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【楽天ブックスならいつでも送料無料】戸隠伝説殺人事件 [ 内田康夫 ]価格:596円(税込、送料込) 「内田康夫サスペンス「信濃のコロンボ2 戸隠伝説殺人事件」」のレビューを風竜胆の書評に掲載しました。
November 26, 2014
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壺霊 上-【電子書籍】価格:580円 月曜ゴールデン、「浅見光彦シリーズ34「壺霊」」のレビューを「風竜胆の書評」にアップしました。
November 18, 2014
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フジテレビ系の金曜プレステージで10日に放映された、浅見光彦シリーズ第47弾となる「平城山を越えた女」。かって奈良新薬師寺にあったという香薬師の仏像。何度も盗難にあり、昭和18年に3度目の盗難に遭ってから、その行方は知れないという。このドラマは、その香薬師に魅せられて過ちを犯した人々にまつわる因縁を描いたものだ。 光彦が取材のために訪れた京都大覚寺。そこに、行方不明になった娘を探している、野平隆夫という男が現れる。野平は、光彦に何かあれば連絡して欲しいと、名刺を渡して立ち去った。光彦は大覚寺で意気投合した阿部美果という女性編集者と、大和路を歩いている時に、仏谷というところで女性の転落死現場に出くわす。その死んだ女性も野平という姓であった。ところが警察が野平に確認したところ、娘は元気だという。光彦と美果が勤務先に野平を訪ねるが、その男は大覚寺で名刺をくれた人物は別人だった。 舞台は最初京都から始まるが、すぐ奈良に飛び新薬師寺、浄瑠璃寺、大和路、仏谷の阿弥陀磨崖仏、猿沢の池など、見どころを次々に登場させ、いやがおうでも旅情を高めてくれる。これがこのドラマの最高の見どころだ。物凄く綺麗に撮影されていることもあり、行ったことのある場所は懐かしいし、行ったことがない場所は行きたくなってくる。 ストーリーの方も、美しい仏像に魅せられ道を外した人間の因縁の物語に、娘を捨てた父、父親に捨てられた娘の愛憎を絡めて、視ごたえのあるドラマに仕上がっていたと思う。古美術に魅せられた人間は、あのような行動をとってしまうものか。血の繋がりは、恩讐を超え得るものか。色々と考えさせられる内容だ。 もちろん、今回もあのいつもの場面が登場する。さんざん所轄の警察から容疑者扱いされていた光彦だが、刑事局長の弟だと分かったとたんに、掌を返したように、ペコペコされる。このドラマは、ややはり、これが一番の見どころかもしれない(笑)。※本記事は、「本の宇宙」に掲載したものの写しです。講談社文庫【1000円以上送料無料】平城山を越えた女/内田康夫価格:620円(税込、送料別)
May 12, 2013
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【送料無料】天河伝説殺人事件(上)改版 [ 内田康夫 ]価格:500円(税込、送料込) TBS系の月曜ゴールデンでシリーズ化されている浅見光彦シリーズだが、今回が、光彦役が沢村一樹から速水もこみちに変わっての初めての作品となる。⇒続き
February 28, 2013
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温泉旅館専門のコンサルタント会社である城ノ内コンサルティングの面々が、立て直しに訪れた先で、なぜか殺人事件に巻き込まれてしまうという温泉ミステリー「温泉(秘)大作戦」の第12弾。このシリーズ実在の旅館やホテルを舞台にするのが特徴で、今回訪れたのは、北海道の洞爺温泉にある「洞爺サンパレス」。この城ノ内コンサルティングのメンバーがなかなか個性的で面白い。旅館コンサルティングのカリスマと言われる社長の城ノ内愛子、旅館経営のスペシャリストである星野さつき、創作料理の達人・島慎之介、おもてなしの名人・森田梢、元刑事の敏腕温泉リサーチャーの岩田幸平といった個性豊かなキャラクターが、それぞれの特技を活かして活躍する姿がこのドラマの見どころのひとつだろう。 さて、今回城ノ内コンサルティングの一行は、その地で行われた、元城ノ内コンサルティング社員でさつきたちの先輩である原田加代子の結婚式に参列するのだが、式の最中に加代子が急死してしまう。何者かにヒ素を飲まされたのだ。新郎である松本功一の3人の娘たちは、この結婚に反対しており、式の途中で帰ってしまったという。どの娘たちも、何か腹に一物あるような感じだ。父親の膨大な資産のことでももめていたらしい。果たして、3姉妹は事件に関係があるのか。実は、3姉妹の母親も25年前にヒ素中毒で亡くなっており、それが、彼女たちの間にどろどろとしたしこりとなって残っていた。 どろどろとした事件と美しい洞爺湖畔の風景の対比が印象的なドラマである。さつきたちは、ホテルの立て直しの一方で、事件の核心にも迫っていく。温泉有り、観光あり、料理ありおまけに殺人事件ありという、本当に盛りだくさんの内容だが、最後には、ホテルだけでなく3姉妹の絆までちゃんと立て直していく。 ところで、このドラマ、コンサルタントが主人公だけあって、ビジネスの参考になることも多いのではないだろうか。例えば、食材を仕入れるのに、品質の良い野菜を入れたいが、コストが高くなる。渋る支配人を納得させるために、お客様によるコンペを開いて納入先を決めた。更には、温泉水を使った温野菜や洞爺湖畔1週のサイクリングの企画など、地元ならではのアイディアを盛り込んでいく。単にコスト競争をしていくだけでは、ジリ貧になっていくしかない。大切なのは、いかに戦略的に他者と差異化を図っていくかということだろう。そう言ったことも感じさせてくれた。 (出 演) ・森口瑤子(星野さつき) ・東幹久 (島慎之介) ・高樹マリア(森田 梢) ・村田雄浩(岩田幸平) ・野際陽子(城ノ内愛子)ほか ※本記事は、「本の宇宙」へ掲載したものの写しです。洞爺サンパレス
January 14, 2013
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11日にフジテレビ系列の金曜プレステージで放映された「はちまん」。中村俊介主演の「浅見光彦シリーズ」の第46弾となる。⇒続き【送料無料】はちまん(下) [ 内田康夫 ]価格:620円(税込、送料別)
January 13, 2013
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テレビ朝日系の土曜ワイド劇場で放映されていた、「100の資格を持つ女(6)」。驚くほど沢山の資格を持っている、警察署・刑事課の事務職員である西郷美千花が、事件に関係するとみられる会社に、潜入捜査をさせられ、その資格で得た知識を活かして、解決に導くというのが基本的なストーリーだ。「資格ゲッター」でもある私としては、外せないドラマである。⇒ 続き【送料無料】資格取り方・選び方オールガイド(2013年版)価格:1,575円(税込、送料別)
June 18, 2012
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8日に、フジテレビ系の金曜プレステージで放映された「隠岐島の黄金伝説殺人事件」。副題に「塔馬教授の天才推理1」となっていたので、ドラマとしてシリーズ化されるのだろう。原作は、高橋克彦の「南朝迷路」という作品のようだ。⇒続き文春文庫南朝迷路/高橋克彦【RCPsuper1206】価格:570円(税込、送料別)
June 3, 2012
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フジテレビ系の金曜プレステージで山村美紗サスペンス4週連続スペシャルとして放映しているものの第3弾『推理作家・池 加代子~殺しのシナリオ~』。18日に放映されたものだ。この作品で名探偵役を務めるのは、売れっ子推理作家池加代子。娘の梨花は女優をやっており、原作者の山村美佐と娘の紅葉を連想させる内容だ。⇒ 続き 【b0426】【中古】文庫 ポケットベルに死の予告【10P18May12】【画】【中古】afb価格:230円(税込、送料別)
May 21, 2012
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最近、京都ものとみれば、つい見てしまうのだが、これは、11日に、フジテレビ系の「金曜プレステージ」でやっていた、「山村美紗サスペンス 4週連続スペシャル女検視官・江夏冬子 」。原作は、『女検視官江夏冬子~京都殺人地図~』(トクマノベルズ)中の「少女は密室で死んだ」だ。この作品の主演はかたせ梨乃だが、かなり昔にも、TBS系列で萬田久子主演によりj放映されていたようである。、⇒ 続き
May 12, 2012
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ついタイトルに「京都」と付いていれば反応してしまうのだが、と言う訳で「小京都連続殺人事件 ~スパイスは復讐の味~ 」。4日にフジテレビ系の「金曜プレステージ」で放映されていたものだ。フードジャーナリスト円城椿と、カメラマンの牧野忍が、取材先で事件に遭遇するというものだ。今回の取材は、安芸の小京都と呼ばれる竹原と坂の街尾道。⇒続き 【送料無料】【セール特価】【定番DVD&BD6倍】たまゆら 第一巻 【初回生産限定版】 【Blu-ray】価格:5,954円(税込、送料別)
