から救うってのは勇気のいることなんだ。とてもじゃねえが俺たちには出来ねえことだ。佐平次ってのは許せねえな」。しかし佐平次を殺れば奉行所は面子にかけても下手人を探し出す。しかも佐平次は鎖帷子を着込んでいる。市松の竹串も通用しない。「だったら尚更譲れねえな」。その言葉に主水は仕置を決意する。仕置料をゲットした印玄は風俗直行。市松は殺しをシュミレーションするが、鎖帷子に竹串が通らない。そんなこんなで印玄は源次と辰次を捕まえると二人揃って屋根から突き落とし「やめて止めてやめて止めてやめて止めてあれ~!」ダブルで落下。その頃、主水は良庵を酒に誘っていた。同じ頃、番屋で蕎麦をすすっていた佐平次を市松が障子越しに狙う。竹串が鎖帷子の穴を突き抜ける。竹串の先には血がついている。その場に倒れ込む佐平次。番屋の騒ぎを無視して良庵は主水に酒を勧めるが「ところが先生、そうはいかないんだ。ぼつぼつ先生の出番ですぜ」「何でだ?」。主水は泥酔している良庵に佐平次の検死をさせる。「えーと病名は…心の蔵の発作…心の蔵の発作じゃ」「俺も気をつけなくっちゃ」。翌日、主水は村野に報告「人の命は分からんもんだなあ」。同僚とも佐平次の死で持ち切り。「人の命は儚いもんですな―。佐平次の功績を思うと我々も反省されられるところが多いですな―」と適当なことを言う。お・わ・り
2022年04月24日
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私もサザエさん。あなたもサザエさん(作曲:渡辺宙明)必殺仕置屋稼業 第10話「一筆啓上姦計が見えた」主水は同僚・安田弥一郎(『暴れん坊将軍』のナレーターの人)の義父の葬儀に参列する。浪人だった安田は真面目な人柄が見込まれて安田家に婿養子に入った。その後、美人の妻・志津(チャータム)、一人息子の小太郎と幸せな毎日を過ごしている。数日後、安田の義父が風俗に通いまくって二十両の借金を残していたことが分かる。安田は返済のため自らの信条を犯して少額な賄賂を受け取るが発覚。賄賂を贈った女は即刻斬首、安田も覚悟を決めるが、綱紀粛正係の土方左馬之助に呼び出される。土方は南町奉行・鳥居甲斐守が全幅の信頼を寄せていた超切れ者。不正は絶対に許さない。そのため同心たちのあらゆる個人情報を徹底的に調べて管理、安田の事情も把握していた。そこで罪を不問にする代わりに志津を奉行に差し出すよう迫る。解き放ちになった安田は帰宅すると志津に正直に伝え、刑に服すると話す。義父のことも恨んでいない。その夜、志津は密かに指定された料亭に向かう。しかし奉行の姿はなく、土方と部下の佐々木、瀬川の三人に手籠めにされ自害する。安田は変わり果てた志津を見て激昂。土方たちに斬りかかるが返り討ちに遭ってしまう。翌日、現場検証が行われ主水も立ち会う。互いに刺し合っていた姿から心中として処理されるが、安田と志津が小太郎を残して心中するとは考えられない。主水は捨三と印玄に調べるよう指示「依頼人はこの俺だ。銭は無えが必ず作る」。一方、残った小太郎をどうするか?主水は小太郎を連れておはつの食堂へ。そこにいた市松におはつを横取りされないかやきもち。「いい歳しやがって」。子どもが好きな市松は小太郎に手作りの竹トンボをプレゼント。主水は真剣に小太郎を養子に迎え入れることを考える。その後、捨三の調べで土方たちが自らの地位を利用して婦女暴行や不正を重ねていたこと、安田と志津の心中が偽装だったことが分かる。万が一、事が露見しても切腹を命じるのは綱紀粛正係の土方であり、鳥居甲斐守の後ろ盾があると開き直っている。ある日、せんとりつは小太郎に二十両の借金がついて回っていることを知って激怒する。そのことで主水は志津が料亭に呼び出された謎を突き止め、土方に二十五両の借金を申し出る。「大工の支払いに充てるつもりか?」。土方は離れの新築はおろか、りつの身の丈や健康状態、出産した経験が無いことまで調べ上げていた。中村家を追い出された小太郎は捨三に預けられるが仕事の邪魔「印玄さんと遊んでおいで」「印玄さんどこ?」「屋根の上だ。あの人な変わった癖があってな、頭の調子がおかしくなると高い所に登りたがるんだよ」。屋根の上でボーっとしている印玄。「印玄さん遊ぼうよー」。反応無し。小太郎に突き飛ばされ「止めて止めて止めて止めてあれ~!」死亡。ではなく薪の上に落下してセーフ。印玄激怒。そこに市松が現れ「ばかがうつるぞ」と言って小太郎を引き取る。すっかり懐く小太郎を見て子どもの頃を思い出す(※第2話参照)。主水から子どもを欲しがっている大店がある、そこに養子にやったほうが小太郎のためになると進言されるが拒否。必ず堅気に育てる。仕事も乗り気ではないと言うが、仕置する相手が小太郎の両親を殺した連中と聞いて態度を一変する。主水は土方から二十五両の代わりにりつを差し出すよう言われていた。二十両は安田の借金返済に充て、残りの五両が仕置料だ。そしてりつを囮に土方たちを誘い出す作戦を提案。「いくら悪妻でも他人にナニされるのよく我慢できるね。ボク我慢できない」と言って印玄風俗に直行。身内の目の前であろうと仕事をこなすのが玄人だ。