全128件 (128件中 1-50件目)
巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫(日本)) [ 高野 秀行 ]価格:770円(税込、送料無料) (2024/7/14時点)楽天で購入 著者の高野秀行さんだが、あの早稲田大学探検部で有名な方だ。もっぱら探検部が前に出ているので、正確に何学部の何学科を卒業しているのか知らない人も多いと思う。私も知らなかったので一応調べてみた。ウィキ情報によれば、早稲田大学第一文学部仏文科卒だそうだ。 本書は、「幻の怪獣・ムベンベを追え」に続く作品だが、最初は「アマゾンの船旅(地球の歩き方・紀行ガイド)としてダイヤモンド・ビッグ社から出された。出版社が期待していたのはガイドブックなのだが、なぜか提出されたのは高野さんの旅行記。さぞや出版社側も扱いに困ったことと思うが、この辺りがいかにも高野さんらしい。 こういういきさつもあり、本書は後に「巨流アマゾンを遡れ」と改題され、集英社文庫から発行された。経緯が「文庫版あとがき」に書かれているので興味があれば、そちらにも目を通して欲しい。 高野さんはブラジルに飛んで、アマゾンの河口からカメラマンと一緒に上流に遡っていった。読んだ感想はアマゾンとはカオスだということ。とにかく出てくる人がみんな変で面白いのだ。このカオスさは、日本では絶対味わえないだろう。実は一向には3人目がおり、この人はペルーからアマゾンを下り、高野さんたちとは中間点であるテフェの町で落ち合うようにしていた。この3人目の人、テフェで高野さんと出会ったのは良いのだが、彼はその時、道端で行商をしていた。聞いてみると、ペルーで二人組の警官に銃をつきつけられて、所持金の2/3を奪われた。残りの1/3も船の中で盗まれたらしい。 高野さんの旅行記を読んでいると、とても面白いのだが、自分で体験する気にはならないだろうなあ。☆☆☆☆
July 14, 2024
コメント(0)
雨の降る日は学校に行かない (集英社文庫(日本)) [ 相沢 沙呼 ]価格:638円(税込、送料無料) (2020/8/14時点) 相沢沙呼さんは、私が好きな作家の一人だ。本書は短編集で、6篇の短編を収めている。最初の「ねぇ、卵の殻がついている」と最後の表題作、「雨が降る日は学校に行かない」は後者が前者の前日譚になっている。保健室登校をするナツとサエの物語である。 本書には、この他に、「好きな人のいない教室」、「死にたいノート」、「プリーツ・カースト」「放課後のピント合わせ」の4編が収録されている。登場人物はどれも女子中学生。女子はそれでなくとも同調圧力が強い傾向があるのに、この年代は特にそうなのだろうか。そして描かれるのはこの同調圧力になじめない女の子たち。 保健室の長谷川先生がサエに言った言葉が胸を打つ。「小町さんは、学校に行けないんじゃないよ。学校に行かないだけ。先生は、そんな生き方があってもいいと思う。本当は勉強するのに、教室に閉じこもる必要なんてないはずなんだ。学校が世界のすべてじゃあないんだよ。(以下略)」(雨が降る日は学校に行かない p248) 解説で声優・タレントの春名風香さんは長谷川先生にも否定的だが、こういう先生が一人でもいればだいぶ雰囲気は変わると思う。 それにひきかえこいつはだめだね。担任の教師・川島だ。「小町はさ、そんなふうに自分の主張を通さないでいるから、男子にちょっかいかけられるんだよ。もっと飯島みたいに明るい子を見習ってさ、教室の雰囲気を盛り上げて、みんなと仲良くなれるようにしようよ。なあ?」(雨が降る日は学校に行かない p230)ちなみに飯島というのは、サエをいじめていた女子である。最悪なのはこんな教師ばかりいるとき。解説で春名さんが「ぶんなぐりたい」(p267)と書いていたが、その気持ちはよく分かる。 ところで、相沢さんは男性である。それも1983年の生まれというから、もうアラフォーのおじさんだ。それなのに、どうして多感な時期の女子中学生の心理をこのように鮮やかに描けるのだろう。☆☆☆☆☆※初出は、「風竜胆の書評」です。
August 14, 2020
コメント(0)
