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2011.05.09
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かねてより、現在のF1レースでの優劣の生じる原因はドライバーの能力よりもマシンの能力の差に負うところが大きいと主張してきた私であるが、昨今のF1ドライバーやコンストラクターのエンジニア達もそういう主張を明確にするようになり、マシンの差、デザイナーの差について語る機会が増えていて、ドライバーの頑張りで何とかなる範囲が非常に小さく語られるようになってしまっている。

ドライバーの差を競うドライバー選手権がメインのはずのF1でも、ドライバーの能力を競っているのは主に同じチームのドライバー同士であり、他のチームのドライバーとの直接的戦いが見られるのは、マシンの能力がその時点で拮抗した時だけになってしまっていて、ドライバーの戦いと言う面では興味がやや薄れてしまった感もある。

それでも、ミハエル・シューマッハーとニコ・ロズベルクのギャップは一年を経過しても尚、依然として存在するし、セバスチャン・ベッテルとマーク・ウエバーの差も去年より開いているように見える。

そんな中で、エイドリアン・スーティルに対して、F1としては新人のポール・ディレスタの速さは注目に値するだろう・・・・嘗て下位カテゴリーのレースで、現チャンピオンのセバスチャン・ベッテルを抑えて年間チャンピオンに輝いた過去はダテではなかったということだろうか・・・・。

そうして見てみると、タイヤがワンメイクスになってから、F1での勝敗を分かつ要素の比重の多くがマシンの能力に拠るということは疑う人も少ないだろうが、かえって同じチーム内のドライバー同士の戦いを見ると、ドライバーの個々の能力差が案外歴然としている様に感じられて来るのである。

結果的に私は同じチーム内のドライバー同士の戦いぶりにF1の面白さを見出している事に気づき、かつて何度も私のBlogに書き込みをしてくれたStrikes Back!!さんの意見に、今は素直に頷ける思いもあるのです。

F1の勝敗はマシン(特にエアロダイナミックス処理に関する事)の優劣がほぼ支配的ではあるものの、「ドライバーの能力の差は厳然と存在し、F1マシンがロボットでレースをしていたのでは決して得られない興味を生身のドライバーが与えてくれているのだ」とするのがより正しい理解と言える気がするのです。

わが日本人代表・・・小林可夢偉君もなかなかの頑張りで、最後尾スタートにもかかわらず、フェラーリのフェリペ・マッサやメルセデスのミハエル・シューマッハーの前の10位でゴールし、貴重な1ポイントを獲得している。初戦における彼に責任の無い失格が無ければ連続4レースに全てポイントを挙げるという、ザウバーと言う小さなチームの置かれた環境を考えれば素晴らしいリザルトであることはF1界でも広く認められるところであろう。

ただ、前年度まで同一周回のマシンはオーバーテイクされるときに特にブルーフラッグも出されない為、速いマシンがひとたび後方に位置してしまったときなど、抜くことが困難なサーキットレイアウトでは上位に浮かび上がるチャンスが殆どなくなってしまっていたが、今年導入されたDRSと言う可変リアウイングによるオーバーテイク補助システムは、先行するマシンの後方1秒以内に接近した場合のみ、可変ウイングを動作させて先行車を抜きやすくする仕組みなので、去年までと違って、マシンの持つ基本的な能力に相等しい位置までは比較的容易にポジションを上げられるのである。



このシステムがレースカーの本来の力を反映させる機能があることは確かだが、それが面白いかどうかはそれを見る者の主観によって異なるから、一概に是非を語ることは出来ないが、私個人としては動くシケイン(遅い車による合法的ブロック)を排除する賢明なシステムではないかと感じている。

実際、先行車を追い抜いた後、その後の一周で一秒以上引き離せない時には自分がDRSによって再び抜き返されることも起きており、同じチーム内のドライバー同士でのバトルや、拮抗したマシン相手では抜きつ抜かれつと言ったシーンを多く演出することになっている。

