時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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June 11, 2010
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 量子力学の支配する世界では、物事は決定論的ではなくなってくる。現在のコンピュータの中では情報を0と1で表しているが、ミクロな世界では、0と1を区別できなくなってくるのだ。量子力学的に言えば、0と1の二つの状態が、重ね合わされた状態になっているのである。このことは、従来のコンピュータ技術では不都合なことなのだが、発想をがらりと変えて、この量子力学的効果を積極的に活用していこうというものが量子コンピュータなのである。 「量子コンピュータとは何か」 (ジョージ・ジョンソン/水谷淳:早川書房 )は、この量子コンピュータとはどのようなものかについて、初心者向けに解説したものである。

量子コンピュータとは何か

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 例えば、原子の上向きスピンを1、下向きスピンを0に対応させれば、量子論では、この2つの状態は重ねあっている。これは、言い換えれば、1と0の2つの状態を一度で表すことができるということだ。そして、この原理を使えば、計算速度を飛躍的に増大させることができる可能性がある。

 1キュビットの回転(原子を1や0に反転させたり、それらの重ね合わせにする操作)と「制御NOTゲート」と呼ばれる2つの操作を使えば、原理的には量子コンピュータを設計できるという。

 現在のコンピュータでは、計算に時間がかかり過ぎて、解くのに困難な問題も多い。量子コンピュータはこのような問題を解決するために有用なツールとなるかもしれない。本書は、その原理と大きな可能性について教えてくれる。しかし、その実現には、まだまだ時間がかかるだろう。思えば、私たちが学生の頃、21世紀には核融合が夢のエネルギーとして実用化されるようなことがまことしやかに言われていた。だが、21世紀に入って10年経ったが、いまだに実用化の気配はない。原理がきっちりとしていたとしても、実用化までの道のりというのは、思ったよりはるかに長いのである。

 ところで、この本では、コンピュータの原理を説明するのに、チューリングマシンまで持ち出したり、ティンカートイというおもちゃで、簡単なコンピュータが実現できると言ったようなことが述べられている。確かに、チューリングマシンは、コンピュータの原理として、学生のころに、計算機工学で最初に出て来た覚えがあり、懐かしいのだが、現在において、コンピュータの原理を説明するのに、このようなマニアックなところから始める必要があるかは疑問だ。また、ティンカートイによる、コンピュータの原理の説明も同じようにマニアックであるうえに、それ自体が、我が国ではなじみがないので、説明自体があまりピンとこなかったのは残念だ。

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Last updated  June 11, 2010 07:35:34 AM
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