デュー・ブレーカー [ エドウィージ・ダンティカ ]価格:2376円(税込、送料無料) (2018/8/26時点) ハイチ共和国は、カリブ海に浮かぶイスパニョーラ島の西半分を占める国だ。ちなみに、東半分はドミニカ共和国。ハイチの独裁者として世界史に名前を残したのがフランソワ・デュヴァリエ(パパ・ドク)である。彼は1971年に死んだが、その後を継いだのが息子のジャン=クロード・デュヴァリエ(ベビー・ドク)である。なんとこの時19歳。大統領なのに世襲というのがすごいが、もちろん体制は崩壊。本人はフランスに亡命。 デュー・ブレーカーというのは、英語版のウィキペディアによれば「朝露に包まれた草の静けさを破る者(those who break the serenity of the grass in the morning dew.)」という意味のハイチクレオールで、「拷問執行人」を表す言葉らしい。フランソワ・デュヴァリエが組織したのが、トントン・マクートという組織であり、デュー・ブレーカーとは、この組織のメンバーとして、多くの国民を虐殺して恐れられた連中だ。 この作品を構成しているのは、9つの短編。それぞれは独立した話になっているが、直接関係している話もあり、全体としては、一つの大きなテーマを追求している。それは独裁時代のハイチの悲惨な状況。そこから生まれたデュー・ブレーカーという鬼子。それに翻弄された人々など。この作品中ではデュー・ブレーカーという存在が、人々に暗い影を投げかけている。 最初の話に出てくるカーという女性彫刻家。実は父親がデュー・ブレーカーで母親が牧師だった兄を彼によって殺されたという複雑な関係である。それでは、このデュー・ブレーカーというのは特別残虐な人間だったのだろうか。83ページにこのような記述がある。カーの母親のアンが夫について娘に語った言葉だ。<昔々、三十年以上も前の話。あなたの父さんはハイチの刑務所で多くの人々を傷つける仕事をしていたの。でも今の父さんを見てごらん。なんて穏やかな人に見えること。なんて我慢強い人かしらねぇ。クリスマスイブのミサのために四〇マイルも離れたウェストチェスターのアパートまであなたを迎えに行ってくれているのだもの。>(「奇跡の書」) この言葉は、次のようなことを連想させる。心理学の分野で、ミルグラムのやった「権威への服従」という有名な実験だ。〔例えば放送大学教材「心理学概論」(森津太子、向田久美子)pp165-167〕教師役と生徒役に分かれて、実験参加者は必ず教師役となるように細工をする。教師役が問題を出し、生徒役が間違えると、罰として生徒役に電気ショックを与える。実は生徒役はやらせで、電気ショックを受けている演技をしているのであるが、62.5%の人間が「危険」域を超えて最高電圧まで電圧を上げ続けたという。一応電圧を上げ続けた人間は苦悩に満ちていたというが、人間は自分の置かれた環境によっては、酷いことをする人間が一定数いるのだ。もちろんそうでない人間もいるがそれは少数派。この作品は、人間とはどのような存在かを考えさせてくれるようだ。
August 26, 2018
コメント(0)
旦那様、姫騎士様はツンデレってやつですよ、ふぁいと♪【電子書籍】[ 桐刻 ]価格:392円 (2018/8/18時点) 剣術大会に優勝したことから、いきなり女王ディアンヌから王女ユアンの婚約者に指名されたハルキ。ユアンは、本来は優しく責任感の強い性格なのだが、婚約者になったハルキにはなぜかツンツン。実は二人は騎士訓練学校の学生時代から両想いなのだが互いに相手を思いやってそれが分からない。見抜いているのは女王だけ。これはそんな二人が繰り広げるラブコメである。 いつユアンが素直になり、ツンがデレに変わるのかがこの作品の一つの読みどころだろう。もう一つは、ユアンの教育係のメイドであるセレネの暗躍(笑)。なんとか二人を結び付けて世継ぎを作らせようとする。自分も経験ないくせに、やたらとユアンにエロ知識を伝授する。果てはなぜか、ユアンと一緒にハルキにエロエロなことを。ハルキが一番好きなのは王女のユアンなのだが、いつしかその次の位置にセレネが。 実はユアンはセレネのことをメイドながらも姉のように大事に思っており、結局妻となるユアン公認の愛人ポジションに。これは、かわいらしくてエロエロな妻と愛人を一度に手に入れる、男のロマンあふれる物語かな(爆)。 最初は、タイトルと表紙イラストから、単なるラブコメラノベかと思っていたのだが、読んでみると結構エロかった(笑)。※初出は、「風竜胆の書評」です。