このことは、上海GPでのマーク・ウエバーが後方からスタートして表彰台にまで届いたことや、小林可夢偉が今回最後尾から10位までポジションを上げたことでも解るとおり、自分達のマシンの実力がレースリザルトに正しく反映されるシステムである事が証明されることになっただけでなく、予選の順位がさほど重要ではないことになり、今年から供給されるピレッリタイヤのデグラデーションの大きさや急激さと言うファクタとの兼ね合いで、予選で上位を得るためにフレッシュタイヤを使いすぎないようにして、レース本番に新品タイヤを温存しておくほうが、実力の近いチームのマシンに対してアドバンテージが得られるという事が解り、そうした戦略が今回多く見られた。

こうした戦略的傾向は流行となって殆どのチームが採用し推移するから、それをうまく使って、実力以上に順位を引き上げることはすぐに出来なくなってゆくと考えられ、落ち着くべきところに収斂するだろうと思われるが、タイヤの開発の進歩がまだ急激に続いているピレッリなので、金曜日のプラクティスの状況から、決勝当日のトラックコンディションと天候・路面温度などを正しく予想できたチームがその部分でアドバンテージを得ることが出来るということになり、生物の進化や社会的成功の法則と似ていて、未来を的確に予知し上手くそれに適応できるものがやはりここでも勝者となるのであろう。

さらに今後何が問題になるかと言えば、チャンピオンを争う複数のチームがあり、このDRSを使うことで異なるチームのマシンとドライバーが首位を奪取できる可能性が生じる時、背後1秒以内にライバルを近づけない工夫がレースの終盤には必須になるし、戦略としては同一チームの2台がスタート直後に1位と2位に付けてDRSが使えるようになる3周目までにトップを一秒以上前方に位置するように2位の車が後方に対し少しづつギャップを作るといった作戦実行する可能性が出てくるだろう。

F1のルールを作る側はそうした様々な戦略が非合法すれすれで実行されることを防げるような工夫も求められるものだが、イタチゴッコになる可能性は否めないものだろう。






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最終更新日  2011.05.09 19:15:19
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Re:イスタンブールGPを終えて・・・・今F1に何が起きているのか?(05/09)  
ちゃりメラマン さん
自転車のツーリングレースでも同じようなことが言えますね。
ただ、自転車の場合は数台でのチームによる走りになるため
チームワークがより重視されることになるかとは思いますが。

連休が終わり、少々疲れがたまってはいますが
なんとか頑張って仕事しています。
はぁ~眠い・・・
(2011.05.09 21:15:54)

Re[1]:イスタンブールGPを終えて・・・・今F1に何が起きているのか?(05/09)  
ちゃりメラマンさん
>自転車のツーリングレースでも同じようなことが言えますね。
>ただ、自転車の場合は数台でのチームによる走りになるため
>チームワークがより重視されることになるかとは思いますが。
>
>連休が終わり、少々疲れがたまってはいますが
>なんとか頑張って仕事しています。
>はぁ~眠い・・・
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こんにちは~・・・。

自転車競技のことはあまり知識がないのですが、トップを受け持つ人は空気抵抗を強く受けるため、長くその場にとどまると体力を消耗してしまうので、交代でトップを務めていますよね?

エンジンが人間の筋肉と言う部分で、機械仕掛けのF1とは異なりますが、空気抵抗とは実に強力なもので、現在のF1は700馬力ほどですが、最高速を狙ってセットすれば400km/h以上のスピードを出せますが、実は100馬力程度しかなかったとしても時速200kmくらいは出せるはずで、残りの600馬力を使って400km/hっまでやっと届くのです。

その殆どは空気抵抗に打ち勝つために消費してしまうわけです・・・・。

空気抵抗は速度の二乗に正比例して増えてゆくわけなのです・・・・。

連休は全て仕事と言う悲しさでした・・・・・笑。 (2011.05.10 18:31:12)

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