ウルトラQ dark fantasy 第2話「らくがき」 やはり全話レビューにチャレンジ。剛一の勤める出版社に一人の主婦が訪れた。言動のおかしさに誰も相手にしないが剛一だけ彼女の話を聞く。彼女は念願のマイホームを手に入れ、その街へ引っ越してくる。高級住宅街と聞いていたが、実際には不良がたむろし、街のあちこちにらくがきされる荒んだ街だった。彼女は自主的にらくがきを消して回る。そのうちらくがきが減ってきたように思えた。そんなある夜、彼女は公園でらくがきする集団を目撃する。しかし、それは人間ではなく全身を宇宙服で覆ったような小人の集団だった。さらに街全体が例のらくがきのマークが施されているのに気がつく。その日を境にらくがきは彼女個人をターゲットにするようになった。自宅の壁、テーブルやじゅうたんの裏などに例のマークが。しかし夫は信用しない。そこで剛一の出版社を訪ねたと言う。剛一は取材を開始するが、近隣の主婦たちの声は冷ややかで、彼女を病人扱いする有様だった。実際に剛一も彼女の自宅を訪れるが、彼女が言うようならくがきは見当たらなかった。半信半疑でいたところ、アメリカの農場で例のマークと同じミステリーサークルが発見されたニュースを知る。その頃、彼女は自分の身体を掻きむしっていた。自分の身体に例のマークが浮かび上がっていたからだ。剛一と涼が自宅を訪れた時には救急車が彼女を搬送するところだった。後日、剛一は病院で彼女と面会する。彼女は精神科で治療を受け、今回の一件は精神的なものが原因だったと話し、落ち着きを取り戻していた。剛一は宇宙人の仕業ではないかと疑っているが言葉を濁してその場を後にした。「じゃ、お大事に」「あなたも・・・」「え?」「これから・・・頑張って下さいね」。剛一にはその言葉が何を意味しているのか分からなかった。その後、彼女は姿を消した。病院では彼女の血液の数値が異常を示し、血液の結晶に例のマークが浮かび上がっているのを発見した。「どうやら既に何かが始まろうとしているようです。もっと多くの人間が彼らの目印に気づいていればこのような事態は避けられたのかもしれません。どうかくれぐれも不思議ならくがきには注意して下さい。手遅れかもしれませんが」。お・わ・り