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リーダーシップは「見えないところ」が9割 (青春新書インテリジェンス) [ 吉田幸弘 ]価格:1,100円(税込、送料無料) (2024/5/25時点)楽天で購入 本書は、優れたリーダーは、見えないところで部下をサポートしたり、自分の仕事にも工夫を重ねるものだということを述べたものだ。 よく企業などでは、リーダーシップが重要だと言われる。それではリーダーシップを取るには、どんな行動をすればいいのだろう。そもそもリーダーと言うのはどんな存在なのだろうか。みんな漠然としたイメージがあると思うが、実際にどのような人かを語ろうとすれば案外難しい。 社長や担当役員などの会社を率いている人や部長、課長や係長などの部下を指揮している人はリーダーといえるだろう。本書には、「管理職やリーダー」と言う表現が出てくる(例えばp21)。これを見ると、管理職の他にリーダーがいるように思える。しかし、同じページにはリーダーに部下がいるような表現がある。会社によって体制や制度などが違うのかもしれないが、厳密に言えば、部下がいるのは管理職だけである。それに、仕事を割り当てるのはリーダーではなく管理職の仕事だと思うのだが。 もし、評価する人が無能だと、悲惨なことになる。能力がなく毎日遅くまで残らざるを得ない人を、「あいつは毎日遅くまで頑張っている」とプラスの評価し、逆に能力があり過ぎ、やることが無くなるので毎日定時に帰るような人を「あいつは毎日定時に帰ってけしからん」とマイナスの評価をしてしまうのだ。 本書には、人の褒め方が書かれている。私はこれは褒める人の立場が結構重要なのだろうと思う。よく引き合いに出されるのが山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」というのがあるが、もし五十六が軍曹くらいだったら、現代までその言葉が残っていないのではないか。それと同じように、社長から褒められるのと係長から褒められるので重みが全然違う。だから管理職やリーダーは、メンバーの手柄を上の方にアピールしていく必要があると思う。 本書には尻に火がつかないと始動しない「ラストスパート型」よりは、できるだけ早く始動する「スタートダッシュ型」を勧めているが、私もこれには賛成である。人生明日何があるか分からない。病気になるかもしれないし、事故にあうかもしれない。出来るだけ早くできることはやっておくに越したことはないのだ。 よくビジネス本というと、早朝出勤などを進めているようなものを見かけるが、本書はこれにも疑問を呈している。私もこれには賛成だ。朝弱い人もいるだろうし、早朝出勤をしてもいいことは何もない人もいる。私も朝は苦手なので、早朝出勤などしたことはない。そして定時になるまで、仕事とは関係ない本を読んでいた。 上に書いたように、会社により体制や制度が色々違うので全部を取り入れられるわけではないと思うが、できるところは参考にして欲しいと思う。☆☆☆☆
May 25, 2024
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脳内メモリ最弱の僕が東大合格した人生が変わる勉強法 [ 横井 佑丞@yokko ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2023/12/30時点)楽天で購入 著者は暗記が苦手だという。実は私も暗記が大の苦手である。だから理屈の分からないものは嫌いだ。高校の時は化学が得意だったが、大学に入ると電気工学専攻ということもあり、化学からは完全に足を洗った。無機化学は割と理屈が分かっていれば何とかなる部分が多かったが、有機化学になると、あの複雑な化学式を覚える自信がなかったからだ。 著者が高校生のとき、柔道の授業で、脳震盪を起こし、MRIを撮ったところ、海馬が無いと言われた。海馬とは脳の一部で記憶をつかさどる部分だ。だから自分は記憶力が悪いのかと思った著者だが、実は後年再度調べたところ「くも膜のう胞」があり、それが海馬を圧迫して、記憶力に悪影響を与えている可能性があるという。 本書は、そんな記憶力に自信のない著者が東大合格した勉強法を紹介したものだ。いわゆる勉強ができる子というのは、それぞれ自分なりの勉強法を持っており、共通する部分も多い。だが、中には違う方法をやっていることもあるので、その方が優れていると思ったら取り入れてみたらいいと思う。 著者は、レベルの違う参考書・問題集を用意し、だんだんとレベルを上げていき、仕上げの1冊を何周も繰り返すことを勧めている。しかし、1冊目で良書に巡り合った場合には、その本を繰り返してもOKだという。この繰り返すということは私も賛成だ。私自身も古文は1日15分ときめて、例文入りの単語集を何度も繰り返した。それ以外は殆ど勉強した覚えはないのに、いつの間にか古文が大の得意になり、国語の大きな得点源となった。(今はどうか分からないが、昔は国立理系でも古文をやらないといけなかった。) また、著者は音読を勧めているが、漢字や英語のスペルは書いて覚えるべきだとも言っている。私もこれには賛成だ。私もこれらを覚えるときは、声に出すだけでなく、実際に手で書いて覚えていた。要するに手に覚えさせるのである。どうして自転車に乗れるかは説明できないが、一度乗ることができれば、それからは少々時間が経っても乗ることができるのといっしょである。同級生がbelieveとreceiveのどちらが、ieでどちらがeiかなんて言っていたが、私の場合は手が覚えているので、迷うことはなかった。 ただいくつか疑問もある。全体像をつかめというが、その学問の全体像なのかそれともその本の全体像なのか。学問の全体像だとすると、英語や古文の全体像とはなんだろう。物理の全体像ってニュートン力学のことだろうか?その本の全体像だとすれば、レベルがあがるにつれよりレベルの高いものに変えていくのはどうだろうか。どのような本にも書いてあるような基本的なことを理解せよというのなら分かるが。 暗記する時に青マーカーを勧めているのも良く分からない。実は私も本を読むときはマーカーをよく使う。確かにマーカーを使うとより記憶に残りやすい気がする。ただし私の遣うのは黄色の蛍光マーカーである。青だと読みにくくなるが黄色だと目に優しく読むのにも邪魔にならない。 さらに著者は論理構造を「具体と抽象の論理」と「直線的な論理」と名付けているが、どうしてよく知られた帰納法、演繹法という用語を使わないのだろう。☆☆☆
December 30, 2023