主水はりつに子授けで有名な笹森神社で丑三つ時にお百度参りするよう持ち掛け、土方にもそのことを伝える。そして当日。りつに近づこうとする土方を主水が声を掛ける。「日頃養子としていじめられている故、女房が犯されているところを見るのも一興かと存じまして」「お主も変態じゃな」「お互いさまで…奉行所心得其の十三、部下に破廉恥なる行為を強要したる者、即日切腹の事」土方を斬り捨てる主水。市松、印玄も佐々木と瀬川を仕留める。市松は仕事を終えて帰宅するが、自分のように竹串を作り、瞬時に蜘蛛を仕留める小太郎を見て驚愕する。「門前の小僧、習わぬ経を読むだ。あの坊主手放すなら今のうちだぜ」。市松は主水の進言に素直に従う。その頃、奉行所は土方たちの失踪で大騒ぎ。「行方が分からないのを探すっていうのは、無駄ってもんだぜ」にこにこの主水。お・わ・り
2022年04月24日
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みんなおんなじね。なかよしね(作曲:渡辺宙明)必殺仕置屋稼業 第9話「一筆啓上偽善が見えた」『ゴリポン君』や『おじゃまユーレイくん』を髣髴とさせる下品な絵草子でメガヒット中の蛙亭文蝶(寺田農)。「ガッツな笑いとド迫力!」のコピーでおなじみのコロコロコミックもびっくり。大奥ネタのエロティック絵草子もばか受けしたが、お上の逆鱗に触れ三十日間の手鎖の刑を受ける。絵草子は焼却処分。文蝶は手鎖で自由が利かなくなったが奥さんのおきくとはヒューヒューだよ。そこに極悪フェイスの晴太と三次が乱入、おきくを手籠めにする。文蝶は奉行所の差し金だと思い主水に抗議する。主水は二人を捕まえると話すが、他の筋から仕置してもらうと断られる。晴太と三次を操っていたのは貸本屋の孫兵衛だった。最近人気に溺れて版元の意見に従わない戯作者が増えていた。そこで版元たちは見せしめのため今回のような圧力をかけていた。その仕事を請け負っていたのが孫兵衛だった。ある日、おこうは文蝶からおきくの恨みを晴らしてほしいと仕置を依頼される。早速主水に打診するが、文蝶の一件で村野から始末書を書かされた主水は手柄を立てるため表の仕事で処理しようとする。その後、文蝶を訪ねると市松とバッタリ出くわす。市松は文蝶に仕置屋の存在を話していたのだ。さらに文蝶から筆を折るつもりはないときっぱり宣言されてしまう。文蝶の恨みを表で片付けようとする主水と裏で片付けようとする市松。結局主水は捨三を使って下調べ開始。一方、孫兵衛は奉行所の村野の許へ。孫兵衛は市中の戯作者たちが何を考え何を発表するか内偵する隠密だった。村野は素性がバレないよう文蝶の件から手を引くよう言い渡す。そんなこんなでおきくは晴太に誘われ、ついていくふりをして殺そうとするが返り討ちに遭ってしまう。おきくは文蝶の作品の挿絵を描いていた。市松はモデルを務めた縁で文蝶とおきくと知り合い、二人の人柄をよく知っていた。つうことでさっさと仕置に掛けたいところだが、主水はもう一つ何かがあるような気がする。孫兵衛はおきく殺しで捜査が及んで来た晴太と三次を武家屋敷のような自宅に匿うと文蝶に接触、きわどい新作の執筆を依頼する。出版も役人に知られないようすべて用意すると申し出る。晴太と三次、孫兵衛はつながった。孫兵衛の正体だけ掴めないまま、市松を通じて改めて文蝶の依頼を引き受ける。仕置料をゲットした印玄は風俗へ直撃、スッキリすると捨三が誘き出した三次を屋根から突き落とし「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。絵草子を読んで興奮中の晴太を市松が仕留める。そして孫兵衛が文蝶から原稿を受け取っている現場に主水が急襲。「お前か文蝶そそのかして戯れ本書かせてたのは。貸本屋の孫兵衛とかいったな?その目つきや身のこなし方、只物じゃねえと踏んでたんだ」。孫兵衛の懐には十手が潜んでいた。「何でえ?これは」。そのまま身柄を確保。「手前エやっぱり昼行燈だな。俺を誰だと思ってるんだ?」「誰とも思っちゃいねえ、根性の腐った隠密廻りだ。やり過ぎ、やり過ぎなんだよ」。孫兵衛をバッサリ斬り捨てる主水。事件解決。主水の仕事に村野はにこにこだが、始末書の帳消しは文蝶が筆を折るまでお預け。そこで主水はおきくの墓参りをしている文蝶に接触、孫兵衛にそそのかされたことは揉み消したと伝える。「すんまへんな、おおきにおおきに」「じゃお前エ筆を折ってくれるんだな?」「へえ。折らしまへん」「えーッ!?」。お・わ・り
2022年04月23日