May 6, 2012
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28日のフジテレビ系「金曜プレステージ」で放映されていた、「砂冥宮 浅見光彦シリーズ44」。内田康夫の同名小説を原作とする旅情サスペンスだ。タイトルから連想するように、泉鏡花の名作「草迷宮」をモチーフにした作品だ。⇒ 続き 【送料無料】砂冥宮価格:630円(税込、送料別)
April 29, 2012
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最近は、京都とタイトルが付いただけで、喰いついてしまう観があるのだが、21日にテレビ朝日系の土曜ワイド劇場で放映していた、「ミステリー作家六波羅一輝の推理(2) 京都・陰陽師の殺人」。鯨統一郎の同名小説を原作にした、サスペンスドラマだ。⇒続き 【送料無料】京都・陰陽師の殺人価格:840円(税込、送料別)
April 23, 2012
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土曜ワイド劇場で放映された「内田康夫サスペンス・福原警部」。このシリーズの主人公フグハラこと福原警部は、、すっかり石塚英彦のはまり役になった観がある。福原警部は、警視庁いちの切れ者だが、とにかく大食いで、その体型から「河豚腹」とも言われている異色の刑事だ。 ⇒ 続きはこちら【送料無料】他殺の効用価格:620円(税込、送料別)
April 16, 2012
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3月10日のテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で放映されていた「温泉(秘)大作戦(11)」。フィナンシャルプラナーの資格を持つ旅館経営のスペシャリスト・星野さつきたち4人の旅館コンサルティングが、温泉旅館の経営を立て直そうと奮闘するさなかに、なぜか殺人事件が起こると言う人気シリーズである。⇒ 続きはこちら勝浦温泉 ホテル浦島
March 13, 2012
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浅見光彦シリーズ43弾に当たる「還らざる道」⇒ 記事はこちら【送料無料】還らざる道価格:700円(税込、送料別)
January 30, 2012
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【送料無料】悪魔の種子価格:720円(税込、送料別)フジテレビ系の浅見光彦シリーズ第42弾、「悪魔の種子」。⇒ 記事はこちら
November 19, 2011
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資格の専門家としては外せないこのシリーズ、「100の資格を持つ女」⇒記事はこちら【送料無料選択可!】資格選び最強のシナリオ 最適資格・適職探し実践ワークブック 最新自己分...価格:1,050円(税込、送料別)
October 18, 2011
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【送料無料】化生の海価格:780円(税込、送料別) 沢村一樹主演によるTBS系の浅見光彦シリーズ、第30弾⇒記事はこちら
September 23, 2011
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【中古】 佐渡伝説殺人事件 (角川文庫)価格:200円(税込、送料別) フジテレビ系列の浅見光彦シリーズ第41弾、「佐渡伝説殺人事件」⇒ 記事はこちら
September 17, 2011
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【送料無料】湯布院殺人事件価格:550円(税込、送料別) 懐かしの「火サス」で放映されていた「フルムーン旅情ミステリー 遠い記憶」。元々は、内田康夫の原作から始まったものだ。画像は、その第1作目「湯布院殺人事件」の原作。 ⇒ ドラマのレビューは「本の宇宙」に掲載。○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
June 18, 2011
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【送料無料】十津川刑事の肖像価格:560円(税込、送料別) 金曜日に、フジテレビ系の金曜プレミアムで放映していた西村京太郎サスペンス ⇒ 記事は「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
May 29, 2011
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【送料無料】雪虫価格:900円(税込、送料別) フジテレビ系列の金曜プレステージで放映していた「刑事・鳴沢了2 偽りの聖母」 ⇒記事は「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
May 22, 2011
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【送料無料】棄霊島(上)価格:610円(税込、送料別) 浅見光彦シリーズ第40弾となる旅情サスペンスドラマ「棄霊島」。 ⇒ 記事は「本の宇宙」に掲載【送料無料】棄霊島(下)価格:610円(税込、送料別)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
May 9, 2011
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「駅弁刑事・神保徳之助」シリーズの第5話。 ⇒記事は「本の宇宙」へ掲載 駅弁売り(峠の釜めし・おぎのや)(KATO 製 Nゲージ 人形)価格:1,942円(税込、送料別)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
May 4, 2011
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【送料無料】逃げろ光彦価格:560円(税込、送料別) テレビ朝日系の土曜ワイド劇場で23日に放映された「内田康夫サスペンス・福原警部」の第3弾。 ⇒記事は「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
April 26, 2011
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7日にTBS系の月曜ゴールデンで放映されていた「菊池伝説殺人事件」。内田康夫の同名小説をドラマ化したもので、TBS系の「浅見光彦シリーズ」では29作目に当たる。TBS系では、2009年に、「浅見光彦~最終章~」として、連続ドラマでやっていたので、てっきり沢村一樹主演はあれが最後かと思っていたが、違っていたようだ。しかし沢村一樹ももう43歳、10歳も若い永遠の33歳という設定の浅見光彦を演じるのは、少し苦しくなってきた感がある。そろそろフジテレビ系列での浅見光彦シリーズにならって、陽一郎役にシフトしてもよいかもしれない。 表題の「菊池」とは、かって熊本県菊池市あたりを本拠としていた菊池一族のことだ。南北朝時代には南朝に味方し、敗れて全国に散ったという。この作品は、菊池一族の末裔におこった悲劇を描いたものだ。 今回光彦は、「旅と歴史」の依頼で、菊池一族を取材に熊本を訪れる。ところが、阿蘇の草千里で菊池由紀に出会ったことから事件に巻き込まれてしまう。由紀は恋人である辻綾一との結婚を父親から反対されていた。その父親が、辻と向かった長野県・相木村の親王塚で死体で発見され、その容疑が辻にかけられていると言う。そして由紀が姿をくらまし、菊池会(全国の菊池一族で組織する会)会長の菊池武信が殺されてしまう。 今回の物語が描き出しているのは、伝統というものにがんじがらめに囚われてしまった者たちの悲劇。そして因縁のある家系通しでの、まるでロミオとジュリエットのような悲恋。伝統というものは、ただやみくもに信仰して守り通せばよいのだろうか。良い伝統なら守り通せばよい。しかし、それが人を不幸にするようなものなら、守るべき価値などないだろう。一番大切なのは今を生きている人間だ。伝統のような、いわば過去の遺物が、現代の人々を不幸にすることなどあってはならないのだ。ドラマで映された阿蘇の雄大な景色の前には、そんな伝統など、ちっぽけなものに思えてしまう。 ところで、光彦は今回もきっちりと振られてしまったようだ。「あなたのこと、一生忘れません」と言われても、何の慰めにもならないだろう(笑)。(原作)・内田康夫:菊池伝説殺人事件【送料無料】菊池伝説殺人事件(出演)・沢村一樹(浅見光彦)・佐久間良子(浅見雪江)・風間杜夫(浅見陽一郎)・黒谷友香(菊池由紀)・長谷川朝晴(辻綾一) ほか○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