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トーコーキッチンへようこそ! 日本一「味どう?」と聞いている不動産屋の話 [ 池田 峰 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/12/4時点)楽天で購入 トーコーキッチンとは、神奈川県にある渕野辺駅周辺で、1800室の賃貸物件の管理や仲介をやっている、地域密着型の不動産業である東郊住宅社が運営している物件関係者のための食堂である。 このトーコーキッチンは鍵がかかっているので、カードキーを持っている人でないと入れない。このカードキーは東郊住宅社の管理物件入居者、管理物件のオーナー、協力関係業者でないと所有できないらしい。 面白いのは、カードキー所有者に同行すれば何人でも、何回でも利用できるし、初めて利用する場合に限り、カード所有者の同行なしでも利用できるというところだ。 そして値段を聞いてびっくり。なんと朝食100円、昼と夜は500円というのだ。いや絶対に100円朝食なんて赤字確定だろうと思ったが、やはりこれは単体で見ると赤字のようである。ただ、神奈川県の入居率が64.46%に対して、東郊住宅社の管理物件は入居率98.5%(ともに2016年の数字)だそうだ。オーナーの負担は求めてないというから、おそらくこの入居率の高さで、赤字がカバーできるのだろう。 もっともトーコーキッチンを始める前から入居率は95%~96%あったらしいので、先代社長のときからやっている「礼金、敷金共ゼロ、退室時の修繕義務なし」というのも結構入居率の高さに寄与しているのだろう。 それにしても面白いビジネスモデルだと思った。顧客から選ばれるには他との違ったところが必要だ。不動産屋が関係者のための食堂を運営するというのはなかなかいいアイデアだと思う。ただ、実際にやるのは大変だろうなあという気がするが。 本書中にビジネスモデル特許を取らないかと人から言われるという話があった(pp183-184)。私は特許に関する仕事もしたことがあり、本書を読む限りは、特許を取るのは難しいような気がする。なぜならビジネスモデル特許をとるためには、第一に発明であることが求められるからだ。 そして発明とは、特許法に明確に定義されており、第2条第1項に「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」と規程されている。世に言う、ビジネスモデル特許とは、あるビジネスモデルをコンピュータシステムを活用して実現することで発明としているのである。だから、トーコーキッチンでやっていることを発明と見做すのは困難だろうという気がする。 ともあれ、1頁程度の分量であり、この記述がなくとも、別にビジネスモデルとしての面白さは変わらないので、この話はなくても良いのではと思う。☆☆☆☆
December 4, 2023
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誰でもすぐ使える雑談術 初めのひとことがうまく言えるコツ [ 吉田幸弘 ]価格:1512円(税込、送料無料) (2018/7/15時点) 実は私は雑談というのが苦手である。元々口数は少ないが、何か話す目的があればともかく、あまり世間話というものはしない方だ。別にそれで困ったことはなかったが、職種によっては、雑談を行うためのテクニックは身に着けておいた方がいいだろう。例えば営業職などは、ある程度の雑談ができた方がいいと思う。 本書は、「雑談は元々のセンスではなく、トレーニングと思考次第でうまくなれる」(p3)ということについて詳細に解説したものだ。雑談の糸口は色々ある。本書の教えるところによれば、例えば相手と交換する名刺でも雑談のネタになるのだ。その他雑談のための注意事項がいっぱい詰まっている。たかが雑談と軽んじてはいけない。雑談の内容ひとつで相手の受けとり方はかなり違ってくるのである。 ただ、本書を読んで得られるのは、様々なヒントや注意事項である。雑談名人になろうと思えば、色々な場面で実践あるのみだろうと思う。一冊本を読んだからといって、すぐにその道の名人になれるというような虫のいい話はどこにももころがってないのだ。 ただ、雑談も時と場合による。これは私の経験したことだが、郵便局の窓口で、待っている人がいるにも関わらず、延々と雑談のような話をしている。これなど、他の人の迷惑にしかならない。このような場合は、必要なことをさっさと済ませるべきだろう。※初出は、「風竜胆の書評」です。
July 15, 2018
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心を休ませるために今日できる5つのこと マイクロ・レジリエンスで明日のエネルギーをチャージする [ ボニー・セント・ジョン ]価格:1836円(税込、送料無料) (2018/7/7時点) 本書は、マイクロ・レジリエンスについて述べた本である。マイクロ・レジリエンスという言葉は聞きなれないかもしれないが、そのまま日本語に訳した通り、「小さな回復法」という意味になる。要するに、本書に書かれている回復法を使えば、もっと心が活性化され、効率的な知的活動ができるというのである。具体的な話については、以下の5つになるが、それぞれ1章を割いて、詳しく解説している。1.脳の使い方を切り替える2.原始的な恐怖をリセットする3.思考のクセを見直す4.体をリフレッシュする5.心を活性化する そして章としては扱われてないが、最後に「すべてをまとめて実践する」ということで纏められている。 書かれていることは、実行するために難しくはない。ちょっとした時間に、ちょっとしたことを行うだけで、活力が回復するというのである。例えば、活動の合間にちょっとした運動を挟むとか、腹式呼吸による瞑想をするとか、水分や糖分をうまく摂ろう、適度な休憩を取れといったようなことだ。行うには大した手間もかからないし、お金もかからない、ましてや壺を買うようなこともない。書かれていることを、実際に試してみても損はないものと思う。※初出は、「風竜胆の書評」です。
July 7, 2018
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失敗を生かす仕事術価格:778円(税込、送料別) (2018/6/29時点) 本書の名前を一言で言えば、「失敗に学べ」もしくは、「失敗を活かせ」ということだろうか。もちろん致命的な失敗をしてはいけないが、致命的ではない失敗の中には、多くの学ぶべきことがあるという。 今までは「成功例」に学んでいた。しかし、それが行き過ぎると極度に失敗を恐れるようになり、前例踏襲ばかりをやって、新しいことにチャレンジしなくなる。これでは世の中の発展は望めない。 失敗をしないように作られるのがマニュアルだ。マニュアルを別に否定するわけではないし、何事も初期段階においては、マニュアルに従うというのも重要だろう。しかしどこまでもマニュアル通りでは、創意工夫もないし、進歩もしない。本書にはこのマニュアルに関して面白いことを言っている。対象は某ファーストフード店だ。<そこにはレストランで働く料理人に観られるような工夫、創造、仮想演習などはないに違いありません。想像力などは必要とされないので、当然〇〇〇〇〇〇でハンバーガーを何万個焼いても料理人になれません。(〇部は評者置き換え)>(p175)まあ、ファーストフード店で働いている人で、料理人になろうと思っている人は、そもそも少ないだろうが・・・。 それはさておき、最近は、昔に比べて、失敗に許容性が無くなってきたように感じる。とにかく社員は失敗しないようにするという前提で教育が行われる。しかし、人は失敗してこそ大きく成長するのだ。もちろん致命的な失敗はしてはならないが、そうでないような失敗は、その原因を自分で考え、同じ失敗を二度としないように工夫する。これこそが、何かを確実に身につけるための最も効果的な方法だろう。そして小さな失敗に対する創意工夫の積み重ねが、致命的な失敗の予防にも繋がるのである。