August 18, 2018
コメント(0)
君に謝りたくて俺は (講談社ラノベ文庫) [ わかつきひかる ]価格:669円(税込、送料無料) (2018/8/6時点) 著者のわかつきひかると言えばジュブナイルポルノを多く書いておりフランス書院発行の美少女文庫ではおなじみの作家である。しかし、この作品にエロい場面を想像してはいけない。著者は官能小説以外にも色々と書いており、この作品もその一つなのだ。要するに通常のラノベということだ。なにしろ本作を出しているのがあの講談社なのである。 主人公の今井健人は、高一少年。彼は、入学した高校で明日葉待夢(たいむ)に再開して驚く。健人は、小学1年のときにその少女をいじめていたからだ。待夢は、誰もが振り向くような美少女なのだが、記憶障害を持っており、発作が出ると、意識がなくなったり幼児に戻ったりするのだ。健人が待夢をいじめていた理由は色々あるようだが、結局は彼女のことが気になっていたからだろう。 「俺は待夢が好きだ!昔からずっと好きだ!!」(p149) まあ、小学生くらいの男の子は、好きな女の子についちょっかいを出してしまうというあれだ(笑)。 健人は、昔いじめたことの罪悪感から何かと待夢の世話を焼く。彼女は彼が小学生のころいじめられた相手とは気づかないまま、だんだん彼に引かれていく。一方健人の方も心に罪悪感を持ち、彼女に謝りたいと思いながらもどんどん待夢のことを好きになっていく。 途中で昔のいじめっ子が健人だと待夢にばれて一波乱あるのだが、そこは男女の仲の不思議さ。元々バカップルと呼ばれていたのだが、益々バカップルぶりが増すことに。 実は待夢の記憶障害の原因にはある原因があった。普通の高校生カップルがイチャイチャするだけの作品かと思っていたものが、途中からちょっとSFチックな色彩を帯びてくる。美少女文庫も含めて多くのわかつき作品のように、これも予定調和的に最後はハッピーエンドで終わるのだが、かなり非定常な設定ではある。※初出は、「風竜胆の書評」です。
August 6, 2018
コメント(0)
水戸黄門 天下の副編集長 (徳間文庫) [ 月村了衛 ]価格:723円(税込、送料無料) (2018/7/27時点) 天下の副将軍水戸の黄門さま(実際には江戸時代には副将軍という役職についた者はなかったようだが)が、「大日本史」の原稿が遅れている著者のもとに原稿取りに。ドラマのように世直し漫遊記ではなく、原稿取り漫遊記。つまりは一種のパロディもの。 おなじみ助さん格さんも出てくるが、こちらは佐々介三郎、安積覚兵衛とモデルになった人物の実名。つまりは介さん覚さんというわけだが、どちらも学究肌の人物で、ドラマとは違って、腕の方はさっぱりという設定だ。 腕が立つのは、ご老公一行と原稿取りの旅に同行する、かげろうお銀ならぬ鬼編集長である鬼机のお吟。その正体は、ご老公が一番信頼する甲賀流忍者だ。 この机のお吟というのは、つまりは「デスク」ということなのだろう。なお、作品中においては「編集」とは言わずに一貫して「編修」という言葉になっている。デスクというのは必ずしもすべての会社で同じ扱いではないのだが、概ね編集長のようなものだろうか。 風車の弥七らしきものは出てくるが、こちらは将軍からご老公一同を助けるように命じられた公儀隠密。その本名が公儀隠密小頭衆筆頭中谷弥一郎だったり(ドラマで風車の弥七を演じていたのは中谷一郎)とパロディ精神がこんなところにも発揮されている。ただし柘植の飛猿やうっかり八兵衛なんかは出てこない。 ご老公一行に立ちふさがるのは、大日本史をパクリ、豊臣に有利な歴史をつくろうとしている真田の姫君真田月読と配下のくノ一4人。パクリやスランプなどの語源には民明書房ネタが使われている。ロミオとジュリエットのパロディなんかもある。果ては、月読と中谷が互いに魅かれあったりとなんだか思いもよらない展開に。 ドラマのような予定調和的な活躍はないが、そこかしこで笑えるシーンが満載だ。黄門さまが自ら原稿取りに行くというアイディアがなんとも面白い。※初出は、「風竜胆の書評」です。