February 10, 2011
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フジテレビ系で1月14日の金曜プレステージで放映されていた、「浅見光彦シリーズ第39弾 遺骨」。内田康夫の同名小説を原作として、淡路島、足尾銅山、長門市を舞台に、戦争時の封印された歴史にまつわる殺人事件を描いた旅情サスペンスである。 今回光彦は、淡路島の常隆寺に早良親王の取材で出かける。早良親王は桓武天皇の弟で皇太子であったが、 藤原種継暗殺事件に連座して廃され、淡路島に流される途中で亡くなった。親王の死後、その怨霊により、都では不吉な出来事が続いたと伝えられている。この常隆寺はその早良親王の怨霊を鎮めるために桓武天皇の勅願により建立された勅願寺である。 この寺に、檀家でもないの、法外なお布施と共に、父親の骨壷を預けた男がいた。この男は、エメラルド製薬に勤める龍満智仁という人物だったが、自宅近くで殺害されてしまう。そして、龍満家の菩提寺は、長門市仙崎の極楽寺であり、既に父親の納骨は済み、分骨の事実も無いという。 更には、常隆寺の遺骨を、智仁の従姉妹の石森里織という人物が引きとって行ったが、その後、智仁の部下の田口信雄と言う男が奥さんの代理で遺骨を引き取りにやってくる。実はこの田口は偽物で、本物の田口は、栃木県の餅ヶ瀬渓谷で死体で発見された。 実は、この事件、医学界の重鎮である加賀裕一郎の戦争中の足尾銅山と戦後の引揚港であった長門市仙崎にまつわる封印された過去に関連して発生したものだった。だから、足尾銅山と、長門市が出て来たのは分かるが、淡路島を最初に出した理由だけは良く分からない。特に早良親王に関連付ける必要もなく、遺骨は、別にどこの寺に預けても十分に話は進むのではないかと思う。 長門市の赤崎神社の南条踊りも出てこなかったし、金子みすずももっと取り上げて欲しかった。ドラマとしてはなかなか面白かったのだが、萩、長門の風物が思ったより出てこなかったのは残念だった。(原作)・内田康夫:「遺骨」(出演)・中村俊介(浅見光彦)・原 史奈(森恵子)・榎木孝明(浅見陽一郎)・野際陽子(浅見雪江)・中山 仁(加賀裕一郎)ほか○関連過去記事・遺骨(内田康夫) ○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
January 23, 2011
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17日のフジ系列金曜プレステージで放映していた「目線」。天野節子原作の同名ミステリー小説をドラマ化したものだ。主演は、仲間由紀恵。これは、見逃せない。○原作:「目線」(天野節子:幻冬舎) 堂島建設社長の堂島新之助が、65歳の誕生日の夜、自宅2階から転落死する。自殺かと思われたが、その初七日の日、今度は、堂島家次女の貴和子と元コックの宮本が殺された。更には、新之助の運転手だった松浦が「すべて私がやりました」というメモを残して自殺する。しかし、この一見裕福で幸せそうに見えた堂島家には、どろどろとした過去の怨念がうずまいていたのだ。 仲間由紀恵演じる堂島家の三女あかりは、絵の才能があるが、小さいころの事故で、車いすの生活を余儀なくされている。実は、彼女だけ他のきょうだいとは母親が違う。新之助が松浦の妹を手篭め同然にして産ませた子だが、赤ん坊の頃に、無理やりに、母親から自分のところに奪ってきたのである。ドラマ中に、あかりと母親が暮らしているところに、突然黒服の男たちが乱入して、母親をどつき倒して(本当にそんな感じがぴったりの場面だった)、赤ん坊だったあかりをさらっていく場面があったが、これは、完全に誘拐だろう。江戸時代のお殿様に手篭めにされたお女中じゃあるまいし、子供をさらわれたから自殺したというのは、本当に舞台が現代なのかと疑ってしまった。 実は、殺された新之助と貴和子が、このドラマの中で、一番「性根が腐っている」というような人物だった。新之助は上に述べたような卑劣漢だし、貴和子にしても、あかりが車いすに頼らなければならなくなったのは彼女のせいで、その後もずっとあかりにいじわるをし続けていた。ドラマでは、この二人は、「性根の悪い奴オーラ」がぷんぷんと発散しており、さすが役者さんは大したものだと思う。 しかし、犯行には関係ないが、あかりが思いを寄せていた青年・加納拓真の責任もかなり大きいだろう。拓真も実はあかりのことが好きだったのだが、それを早くから、きちんと言葉で伝えて周りにも公表していれば、このおぞましい事件は起こらなかったかもしれないのだ。 仲間由紀恵は、今回のようなストイックなヒロインを、「顔」などでも演じていた。彼女が一番似合うのはやはり「トリック」のような、少しコミカルな役どころだ。笑顔になるととても人のよさそうな表情になるので、それが多くのファンの心を掴むのだろうが、今回のようなドラマでは、ちょっと違和感がある。しかし、単なるラブストーリーのようなものよりはずっといい。それにしても、「トリック」の新作はもうないのだろうか。(原作)・天野節子:「目線」(幻冬舎刊)(出演)・仲間由紀恵(堂島あかり:堂島家の三女)・山本耕史(加納拓真)・国分佐智子(堂島貴和子:堂島家の二女)・団 時朗(堂島新之助;堂島建設社長)・小日向文世(津由木哲夫:田園調布東署刑事課長)・火野正平(宮本 茂:元コック) ・きたろう(松浦郁夫;堂島新之助の運転手) ほか ○面白かったらポチっと1票! ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」 ○関連ブログ記事・晴れ、ときどき読書
December 20, 2010
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19日の金曜プレステージで放映されていた、渡瀬恒彦主演の「湯布院殺人事件」。内田康夫の同名小説を原作とする旅情サスペンスである。内田康夫の作品に登場する名探偵と言えば、浅見光彦があまりにも有名であるが、作品数は少ないものの、他にも幾人かの名探偵が存在している。 この「湯布院殺人事件」に出てくる和泉直人もその中の一人であり、元大学教授であり、犯罪者プロファイリングの専門家という設定だ。なかなか正義感の強い人物で、大学を辞めたのも、務めていた大学が不正に関わっていた疑惑が出て来たからである。 友人から退職のプレゼントとして贈られた湯布院旅行に妻の麻子と出かけた和泉は、男の子を湯布院の高梨家まで送ることになってしまう。湯布院では、高梨家の当主の弟が地元の相羽代議士と組んで進めている生涯教育センターで、相羽の秘書が首つり自殺をした事件が起きたばかりであり、今度は高梨家に関係する人物が次々に謎の死を遂げていく。 和泉が、いきなり犯人扱いされて警察に連行されるが、その素性を分かると掌を返したようになるというのは、浅見光彦シリーズと同じテイストであり、ちょっとワンパターンかなと思いながらも、内田作品のファンには、まるで水戸黄門の印籠のような安心感を与える。 悲劇の原因は、結局は「滅私奉公」ということ。高梨家の当主は人格者のようで、それに対して忠義を捧げたことが悲劇を呼んだ。確かにドラマでは、使用人に対しても思いやりのある優しい人物に描かれていた。しかし、事の原因は、詰まる所、自分の長男の結婚に反対して勘当したことだ。どうして、自分の息子には、思いやりが足らなかったのかは不思議である。湯布院の美しい風景の中で起こった、滅私奉公の悲劇は哀しい。 ところで、この高梨家、怪しげな女祈祷師がいつもいて、かなり大きな顔をしていたが、いくら旧家でも、いまどきこれはないだろう。(原作 )・内田康夫:「湯布院殺人事件」(出演)・渡瀬恒彦(和泉直人)・名取裕子(和泉麻子) ほか○関連過去記事・湯布院殺人事件○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
November 21, 2010
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フジテレビ系列で、13日の土曜日に放映されていた「ストロベリーナイト」。異常な連続殺人事件に挑む女性警部補・姫川玲子の姿を描いたものだ。誉田哲也 原作の同名小説を原作にしたドラマである。 「ストロベリーナイト」というのは、作品中に出てくる殺人ショーを見せると言うサイト。うっかりこのサイトを見た者は、このショーに出席せざるを得ないようにされ、被害者は出席者の中から無作為に選ばれるらしい。 ちょっと現実離れしたような設定らしく、犯人は、かなりサイコな人物。こいつが一番怪しいと思っていた奴がやはり犯人たちの中心人物だった。しかし、イケメンでエリートが実は悪い奴という設定は、いかにもステレオタイプすぎると思う。確かに、いかにも悪そうな奴がそのまま犯人というよりは意外性があって、作品にはしやすいのだろうが、一種の偏見のようなものがあるような気がして、あまり好きではない。 それにしても、姫川警部補、犯人と二人きりのときに、疑惑を口にするかな。ノンキャリアながら若くして警部補になったやり手という設定の割には賢そうに見えない。賢明な人物なら、その場は、疑惑のあることなど感じさせないで、うまくごまかすだろう。 ところで、共演者の方だが、これは割と面白かった。武田鉄矢演じる勝俣健作警部補は、刑事役でもやはり説教くさく、生瀬勝久の井岡博満巡査長はおバカな感じが良く出ていた。二人の持ち味が良く表れていたと思う。(原作 )・誉田哲也 :「ストロベリーナイト」(光文社) ストロベリーナイト価格:700円(税込、送料別)(出演)・竹内結子 (姫川玲子警部補)・武田鉄矢(勝俣健作警部補) ・生瀬勝久(井岡博満巡査長)・林遣都(北見昇警部補) ほか○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