しかし現在はそういった余裕が日本社会から失われている。一度失敗すればそれっきりなのだ。まるでどこかの悪の組織化が進んでいるようである。 また、本書には次のようなことも書かれている。「組織に属していると、ときに上司から法律違反のような不正を半ば強制されることもあるから困りものです。「いざとなったら会社が全部責任を負うから」などと言葉巧みに説得され、実際に問題が発覚したときは、「下の者が勝手な判断をした」と偽ってトカゲのしっぽ切の問題解決が行われることも珍しくはありません。」(p119) 典型的な例は、時折テレビなどで報道されている談合問題だろう。談合は完全な独禁法違反なのだが、業界によっては、またかと思うくらい摘発される。あれで逮捕されるのは大体が直接関係したもの(せいぜいが担当役員クラスまで)で、社長まで逮捕されたというのはあまり聞かない。でもあれは絶対にトップ層まで関係しているのではないか(もしくは黙認している)と思うのだが。 本書に紹介されている「思考展開図」というのは、なかなか興味深い。シナリオを分かりやすく図の形に展開していくものだが、色々応用が多そうな気がする。※初出は、「風竜胆の書評」です。
June 29, 2018
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知的戦闘力を高める 独学の技法 [ 山口 周 ]価格:1620円(税込、送料無料) (2018/6/21時点) 知的戦闘力を高めるためと副題付きの本書。私も何かを学ぶのなら基本的に独学しかないと思う。人から教えられたことはなかなか身につかないし、応用も効きにくいのである。自分で勉強して徹底的に考えたことこそ、真に自家薬籠中のものとなるのである。 本書で面白いと思ったのは、本書で紹介されている2つの本の読み方。すなわち、メタファー的読書とメトノミー的読書である。前者は初学者向けの本から初めて、横にどんどん読書領域を広げていくという幅の読書であり、後者は、次第に専門的なものを読んでいくという深さの読者である。 しかし私は第3の読み方があるのではないかと思う。特に何かを独学するにあたっては必要になるのではないか。それは一冊を徹底的に読み込むのである。何かを学び始めた際に、基礎になることをあたかも塗り物を何度も塗り重ねるように読み込んでいくのだ。これは、一種のフレームワークを身に着けるということであり、これによって基礎的な知識を身に着けたうえでないと著者の言うような読み方をしても効果は薄いだろうと思う。もちろん基礎となるものなので、あまり通俗的なものは避けた方がいいだろう。 最後に知的戦闘力を高めるためにリベラルアーツの各分野なるものが紹介されている。自然科学も一応掲載されてはいるものの、なんだか生物学関係に偏っているような気がしないでもない。まあ著者の経歴を見るともともと哲学系の人みたいだし、根っからの文系人が入るには生物学関係が敷居が低いのかもしれない。工学関係のものは一冊も入っていないし、そもそもジャンルさえ設定されていないというのはかなり気になるところだ。 そもそも文系人にとって、一番敷居が高いのは物理学なんだろうか。そのこともあって明らかな間違いが書かれている。なんでもファラデーがマクスウェル方程式を導いたとか。<典型例が物理学で、たとえばファラデーは電磁気学の研究において流体力学からの類推を用いてマクスウェル方程式を導いていますし・・・>(p172) ファラデ-が偉大な科学者であり電磁気に関する各種法則を見出したことは間違いないが、彼は高等教育を受ける機会がなかったこともあり、数式の扱いといったことはあまり得意ではなかったようだ。これを定式化してマクスウェル方程式を導いたのはもちろんマクスウェルである。こういった記述を読むと、文系人が自然科学を軽視している実例を見るみたいでちょっとがっかりする。初出は、「風竜胆の書評」です。
June 21, 2018
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年収350万円のサラリーマンから年収1億円になった小林さんのお金の増やし方 [ 小林 昌裕 ]価格:1512円(税込、送料無料) (2017/5/23時点)・年収350万円のサラリーマンから年収1億円になった小林さんのお金の増やし方・小林昌裕・SB Creative 本書は、年収350万円の営業職だった著者が、どのようにして年収1億円を得るようになったのかを解説したものである。 著者はわずか6年で年収1億5千万円にもなったという。実に驚くべき数字だが、実際にそれを達成するためにはどのようにすればよいのか。著者の勧めるのは、<①ひとりでできる、②定期的に課金される、③働かなくてもいい>という夢のような話を実現してくれる「ストックビジネス」というものだ。確かに、寝ていても定期的にお金が入ってくるのなら、それに越したことはない。私のような怠け者には理想的なビジネスだろう。 しかし、ストックビジネスを進めるに当たっては順番があるらしい。それは、不動産投資から始めるということだそうだ。著者は、このストックビジネスによって、食べるに困らないキャッシュフローを得ることができるようになったら、その余剰資金を使って、実働系や情報発信系などの更なるビジネスに進出することを勧める。 それでは、なぜ最初に不動産なのか。それは金融機関からローンを引くことができ、掘り出しものも眠っているし、修繕や災害などにもある程度保険で対応できる。また空室リスクもやり方しだいで減らすことができるかららしい。こうしてみると、不動産投資はまったく理想的なビジネスであり、必要なのは一歩踏み出す勇気だけのように見える。 しかし、このやり方が著者がビジネスを展開している関東圏ばかりでなく、人口が減り続けている地方において同じようにできるかどうかはよく分からなかった。また不動産投資には、確率は低いものの、いわゆる「事故物件」になるかもしれないというリスクもある。こちらは、物件を沢山持っていれば、数でリスクを薄められるかもしれないが、数を持っていない人にとっては、気になるところではある。 もっとも、資産が勝手にお金を稼いでくれるというのは魅力的だ。しかし、私は、別に高級車もジェット機も欲しくはない。私のように、あまりお金を使わない人間にとっては、仮に年収1億円稼いだとしても使い道に困るだろうなあと思う(笑)。なお、本書に倣ってこれから不動産投資を始めようという人は、あくまで自己責任だということは、言うまでもない。☆☆☆※初出は「風竜胆の書評」です。
May 23, 2017
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記事は、「風竜胆の書評」に掲載。
December 31, 2016
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】すぐれた判断は「統計データ分析」から生まれる [ 中西達...価格:1,512円(税込、送料込) 書評アップしました。⇒「風竜胆の書評」
October 13, 2014