July 27, 2018
コメント(0)
喜連川の風 参勤交代 (角川文庫) [ 稲葉 稔 ]価格:691円(税込、送料無料) (2018/7/9時点) 以前から喜連川(きつれがわ)藩については興味を持っていた。おそらく多くの人が聞いたことがあると思うが、江戸時代に、大名かどうかを区分するための基準は知行の石高が1万石以上あるかないかということだ。しかし、唯一の例外があった。この喜連川藩である。 なにしろ石高は僅かに5千石。その一方では、10万石の格式を与えられていた。そのうえ、藩主は、「御所さま」と呼ばれて 賦役や参勤交代などは免除されていたのである。特別待遇を受けていたのは、喜連川氏が足利将軍家の末裔だからだ。 いくら格式は高くとも、なにしろ5千石の貧乏藩である。藩士に与えられる扶持は、下士ではわずかに7石。筆頭家老でもわずかに200石程度しかない。しかし小さな藩でもそれなりに仕事はある。特に下のものは、上からの無茶ぶりがあるのはどの世界でも同じだ。、現代のブラック企業もびっくりというところだが、もちろんこれだけでは食べていけないので、藩士は、勤めの傍ら、上から下まで畑仕事に精を出していたのである。 藩自体も石高は少ないので別のところで稼ぐしかない。喜連川の場合はそれが宿場というわけである。特に参勤交代で大身の藩が泊まった場合は大きな実入りになる。この作品は、伊達藩の喜連川宿への宿泊を巡る一連の騒動を描いたものだ。 そして、この物語の主人公は、喜連川藩士の天野一角。藩での役職は中井。下士の最上位にあたるようだ。上と下との橋渡し役的な役職で、今で言えば中間管理職のようなものである。要するに係長クラスか。下からは突き上げられ、上からは無茶ぶりをされ、給料は驚くほど低いという損な役回りである。 伊達藩が喜連川宿に泊まる日には、山形天童藩の先約があった。要するにダブルブッキングである。しかし伊達藩は70万石、片や天童藩はわずかに2万石。藩への実入りを考えると、天童藩に日を変えてもらうしかない。このための交渉や、料理に何を出すか、宿場町をきれいにしてお客様に喜んでもらうためにはどうしたらいいのか。問題は山積みである。おまけに、無法者が領内に入り込んで狼藉を働いたり。とにかく次から次に解決すべき課題のようなものが出てくる。 この作品は、時代小説ではあるが、一種のビジネス小説として読めるのではないだろうか。時代小説ファンだけではなく、多くのビジネスマンにとっても得るところが多いに違いない。※初出は、「風竜胆の書評」です。
July 9, 2018
コメント(0)
極道ピンポン [ 遠藤 徹 ]価格:1296円(税込、送料無料) (2018/7/3時点) なにしろ作者が、あの「姉飼」や「壊れた少女を拾ったので」を書いた遠藤徹氏。同志社大学の教授にして、ちょっと引いてしまうような内容の作品を書くことで知られた人物だ。きっとこの作品にもそんなところがあるのだろうと思っていたが、予想とはだいぶ違っていた。 内容は、二つのヤクザ屋さん「東犬会」と「極(アストロ)☆!興業!」の出入りなのだが、その方法がなんと卓球なのである。ヤクザ屋さんの決めゼリフ?である、「タマとったろうか!」の「タマ」が卓球の球(ボール)という訳だ。ドスや拳銃を卓球ラケットに変えての出入り。こんな抗争なら平和でいいんだがと思う。ちなみに、「極(アストロ)☆!興業!」のアストロは、あの伝説の野球漫画から来ているようだ。 とにかく登場人物がヘンな人たちばかりなのである。 誰もがかなりキャラが濃い。彼らを描いたクセの強いイラストも内容によくマッチしている。そのうえ、これでもか、これでもかと繰り出される小ネタギャグ。いったい、あのおどろおどろしい作風は、どこに行ったんだ?でも読んでいる間、大笑いしていたからいいんだけどね。ただ、作中に入っている映画の話、本当に必要なのだろうか。 ところで、「東犬会」の連れてきた色っぽいチャイナドレスの姐さんと、「極(アストロ)☆!興業!」の受付嬢、なにかの伏線になっているような気がしたのだが、最後にあんなことになるとは。でもなんだか、ちょっといい感じ。 これが、本当にあの遠藤氏の作品なのか? おどろおどろしさよりは、いい意味でのアホらしさを感じる。※初出は、「本が好き!」です。