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眠い。必殺仕置屋稼業 第8話「一筆啓上正体が見えた」主水の同僚・山崎(織本順吉)は定年間近の地味で目立たない同心。ある日、主水と亀吉は山崎の下っ引き・仙吉が何者かに殺されるところを目撃する。山崎は島帰りの男・銀次の仕業だと言うが、銀次は否定しながら逃走。主水は銀次を取り逃した責任を問われ、検挙できなかった場合は年内一杯の給料を召し上げると言い渡される。そこで亀吉と必死になって銀次の手配書をあちこちにばら撒く。その頃、山崎は仙吉の女房おしま(吉行あぐりの娘)を訪ね、焼香を上げていた。仙吉は山崎の手足となって働いた優秀な下っ引きだった。その帰り、同じ長屋に住むおみよに飯炊きの仕事を紹介する。働く時間は亭主が留守にしている昼間だけ。おみよは旦那の稼ぎだけでは生活が苦しかったため二つ返事で快諾する。主水はおこうの店にも手配書を配るが、それを見ておこう激怒。銀次はおこうの幼馴染であり、無実を信じて匿っていた。銀次も下手人は山崎だと訴えるが、銀次を島送りにしたのは山崎と仙吉だったため説得力なし。そんなこんなでおみよは山崎の紹介で綿問屋・伊勢屋(覚禅)へ。伊勢屋は裏で人妻風俗店を経営、山崎は人妻を斡旋しては伊勢屋から多額の報酬を得ていた。「こんなに値踏みされたんじゃあ後々女を紹介する気になれねーな。すれっからしの女郎を紹介してるんじゃねーんだ。素人の、しかも他人のカミさんてところが客に受けてんじゃねーのかい?」とさらに報酬を要求。そして近々おしまを斡旋しようと企んでいた。おみよには逆らえば亭主を島送りにすると脅す鬼畜ぶりを発揮。主水には定年後は田舎で畑を耕して生活すると話す朴訥ぶりを披露。そんなこんなでおこうは托鉢に来た印玄に金を渡して銀次を逃走させる。主水は印玄に居所を教えろと迫るが口を割ろうとしない。その後、亀吉と仙吉殺しの実況見分を行うが、仙吉が殺された瞬間は灯篭が影になって見えなかった。「ということは山崎さんが殺ったということにもなるな…」。そこで山崎に「仙吉を殺したのはあんたでは?」とカマを掛けるが即座に否定される。山崎は上司の与力・真部を使って主水を臨時の見廻りに就かせる。主水を消すつもりでいたのだ。その日はおしまが伊勢屋に出向く日でもあった。仙吉は伊勢屋の悪事を掴み、山崎に報告するとおしまに話していた。仙吉は口封じのため殺されたのだ。おしまは山崎たちの仕置を依頼する手紙と頼み料をおこうの店先に置くと伊勢屋へ向かう。そして変態SMショーがスタート。真部はおしまを抱いてうっしっし。おしまは隙を狙って包丁を振り回すが、返り討ちに遭って殺されてしまう。おこうを通じて全ての真相を知った主水は仕事を引き受ける。おしまと面識のあった市松も加わる。印玄は番頭の辰平(一鉄斎春光)を屋根の上から突き飛ばして「止めて助けて止めて助けて止めてあれ~!」落下。続いて市松が伊勢屋を仕留める。翌日、主水は奉行所内で真部をぶっ殺すと仙吉殺しの捜査にイライラしている村野に「只今無事に解決しました。その件についてお知らせしたいことが」と耳打ち。みるみる青ざめる村野。山崎はそっと席を外すと助けを求めて真部を訪ねるが既に真部死亡。そこに村野と主水が現れ、仙吉殺しの調書を突き付けられる。逃れられないと悟った山崎はその場で切腹して果てる。「中村、この場のことは決して口外してはならぬぞ。南町奉行所には真部という与力も山崎という同心もいなかった。断じていなかった。もちろん仙吉もいなかった。従って銀次の手配書をもれなく集めて参れ」。そんなこんなで主水と亀吉はばら撒いた手配書を回収。「も~嫌こんな生活!」とぼやく亀吉。お・わ・り
2022年04月18日
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腰の振りが足りん。必殺仕置屋稼業 第7話「一筆啓上邪心が見えた」主水はせんとりつにせがまれ新しい着物を買わされる羽目に。呉服屋・丸幸を訪れると市松とニアミス。何かムカつく。そこに「仕置屋だ!」「仕置屋が捕まったぞ!」などの騒ぎが起こる。江戸で銭を貰って恨みを晴らす商売があるという話を聞いたことがあるが、噂だけではなかったと野次馬大騒ぎ。仕置屋壊滅に執念を燃やしていたのが南町の同心・堀田以蔵(イマケン)。通称「まむし」。今回八人目の容疑者を捕まえるが、ただの盗人だった。しかも過酷な取り調べに耐えらず死亡。与力の村野はやり過ぎだと注意するが「あれこそ仕置屋です」と自らの方針を曲げようとしない。そんな中おこうは主水に仕事を持ち込む。しかも2件、頼み料は合わせて十両。一件目は丸幸の女将おちかの依頼。おちかの夫で丸幸の養子・茂作は歌舞伎役者の清十郎とホモだった。おちかは何度も離縁を申し出たが拒否&DV。そのため茂作を人知れず殺してほしいと頼む。その帰り道、チンピラたちにぼこぼこにされている茂作と遭遇する。おちかは夫婦になる前から矢之助という遊び人と不義密通しまくり。茂作は何度も別れるよう頼んだが何者かに自分を殺させようとしていた。そこで店を守り、おちかの目を覚まさせるため矢之助を人知れず殺してほしいと頼む。どちらも仕置屋の仕事ではない。主水は断るが強引に押し付けられる。風俗通いの金が欲しい印玄、プロの市松は仕事を引き受けるが、捨三だけビビって猛反対。しかし「俺たちはな頼み人あっての稼業だぞ。やばいからと言って断ってちゃあ商売にならねえ」と主水に言い含められる。その後、どちらの訴えも事実だったことが分かる。そんな中、茂作と清十郎が心中する。しかし堀内は心中に見せかけた殺しと見抜く。大げさに泣きまくるおちか。