November 15, 2010
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金曜プレステージで、12日に放映されていた山村美紗原作のサスペンスドラマ「京都・源氏物語殺人絵巻」。原作が、「大阪国際空港殺人事件」なので、「大阪と京都と違うやん!」と思ってしまうが、原作を読んでいないので、どこがどう原作から変わっているのかは良く分からない。 内容の方は、一口で言えば、「香道」を隠れ蓑にした、麻薬密輸入事件と、これに絡んだ連続殺人事件である。被害者のもとには、源氏香図が残されていた。源氏香図とは、源氏香という香道の催しで使われる図柄である。この図柄を使って、源氏香の参加者たちは、自分の聞いた香りを当てるようだ。 これを捜査するのが、大阪府警の麻薬捜査専門の今井陽子警部補と京都府警の殺人捜査専門の宗像勇吾警部というわけだ。二人は、最初はいがみ合っているが、実はお互いに過去にトラウマを抱える同士で、ある意味似た者同士のようなところがある。 どちらかと言えば、宗像警部が大人という感じなので、結局は、結構いいコンビネーションで事件を解決することになる。連続殺人事件の犯人は、こいつしかいないと、途中で見当はついたのだ、ドラマの方では、まったく見当違いの人物が犯人だと決めつけてしまう。これはちょっと飛躍のしすぎだろう。 原作が「大阪空港・・・」の割には、内容はドラマの題通り京都趣味がいっぱいだ。 仁和寺、嵯峨野といった京都らしい風景や美味しそうな京料理、刑事達が食べる昼食にも聖護院大根やすぐきといった京都らしいものが出てくる。今京都は秋の風景が美しいだろう。行ってみたいものだ。(原作 )・山村美紗:「大阪国際空港殺人事件」(出演)・浅野ゆう子(今井陽子 大阪府警警部補)・遠藤憲一(宗像勇吾 京都府警警部)・山村紅葉(及川華絵 税関検査員) ほか○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
November 14, 2010
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24日にフジテレビ系列の「金曜プレステージ」で放映されていた「浅見光彦シリーズ第38弾 十三の冥府」。内田康夫による同名の旅情ミステリーを原作に映像化したものである。○原作「十三の冥府」:内田康夫 このドラマでモチーフに使われているのは「東日流外三郡誌」。青森県五所川原市の民家の屋根裏から突如見つかった膨大な文書類には、日本の歴史を書き換えるような驚くべき内容が書かれており、その真贋をめぐって大きな論争が巻き起こった。もっとも、ドラマでは、「東日流外三郡誌」は、「都賀留三郡史」と変えられ、発見されたのも民家ではなく八荒神社の蔵の天井裏となっているのだが。 この事件についてまとめたのが、「偽書「東日流外三郡誌」事件」(斉藤光政:新人物往来社)であるが、これを読む限りどう考えても偽書説に軍配を上げざるを得ない。 さてドラマの方だが、この「都賀留三郡史」を巡って、八荒神社の改修工事を請け負った大工の棟梁、巡礼の女性、偽書説を発表しようとしていた学者が次々と殺され、光彦が大石神ピラミッドで知り合った女子大生の神尾容子と事件の真相を追求しようとするもの。光彦は、藤田編集長から、「旅と歴史」の存続の危機だとして、真贋論争の取材を押し付けられていたのだ。 このシリーズの最大の魅力は、光彦が訪れた先々の名所・旧跡や風物などがふんだんにドラマに織り込まれているということだ。今回の舞台は青森だが、いつにも増して、見どころがたくさん紹介されていた。気がついたものを列挙してみよう。・蕪嶋神社(かぶしまじんじゃ)・大石神ピラミッド・種差海岸・三内丸山遺跡・斜陽館・十三湊・十三湖・千畳敷・ねぶた・津軽三味線 青森県は、まだ行ったことがないが、これだけ見どころが多いと、旅情を大いに掻き立て、ぜひ訪れてみたい気にさせる。 ところで、ドラマ中で、津軽三十三か所巡りをしている巡礼のことを、お遍路さんと呼んでいたのは気になった。お遍路さんとは、巡礼の中でも特に四国八十八か所を廻る人のことを言うのであり、それ以外はやはり巡礼と呼ぶべきだろう。○ランキング今何位? ○関連過去記事・偽書「東日流外三郡誌」事件・十三の冥府(内田康夫 浅見光彦シリーズ)○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」
September 26, 2010
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この土曜日にテレビ朝日系列の土曜ワイド劇場で放映されていた、「100の資格を持つ女(4) ふたりのバツイチ殺人捜査」。多くの資格を持つ、警察署の事務職員である西郷美千花が、その資格取得のために身に付けた知識を活用して、事件の謎を解いていくという話だ。生涯資格取得数目標を100にしており、既に80以上取得している私としては、外せないドラマである(笑)。 横浜みなと署管内で、杉村守男という男が死んでいるのが発見される。その現場には、根本めぐみという少女の作ったストラップが落ちており、彼女が事情聴取を受けているという。彼女は、美千花の務めている渋谷中央署刑事課の小山田警部の実の娘であり、離婚した妻・幸子と一緒に暮らしていたのだ。嫌疑は幸子にもかかり、事件を調べるために、美千花は、幸子の働いている結婚式場に、資格を利用してもぐりこみ、潜入捜査を行う。副題の「ふたりのバツイチ殺人捜査」は、バツイチ同士の小山田と美千花が殺人事件を捜査するということだ。 それにしても、ツッコミどころの多いドラマである。いくら事務職員だからといって、いや事務職員だからこそ、美千花に潜入捜査なんてやらせちゃだめだと思うのだが。 それに、何か意見を言うたびに、「私○○の資格持ってるんですが」と前置きを着けるのはくどすぎると思う。真の資格ゲッターは、いちいち、自分がその資格を持っていることをひけらかさないものだ。おまけに、出てくる資格(正式には検定試験だが)がマイナーすぎる。おそらくほとんどに人が初めて聞くような資格だろう(笑)。 美千花の二人の娘も母親の影響を受けて、立派な資格マニアとして育っているようだ。娘が勉強していることから、美千花が事件解決のヒントを得るというのも、このドラマのお約束のようである。 ところで、今回の事件の被害者は、実はとんでもないダニのようなやつで、たとえドラマでも、こういった事件を目にすると、いったい被害者と加害者の違いはなんだろうと考えてしまう。 (監督)・ 吉川一義(出演)・渡辺えり (西郷美千花)・笹野高史(栗林中道)・草刈正雄(小山田雄策)・石橋菜津美(根本めぐみ)・かとうかずこ(根本幸子)・田中美奈子(星野千恵) 他○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」○関連ブログ記事・生涯学割★一生涯資格道 (ひとりキッザニア)
August 30, 2010
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色々忙しかったので、録画しておいたのをやっと観ることができた、5月15日にテレビ朝日系で放映された「トリック新作スペシャル2」。 ある日、上田の研究室を岡山県にある一夜村から、西園寺誠一という青年が訪ねてくる。一夜村では、「契り祭り」を復活させようとしていた。この祭りでは、恋人同士が、好きな人の体の一部(例えば髪の毛)を紙で包んで、契り岩に張られた綱に結びつければ、願いが成就するのだが、片思いの場合は、思いが届かなかった方は3日以内に死んでしまうと言われている。上田は、それが迷信であることを証明して欲しいと頼まれたのだが、いつものように奈緒子をだまして実験台として一夜村に連れていく。しかし、奈緒子も、毎回毎回懲りないものだ。もっとも懲りたら、話が成り立たなくなってしまうのだけど(笑)。 ところが、同じ時に、車崎彩乃という女性が一夜村に戻ってくる。20年前に松子に呪い殺された夫と子供の敵を討つために、霊能力を身につけてきたというのだ。そして、彩乃の歌う子守唄の通りに次々に人が不気味な死に方をしていく。 舞台が岡山県であり、子守唄が重要な役割を果たす。どうも横溝正史の「悪魔の手毬歌」の臭いがプンプンすると思って、ネットを検索してみると、やはり、同じような指摘をされている方が結構見受けられた。皆さんの指摘の通り、これは、「悪魔の手毬歌」へのオマージュとなっている作品だろう。 いつもよりも若干小ネタは少なめな感じであり、矢部のカツラネタもかなり控えめである。でも、よく見ると、一夜村の看板やモズのはやにえなどには、しっかりと小ネタが入っているので、気付かないところに案外とあったのかもしれない。 最後にもう一つ、第一の殺人で使われたモズのはやにえのトリック。あれは不可能である。若木のうちに穴を明けても、その穴は、木が成長するにつれた上に行くということはない。なぜなら植物の生長点は先端にあるので、穴はもとの位置に留まったまま先端が伸びていくだけなのである。ちょっと痛いミスかな。(演出)・堤幸彦(出演)・仲間由紀恵(山田奈緒子)・阿部寛(上田次郎)・野際陽子(山田里見)・手塚理美(西園寺松子) ・浅野ゆう子(車崎彩乃) ・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・劇場版トリック 霊能者バトルロイヤル○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