July 3, 2018
コメント(0)
「一九七七青春の記憶 喫茶店と受験と仲間たち」のレビューを、風竜胆の書評にアップしました。
November 19, 2014
コメント(0)
【楽天ブックスならいつでも送料無料】愛の裏側は闇(2) [ ラフィク・シャミ ]価格:2,700円(税込、送料込) 「愛の裏側は闇(2)」のレビューを、風竜胆の書評にアップしました。
November 17, 2014
コメント(0)
【送料無料】三匹のおっさん [ 有川浩 ]価格:730円(税込、送料込) 人生50年の信長の頃ならともかく、今は人生80年の時代だ。多くの会社で停年として設定している60歳ではまだまだ元気な人が多い。無年金期間に対応するため、法律上は65歳までの雇用が義務化されてはいるものの、現状は高齢者が保有している能力を活かせるような状況にあるとはとても言い難い。⇒続き
June 8, 2013
コメント(0)
【送料無料】どきどきフェノメノン [ 森博嗣 ]価格:620円(税込、送料込) 森博嗣の「どきどきフェノメノン」(角川書店)。主人公は、窪井佳那という24歳の理系女子。ただ今大学院ドクターコースの1年に在学中。いわゆるD1である。このあたりの設定は、いかにも森博嗣らしい。⇒続き
May 23, 2013
コメント(0)
車輪の下 新潮文庫 / ヘルマン ヘッセ 【文庫】価格:357円(税込、送料別) 確か高校の頃に一度読んだはずだが、内容の方は完全に記憶から飛んでいた。改めて読み直して見ると、なんという鬱々とした小説だったんだろう。ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」(高橋健二訳:新潮文庫)だ。著者の自伝的な要素が入った作品だと言う。⇒続き
May 19, 2013
コメント(0)
【送料無料】神去なあなあ日常 [ 三浦しをん ]価格:650円(税込、送料込) 都会育ちの青年が、林業の魅力に目覚めていく様子を描いた、「神去なあなあ日常」(三浦しおん:徳間文庫)。主人公の平野勇気は、高校を卒業した後は、フリーターでもしてのんびり暮ら相と思っていたのだが、担任の教師に殆ど騙されるようにして送り込まれたのが、奈良との県境近くにある山村の神去村。この村で、林業の研修生として送り込まれたのである。⇒続き
May 1, 2013
コメント(0)
【送料無料】坊っちゃん改版 [ 夏目漱石 ]価格:326円(税込、送料込)<親譲りの無鉄砲で子供のころから損ばかりしている> 多くの人が知っているこの出だしで始まるのが、夏目漱石の「坊っちゃん」(新潮文庫)だ。漱石自身が松山で教鞭をとっていたころのことをもとに書かれていると言われている。⇒続き
April 16, 2013
コメント(0)
“文学少女”と恋する挿話集 2 ファミ通文庫 / 野村美月/竹岡美穂 ノムラミヅキ/タケオカミホ ...価格:672円(税込、送料別) “文学少女”シリーズのエピソード集の2巻目、「“文学少女”と恋する挿話集2」(野村美月:ファミ通文庫)。この巻の中心となるのは、本編の方では主要な人物ではない、森紅楽々(くらら)と反町亮太の二人。ここに天野遠子、井上心葉、琴吹ななせなどといった、本編での主要人物が絡んで連作短編集を構成している。
March 15, 2013
コメント(0)
<三月廿八日、午前五時ころ、伊豆湯ケ島温泉湯本館の湯槽(ゆぶね)にわたしはひとりして浸つてゐた。> 若山牧水の「湯槽の朝」の出だしである。⇒続き
March 1, 2013
コメント(0)
【送料無料】明治文學全集(67) 田山花袋集 [ 吉田精一 ]価格:7,875円(税込、送料込) ロリコン親父というのは、昔から居たようだ。私小説作家として「蒲団」などの作品で知られる田山花袋の「少女病」だ。⇒続き
February 26, 2013
コメント(0)
【送料無料】舞姫 [ 森鴎外 ]価格:550円(税込、送料込) 鴎外の代表作とも言われる「舞姫」。鴎外自らのドイツ留学時代の体験を基に執筆されたと言われている。⇒続き
February 17, 2013
コメント(0)