案の定おちかと矢之助の犯行だったが、仕置屋の仕業で押し通すことにする。そんなこんなで容疑者の一人として市松が捕えられ、氏素性がはっきりしないことからマークされる。堀田は市松を泳がせ同心たちに尾行させる一方、おちかに接近。おちかが夫殺しは仕置屋の仕業だと打ち明けたところにおこうが訪ねてくる。すかさず堀田におこうのことを話すが、おこうは一枚上手「いやわてはえらい早とちりして噂だけでははっきりしたことは言えまへんな。そうでんねん噂だけでしたんや。いやもうそそっかしい性分でアハハハハ」と堀田に聴こえるように話し続ける。さらに「ご主人さんがあんなことにならはってホンマにご新造さんの思うとおりになりましたな」とわざとらしく頼み料を返そうとする。おこうが帰った後、おちかは堀田に守ってほしいとすがりつくが、堀田には全てお見通しだった。堀田の狙いはあくまで仕置屋だ。そんなこんなで主水は亀吉の顔面を高速連続ビンタした罪で市松を番所に放り込む。市松を合法的に守る最善の方法だったが、市松は金を貰った以上仕事をするのは掟だと主張。しかし「稼業」も守らないといけない。「今度の仕事はな殺しの手口を絶対に見せちゃならねえ。いいか仕置屋てのは噂だけでなこの江戸中に影も形もなかったてことにしなきゃならねえ」。その夜、印玄は風俗でスッキリした後おちかと矢之助が遊んでいる賭場へ。矢之助を捕らえて屋根から突き落とす。「やめて止めてやめて止めて」。爆走する矢之助を見ておちかびっくり「止まって止まって!」「やめて止めてやめて止めて」「止まって止まって!」「やめて止めてあれ~!」おちかの目の前で落下。知らせを聞いた堀内は番屋へ駆け込み市松の姿を確認。「こんな夜更けにどうしたんですか?」とすっとぼける主水を睨みつけるとおちかの屋敷へ向かう。主水は市松を牢から解き放つ。追い詰められたおちかは堀内に縋りつく。そこに「堀内さん、堀内さーん」と主水の声が聞こえる。堀内が席を外した隙に市松がおちかを仕留め、主水は堀内を突き刺す。「やっぱり…貴様か」「あんたはおちかを手籠めにしようとして刺されたんだ」。互いに刺し合った風にすると再び市松を番所に牢へ。その後、堀内の一件は不祥事として内々に処理、事情を知っている者には固く口留めしたと村野に報告。村野は主水の完璧な仕事ぶりを金一封に値すると絶賛するが「日頃の成績が悪すぎる。よって全て帳消しだ」。本気で悔しがる主水。お・わ・り
2022年04月17日
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花はいつか枯れる。必殺仕置屋稼業 第6話「一筆啓上怨霊が見えた」お盆だネ。井筒屋の女主人おそのは先代の主人だった夫の庄太郎の霊を供養していた。庄太郎は一年前、旅先の信州で物盗りに襲われ殺されていた。庄太郎亡き後、店は庄太郎の弟で番頭の清次郎と切り盛り、近々祝言を上げる予定だった。おそのは一人息子の信太郎が何気に手にしていた煙草入れを見て驚く。それは庄太郎が愛用していたものだった。その後も毎晩庄太郎の声が聞こえ、うなされ続ける。そもそも庄太郎の煙草入れをを誰が信太郎に届けたのか?ひょっとして庄太郎は生きて、今もどこかで見守っているのでは?そのことを打ち明けられたおこうは「ちょっと知り合いがおますさかいに、その人にちょっと探ってもらいましょうか?」と上手いことを言って仕事にすると早速主水に依頼。裏の仕事でもなく表の仕事でもなく、とりあえず捨三と印玄を使って調査開始。一方、おそのに庄太郎から手紙が届く。「今夜亥の刻 芝島森浄妙寺墓地 待っている」。庄太郎が活きていると確信、墓地に出向くと自分の名前を呼ぶ庄太郎の声が聞こえる。そして姿を現す庄太郎、捨三が跡を追いかけるが逃げられてしまう。翌日も捨三は井筒屋に張り込み、清次郎が浪人とチンピラ(ミッキー蛇川)と密会しているところを目撃する。清次郎は店とおそのを自分の物にするため庄太郎を殺そうと画策、浪人とチンピラに五十両を手渡して殺害したが、口止め料として二百両を要求されていた。しかしきっぱり拒否する。そのことをおそのはおこうから聞かされ動揺する。二人は仲が良かった、店も暖簾分けすることが決まっていた。清次郎が庄太郎を殺す理由が無い。「あんさん晴次郎はんを好きになってしまいはったんだすな。それやったらしょうがおまへん。女って悲しいもんだすな」。しかしおそのは清次郎の凶行に気づいていた。清次郎と庄太郎の間で気持ちが揺れる。奉行所に清次郎のことを訴えたとしても今度は一人息子の信太郎が世間からどう思われるか。その夜おそのは清次郎にぶっちゃけ核心を突いたところ「井筒屋は俺の物だ!」と豹変、がつがつ襲われる。後日、おこうの許におそのから仕置料が届く。包みには「お願いします」とだけ書かれた手紙も添えられていた。主水は井筒屋の暖簾に傷がつかないよう清次郎を心臓発作で死んだと見せかける必要があると考え、市松に清次郎の始末を依頼する。その矢先に信太郎が浪人&チンピラにかどわかされる。しかし番頭に扮した捨三が浪人を誘き出し、主水が仕留める。続いて印玄がチンピラを屋根に担ぎ上げて突き落とす。「助けて止めて助けて助けて止めて助けて止めてあれ~!」落下。そこへ清次郎が姿を見せるが、捨三が扮した庄太郎の亡霊に阿鼻叫喚。「兄さん…!兄さん!好きなんだよ…姉さんが!」恐怖のあまり泣きじゃくる清次郎を市松が竹串で仕留める。その後おそのと信太郎たちは清次郎を供養する。「ねえ旦那、人間てのは死んだあとどうなるんすかね?」「盛者必滅は世の習い。その先は分かるもんけ。ま生きてるうちが花だな」「花ねえ。こうやってあっしとつるんで草履すり減らしてウチに帰ったらかかあ…いやいや奥方たちにいびられる。これが花なんすかねえ?」「え?」。笑い合う主水と亀吉。お・わ・り
