時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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October 15, 2012
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 しかし、一口に、経営戦略といっても、それが包含するものはかなり幅広い。企業全体の戦略から、各事業分野別の戦略、企業活動に含まれる各種機能別の戦略、そしてそれらを進めていくうえでのマネジメント論などである。どの分野においても、それぞれの専門家おり、多くの経営学者や実務家たちが、様々な経営戦略における理論を展開している。本書「いま、経営戦略を読みなおす」(橋本豊:実務教育出版)は、それらの多岐にわたる経営戦略理論の中で、ビジネスパーソンが知っておきたいものを集めて一冊にまとめたものである。収録されている内容を、目次から抜粋して示してみよう。

・全社レベルの戦略理論
・事業レベルの戦略理論
・マネジメント論
・機能レベルの戦略理論
・戦略実行レベルの理論

 ポーター、コトラー、ドラッカーを初めとする、この分野で有名な人々の理論のエッセンスが、ギュッと濃縮されて詰まっている。もちろん、各理論についてもっとよく知ろうとすれば、個別に書かれたものを読まなければならないのだが、巻末に参考文献ガイドが付いているので、それを参考にすると良いだろう。ただ、多くの実務家にとっては、個別に書かれた本を読むと言うのはなかなか大変だし、必ずしも各理論の細かいところまで熟知する必要もない。手っ取り早く経営戦略論全体を俯瞰するには、本書は最適だろうと思う。

 著者は、近年、唱えられているという「戦略論の限界」ということに対して、戦略の今日的意義を「負けにくくするため」と言っている。確かに、環境変化の激しい現代においては、戦略がうまくいかないということも多いだろう。しかし、戦略とは、その理論やツールを使えば、方程式を解くように、ぱっと答が出てくるようなものではない。同じようなツールを使っても、出てくる結果は、戦略を立案する人の経験だとか価値観だとか問題意識などに影響される極めて属人的なものだ。だから、戦略がうまくいかないというのは、結局人間の方が、環境の変化にうまくついていっていないのではないか。



※本記事は、 「本の宇宙」に掲載 したものの写しです。






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Last updated  October 15, 2012 07:13:43 AM
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