幻竜の羅刹

幻竜の羅刹

MIRAGE SKY ファイナル



成長した悠斗は、あの時別れた海にいた。

隣には女の姿があった。そう、隣にいる彼女こそが結婚相手だった。

そして、二人は海に沈む夕日を眺めていた。

「きれいな夕日ね。」 「そうだな・・・。」

彼女のにっこりした笑顔は・・・由希に似ていた。

悠斗は、空を見上げ、手を伸ばした。

その空にはずっと自分を見守ってくれている由希がいるから。

「どうしたの、悠斗。」 「いいや、なんでもない。」

二人はしばらく夕日を眺めた。

「じゃぁそろそろ帰ろっか、由紀(ゆき)。」 「うん。」

また、悠斗は空を見上げた。すると、空には、由希のにっこり笑った幻を空に見た。

幻の空は・・・いつまでも、いつまでも、悠斗と由紀を見守り続ける。

これからも、ずっと、ずっと・・・。

MIRAGE SKY 完 

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