2022年04月17日
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イソップ―。必殺仕置屋稼業 第5話「一筆啓上幽鬼が見えた」ラストのどんでん返しにびっくり。大雨の深夜、主水はおこうに連れられ盲目の三味線引き・おしんを訪ねる。二年前、芸者だったおしんの姉は、同じく中洲の芸者おように殺されたという。おようは自分より三味線の名人だったおしんの姉に嫉妬していたのだ。確かにおしんの姉は溺死していたが、おようが殺した証拠はない。市松はおようならやりかねないと言う。とりあえず調査開始。捨三はおよう宅の屋根裏に潜伏。ちょうど情夫の円屋高兵衛が訪れていた。円屋によると絵師の国春(スガカン)が江戸中の盛り場から五人の女を選び一人ずつ描いているとのこと。「お前は人を押しのけてでも国春の筆に乗りたいんだろう?」。おようは上昇志向の塊だった。円屋はおようを選ぶよう画策する。確かにおようはいい女だが表情に棘がある。むしろ菊次という芸者がもっぱらの評判だった。その夜、主水は飲み屋で市松におようのことを聞き出そうとする。市松曰く少し遊んだ男なら誰でもおようの名は知っているという。そこへ流しの三味線引きがやってくる。頼み人のおしんだった。おしんは酔っ払いの客たちに乱暴されかかる。市松は黙って見ていられず酔っ払いたちを殴りつけ、主水がその場を収める。そんなこんなで座敷に国春が来ていると聞いておようは色めき立つが、菊次が選ばれそうだと耳にする。そこでおようは国春に自分を選んでくれるよう枕営業。しかし国春は菊次に決めていた。菊次の太鼓持ち・小八は国春に選ばれたことを喜ぶが、一方で自分の手に届かない存在になってしまうのではないかと素直に打ち明ける。そこにおようが現れ、国春の話を断るよう迫る。さらに困惑する菊次の頬をビンタすると円屋に菊次殺しを依頼する。その頃、市松は殺し屋仲間の志賀勝を訪ねていた。二年前、おしんの姉を事故死に見せかけて殺したのは志賀勝だった。そんなこんなで主水はおようの犯行を断定。「これから先もやりかねない。あの女は魔性の女だ」。市松も主水の説を支持するが、おようが依頼した殺し屋と仲立ちについては「どんなに汚い奴でも俺の仲間だ。名前は言えねえ」と言うと、別口の仕事が入っていることを理由に今回の仕事から外れる。市松のフリーダムぶりに怒り心頭の捨三と印玄。主水は仕置量の取り分がややこしくなるとうんざり。そんなこんなで印玄は円屋を捕まえると屋根の上に引きずり上げると勢いよく滑り落とす。「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。そして主水と捨三はおようを襲撃するが、既に血まみれになって事切れていた。誰がおようを殺したのか?匕首で滅多突きされている。恐らく素人の手口だ。これでは仕置料は受け取れないが一応的は死んだ。スッキリしないが黙って懐に納める。おようを殺したのは小八だった。小八は菊次のためにおようを殺したのだ。そのことを菊次に報告する。菊次は小八に血まみれの手を洗うよう声を掛ける。そして川の水で両手を洗う小八にそっと寄り添いながら後ろから突き落とす。何が起こったのか分からない小八。必死で這い上がろうとするが、菊次は微笑を浮かべながら何度も小八を蹴飛ばす。小八は溺れ死んでしまう。翌日、国春は菊次を描いていた。おようはダメだ。女が美しいのは一瞬だけ。自分が描きたいのはその一瞬の美しさだと話す。菊次は無表情のままおようが死んだことを告げる。「男の人に殺されたという噂です。色々と噂の多い人でしたから…」。菊次の衝立の後ろに市松が潜んでいた。市松は一瞬の隙を狙って菊次の首筋に竹串を突き刺す。目を見開いたままの菊次。主水は市松に菊次が殺されたことを告げる。主水には市松の仕事だと分かっていた。「誰に頼まれた?当ててやろうか?頼み人はおようじゃねえか?」「そりゃあんまり話が出来過ぎてらあな」。市松は微笑みながら去って行く。その後。主水はおこうに仕事をしていないことがバレ、次の仕事の仕置料は差し引かれることになる。お・わ・り
2022年04月10日