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【送料無料】父さんの会社が倒産した [ さる山さる子 ]価格:1,260円(税込、送料込) 会社が急に倒産して、一家の大黒柱が無職になった。住宅ローンはまだまだ。子供もまだ高校生で進学を控えている。そんな時あなたならどうするか。もちろん、そんな事態に陥らないに越したことはないが、このご時世、一寸先は闇、人生とは不条理なもの。いったい何が起きるか分からないのだ。 本書は、運悪くそんな事態に陥ってしまった、さる山家の物語である。会社から帰って来た夫に、会社が倒産したことを知らされた著者は「とうさんの会社がとうさん?」(駄洒落言っている場合じゃ・・・)と驚く。お先真っ暗になった、さる山家だが、そこから再生に向けての奮闘が始まる。 こんなとき、まず何をやったらよいか頭に浮かぶ人は少ないと思う。まずは、年金や、健康保険の切り替え、失業保険の給付手続きだ。生活費をどうしていくのか、ローンがある場合にはそれをどうするのかといったことも重要である。ローンが払えないからと言って、安易に自己破産などをしてしまうと、連帯保証人になっている人の生活まで壊しかねない。また税金にも注意が必要だ。住民税は前年度の収入に対してかかってくるので、今年いくら収入が無くても、「税金払え!」ということになり、これも結構な出費だ。滞納した場合にはかなり高い利子が付いてしまう。 本書からは、こんな場合に大切なことがいくつか読みとれる。まず、自分だけで悩んだりせず、にっちもさっちもいかなくなる前に、役所、銀行、専門家などに相談してアドバイスを受けるということ。あまり知られてないが、こんな時に役立ちそうな制度が色々と存在する。次に、支出を見直し、無駄な出費を抑えるということ。つぶさに見れば、案外と切れる出費というものはあるものだ。そして、専門性を持つということ。さる山家の夫は、元々は義技術者で、その技術を活かして開業し、妻は整体と占いという特技を活かした、整体マッサージという摩訶不思議なことを始めることができた。芸は身を助けるということだろう。 これらのことは、知っていれば、倒産による失業だけでなく、停年退職時などにも役立ちそうだ。普通なら、暗くなってしまうような話題にも関わらず、駄洒落タイトルと、脱力系の漫画やイラストは、ユーモア精神に溢れて、非常に好感が持てる。もしもの時が来ても困らないように、一読しておくのも損はないだろう。 なお、本書は、この本にも登場する広重さまより献本いただきました。ありがとうございます。 ※本記事は「本の宇宙」掲載分の写しです。
July 18, 2013
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【送料無料】コラボレーション革命 [ ロン・リッチ ]価格:1,890円(税込、送料込) 企業は大きくなればなるほど、複雑化するともに、分業化も進んでくる。何かのプロジェクトを手掛けるにしても、多くの人間が力を合わせなくてはならない。単に業務量だけの問題ではなく、色々な分野での専門家のコラボレーションが必要になってくるためだ。「コラボレーション革命 あなたの組織の力を引き出す10のステップ」(ロン・リッチ/カール・ウィージ:日経BP社)は、これからの企業がどのようにコラボレーションを進めていけば良いかについての示唆を与えるくれる本である。 本書は大きく3つのパートで構成され、それぞれ、コラボレーションを進めるためのカルチャーの醸成の必要性、コラボレーションを行うプロセス、コラボレーションのためのテクノロジーについて解説されている。テクノロジーに関してひとつのパートが割かれているのは、いかにもIT機器を扱う企業であるシスコの幹部の書書らしいところだ。もっとも、近年のIT技術、インターネット技術の発展により、従来は困難だった条件でもコラボレーションが可能になったこともまた事実である。 エグゼクティブサマリーや要点をまとめたものが付いているのはなかなか便利で良い。また、「コラボレーションのROI」という章があるというのも、あまりこの種の本ではお目にかかった覚えがなく興味深い。しかし、本書の構成については若干の苦言を呈したい。章の途中で、1ページ~2ページに渡って、大きな字で標語のようなものが、文章の流れを切るような形で突然出てきて邪魔なのだが、これはいったいどういう意図なのだろうか。また、章末にでも持っていけばよいような「一問一答」や「ケーススタディ」が、本文の下部にページの2/3から3/4を占める形で挿入されいる。このため、本分はページの上の部分に僅かに書かれているような構成となり、これも読みやすさを阻害している。本の装丁についても、立派すぎてその分重くなり、却って取扱いには不便になっている。内容は、色々とコラボレーションに役立ちそうなことが書かれているので、版を改めるような機会があれば、改善した方が良いと思う。※本記事は、「本の宇宙」に掲載したものの写しです。
April 28, 2013
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【送料無料】地熱が日本を救う [ 真山仁 ]価格:820円(税込、送料込)この国のエネルギー供給体制は危機に瀕している。原子力は、いつになったら稼働するか分からないし、頼みの綱の火力も、大多数が老朽化しており、いつまでも動かし続ける訳にはいかないだろう。アベノミクスの影響で、円は安くなり、株はミニバブルの様相を呈しているが、安価で質の良いエネルギーなくしては、実体経済が追いついてこず、やがては破たんを迎えることは想像に難くない。⇒続き
April 15, 2013
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近年、本を取り巻く世界は大きく変わりつつある。巷には、Kindleだのkoboなどといった電子書籍リーダーの話題が溢れかえり、最近の若い人は、電子書籍に対してあまり違和感がないようだ。私はいわゆるデジタルネイティブの世代ではないので、そんな状況には、なかなかついていけていない。⇒続き
April 1, 2013
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【送料無料】中年英語組 [ 岸本周平 ]価格:714円(税込、送料込) 英語が苦手なのに、なぜかアメリカの大学で教鞭をとることになってしまった著者の面白体験記、「中年英語組」(岸本周平:集英社)。著者は東大法学部を出て旧大蔵省に入省した人物なので、英語が苦手というところは、多少は割り引いて読まなければならないかもしれないが、書かれている内容は、なかなか楽しい。⇒続き
March 28, 2013
