傍らに居るだけで
傍らに居るだけで
こんなにも満ち足りた気持ちになれる
たとえば降り注ぐ太陽の光にも似た
たとえば吹きすぎる春風の香りにも似た
交わす言葉は何もない
ほんのりと漂ってくるあなたの匂いが
他のどんなものよりも私をくつろがせる
あなたの匂いの無い部屋の中は
ただ広くて寒くて悲しい
大切なものは失くして初めて知ると誰か言ってた
それが本当なら私は
大切なものの存在を知ることを望まない
ただ傍らにいて過ごす時の流れを
あなたと分かち合う喜びだけで
私の心は満たされるのだから
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