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ぽてちん。必殺仕置屋稼業 第4話「一筆啓上仕掛が見えた」おこうの近所で火事が頻発。おこうの店も火消しに水をぶっかけられてびしょびしょ。遂に死人も出る。皆怒り心頭。土地の買い占めを進めている桔梗屋仁左エ門(船村一平刑事)が怪しいが、決定的な証拠がない。桔梗屋は住民たちを立ち退かせた後、吉原に負けない一大風俗街を作ろうと画策していた。そこに江戸の文春砲・高田京楽(山本學)が現れ、ブチ切れまくっている住民たちをなだめると現場検証を行う。京楽は「世直し京楽」と呼ばれる庶民の味方。今回の一件は必ず記事にすると約束する。しかし立ち退き料を貰って引き払う住民も出始めている。おこうは小間物問屋を営んでいるお美津と徹底抗戦を誓い合う。ある日、お美津(無名時代の竹下景子・モモレンジャー候補)は京楽とバッタリ出くわす。と見せかけて京楽はお美津の後をこっそりつけていた。とバレないようバッタリ出くわしたと見せかけて母親の形見の簪を渡そうとする。「そう遠慮しないでさー」。お美津には交際相手がいたので受け取りをお断り。「お美津さんの頭に刺してほしいんだヨー」と揉み合った拍子に簪が京楽の額を傷つける。京楽ブチ切れ、桔梗屋を訪ねると悪のタッグを組む。数日後とんでもない瓦版が巻かれる。「衝撃!十八歳の告白」「炎に狂った私の性」。小間物問屋の娘が恋に狂って放火したという。お美津を思わせる記事に町の連中ドン引き。店の表には誹謗中傷することを書いた紙が大量に張り付けられるなどSNS炎上状態。その日以来、お美津は村八分にされる。おこうだけお美津を励ますが、数日後、首を吊って死んでしまう。激怒したおこうは自ら頼み人になって主水に仕置を依頼する。捨三の調べで火消しの伝八と桔梗屋が繋がっていることが分かる。さらに京楽が瓦版屋にネタを売りつけたことも判明する。あとは仕置をするのみ。印玄が伝八、市松が桔梗屋、主水が京楽をそれぞれ手分けして一気に始末することになるが、京楽の屋敷には原稿の仕上がりを待つ瓦版屋が入り浸っている。主水は職場とせん・りつに出鱈目な嘘をついて時間を作ったものの、京楽は仕事が遅い。いつも締め切りギリギリ。いつまで経っても京楽が一人にならないため仕損じてしまう。市松は明後日の晩に桔梗屋を始末すると言う。その日は離れの完成を記念して宴会を開予定していた。そんなこんなで当日。桔梗屋の指令を受けた伝八がまたしても放火。そこに印玄が出現「火消しはお前エの役目だろ。消しなさい」と言って伝八を火の中に放り投げる。伝八パニクって火の上を猛烈にゴロゴロ回転。「ぎゃー!消して消して消して消して!」。火が消えたところで屋根の上に移動、勢いよく滑り落とされ「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。続いて芸者を呼んでどんちゃん騒ぎ中、市松は竹串を仕込んだ折り鶴を桔梗屋へ飛ばす。首筋に突き刺さり折り鶴は真っ赤に染まる。そして主水は増築祝いが始まる前「髭を剃って来る」と言って屋敷を飛び出すと京楽の屋敷へダッシュ。一瞬にして京楽の首を斬ると再びダッシュで帰宅。何事もなかったように宴会に顔を出すが、棟梁たちの前でせんに今月から給金が三割減俸になったことを暴露される。お・わ・り
2022年04月10日
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「腹が立つ」と「腹が目立つ」は似てるけど少し違う。必殺仕置屋稼業 第3話「一筆啓上紐が見えた」こんなに凡作だったっけ?と思うぐらい凡作。おこうの店の前を島送りになった囚人たちが護送される。その中におさとの姿があった。妹のおちさがすがりつく。夫の加吉(中尾彬)も「金輪際博打はやらねーよ~」「戻ってきたら所帯を持とうぜ~」と絶叫。おこうは加吉を見て表情を強張らせる。その後、主水に加吉殺しを依頼する。仕置料は十両。相当な恨みだ。頼み人は島送りになったおさとだが、おこうも加吉に恨みを持っている様子。女中だったおさとは客の男に子どもができたと言って金を強請り取り、子どもを始末したことで三年の島送りとなっていた。動機は加吉が博打で作った借金の返済。捨三の調べでは博打からすっかり足を洗い、真面目な働いているという。そんなはずはないとおこうは疑う。その頃、島から帰ってきた富蔵(エバやん)という男がおちさを訪ねてくる。おさとが身体を壊し、江戸に帰りたがっている、加吉と所帯を持ちたいとうわごとのように言っているという。島から戻すには役人に袖の下が必要だ。それを聞いた加吉は鳩なみの脳みそしかないため博打でビックマネーを作ろうと提案。必死に加吉を止めるとおこうに自分の髪を売ろうとする。おこうは猛反対するが、おちさに押し切られてしまう。おちさと加吉は島の役人に知り合いがいるという同心・奥村に三十両を手渡す。加吉、富蔵、奥村はグルだった。三十両は山分け。そのことを知った主水は捨三の調べの甘さにぶち切れ。市松も加吉にナンパされそうになりぶち切れ。加吉はガチのホモだった。いいオトコに振られて加吉しょんぼり。そんなこんなで加吉はおちさに「三十両では足りない」と言って奥村の許へ連れていく。奥村も五十両が必要だと言っておちさに迫る。加吉しれっと退散。ぼろぼろになったおちさは橋の上から身を投げようとするが、加吉が駆けつけ「おさとが帰エれるんだヨ~!」