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【送料無料】MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み [ 若林計志 ]価格:882円(税込、送料込) 世の中では、リーダー像について、「鬼」か「仏」かという二元論で語られることが多いのではないか。しかし、実際の組織のマネジメントはそんなに単純なものではない。本書「MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み」(若林計志:PHPビジネス新書)は、チームが成果を出すためには、マネージャーは、どのようなマネジメントを行うべきかについて、分かりやすく解説されたものである。 本書では、マネジメントにおいて、「行動」、「結果」、「環境」の3つをコントロールすることの重要性が説かれる。組織の役割には、「戦略」と「実行」の2つのフェーズがあり、これらがうまく連携して回って行ってこそ経営はうまくいくのだ。俗に日本は,実行は優れているが、戦略はダメだということが言われている。著者もこの立場をとっているが、私の実感からは、戦略らしきものはあっても、それがうまく実行と結びついていないということも多い気がする。酷いのになると、戦略と言うのはお題目で、紙に書いて貼ってあるだけと言うようなこともありそうだ。これらのフェーズを上手く回すために必要なのが、上の3つのマネジメントコントロールと言う訳である。これをどのように組み合わせていくかが、マネージャーの腕の見せ所だ。 ここで言う、「行動のコントロール」とは、ルールを決めてそれを守らせたりするというようなことだ。あまりやり過ぎるとスパルタになってしまうし、部下はものを考えなくなる。「結果のコントロール」とは、目標を与えて、やり方は自由にやらせるというようなことだ。これもやり過ぎると放任になってしまい、目的のためなら、何をやってもいいと言う風潮になるかもしれないし、内部統制上の問題も出てくるだろう。そして、最後の「環境のコントロール」とは、職場の風土とか社風といったものを作っていくことである。これも、お題目だけの精神論ばかりといったダメな企業は以外に多いのではないか。 本書は、この3つのマネジメントコントロールについてそれぞれ1章を割き、最初の2つについては、メリット、デメリットも含めて説明し、最後の1つについては、色々な手法について解説している。そして、更にプロフェッショナルなマネージャーの仕事とはどういうものかを述べた後、最後にいくつかの成功企業のマネジメントコントロールについて紹介している。 著者は、<鬼か仏かというポイントに注目している限り、答は出ない>と言っているが、まったく同感だ。どういう訳か、世の中には、白か黒かの二元論で片付けようとする風潮が非常に強い。原子力の問題など、その最たるものだろう。マネジメントとは、本来時と場所、相手の状況などによって使い分けるものだ。任せられる事は下に任せないといけないし、そうでないとマネージャーの時間などいくらあっても足りない。しかし、仕事が危なっかしい者に対して、自由放任というわけにはいかないことも明白だ。いつでも、どこでも同じマネジメントスタイルしかできないようなら、マネージャーの仕事はあきらめた方が良い。本書には、そんな「いつでもどこでも」マネージャーにならないためのヒントが多く詰まっている。 ※本記事は、「本の宇宙」の記事の写しです。
March 11, 2013
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【送料無料】造形集団海洋堂の発想 [ 宮脇修一 ]価格:756円(税込、送料別) 海洋堂は、フィギアや食玩のメーカーとして世界的に有名な会社である。私も名前だけは知っていたが、この「造形集団 海洋堂の発想」(宮脇修一:光文社)を読むまでは、こんなにおもろい会社だとは思わなかった。なお、著者は、海洋堂の専務で、創業者の御子息である。⇒続き
February 8, 2013
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【送料無料】ひとを動かす技術 [ ボブ・バーグ ]価格:1,680円(税込、送料別) 人を動かすというのは、ビジネスのあらゆる場面で重要になってくる。商談にしても部下に働いてもらうにしても、上司の承認を得るためにも、そのための技術はビジネスマンにとって絶対に必要なものだ。本書「人を動かす技術」(著 ボブ・バーグ/ジョン・デイビッド・マン、訳 川村透 :大和書房)は、そのための心得を、小説仕立てで解説したものである。 小説仕立てのビジネス本と言うのは、日本にもよくあるが、なぜかかわいい女の子が主人公となっているものが多い。残念ながらこちらの主人公は、ベンという32歳の男。決して可愛くはない。このあたりに、欧米と我が国との文化の差を感じてしまう(笑)。 さて、このベンだが、マーデングループで順調に昇進を重ねて花形のM&A部門に配属された。彼に課せられたミッションは、椅子専門のメーカーである「アレン&オーガスティン」の買収話を纏める事。彼は、株主でもある500人の従業員にイエスを言わさなければならない。しかし、最初の会議では、誰も彼の提案に賛成する者はいなかった。ベンは、友人のクレアの紹介で知り合ったエルおばさんという謎の老女のアドバイスにより、どうやったら彼らに納得してもらうかを考えていく。 ポイントは、「影響力の正体は、押す事ではなく、相手を引き寄せること」だということだろう。同じことを相手に望んでいても、どのように言うかで、反応はまるで変わってくる。俗に「丸い卵も切りようで四角」と言うように、いかに相手の心に響くような言い方をするかということが大切なのである。プッシュするだけでは人は動かない。プル戦略をとることも人を動かすためには必要なのだ。 説得をしても、結局相手の心は変わらない。相手の共感を得るような話し方をしなければならない。本書には、そのための多くのヒントが詰まっている。※本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。
January 23, 2013
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【送料無料】ソーシャルエコノミー [ 阿久津聡 ]価格:1,890円(税込、送料別) 世の中は、facebookやtwitterを初めとする、ソーシャル・メディアが花盛りだ。私など、この流れに全然ついていけていないのだが、これらのソーシャル・メディアの発達に伴い、そこに1種のコミュニティが発生して、これまでは思いもよらなかった、新たな経済活動の形が生まれているらしい。これについて易しく解説したのが「ソーシャルエコノミー」(阿久津聡ほか:翔泳社)だ。⇒続き
December 25, 2012
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36人の転職に関するケーススタディを集めた「キャリアの手帳」(市村光之:ヒロエンタープライズ)。本書は、献本により入手したものだが、どこにも本の価格が書かれていないので、ちょっと野次馬根性を出して、アマゾンで検索してみた。するとこの本は、プリント・オン・デマンド、すなわち、注文に応じて印刷するといった珍しい形式になっていて、ちょっと驚いた。しかし、検索した時は、アマゾンにも価格は出ていなかったので、一体いくらで売られているのか、謎はますます深まっていく(笑)。⇒続き
December 18, 2012
