絵の中の楽器


絵の中の楽器



今日は午後2時から、定例会。
江戸時代に描かれた絵の中の西洋楽器について
放送大学のK先生の発表の後、シンポジウムがありました。
全部で16枚くらいの絵を見せてもらいましたが、
1800年頃のロシアの楽器の絵が1番面白かったです。

寛政年間に遭難した若宮丸の乗組員がロシアのなんたら島に漂着、
ぺテルブルクでロシア皇帝アレクサンドル1世に謁見してから
ロシア初の世界周航艦に便乗して日本に送還されました。
この若宮丸の乗組員達がロシアで目にした楽器の絵です。

まずは、弦が64本もあるお琴の絵。名前は『ぐす』。
「琴弦六十四ハリガネ也。ぐすと申候琴のよし」ですって。
ハリガネ…ん??。
その他、オルゴール、バラライカ、太鼓、フルート(フロウト)、
バイオリン(ヒヨウル)、エレキテレホウル。

ちなみにこの送還をきっかけにして
ロシア側が幕府に開国をせまったのですが、
これは遠山の金さんのお父さんが追い返したそうです。

後半のシンポジウムは
「音楽図像学の可能性」と題されていましたが、
ほとんどの発言は、横浜の浮世絵の信憑性に集中してました。

でも、1番最後、
日本中に散在する大量の音楽図像を
どういう方法で整理分析するかという話題になった時、
データベース化と分類法、ネットワークの活用例、
加工不能の画像の開発による著作権への配慮、などの
話になりました。

そんなわけで今日は、
たった3時間の間に200年ぐらい一気に旅した気分でしたとさv

2001/05/12 (土)


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