と報せる。そこに人相の悪い男たちが現れる。「なかなかの上玉じゃねーか」。加吉は博打で作った借金の肩代わりにおちさを差し出していたのだ。しかも百両。女に貢がせるだけ貢がせて岡場所に売りつけるのが加吉のビジネスモデル。「兄さん騙したのね!」。またしても加吉はしれっと退散。怒りと絶望でおちさは川へ身を投げる。予想外の展開に慌てる加吉たち。捨三によるとおちさは助かったらしい。但し「死ねればずっと楽だったんでしょうが…行き先は岡場所か宿場女郎でしょう」。その頃、加吉はおさとの勤め先から訴えられ奉行所に掴まっていた。このままでは加吉を仕置できない。ところが加吉の小伝馬町送りが決定する。護送役は奥村と主水。後をつける富蔵。奥村と富蔵は加吉を逃がすことに成功。「思い通りですな」「何?」「私のほうも思い通りになりまして。実は今夜三人の男が死ぬんだ。一人目はあんた」。主水が奥村を斬り捨てる。印玄は屋根の上を走って逃げる富蔵を捕まえると突き飛ばす。屋根を滑り落ちる富蔵「止めてやめて止めてやめて止めてやめてあれ~!」落下。そして市松が微笑を浮かべながら加吉に近づく。加吉のハートはどきどき。しかし首筋に竹串を突き刺されて死亡。翌日、主水はおこうに疑問を突きつける。島送りになったおさとが十両もの大金を用意できるはずがない。加吉はおこうの亭主だったのでは?「まそりゃどうでもいいことだ」。おこうは何も答えない代わりに自分の取り分二両をせしめる。そんなこんなで一件落着。ではなく主水は加吉を逃した失態で半年間減俸を申し渡される。お・わ・り
2022年04月07日
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あの恋も過ぎてみれば淡い夜の夢。必殺仕置屋稼業 第2話「一筆啓上罠が見えた」源次は鳶辰(津川雅彦)配下の殺し屋だったが、女房のおみつ(今出川西紀)が妊娠し金が必要になったため裏稼業に復帰する。鳶辰は市松にとって育ての父親であり、市松もまた鳶辰率いる殺し屋組織のメンバーだった。鳶辰に市松の仕事を譲ってもらった源次は的の大和屋(市井商会の店主)を襲撃するが、用心棒に返り討ちに遭う。市松のサポートで何とか逃れることができたが、おみつに事情を打ち明けると絶命してしまう。ある日、主水は仕事と偽って早引けする。亀吉を煙に巻いて街ブラしているとめし屋の美少女・おはつと遭遇、心をときめかせる。その頃、おこうの許におみつが夫の恨みを晴らしてほしいと十両を手に現れる。おこうはおみつの夫が源次と知って依頼を引き受け、主水に仕事を斡旋する。的は源次を罠にかけた人物。市松は折鶴を見て父親のことを思い出す。父親も竹細工師で殺し屋だった。「すぐ帰って来るからな」。そう言い残して二度と帰ってこなかった。そこへ印玄が現れ、今度の仕事を告げる。市松は頼みの筋が源次と知っておみつを訪ねる。おみつは裏稼業を嫌っていたが、源次の恨みを晴らすためには手段は選ばないと話す。「俺と源次は友達だった。金なんか貰わなくったって力は貸してやる。俺の腕じゃ信用できないか?何とか言ったらどうだ?」「私はあなたにも裏稼業から足を洗ってほしいと言ったはずです。その気持ちは今でも変わらないわ」。源次とはおみつを巡っての恋敵でもあった。そのこともあって主水からの仕事を断る。主水は源次に仕事を取られた市松が殺しの的に源次の襲撃を密告したのではないかと疑う。そのことを突き付けられた市松は鳶辰に大和屋殺しの依頼は誰なのか尋ねる。「そいつは言えねえ。裏稼業の掟だからな。それにお前を危ない目に遭わせたくねえ」。鳶辰は兄貴分の倅の市松を自分の子どものように可愛がってきた。そして源次のことは忘れろと話す。「それが本当の玄人ってもんだぜ」。市松は納得して引き下がるが、その後おみつの自害を目の当たりにする。さらに捨三の調べで源次のことを大和屋に売ったのは鳶辰だったことが分かる。鳶辰は殺しを請け負う一方で、殺しの的に情報を密告しては莫大な利益を得ていた。大和屋に対しては勘定奉行とグルになって不正を働いていることを掴んでいた。殺し屋に狙われていることを知りながら町方に届け出ず用心棒を雇ったことがその証拠だ。大和屋は用心棒に鳶辰殺しを依頼するが、用心棒は鳶辰の配下に加わっていた。真相を知った市松は自分の父親を殺したのは鳶辰だと確信する。一方、主水もおこうから正式に仕事を引き受ける。但し市松抜きなら報酬は一人頭二両の計六両のみ。その後、鳶辰に大和屋から強請り取った千両を持って寺へ来るよう脅迫状を送り付ける。捨三は鳶辰から千両箱を奪うが、用心棒に後ろを斬られる。しかし鎖帷子のおかげで無傷。用心棒は主水が仕留め、鳶辰は印玄に寺の屋根から突き落とされる。地上に激突寸前、主水に真っ二つ。「それで済んだと思ったら大間違いだ」。そこに本物の鳶辰が姿を見せる。「これが裏稼業の裏ってもんだ」。鳶辰が手にした銃が主水と捨三を狙う。その時、折り鶴が飛来、折り鶴に仕込んだ竹串が鳶辰の首筋に突き刺さる。「ん?」。折り鶴が鳶辰の血を吸い上げて真っ赤に染まる。目に涙を浮かべて鳶辰の最後を見届ける市松。主水は命拾いしたとほっとするが、市松からしっかり二両を請求される。おかげで主水の取り分ゼロ。「二両とは安い命だな。危ねえ時はまたな」。翌日、主水は例のめし屋へ。おはつの姿を見つけるとにこにこで定食を注文する。お・わ・り