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【送料無料】社長業のオキテ [ 斎藤由多加 ]価格:1,365円(税込、送料別) 昔「シーマン」という育成シミュレーションゲームが話題になったことがある。人面魚を育てるというものだが、これがなんともキモいので、基本かわいいもの好きの私としては、見るのも遠慮したいようなものだったのだが、不思議に話題を呼んで流行となった。このレビューを書くに当たって、どんなものだったか思いだそうとGoogleで画像検索したら、ずらっと並ぶシーマンの画像のあまりの気持ち悪さに、思わず吐きそうになってしまい、慌てて画面を閉じた。世間というのは気まぐれで、何が流行るか分からないものだ。しかし、これを当たると読んで、開発した先見性、洞察力というのは本当にすごいと思う。⇒続き
December 2, 2012
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【送料無料】レバレッジ・シンキング [ 本田直之 ]価格:1,523円(税込、送料別) 本田直之氏による「レバレッジ」シリーズの一冊、「レバレッジ・シンキング」(東洋経済新報社)。副題に「無限大の成果を生み出す4つの自己投資術」とあるように、どのように、著者がパーソナルキャピタルと呼んでいる4つの資産、すなわち、「労力資産」、「時間資産」、「知識資産」、「人脈資産」に投資すれば、少ない労力と時間で、より多くの成果を上げるようになるのかを述べたものである。⇒続き
November 8, 2012
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【送料無料】いま、経営戦略を読みなおす [ 橋本豊 ]価格:1,575円(税込、送料別) ビジネスの世界では、「経営戦略」なる言葉がよく使われている。この言葉は、使う人によって示す内容が多少変わってくるのだが、ごく大まかに言えば、企業が中長期的に、どういった方向に力を注いでいこうかという計画や方針のようなものだ。「経営戦略」のない経営というのは、海図を持たずに航海に乗り出すようなもので、いきあたりばったりの経営となって、すぐに行き詰まりを見せてしまうだろう。 しかし、一口に、経営戦略といっても、それが包含するものはかなり幅広い。企業全体の戦略から、各事業分野別の戦略、企業活動に含まれる各種機能別の戦略、そしてそれらを進めていくうえでのマネジメント論などである。どの分野においても、それぞれの専門家おり、多くの経営学者や実務家たちが、様々な経営戦略における理論を展開している。本書「いま、経営戦略を読みなおす」(橋本豊:実務教育出版)は、それらの多岐にわたる経営戦略理論の中で、ビジネスパーソンが知っておきたいものを集めて一冊にまとめたものである。収録されている内容を、目次から抜粋して示してみよう。 ・全社レベルの戦略理論 ・事業レベルの戦略理論 ・マネジメント論 ・機能レベルの戦略理論 ・戦略実行レベルの理論 ポーター、コトラー、ドラッカーを初めとする、この分野で有名な人々の理論のエッセンスが、ギュッと濃縮されて詰まっている。もちろん、各理論についてもっとよく知ろうとすれば、個別に書かれたものを読まなければならないのだが、巻末に参考文献ガイドが付いているので、それを参考にすると良いだろう。ただ、多くの実務家にとっては、個別に書かれた本を読むと言うのはなかなか大変だし、必ずしも各理論の細かいところまで熟知する必要もない。手っ取り早く経営戦略論全体を俯瞰するには、本書は最適だろうと思う。 著者は、近年、唱えられているという「戦略論の限界」ということに対して、戦略の今日的意義を「負けにくくするため」と言っている。確かに、環境変化の激しい現代においては、戦略がうまくいかないということも多いだろう。しかし、戦略とは、その理論やツールを使えば、方程式を解くように、ぱっと答が出てくるようなものではない。同じようなツールを使っても、出てくる結果は、戦略を立案する人の経験だとか価値観だとか問題意識などに影響される極めて属人的なものだ。だから、戦略がうまくいかないというのは、結局人間の方が、環境の変化にうまくついていっていないのではないか。 そういった意味では、「戦略の限界」といったものはあるのだろうが、基本的な理論やツールなどに関して、なるべく多くの引き出しを持っておくことは、ビジネスを多面的に見るためには大切なことだろう。いやビジネスばかりではない。プライベートにおいても、あらゆるところで戦略的な考え方は役に立つものだ。 あらゆる機会を捉えて、戦略のための理論やツールを使いこなすための努力を惜しんではならないだろう。※本記事は、「本の宇宙」に掲載したものの写しです。
October 15, 2012
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【送料無料選択可!】クリエイティブの授業 “君がつくるべきもの”をつくれるようになるために...価格:1,365円(税込、送料別)
October 1, 2012
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【送料無料】女子高生ちえのMBA日記 [ 甲斐莊正晃 ]価格:1,200円(税込、送料別) 最近は以前ほど聞かなくなったと思うが、MBAがブームだった時期があった。MBAとは、”Master of Business Administration”のことで、日本語では「経営学修士」とも訳される。本来は、大学を卒業して、ビジネススクール(経営学の大学院)に進むことによって得られる、経営学に関する修士の学位もしくは専門職学位のことだ。このMBAコースに、なんと現役の女子高生が入学するというのが、「女子高生ちえのMBA日記」(甲斐荘正晃・プレジデント社)である。だだし、女子高生がいきなり大学院クラスのMBAに入学するというのはあまりにも不自然なためか、一応聴講生という扱いにはなっている。 主人公は、山本ちえという、どこにでもいそうな、可愛らしい女子高生。しかし、ただの女子高生ではない。携帯電話専用の超小型スピーカーなどを製造する会社・山本産業の社長なのである。父親が急死したために、家庭の事情で、女子高生のちえが、従業員1000人もの会社の社長になってしまったのだ。でも、そこは、何と言ってもまだまだ女子高生。経営に関しては、分からないことだらけ。ある時、記者のインタビューで出てきた「コアコンピタンス」という言葉が分からなかったことから、もっと勉強しなくてはならないと、MBAコースに通うことになる。 本書の特徴は、可愛い女子高生が、一生懸命社長業に頑張る姿を通じて、自然に経営学の知識を身につけることができることだろう。例えば、ちえの高校の学園祭の模擬店をどのような戦略で出したら、他のクラスより大きな売り上げが得られるかといったようなエピソードを通じて、ゲーム理論の初歩を学ぶことができる。この他、経営戦略や会計、マーケティングなどについても、本書を読めば概要的なことは理解できるだろう。 ところでMBAの特徴は、ケーススタディを重視することだ。本書でも、MBAコースの学生たちが、ケーススタディに励むエピソードが入っているが、その対象となるのが、なんとちえの会社。実は、リコール騒動がおきて、ちえの会社は倒産の文字もちらつくような大ピンチに。そこで、色々な分野の専門家でもあるMBAコースの学生たちが、解決策を提示しようと乗り出したと言う訳だ。当然のことだが、この事例がそのまま応用できるようなケースは皆無と言って良いだろう。学ぶべきは、どのように対処していくべきなのかという方法論だ。 経営学の基礎を苦労なく学べると同時に、女子高生ちえの成長を応援してあげたくなる、なかなか楽しい読み物である。※本記事は、「本の宇宙」に掲載したものの写しです。