【送料無料】“文学少女”と恋する挿話集(1) [ 野村美月 ]価格:651円(税込、送料込) 本を食べてしまうとほど愛しているという古典的美少女・天野遠子と、中学時代の出来事から心にトラウマを抱えた少年・井上心葉の物語を綴った“文学少女”シリーズ。そこから派生した短編エピソードを集めた「“文学少女”と恋する挿話集」(野村美月:ファミ通文庫)の第1巻目。⇒続き
February 14, 2013
コメント(0)
【送料無料】高瀬舟 [ 森鴎外 ]価格:441円(税込、送料込) 明治の文豪森鴎外の短編小説「高瀬舟」。高瀬舟とは、日本各地で河川で物資などの輸送に用いられた、底が浅く平たい舟のことである。もちろん鴎外は、そんな一般的な高瀬舟のことを書いた訳ではない。彼が書いたのは、京都の高瀬川を運行する高瀬舟だ。⇒続き
February 11, 2013
コメント(0)
【送料無料】異邦人改版 [ アルベール・カミュ ]価格:420円(税込、送料込) カミュの「異邦人」(窪田啓作訳:新潮社)、これはなかなかに分かりにくい作品だ⇒続き
January 31, 2013
コメント(0)
【送料無料】変身〔平成19年〕改 [ フランツ・カフカ ]価格:340円(税込、送料込) フランツ・カフカの「変身」(中井正文訳:角川書店)。「変身」と言っても、仮面ライダーとは何の関係もない。主人公のグレゴール・ザムザが朝目を覚ましてみると、自分が巨大な毒虫になっていたという、殆どナンセンスと言っても良いような内容の作品である。⇒続き
January 27, 2013
コメント(0)
【送料無料】怪魚ウモッカ格闘記 [ 高野秀行 ]価格:600円(税込、送料別) UMAという言葉をご存じだろうか。”Unidentified Mysterious Animal”の略で、謎の未確認生物を意味する。有名なのは、ネス湖のネッシーや、ヒマラヤの雪男などだが、我が国にも、ツチノコやヒバゴンなど、UMAに当たるものの存在が噂されている。同好の士は割と多いようで、ネットで検索すると、、UMA専門のサイトがいくつも引っかかってくる。⇒続き
January 18, 2013
コメント(0)
【送料無料】官能小説を書く女の子はキライですか? [ 辰川光彦 ]価格:620円(税込、送料別) 女子高生が、官能小説を書くために男装して、同居の幼馴染の男の子とドタバタ騒ぎを繰り広げるという「官能小説を書く女の子はキライですか?」(辰川光彦:電撃文庫)。アマゾンで調べてみるとシリーズ化されており、現在5巻まで出ているようだ。⇒続き
January 9, 2013
コメント(0)
新潮文庫【1000円以上送料無料】メルヒェン/ヘルマン・ヘッセ/高橋健二価格:380円(税込、送料別) 「車輪の下」などで有名なヘッセの「シッダ―ルタ」(高橋健二訳:新潮社)。このタイトルからは、釈迦牟尼の話を連想してしまう。しかし、この作品のシッダ―ルタとは、道を求め、悟りを求めた一人のバラモン階級の青年のことだ。釈迦の本名から名前をとっていることから分かるように、仏教的な要素が非常に強い作品である。⇒続き
December 30, 2012
コメント(0)
【送料無料】旗本ぶらぶら男夜霧兵馬 [ 佐々木裕一 ]価格:560円(税込、送料別) 佐々木裕一の「旗本ぶらぶら男 夜霧兵馬」(幻冬舎)、一言で言えば、痛快時代小説ということになるだろうか。⇒続き
December 28, 2012
コメント(0)
【中古】文庫 霧隠才蔵 紅の真田幸村陣【10P10Dec12】【画】【中古】afb価格:64円(税込、送料別) 現在では、少年たちが心踊らすヒーローは数多いが、その源流をたどっていけば、真田十勇士に行きつくのではないかと思う。猿飛佐助を初めとして、霧隠才蔵、海野六郎、三好清海入道、三好伊三入道、根津甚八、筧十蔵、由利鎌之助、穴山小助、望月六郎の十人のいずれ劣らぬ武の達人たちである。⇒続き
December 14, 2012
コメント(0)
【送料無料】みずうみ改版 [ テーオドール・シュトルム ]価格:504円(税込、送料別) ドイツ文学の中でも珠玉の1編と言われるシュトルムの「みずうみ」(岩波書店)。老学究・ラインハルトの、甘く切ない恋の思い出を描いたものだ。⇒続き