July 22, 2010
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テレビ朝日系で土曜日に放映していた「必殺仕事人2010」。藤田まことが亡くなって、もう新作は無いのかなと思っていたので、感慨もひとしおである。テレビ番組にも、出演者として、藤田まことの名が出ていたので、一体どんな登場の仕方をするのだろうかと気になっていたのだが、結局、名前だけの出演のようで少し残念だった。CGでもなんでもよかったので、新作の中で、もう一度中村主水の勇姿を見たかったのだが。【送料無料!22%OFF!】必殺仕事人 2009 DVD-BOX (上巻)(DVD)価格:15,561円(税込、送料込) この作品では、主水さんは、家には張り紙が一枚残して、急に江戸から旅立ってしまったという設定だ。おまけに主水さんの役宅には、直ぐに子沢山の同心が引っ越してきて、居場所もなくなってしまった。もう、ご本人は出られないし、あれだけのはまり役を代役と言う訳にはいかないだろうから、仕方がないとは思うが、やはり寂しいものだ。 さて、この仕事人のシリーズ、江戸時代を舞台とはしているが、現代の世相をテーマとしていることが多く、今回のテーマは、事業仕分けと財政再建。長引く不況で幕府の財布はすっからかん。財政再建のために、勘定吟味役の風間右京乃助は、次々に公共事業の取りやめを図るが、そのために、不況はますます深刻化し、人々は困窮にあえぐ。人々の不満は、右京乃助に向かい、また、公共事業により甘い汁を吸おうとする連中も反感を露わにする。 財政再建と不況対策の両立、なかなか難しい問題だが、ただやみくもに引き締めればいいというものではない。甘い汁を吸おうとする連中をいかに排除して、本当に職が必要な庶民に職を提供する。この兼ね合いが大事なのだが、このころは、財政が苦しくなると、とにかく倹約倹約で、庶民にまでささやかな贅沢を禁止してしまう。ケインズ理論などは知らない時代だから仕方ないのだろうが。 今回は、藤田まことの追悼番組の性格が強く、そんなシーンがいくつか散りばめられていた。例えば、仕事を引き受ける際に涼次が、主水のいつも座っていた椅子に、彼の取り分を置いていたが、これなどは、まるで仏前のお供えである。主水の抜けた穴は、内藤剛志の演じる「カルタの力」が埋めていたが、もしかすると、彼を入れた新メンバーでの新作への布石だろうか。主水の抜けた「仕事人」は封印して欲しいと思う一方で、新メンバーでの新作も見てみたい、なかなか複雑な気持ちである。(監督)・石原興(出演)・藤田まこと(中村主水) ・和久井映見(花御殿のお菊) ・東山紀之(渡辺小五郎)・松岡昌宏(経師屋の涼次)・内藤剛志(カルタの力)・田中 聖(仕立て屋の匳)・小澤征悦(風間右京乃助/柿本平三郎) ほか○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」
July 12, 2010
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テレビ朝日系の土曜ワイド劇場で5日に放映された「内田康夫サスペンス・福原警部」。前作からちょうど1年ぶりで、福原警部としては、2回目のテレビ作品となる。原作は、内田康夫原作の短編集「死線上のアリア」に収録されている「死あわせなカップル」という作品だ。死線上のアリア価格:560円(税込、送料別) 内容を、ごく簡単に紹介しよう。奥多摩で、一見心中事件のように見える男女の死体が発見された。二人は、それぞれ新婚で、不倫の果ての自殺と考えられたが、福原警部は、その見解に疑問を呈し、事件の真相を追い求めていくというもの。 この福原警部、名前を聞いて、誰もが「河豚腹(フグハラ)」と聞こえてしまうくらいの超肥満体という設定だ。だから、画面でも、とにかく何かを食べているシーンがやたら多い。そうでなければ、居眠りしているかだ。きちんと、仕事をしているようなシーンは本当に少ない(笑)。 とても、普段の姿からは、そうは見えないが、これでも、警視庁きっての「切れ者」だという設定が面白い。使われたトリックは、どちらかと言えば、古典的なもので、最初から何となく結末が見えており、オープニングの事件から、ちょうど1時間位のところで第二の事件が発生するという、サスペンスドラマのお約束通りの展開だったが、福原警部のキャラで、楽しく観ることができる。 それにしても、美味しそうなものがたくさん出て来たものだ。サスペンスということを忘れて、ついグルメ番組として観てしまいそうになる。(笑)(原作)・内田康夫:「死あわせなカップル」(短編集「死線上のアリア」収録)(監督)・伊藤寿浩(出演)・石塚英彦(福原警部)・渡辺いっけい(小野捜査係長)・藤谷美紀(椿和美刑事)・国分佐知子(羽山喜代子)・宅麻伸(南田奥多摩署長) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・「内田康夫サスペンス・福原警部」 ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
June 7, 2010
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日本一のスチャラカ刑事の登場する、トリックのスピンオフ作品・「警部補矢部謙三」の最終回。テレビ朝日系列で金曜日の深夜に放映されていた番組だ。たった、6回で終わりというのは、少し寂しい。あの時間帯で、視聴率は10%を超えているののだから、結構人気もあったのだろう。○警部補一代 ~劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル ナビゲートDVD~ 今回は、前回の続きである。辣腕弁護士の小野寺を偲ぶという名目の会合に、警視総監代理として出席した矢部だが、出席者が次々に殺されていく。その会合で、たまたま初恋の人と再開した矢部は、いつもより調子がいいようだ。「あんたらの身の安全は矢部謙三が守る」なんて言っていたが、当然のことながら、全然守れていない。 ところで、犯人たちが使ったトリック、何となく見当がついていたのだが、同じようなものが公開中の「劇場版トリック 霊能者バトルロイヤル」でも使われていた。これもやっぱり本編の宣伝のためか、それとも単なるネタの使いまわしか? 今回の結末は、矢部には辛いものだったが、最後はいいところを見せている。しかし、初恋の人に対する態度と山田奈緒子に対する態度は、えらい違いだ。 びっくりしたのは、矢部のカツラの丈夫さ。総監を狙う犯人に、凶器でさされたのだが、矢部には全く怪我はなかった。あのカツラは、鉄カブトなんだろうか?(出演)・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人)・貫地谷しほり(桂美晴)・鈴木浩介(桜木健一郎) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・警部補矢部謙三(第5回)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 17, 2010
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テレビ朝日系列で、毎週水曜日に放映されている「臨場」。12日に放映されたのは、第5話「カウントダウン」だ。○原作「臨場」:(横山秀夫 光文社 ) 寺西という一人暮らしの老人が自宅で死亡していた。倉石に仕切りを任された一ノ瀬は、衰弱による臓器不全で事件性はないと見たてるが、倉石は、「なぜ、死ななきゃならなかったんだ?」「お前の眼は節穴か!」と、彼を叱りつける。なぜか、寺西は、訪問ヘルパーに300万円を送るよう、遺言を残していた。 実は、一ノ瀬は、捜査一課に異動の話があり、今回の事件は、彼の卒業試験のようなものである。一ノ瀬は、倉石に、何度かダメ出しをされ、自分の力のなさを棚にあげて、倉石が一課への異動話のため、自分にいいがかりをつけているとすねるの。 これには、思わず、 「一ノ瀬!、お前は反抗期の中学生か!?」と突っ込んでしまう。ダメ出しを喰らうのは、結論が間違っているからで、自分が正しいと思ったら、それを証明すればいいだけだ。昔は、このように、怒られながら、自分で考えて仕事を覚えていったものだが、最近は、会社だけでなく、学校でも、手取り、足とりして教えないといけないようだ。これだは、外山滋外古氏が彼の著書である「思考の整理学」で述べているような、「グライダー人間」ばかりになってしまうのも当然だろう。 しかし、この寺西という老人、結局は、親切にしてくれた、ヘルパーを巻き込んで大きな迷惑をかけている。下手な同情は、自分の身を滅ぼすということだろうか。ちょっと、寂しい気もするが。 ところで、このドラマの名物といえば、倉石がキュウリを齧っているシーンだろう。今回倉石は、犬にまでキュウリを齧らそうとしていた。犬も、さすがに、なめてはいたが、齧ってまではいなかったようだが。 ひとつ勉強になったことは、感情が高ぶった時の涙には、副腎皮質ホルモンが多く含まれるということ。もしかすると、ミステリーなんかを読むときに、役に立つかもしれない。(原作)・横山秀夫:「臨場」(監督)・橋本一(出演)・内野聖陽(倉石義男)・松下由樹(小坂留美)・渡辺大(一ノ瀬和之)・高嶋政伸(立原真澄) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・臨場 -強烈な個性の終身検視官-・臨場 第4話 「似顔絵」○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 15, 2010
