実験考古学


実験考古学

今日は午後から合同シンポジウムでした。
テーマは『伝統の再生』。
古い時代の音楽や楽器、舞踊について、
復元の試みの例や
その際の課題を話し合いました。


復元の試みは、
日本の民謡や雅楽、
東アジアの宮廷音楽、
ヨーロッパの古楽など
いろんなジャンルで行われているようでした。

ただ、考古学の専門の先生が客席に居て、
「まだまだ実験考古学的なものが少ない。
 もっと行って欲しい」
と言ってました。

これに対して
「古い楽器には、国宝や文化財になってる物が多く、
 そういうのは触っちゃいけないので
 復元作業がなかなか難しい。」
と言ってる人も居ました。


課題の中で
みんなが1番感心を持った点は
復元の“意義”みたいでした。

復元して、それでどうするの?というお話ですね。

「やってみて初めてわかることがたくさんある」
とか
「自分のルーツ探し」
とか
「珍しいものが聴けるようになる」
とか
「実際に上演する際の不備(過去の事実と違ってる部分)の修正に利用する」
「客層を変えたいので(若い人に興味を持って欲しい)」
「観光との結び付き」
「政治的な意図」
なんてのも出て来ました。


帰りがけに、
民謡の復元について発表した先生がお食事に誘ってくれました。
友達と3人でついて行きました。
復元作業中の苦労話や裏話を、た~くさんしゃべってくれました♪

最初に作業を始めた頃は、手伝ってくれる人が10人くらいしか居なくて、
しかも中には手伝うことに意義を唱える人も居たんですって。
ところが、その後作業を8年ほど続けた結果、
今ではメンバーが40人にも増えて、
なんと
近々その人たちと一緒に、海外公演までするのだそうです!!
みんな
昔田舎で仕事唄を歌いながら仕事していた
おじいちゃん達なんですよ。

これはすごい!!!

それらの話を
ものすごく楽しそうにして話してくれてる先生は、
小さな子供みたいに目をキラキラ輝かせていて、
本当に本当に幸せそうでしたv

2001/12/08 (土)


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