November 28, 2012
コメント(0)
【送料無料】時限の幻 [ 吉川永青 ]価格:1,575円(税込、送料別) 独眼竜伊達正宗と会津の執権と言われた金上盛備の知略を尽くした戦いを描いた「時限の幻」(吉川永青:幻冬舎)。時は戦国の世。奥州の諸勢力は、一方では婚姻により、複雑な絆を結びつつも、他方では、自らの勢力拡大のための争いを続けていた。⇒続き
November 26, 2012
コメント(0)
【送料無料】The Casual Vacancy [ J. K. Rowling ]価格:3,815円(税込、送料別) ハリー・ポッターシリーズで全世界を夢中にさせたJ.K.ローリングの最新作、”The Casual Vacancy”。この作品の舞台は、イギリス郊外にあるパグフォードという小さな町。この町で、教区会評議委員を勤めていたバリー・フェアブラザーと言う人物が急死したところから、物語は幕を開ける。この作品が描いているのは、彼の死をきっかけにして、この町で起こった一連の出来事とその顛末だ。⇒続き
November 19, 2012
コメント(0)
仲間由紀恵とオダギリジョーが主演した映画、「SHINOBI-HEART UNDER BLADE」の原作、「甲賀忍法帖」(山田風太郎:角川書店)。⇒続き【送料無料】甲賀忍法帖 [ 山田風太郎 ]価格:620円(税込、送料別)
November 16, 2012
コメント(0)
【送料無料】ワセダ三畳青春記 [ 高野秀行 ]価格:580円(税込、送料別) 最近は、学生も贅沢になり、ワンルームマンションで、冷暖房完備、バス・トイレ付なんてものが多いが、私たちが学生のころは、風呂なしのアパート一部屋というのが標準だった。その一部屋も六畳というのは殆どなく、大抵が四畳半だ。だから我々の年代だと四畳半のアパートと聞けば、どこか懐かしいノスタルジックな響きがある。しかし、これが三畳となってしまうと、もう感じるのはペーソスしかない。「ワセダ三畳青春期」(高野秀行:集英社)は、22歳から8年間もその三畳で暮らし続けた、著者のちょっと遅れた青春記である。⇒続き
October 23, 2012
コメント(0)
【送料無料】船宿たき川捕物暦 [ 樋口有介 ]価格:735円(税込、送料別)柚木草平シリーズや青春小説で知られる樋口有介による時代小説「船宿たき川捕物暦」(筑摩書房)。これが樋口作品初の時代小説になるようだ。⇒ 続き
September 15, 2012
コメント(0)
【送料無料】ジェントルマン [ 山田詠美 ]価格:1,470円(税込、送料別) 私にとってのはじめての山田詠美作品となる「ジェントルマン」(講談社)。この作家には、これまで、それほど食指が動かなかったのだが、たまたま出版社の読者モニターに当選して読む機会ができた。読んでみると驚いた。かなりの衝撃作だ。⇒続き
September 3, 2012
コメント(0)
【送料無料】@HOME(2) [ 藤原祐 ]価格:557円(税込、送料別) 「アカイロ/ロマンス」や「煉獄姫」などで知られる藤原祐の、「@HOME (2) 妹といちゃいちゃしたらダメですか?」(アスキー・メディアワークス)。彼の作品は、重い者が多いが、これはがらりと変わって、ホームコメディ仕立てである。⇒続き
August 30, 2012
コメント(0)
【送料無料】春琴抄改版 [ 谷崎潤一郎 ]価格:389円(税込、送料別) 谷崎潤一郎による耽美小説の極み、「春琴抄」(新潮社)。一言で今風に、内容を表せば、ドS・ツンデレ女王さま・春琴と、ドM下僕・佐助の、想像を絶するような愛の物語というところか。⇒続き(本の宇宙)
August 26, 2012
コメント(0)
【送料無料】風俗行ったら人生変わったwww [ @遼太郎 ]価格:1,365円(税込、送料別) 2chで話題になり、とうとう本になってしまった、「風俗行ったら人生変わったwww」(@遼太郎:小学館)。タイトルを見ると、いかにもキワモノのようだが、これが意外や意外。実は一風変わったラブストーリーなのである。⇒続き(本の宇宙)
August 12, 2012