September 29, 2012
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21世紀に求められるコミュニティとはどのようなもので、そのコミュニティの基礎となる街はどのように育てていけば良いかを論じた「渋谷の構想力-コンパクトシティの育て方」(谷口正和:Life Design Books)。 ⇒ 続き(本の宇宙)
August 16, 2012
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【送料無料】たかが英語! [ 三木谷浩史 ]価格:1,050円(税込、送料別) 2年前、楽天が社内公用語を英語にすると発表した時は、かなりの話題になった。本書は、楽天がどうして英語を公用語にすることにしたのか、そしてこの2年間の取り組みの成果はどうなのかといったことについて、楽天の会長兼社長の三木谷浩史氏が自ら纏めたものだ。⇒ 続き(本の宇宙)
July 23, 2012
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【送料無料選択可!】挑む力 世界一を獲った富士通の流儀 (単行本・ムック) / 片瀬京子/共著 田...価格:1,470円(税込、送料別) 今は昔、「事業仕分け」というものありけり ⇒ 続き(本の宇宙)
July 9, 2012
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【送料無料】プリンスとイタリア価格:1,890円(税込、送料別) あまり自動車のことには詳しくないので「プリンス」と言えば、てっきり日産の一ブランド位に思っていた。その認識をがらりと変えてくれたのが、「プリンスとイタリア クルマと文化と人の話」(板谷熊太郎:二玄社)だ。⇒ 続き
June 25, 2012
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【送料無料】ブラック会社で出会ったモンスター社員たち価格:1,260円(税込、送料別) ブラック会社と聞いてまず連想するのは、労働基準法無視で、社員が過労死する位まで働かせるような会社だろう。つまりは、社員にとって地獄のような会社だ。ところが、ブラックと言えばブラックなのだが、不良社員には、まるで極楽のような会社も存在する。「ブラック会社で出会ったモンスター社員たち」(高橋咲太郎:彩図社)の著者が勤務している会社がそうだ。⇒ 続き
June 10, 2012
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【送料無料】佐川萌え価格:1,365円(税込、送料別) 初めて知ったのだが、「佐川萌え」と言う言葉があるようだ。別にあの飛脚のマークに萌える」訳ではない。佐川急便の宅配便を届けてくれるお兄さんに「萌える」女子がいるのである。一応ググってみると、ヒット数なんと約 269,000 件。これほど世の中に浸透している言葉だとは思わなかった。 ⇒ 続き
June 5, 2012
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【送料無料】自由な人生のために20代でやっておくべきこと(キャリア編)価格:480円(税込、送料別) 今までのように一つの企業の中で安定と出世を求めていくと言う生き方はできなくなってくるこれからの時代、会社だとかお金だたか、そんなものに振り回されずに、自由な生き方を貫くためには、どのようなキャリアを積めば良いのだろうか。「自由な人生のために20代でやっておくべきこと[キャリア編]」(本田直之:幻冬舎)は、そのような問いに対して大きなヒントを与えてくれる。⇒続き
April 17, 2012
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【送料無料】地アタマを鍛える知的勉強法価格:756円(税込、送料別) 学問の世界に生きる人ばかりでなく、普通のビジネスマンにとっても、成果を上げようと思えば、勉強はかかせない。⇒続きはこちら
March 9, 2012
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【送料無料】入門!システム思考価格:735円(税込、送料別) 世の中には、問題を解決しようとすると別のところで困ったことが起きたといったことや、問題への対策はきちんと行ったはずなのに、結果を見ると、ちっともうまくいっていないといったことが意外と多いのではないだろうか。その理由は、物事を個別の要素で見ており、全体を「システム」として見ていないからだ。⇒ 続きはこちら
March 2, 2012
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【送料無料】見える化価格:1,680円(税込、送料別)「見える化」という言葉、ビジネスシーンのあちらこちらで念仏のように使用されているのではないかと思う。 ⇒ 記事はこちら
February 17, 2012
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【送料無料】女子高生ちえの社長日記価格:1,200円(税込、送料別) 2007年初版の、この「女子高生ちえの社長日記―これが、カイシャ!?」(甲斐荘正晃:プレジデント社)では、主人公の女子校生・山本ちえが、社員1000人を抱える音響部品メーカー「山本産業」の社長になるという設定だ。⇒ 記事はこちら
February 15, 2012
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。「失敗のメカニズム」(芳賀繁:角川書店)は、ヒューマンエラーを理解するための手がかりと、それに対する対策を考えるためのヒントを与えてくれるものだ。 ⇒ 記事はこちら【送料無料】失敗のメカニズム価格:660円(税込、送料別)
January 28, 2012
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【送料無料】「IT断食」のすすめ価格:893円(税込、送料別) 本書の種子には賛成だが、若干コメントを付け加えたい。 ⇒ レビュー記事はこちら
January 6, 2012
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【送料無料】プロフェッショナルを演じる仕事術価格:840円(税込、送料別) 本書は、成功を目指す人が、そのためのモチベーションを身につけ、維持していく方法を、どうやって他人から学ぶのかということについて述べられたものである。 ⇒ 記事はこちら
December 6, 2011
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【送料無料】いまさら人に聞けない「月次決算」の実務価格:1,785円(税込、送料別) 月次決算の方、読み方、説明の仕方、活用方法などを91項目に渡って、Q&A方式で解説したもの。 ⇒ 記事はこちら