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トリック本編の劇場版の宣伝も兼ねて、テレビ朝日系列で金曜日の深夜に放映されている「警部補矢部謙三」。7日夜の放映が第5回めで、いよいよ次回が最終回である。○DVD:トリック劇場版2 今回は、なんと矢部が警視総監の代理を務めてくれと頼まれる。しかし、日本一のスチャラカ刑事である矢部に、まともな話が来る訳がない。やはり裏があった。実は、「瞼乃母」というカルト教団が、総監の命を狙っているらしい。つまりは、身代りを押し付けられたということだ。代理で出かけた先は、3年前に他界した辣腕弁護士の小野寺を偲ぶという名目の会合だった。ところが、実は、この会合、生前多くの犯罪者を汚い手で無罪にしてきた小野寺に協力していた者たちを処刑するというのが目的だった。 今回の放映の翌日がトリック劇場版の公開日ということもあってか、今回は、村の名前、カルト教団の雰囲気は、いつもより、トリック本編を彷彿させる気がする。また、矢部の「マトリックス」を連想させるような動きや、「となりのトトロ」をもじった「離れの土々呂」など、小ネタも満載だ。極め付きは、仲間由紀恵の扮する山田奈緒子の出演。久しぶりに、奈緒子のヘンな笑いが聞けた。 今回、矢部は、初恋の人がたまたま会合に、やはり代理として来ていたことから、いつになく張り切って、まじめに推理している。 「お前のやったことは全部お見通しだ!」 って、奈緒子の台詞までとっちゃっているし。しかし、いいところで、終わって、後は次回をお楽しみか。(出演)・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人)・貫地谷しほり(桂美晴)・鈴木浩介(桜木健一郎) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・警部補矢部謙三(第4回)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 10, 2010
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TBS系の月曜ゴールデンで3日に放映していた「駅弁刑事 4」。レビューは、放映の次の日に書いていたのだが、ブログにアップするのを忘れていた。小林稔侍演じる、駅弁大好きの日暮里警察署の人情刑事・神保徳之助が活躍する刑事ドラマだ。旅に関する話題が好きな私としては、「駅弁」というキーワードについ喰いついてしまった。なお、このシリーズでは小林稔侍は、実息の小林健と共演している。 簡単に内容を紹介しておこう。今回の事件は、太陽流通グループの戸田山社長(穂積隆信)が鉄パイプで殴打されたというもの。太陽流通グループは、偽装表示事件の渦中にあった。そして戸田山が鎌倉の寺の境内で殺害されているのが発見される。発見したのは、徳之助の上司である安達課長の息子・孝昭だった。しかし、なぜか孝昭は発見した時の様子について詳しく話したがらない。 戸田山殺害の容疑は、商品管理部長の三枝里美にかかるが、彼女の別れた夫・重村は、殺害現場の近くで弁当屋をやっていた。孝昭の持っていた弁当は、重村がくれたものだった。 一言で言えば、家族の絆というものをテーマにしたドラマであり、徳之助が重村たちの家族の絆だけでなく、安達課長の家族の絆というものを再度確認させたという人情ドラマである。 しかし、ツッコミどころも結構ある。 まず、この駅弁刑事、しょっちゅう駅弁を食べている。勤務中だろうと、何だろうと、お構いなしに食べている感じだ。おまけに、取調室で容疑者に出したのも駅弁だ。普通ここはカツ丼だろう。 次に戸田山が、偽装問題の責任を押し付けた三枝里美に、「ほとぼりが冷めるまで支社の方に出向してもらう」と言ったこと。支社と言うことは同じ会社なのだから、出向とは言わない。単なる異動だ。子会社なら出向になるのだが。 そして、一番ツッコミたいのが、本庁から捜査にやってきた一之瀬という刑事。職位は係長のようだが、これがやたら態度がでかい。年長者で、おそらく階級も同格だろうと思われる安達課長に対しても、オイコラという感じなのだ。そして、これが矢部謙三がまともに見える位の最低刑事だ。何しろ、自分の思い込みで、無理やりに容疑者を仕立てようとするし、証拠もねつ造しようとする。彼が北村に言った捨て台詞、「俺は、俺のやり方で上りつめて見せる」って、その前にきっと懲戒免職になりますがな。 しかし、舞台が鎌倉だったが、鎌倉で出たのは、重村のやっている弁当屋の弁当だけだったような。派手に鎌倉の駅弁を食べているシーンが欲しかったと思うのだが。(出演)・小林稔侍(神保徳之助)・小林 健(北村祐介)・遠藤久美子(工藤美奈子)・中島史恵(三枝里美)・岡本信人(安達康平) ・西村雅彦(澤本紀彦) ほか ○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 9, 2010
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日本一のスチャラカ刑事、矢部謙三が活躍する(いや、どう見ても活躍してないか)、「警部補矢部謙三」の第4回。○DVD:トリック劇場版2 今回は、贈賄容疑のかかった建設会社に、捜査二課が強制捜査が強制捜査に入るという情報が漏れたために、証拠が処分されてしまったという事件だ。矢部は、捜査二課の七隈警部補と、情報をリークした人物を探すように指示されるのだが、内心は冷や汗。実は、大村課長と矢部は、キャバクラで女の子にもてようとして、その情報をしゃべってしまっていたからだ。もしそれが原因なら、矢部は刑務所送りだ。ところが、捜査の最中、七隈とコンビを組んでいた都留刑事が、不審な行動をとっているのを目撃する。いつものように、責任転嫁の得意な矢部は、都留こそが犯人だと決めつけてしまう。 相変わらず、矢部のセコさが笑える。矢部が領収書を改竄していたのが見つかったが、その額が30円×20枚の、計600円分だ。いけないことだが、そのあまりのセコさは笑えてしまう。 秋葉は、今回矢部とのコンビを外されて寂しそうだった。秋葉はこんな矢部が大好きで、「人間として矢部の生き方にあこがれている」らしい。絶対、どこかで人生踏み外しそうなので、やめた方がいいと思うのだが。 犯人の方は、一応どんでん返しは仕掛けられていたが、ほぼ予想通りの展開だった。最後の負け惜しみめいた台詞が、いかにも矢部らしい。(出演)・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人)・貫地谷しほり(桂美晴)・鈴木浩介(桜木健一郎) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・警部補矢部謙三(第3回)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 3, 2010
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金曜日にフジテレビ系列の金曜プレステージで放映された、「長崎殺人事件」。浅見光彦シリーズの第37弾にあたる。題名から分かるように、今回の舞台は九州・長崎である。○原作「長崎殺人事件」(内田康夫:角川書店) 今回、光彦宛に、長崎の老舗カステラ屋である「松翁軒」の娘、松波春香から手紙が届く。春香の父・公一郎が、大量機械生産によるカステラ屋である「山庄」の主人、山岡庄次を殺したとして逮捕され、凶器の短刀から、父の指紋が検出されたというのだ。山岡が残したダイイングメッセージは「蝶々夫人の・・・」だった。 たまたま、兄の陽一郎を通して、大学時代の同期で長崎選出の稲垣代議士から、光彦に、行方不明になった後援会幹部の荒井省三を探して欲しいという依頼があり、光彦は長崎に飛ぶ。そこには、「神の島」開発計画を巡る、賛成派と反対派の対立が関係しているようだ。殺された山岡庄次は、賛成派の急先鋒だった。そして、グラバー邸でやはり反対派の病院長が殺害され、近くの蝶々夫人像の左手人さし指には、銀の十字架のペンダントが架かっていた。 長崎は、中学校の修学旅行も入れれば、これまで2回訪れたことがある。平和公園やグラバー邸は、何とも懐かしい思いがした。また島原にはまだ行った事が無いので、機会があれば行ってみたいものである。 さて、肝心のドラマの方だが、美しい長崎の風景に、昔ながらの職人気質のカステラ屋といった伝統的な「長崎」に、開発計画という変化を対比させ、そこに、過去の悲恋や悲劇をからめていくという、なかなか見ごたえのあるつくりになっていた。しかし、蝶々夫人は、それほど関係がなかったような感じだ。冒頭の山岡のダイイングメッセージも大して意味がなかったのではないか。 このドラマを視て考えさせらたことは次の2つだ。まず、松浪公一郎が逮捕された時、「松翁軒」に嫌がらせの電話がかかってくるシーンがあった。実際に自分が直接見聞きしたことはないが、ブログの炎上などが往々にしてあることを考えれば、実際にもあるのではないかと思う。キリストは言われた、「罪なき者がまず石を投げよ」。このような「バカで暇人」になることだけは慎みたいものである。 もう一つ、カステラ職人である公一郎の「職人の真心で作らないものは、人さまに提供できない」という考えかた。これは、すべてのものづくりの根底にしたい考え方だ。たとえ機械でつくるにしろ、このような考え方が根底にあるのと無いのでは、製品の品質に大きな差ができるのではないだろうか。職人の真心は、職人としてのプライドに通じるのだと思う。要は、プライドを持って、ものづくりをするということだろう。 ○光彦の泊った「ホテル咲き都」 (原作)・内田康夫:長崎殺人事件(出演)・中村俊介(浅見光彦)・前田亜季(松波春香)・長谷川哲夫(松波公一郎)・音無美紀子(山崎柚紀子)・榎木孝明(浅見陽一郎)・野際陽子(浅見雪江) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・長崎殺人事件 ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 2, 2010