コメント(0)
フラニーとゾーイー 新潮文庫 改版 / ジェローム・デーヴィド・サリンジャー 【文庫】価格:500円(税込、送料別)「ライ麦畑でつかまえて」で余りにも有名な、J.D.サリンジャーの「フラニ―とゾーイー」(野崎孝訳:新潮社)。サリンジャーは、有名な割には、余りにも寡作な作家である。巻末の解説によれば、「ライ麦畑」以降、これまでに発表した短編の中から自分のお気に入りを集めた「ナイン・ストーリーズ」を出して以来、本書を含む、「グラース・サーガ」と呼ばれる一連の5作品を発表したきりだということだ。⇒続き(本の宇宙)
August 1, 2012
コメント(0)
【送料無料】ゆうわく学生寮価格:680円(税込、送料別) 主人公の鈴木正昭は、大学卒業を間近にして、父親の勧めにより、寮費が掛からないという学生寮・白鳥荘に引っ越す。白鳥荘は、正昭の故郷であるA県出身の実業家が、地元の再興のために建てた寮だという。⇒ 続き(本の宇宙)
July 15, 2012
コメント(0)
【送料無料】赤刃価格:1,470円(税込、送料別)第6回小説現代長編新人賞を受賞した長浦京の「赤刃」(講談社)。 ⇒ 続き
June 24, 2012
コメント(0)
【送料無料】私の男価格:1,550円(税込、送料別) 父と娘の異常ともいえる性愛を描いた衝撃作「私の男」(桜庭一樹:文芸春秋)。第138回直木賞受賞作でもある。主人公は花と淳悟という娘と父親。少し訳ありだが、まぎれもなく本当の親子だ。親子でありながら男と女。⇒ 続き【送料無料】私の男価格:680円(税込、送料別)
June 20, 2012
コメント(0)
【送料無料】焔火価格:1,575円(税込、送料別) 昭和初期、図らずも、修羅に道を生きなければならなかった男を描いた「焔火」(吉村 龍一:講談社)。⇒続き
June 16, 2012
コメント(0)
【送料無料】不思議系上司の攻略法(2)価格:641円(税込、送料別) 入社3年目で年下の綺麗系の美女が、突然親会社から上司として降って来たという設定のIT業界を舞台にしたラブコメ、「不思議系上司の攻略法」(水沢あきと:メディアワークス)の第2弾。 ⇒ 続き
May 31, 2012
コメント(0)
【送料無料】少女には向かない職業価格:609円(税込、送料別) どこか異形を抱えた少女を描かせたら並ぶもののない桜庭一樹の「少女には向かない職業」(東京創元社)。 舞台は、下関市に沖合にあると言う設定の架空の島。沖縄でもないのに、なぜかサンゴ礁の島で、本土とは橋で結ばれている。主人公は大西葵という13歳の少女だ。⇒続き
April 24, 2012
コメント(0)
【送料無料】ぼくから遠く離れて価格:1,365円(税込、送料別)サブカルに「男の娘」というジャンルがあるようだ。古くは、江口寿史の漫画作品「ストップひばりくん」に始まるらしい「男の娘」とは、ゲイともおネエとも違う、女の子を装いたい若い男の子たちのことだ。⇒続きはこちら
March 29, 2012
コメント(0)
【中古】文庫 雨・赤毛 モーム短編集 1【10P21Feb12】【画】【中古】afb価格:290円(税込、送料別) 「月と六ペンス」などの作品で知られるモームの短編集「雨・赤毛」(新潮社)。続きはこちら
February 25, 2012
コメント(0)
【送料無料】刺客大名価格:1,680円(税込、送料別) 「人間の証明」や「悪魔の飽食」な、多くのベストセラーを出した、社会派推理小説の大御所・森村誠一の描く時代劇、「暗殺請負人 刺客大名」(幻冬舎)。 ⇒ 記事はこちら
February 6, 2012
コメント(0)
【送料無料】八月の舟価格:540円(税込、送料別) 樋口有介の青春小説「八月の舟」(文芸春秋)。⇒ 記事はこちら
January 24, 2012
コメント(0)
【送料無料】 少女七竈と七人の可愛そうな大人 角川文庫 / 桜庭一樹 サクラバカズキ 【文庫】価格:540円(税込、送料込)ちょっと変わった美しい少女が、大人の階段を自分の足で昇り初めて行く。そんな物語。 ⇒ レビューはこちら
January 10, 2012
コメント(0)
全128件 (128件中 1-50件目)