November 8, 2011
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【送料無料】書くことが思いつかない人のための文章教室価格:819円(税込、送料別) 文章がもっとうまくなりたい人にはお奨め ⇒ 記事はこちら
October 31, 2011
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【送料無料】自分たちの力でできる「まちおこし」価格:1,470円(税込、送料別)具体的にどのように地域の活性化を進めていけばよいかのヒントを与えてくれる本。⇒レビューはこちら
October 17, 2011
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【送料無料】ラーメン屋の看板娘が経営コンサルタントと手を組んだら価格:1,365円(税込、送料別) 経営の傾いたラーメン屋をどのように立て直すか ⇒ レビューはこちら
September 26, 2011
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【送料無料】仕事は「捨てメモ」でうまくいく価格:1,365円(税込、送料別) 正しいメモの使い方をすれば、ビジネスに成功し、資産を築くことができるという「仕事は「捨てメモ」でうまくいく」⇒ レビューはこちら
September 20, 2011
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【送料無料】資産運用で損をしたら読む本価格:1,680円(税込、送料別) 資産運用を試みた人は、穂飛んだが損をしていると思うが・・・ ⇒ 記事はこちら
August 26, 2011
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【送料無料】ひたむきな人のお店を助ける魔法のノ-ト価格:1,365円(税込、送料別) 地鶏屋の店長代理を引き受けた女子大生・一歩が、不振のお店を立て直すに奮闘。 ⇒ 記事は「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
July 20, 2011
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質問する力の大切さと、どのように質問をすればよいかについて解説した「20代で身につけたい質問力」(清宮普美代:中経出版)。【送料無料】20代で身につけたい質問力価格:1,365円(税込、送料別) 皆さんは、こんな体験をしたことはないだろうか。講演会などで、最後に設けられた質問の時間。質問者の話がやたらと長い。しかもよく聞くと質問をしているというより、自分の持論を延々と述べている。肝心の質問らしきものは、どうでも良いようなことが最後にほんの少し。そんな場合には、聞いていても時間の無駄なので、私は迷わず席を立つことにしている。 案外と、良い質問のできる人は少ない。それもそのはず、質問というものは案外と難しいものだ。良い質問の前提には、相手の話す事を理解しているということと、そこから本質的な疑問を切り出せるということがある。相手の言う事が全く分からなければ質問自体ができないだろうし、質問のための質問のようなことをしてどんな得があるのか。しかし、良い質問をしていけば、本書にあるように、人間関係が改善したり、問題解決につながったり、人を動かしたりするだけでなく自分自身の成長にも繋がっていくのである。質問は、使い方次第で力になるのだ。本書には、そのために必要なノウハウがたくさん紹介されている。 興味深かったのは、シングルループ学習とダブルループ学習という考え方だ。シングルループ学習とは、何か問題が発生した際に直接的な因果関係について学んでいくことで、ダブルループ学習とは、その奥にある本質的な原因について学んでいくことである。これは、事故原因の分析を行う際の直接原因分析と根本原因分析という考え方と同じものだ。言葉は違っても、同じような考え方が色々な分野で使われているのは面白い。 ところで、質問力は、何も他人と面と向かって話しているときだけに役に立つものではない。例えば何かを勉強している時に最も大切なことは、なぜそうなるのかという疑問を抱くということだろう。そう言った疑問を切り出すのにも質問力が役立つのだ。そして自問自答していく。その繰り返しこそが、思考力や論理力を鍛えていくのである。本書では、この自問自答ということについては、主に自分自身を振り返って反省する場合について書いているのだが、これに限らず質問力は自分を育てるためにはあらゆる場面で有用な武器になる。 本書のタイトルは「20代で身につけたい」であるが、これはなるべく早い方がいいということだ。しかし、いくつになっても遅すぎるということはない。心がけ次第で、質問力は向上するだろう。そのためのヒントが色々と詰まっている一冊である。 なお、この本は、株式会社ラーニングデザインセンターさまより献本していただいたものです。お礼申し上げます。(本記事は、「本の宇宙」と同時掲載です。)○ランキングの順位は? ○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
July 12, 2011
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【送料無料】はじめての「こだわりカフェ」オ-プンbook価格:1,449円(税込、送料別) 何をやるのかということと、どのようにやるかということの両面から、カフェ経営のやり方について解説した本 ⇒ レビューは「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
July 8, 2011
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【送料無料選択可!】20代で絶対に身につけたい数字力のルール (単行本・ムック) / 久保憂希也/著価格:1,365円(税込、送料別) どうやったら、その数字力を付けることができるかを特に20代のビジネスパーソンをターゲットに、5つのステップに分けて解説した「20代で絶対に身につけたい数字力のルール」。 ⇒ レビューは「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
June 14, 2011
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【送料無料】携書028 ビジネスマンのための「読書力」養成講座価格:1,050円(税込、送料別) ビジネスマンのための読書法を記した一冊。 ⇒ 記事は「本の宇宙」に掲載○姉妹ブログ・文理両道・本の宇宙(そら)・「本が好き!」の風竜胆の書評ページ
June 11, 2011
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