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前回、前々回と忙しくて視ることができなかったテレビ朝日系列で放映されている「臨場」。28日の水曜日は、第4話「似顔絵」だ。○原作「臨場」:(横山秀夫 光文社 ) ダム建設の不正入札への関与していた疑いのある元議員秘書・中西が、ホテルの一室で変死体となって発見される。見かけは首つり自殺だが、倉石は他殺と判断する。 第一発見者は、中西を追っていた捜査二課の柳井という管理官。あゆみというホテル・ハウスキーパーの女性が見かけたという、中西の部屋から出ていった女性。似顔絵から、その女性は柳井の妻だということが判明する。しかし、その似顔絵は、あまりにも本人に似すぎていた。 あいかわらず、倉石の変人ぶりが面白い。今日は、キュウリは品切れだったのか、もっぱらトマトを齧っていた。倉石いわく、無農薬有機栽培だそうだ(笑)。腕は確かだが、変わり者で、そのくせ心根は優しい、いかにも警察のような縦社会にはなじみそうもない彼だが、その人間臭さが大きな魅力となっている。 ところで、似顔絵が、本人に似すぎていたことには、ある重要な秘密があったのだが、あの似顔絵というやつ、どこまで当てになるのだろう。時折、テレビなどで、犯人の似顔絵が公開されたりするが、捕まった犯人を見ても、見ようによっては、似ているかもしれないという程度で、それほど似ているようには思えないことが多い。もともと、他人の記憶をたよりに描くのだから、無理があることは確かだろうが、その記憶にしても、私など、人の顔を覚えるのは、超不得意なので、仮に私が犯人を目撃しても、まともな似顔絵は出来そうにないだろう。(原作)・横山秀夫:「臨場」(監督)・橋本一(出演)・内野聖陽(倉石義男)・松下由樹(小坂留美)・渡辺大(一ノ瀬和之)・高嶋政伸(立原真澄) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・臨場 -強烈な個性の終身検視官-・臨場 第1話 封印・前編○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
May 1, 2010
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こちらでは、「探偵ナイトスクープ」の前に放映されているということもあり、つい観てしまう「警部補矢部謙三」。もちろん「トリック」の大ファンでもあるからなのだが、23日の夜が第3回めである。 ○DVD:トリック劇場版2 今回は、科学研究所の輸送車から、新型神経ガスが奪われる。そのガスは、半径2キロ圏内の人間を「無力化」するらしい。犯人は、警察に対して、警視庁一の優秀な捜査官にあたらせるように挑戦してきたのだが、いつものように、その役を押し付けられたのが、矢部謙三というわけだ。矢部が、犯人からの指示をすべて成し遂げたら、このガスの散布が阻止されるというのだが、矢部は、いつものような無責任迷刑事ぶりを見事に発揮してくれる。 作中に散りばめられているネタも、最後に明かされる神経ガスの正体も、なんともばかばかしいのだが、そのばかばかしさが逆に矢部らしさをよく出していて面白く、視ていると矢部中毒になってしまいそうだ(笑)。 見どころは、犯人の指示により、矢部と秋葉が秋葉原で行った芸の数々。ショートコントの寒さがなんともいえず面白かった。(出演)・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人)・貫地谷しほり(桂美晴)・鈴木浩介(桜木健一郎) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・警部補矢部謙三(第1,2回)○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
April 25, 2010
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あの伝説の迷刑事、矢部謙三が帰って来た。「トリック劇場版 霊能力者バトルロイヤル」公開に先立って、トリック初のスピンオフドラマとして、テレビ朝日系列の金曜ナイトドラマとして、9日から始まったものだ。色々と多忙だったために、すっかりレビューが遅くなってしまったが、第1回目と2回目の放映のレビューをまとめて掲載しておこう。○DVD:トリック劇場版2 第1回目は、爆弾テロを計画している地下組織「狼の旅団」に関する事件だ。旅団メ一味を検挙したものの、リーダーのレッドウルフに逃げられ、警察は、旅団の仲間を解放しないと、都内で爆弾を爆発させるという脅迫を受ける。そして、レッドウルフの愛人とみられる女が女将をやっている旅館で殺人事件が起きた。矢部は女将を疑うのだが・・・。 そして、第2回目は、矢部は、旧ソ連軍が開発したという新型ウイルス「皇帝の鼻血」を密輸しようとしている暴力団に潜入して捜査を行う。彼は、伝説の殺し屋・アベケンこと阿部研二と言う男に成り済まして、潜入するのだが・・・。 トリックのスピンオフドラマと言うことで、かなりの期待を持って視たが、生瀬演じる矢部刑事は、期待通りのいい加減刑事ぶりで、ドラマの端々で笑わせてもらった。 しかし、どうしても、トリック本編と比較してしまう。トリックは、山田(仲間)+上田(阿部)+矢部(生瀬)の三位一体の面白さといっても過言ではないだろう。やはり、1/3になった分、少し寂しい気がするのは否めない。矢部と言えば、カツラネタだが、一人で3人分頑張らないといけないためか、やたら、カツラネタが多かったような気がする。(出演)・生瀬勝久(矢部謙三)・池田鉄洋(秋葉原人)・貫地谷しほり(桂美晴)・鈴木浩介(桜木健一郎) ほか○公式ホームページ:警部補矢部謙三○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
April 17, 2010
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前回の放映の評判が良かったので、テレビ朝日系列でシリーズ化された「臨場」。横山秀夫の同名小説を原作とした警察ドラマだ。7日の水曜日が第1回目で、副題は「封印・前編」である。○原作「臨場」:(横山秀夫 光文社 ) 交番勤務で、倉石の先輩でもある谷本が、公園の遊具の中で、自分の拳銃により、こめかみを撃ち抜かれて死んでいるのが発見される。拳銃と警笛が無くなっており、殺人事件と思われたが、倉石は自殺と断言する。 そして、今度は、元オリンピックの自転車競技の候補選手だった長谷川が、行方不明だった谷本の拳銃により死亡しているのが発見された。こちらは、一見自殺のように思われたが、今度は倉石は他殺だと結論する。長谷川は、自転車で幼児をひき殺すという事故を起こしたことがあった。 このドラマの面白さと言えば、何と言っても倉石の個性であろう。いや個性と言うよりは、変わり者具合と言った方がいいかもしれない。髪はぼさぼさで、登場の仕方もキュウリを齧りながらである。実は、これは、ドラマ独自の倉石であり、原作の小説の方とはだいぶ違う。原作でも変わり者は変わり者なのだが、「オールバックで鋭い眼光、やくざっぽい足の運びで歩き、警察と言うよりはマフィアのように見える」と表現されている。つまりは、裏稼業の人のように見えるということだ。さすがに、画像にするのがためらわれたのだろうか、変わり者具合の方向がだいぶ修正されている。それにしても、この第1話、前のシーズンの時より、キュウリを齧っているシーンが多いような気がするのは気のせいだろうか(笑)。 もうひとつ思ったのは、珍しく、自転車の危険性を指摘したドラマになっているということ。自動車が凶器となるドラマは多いが、自転車で死亡事故と言う設定はあまり視たことがない。しかし、現実は、危険な運転をする自転車が非常に多い。立派な走る凶器なのだが、乗っている者はまったく無頓着なため、無謀な自転車により、歩道を歩いていてヒヤリとするような経験をさせられた方もたくさんおられるのではと思う。おまけに、元オリンピックの自転車競技の候補選手が、反省もせずいかにも憎々しげで、一層自転車の危険性を際立たせているように思う。 ところで、今回は行方不明になったもののうち拳銃が事件に関係していたが、来週はもう一つの警笛に関係があるようだ。毎週水曜日の夜の楽しみができた。(原作)・横山秀夫:「臨場」(監督)・橋本一(出演)・内野聖陽(倉石義男)・松下由樹(小坂留美)・渡辺大(一ノ瀬和之)・高嶋政伸(立原真澄) ほか○ランキングの順位は? ○関連過去記事・臨場 -強烈な個性の終身検視官-○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
