楽しい事が一杯あった日


 何を言い出すのかと思うと、例によって息子特有のあの「哲学」が始まった。

「火曜日は、習字とサッカーと公文が有ってすごく忙しいじゃろ?で、その一日が終わってお風呂とか入ったり、布団に横になった時な、僕はこう思うんじゃ。“あぁ、こうやって一日一日、過ぎて行くんじゃな・・・・”って。何もない日もあるし、ずーっと忙しい日もあるし。一日一日、過ごすんじゃなぁ、って思うんよな。お母さんはどう?」

「耕平がそうやって、頭の中のことを話してくれたら、耕平の頭の中がどんな風になってるか、段々解ってくるからうれしいよ。ねぇちゃんやアンタは、母さんのウ○コ、みたいなもんじゃ、言うても、何もかも解るわけじゃないけぇな。耕平が今、何について考えて、どう思いよるかが、よく解って嬉しいよ。」

 たった8歳の子が、「一日」と云うことについて、こんな風に考えるのか、と興味深く思った。色々な思考が、あの頭の中で繰り広げられていると思うと、なんだかひどく、いとおしい気持ちになった。

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