2022年04月03日
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車寅次郎はメロンに執着する男。必殺仕置屋稼業 第1話「一筆啓上地獄が見えた」御存知必殺シリーズ第6弾にして中村主水シリーズ第3弾。第2弾をすっ飛ばしたのは舞台がいきなり幕末へタイムワープするから。なので~~~時系列順に鑑賞。本作からこれまでの三番手から主役にポジション変更。「一筆啓上火の用心/こんち日柄も良いようで/あなたの御命貰います/人の御命頂くからは/いずれ私も地獄道/右手に刃を握っていても/にわか仕込みの南無阿弥陀仏/まずはこれまで/あらあらかしこ」(ナレーション:草笛光子)。北町奉行所同心・中村主水登場。このたび南町奉行所への転勤が決まり何だか憂鬱。ある夜、雑踏に紛れて男が竹串で人を殺すところを目撃する。主水は男を追うが見失ってしまう。転勤が決まりせんとりつは調子に乗って屋敷を増築、さらに主水の監視役として岡っ引きの亀吉(小松政夫)を雇う。そんなこんなで初出勤するが早くも釘を刺される。南町はコンプライアンスが超厳しく、島送りになった女に金を渡しただけで同心が粛清されていた。咎人に対する情けは一切無用。ある日、近江屋利兵衛(ムーミンパパの声の人)が妾のおみよに斬りつけられそうになる場面に遭遇。主水は穏便に処理しようとするが、上司の与力・高畑(川浜高校の教員共の一人)から詮議無用、死罪が申し付けられる。首をはねられるおみよを前にして己の無力を感じる主水。その後、新富町で髪結いを営んでいるおこう(勝新の妻)という女から近江屋の仕置を依頼される。報酬は口利き料を含めて四両。「知ってまっせ。あんさんが以前仕置人をしてはったこと。ちゃーんと聞いてまっせ」。おこうは主水を徹底的にリサーチしていた。仕置人の頃のフリーダムライフから一変、表も裏もがんじがらめ。そんな中、おみよの妹・おいとに恨みを晴らしてほしいと泣きつかれるが、おこうの差し金と気づくとあっさり拒否。おみよはおこうの店で働いていたが、無理やり近江屋の妾にされた上にたった三ヶ月で放り出されたのだ。怒り心頭のおこうに「お前はな仕置人などという夢のような話をでっちあげて人様から金を搾り上げる悪党だ。騙りだ。イカサマ師だ」と徹底拒否する。二人のやり取りを見ていたおいとは、おみよの妹だと明かしたうえで近江屋に接近、自分の手で殺そうとするが却って慰み者にされてしまう。その後、主水はおこうからおいとが死んだことを知らされる。首を括って死んだ父親の葬式を済ませた後、井戸に身を投げたのだ。大雨の中、運ばれていくおいとの棺桶。「これでも中村はん目を瞑ると言わはるのだすか?うちは中村はんを見損のうてました!もう二度とお目にかかりまへん!」。その夜、主水は先日の男・市松(沖雅也)を突き止めてスカウトする。「引き受けた。お前エを冥途に送った後にな」。さらにかつて面倒を見ていた銭湯の釜番・捨三(渡辺篤史)を訪ねると手を貸せと頼む。「調べ物なら何もおいらに頼まなくて下っ引きなら大勢…じゃまたあれ始めるんですか?」。主水は「また来るぞ」とだけ言い残す。その後、捨三の調べでおみよ・おいとの父親が寝たきりになったのは、元屋根職人の伝次に屋根から突き落とされたせいだと分かる。主水は伝次を半殺しにするとあっという間に口を割らせる。そして市松を訪ねるが、市松に後ろを取られる。市松は殺しの的を確認すると主水を始末しようとするが、自分の腹に刀が突き付けられていることに気づく。「どっちに転んでもあんまり良い籤じゃねえな。だが殺しの数は俺の方が上だぜ」「刀引いてくれや」「だめだ。俺はかかあを始め人様信用しねえことにしてるんだ」。市松は手を緩め、主水の実力に戦慄する。そんなこんなで近江屋を仕置する日。捨三は主水に坊主崩れの印玄(新克利)を仲間に加えたいと提案する。「喋ったのか?」「へい」鉄拳制裁。すぐさま印玄を始末しようとするが、印玄の佇まいと素手で薪を割る怪力に刀を納める。こうして新生主水チーム結成。おこうは主水に四両を払うと、おいとの書き置きを渡そうとするが「金だけでいいんだ」と断られる。長崎に向かう近江屋を仕留めるため、それぞれ船宿に向かう主水たち。印玄はおみよ・おいとの父親を寝たきりにさせた瓦職人を屋根から突き落として転落死、主水は近江屋の番頭を仕留める。そして出航が早まり、船に乗り急ぐ騒ぎに紛れて市松が近江屋を始末する。しかしその場面を少女が目撃していた。市松は竹串を少女の眼前に突き立てる。少女は市松の手を探ろうとする。盲目だった。「おじちゃん船まで連れてって」「お前一人旅か?」「うん」。市松は笑顔で少女を抱きかかえて船に向かう。ほっと胸を撫で下ろす主水。お・わ・り
2022年04月03日
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