April 9, 2010
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テレビ朝日系で、3日の夜に放映していた「おかしな刑事」。警視庁東王子署の警部補である鴨志田新一と、娘で警察庁刑事局のキャリア警視の岡崎真実のコンビが活躍する刑事ドラマである。父と娘の姓が違うのは、娘が結婚しているからではない。実は、鴨志田は妻と離婚しており、娘は母方の姓を名乗っているからである。娘は、父を鴨志田さんと呼ぶが、決して仲が悪い訳ではない。鴨志田は、海外赴任中の友人宅に住まわせてもらっているのだが、真実もそこにちゃっかりと同居している。真実はかなりずぼらでちゃっかりした性格のようで、洗濯などはもっぱら父親に押しつけているようだ。なぜか、二人は、周囲には父娘関係であることを内緒にしている。 ある日、真実が地元のケーブルテレビ局で、名門短大の学長天海葵と生放送で対談することになった。ところが、その最中、理事長の前田利也が理事長室のバルコニーから転落して死亡する。彼は死の際に、「あけちの・・」と言い残した。遺書らしきものが残されていたため、自殺と推定されたが、腑に落ちない鴨志田は、真実と共に事件について調べるため鬼怒川温泉に向かう。ところが鬼怒川温泉では、橋から平松伸太郎というチンピラが橋から、転落死するという事件が起こる。果たして2つの転落事件に関係はあるのか。「あけちの・・」という言葉の謎はなんだったのかというのがこのドラマの見どころであろう。 このドラマのモチーフは、明智光秀=天海僧正説。南光坊天海は、家康から家光までの徳川家3代に渡るブレーンとして仕えた僧だが、その前半生は謎に満ちている。実は、天海の正体は明智光秀であるという説があり、日光東照宮の陽明門の随神像に明智の桔梗紋が入っていたり、日光を見渡せる場所を、明智平と名付けたりと、その傍証となるものは多いようだ。しかし、登場人物の名前を天海葵や桔梗としたりした割には、事件との関係は大したことはなかった。期待していたのは、この明智伝説の中にある謎が、現実世界で大きな意味を持って関係してきて、それに人の欲望が絡んでくるといったサスペンスだったのだが。しかし、鬼怒川温泉、日光東照宮、明智平や中禅寺湖といった風景には旅情を掻き立てられる。日光東照宮には、たしか高校のときに修学旅行で行ったはずなのだが、まったく記憶に残っていないのは残念である。やはり旅行は、自分で計画して、主体的に行動しないと思い出として残らないのかもしれない。 ところで、今回の被害者である短大の理事長と、鬼怒川温泉のチンピラ、どちらも人の皮を被った鬼のような連中で、圧倒的に犯人に同情したくなる。刑事ドラマには、こんな話が多いが、なんか釈然としない思いがする。やはり、犯人は本当に悪いやつにしてほしいものだ。(監 督)・梶間俊一(出演)・伊東四朗(鴨志田新一) ・羽田美智子(岡崎真美) ・石井正則 (姉小路行人)・筒井真理子(天海 葵) ほか○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」
April 5, 2010
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29日に、TBS系列の月曜ゴールデンで放映していたサスペンスドラマ、「伊勢志摩殺人迷路~円空の謎~幻の絵をめぐる誘拐!復讐!爆死証拠なき身代わり殺人完璧なアリバイの謎」。西村京太郎原作の十津川警部シリーズのひとつである。浅見光彦シリーズなら必ず見ているのだが、十津川警部シリーズは、普段はそれほど視てはいない。しかし、ドラマのモチーフが「円空」だったので、興味が湧いた訳である。○原作「近鉄特急 伊勢志摩ライナーの罠」 円空とはもちろん、江戸時代前期に、全国を巡って、生涯に12万体もの仏像を造ったと言われている旅の聖のことである。彼の作る仏像は、優しげな笑みをたたえた何とも魅力ある表情を持ち、多くのファンを持っている。また彼は絵も残しており、ドラマの中の説明によると、仏像は全国で5342体だが、絵の方は志摩半島に148枚しか残っていないらしい。いずれも墨絵であり、もし彩色画が発見されれば、その価値は計り知れないと言われる。 さて、ドラマの内容だが、十津川警部が休暇で訪れた伊勢志摩の大王崎で、男女2人の刺殺体が見つかった。彼らは、東京に住んでいる実在の夫婦を装っていたが、まったくの別人だった。そのうえ、彼らが装っていた夫婦も行方不明となっていたのだ。そして、この事件には、円空が描いたという色彩画が絡んでいたのである。一言で言えば、円空をモチーフに、人間の欲望と復讐を描いたドラマだ。○十津川たちの泊った「賢島ビューホテル」 しかし、色々とツッコミどころが多かったのも事実だ。まず、十津川は、地元警察の女性刑事に、事件の解決の目途がつくまで、捜査の指揮をとってくれと頼まれるが、警視庁の警部が、頼まれて三重県の所轄で指揮をとるなんて、まずありえないだろう。おまけに、後から続々と十津川の部下がやってきている。 また、志摩スペイン村で、落とした鞄が爆発したとき、近くにいたそのかばんの持ち主が空中を飛ばされたが、あの程度の爆発で、あれだけ人間が吹っ飛んでいくのは、いかにも不自然だ。 さらに円空の彩色画、行方不明になっていた夫婦が、ある寺で発見したということだが、いかにも自分の物のように扱っている。それって、その寺の所有物だろう。 ともあれ、全国を行脚し、人々の幸せのために仏像を造り続けた円空さんだ。欲望の対象にされて、苦笑いをしているかもしれない。 もうひとつ、せっかく円空を扱ったのだから、もっとたくさんの円空仏を登場させてほしかった。円空の墨絵が画面で見られたのはうれしかったが。(原作)・西村京太郎 :「近鉄特急 伊勢志摩ライナーの罠」(監督)・池澤辰也(出演)・渡瀬恒彦(十津川警部)・伊東四朗 (亀井刑事) ほか○関連ブログ記事・歓喜する円空○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」
March 31, 2010
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フィナンシャルプラナーで旅館経営のスペシャリストの星野さつき、調理のプロで創作料理のスペシャリストの島慎之介、インテリアコーディネータで接客のプロの森田梢たち温泉宿再生のスペシャリストが、行く先々で、事件に巻き込まれながらも、温泉宿の再生に力を尽くすという「温泉(秘)大作戦」シリーズの9作目。今回は、早春の気仙沼が舞台だ。 そういえば昔、欽ちゃんファミリーに気仙沼ちゃんという人がいたが、気仙沼は宮城県の北東にある街で、三陸海岸に面しており、漁業で有名である。そして今回さつきたちが訪れたのは「気仙沼プラザホテル」、実在するホテルである。○気仙沼プラザホテル さて、どんな話かを簡単に紹介しよう。ドラマの中では、このホテルは団体客が減ってきており、個人客を増やしたいと、さつきたちの経営指導を受けるという訳だ。この地では、さつきの銀行員時代の後輩である阿部ゆかりが魚の仲買人である父親を手伝っていた。ところが、ゆかりの父が殺され、その容疑がホテルの女将の田部琴子にかかる。一方、不審な動きをするカメラマン風の男がうろつき、デベロッパーの影も見え隠れする。さつきたちは、ホテルの経営指導をする一方、事件の真相も追及する。 このドラマの一番の魅力は、何と言っても、温泉と、地元の食材を使った美味しそうな料理の紹介だろう。気仙沼温泉は、2005年に開発されたばかりの新しい温泉だということだ。また、気仙沼は、マグロやカツオなどの水揚げ高は全国有数だということであり、またフカヒレでも有名らしい。そんな地元の食材を使った料理が紹介され、金と暇さえあれば、直ぐにでも行ってみたい気になってしまう。 最後に一つ、ドラマの中で感心した台詞を紹介しよう。島が内藤から料理に関してよくそれだけのアイディアを思いつくと感心された時の島の言葉である。 「お客様が召し上がる顔を想像してみてください。」 そう、ビジネスで大切なのは、想像する力である。これがないと単にマニュアル通りにしかできない人間になってしまう。最近は、そんな人間も多いということを時折耳にする。マニュアルの字面をなぞるだけでなく、その目的にそって自分の頭で考える。これが一番重要なのである。(監督)・合月勇 (出演)・森口瑤子(星野さつき) ・東幹久(島慎之介) ・高樹マリア(森田梢) ・市毛良枝(田部琴子) ・いしのようこ(阿部ゆかり) ・柳沢慎吾(内藤裕次郎) ・野際陽子(城ノ内愛子) ほか ○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)
March 29, 2010
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