黒い夢世界

黒い夢世界

・・・台詞かいてみた 家族篇


「彼はすばらしいパイロット技術のあるお子さんです
 昔からああだったんですか」
「・・・実は本当の父親じゃないんですよ、私は・・・」
「本当の父親じゃない?」
「彼の母親は、私と会った時から、もう、身ごもっておりましてねぇ
 その頃、私はまだ、軍の下請け業者に勤め、
 コロニー外部の整備点検を請け負っていました
 色々なコロニーに派遣されては出かけていって
 その時に、見つけたんです・・・
 避難用カプセルに乗って漂う彼女を」
「それで・・・」
「衰弱してはいましたが、すぐに元気にはなりました、
 けれど、精神的に相当参っていましてね
 私が見舞いに行くと、いつも彼女は遠くを眺めて・・・
 何かを、背負っているような、その時の彼女を見ていると・・・
 本当は軍に届出を出さなくてはいけなかったんでしょうが
 私は届出を出さず、彼女と結婚することにしたんです
 保護した時、私しかいませんでしたから・・・
 そして生まれたのが、あの子です」
「ほう」
「あの子は、ずば抜けて才能ある子でした
 3歳で、大人が使うようなコンピューターを笑いながら扱えるんです
 まるで遊んでいるように
 この子は、大きくなったら、すばらしいエンジニアになる
 そして一人前になったら連邦政府に大いに貢献出来る人間となるだろう
 そう確信した私は彼の才能を伸ばすべく英才教育を
 始めようとしたんです
 ところが、彼女は大反対しましてね
 この子は普通の子なのよ・・・と」

<主人公とお友達>
「君のお母さんってどんな人?」
「僕のお母さん・・・?
 母はいつも、僕を申し訳なさそうな悲しい顔で見て
 父が誕生日に買ってくれたコンピューターを使っていたら
 怒って、2階の窓から投げた事があったんだ
 僕がコンピュータを使う事をすごく嫌がって・・・」
「どうしたの?」
「ううん、なんでもない」

<回想>
「いつも僕を申し訳なさそうな目で見ていた母
 強化人間といてではなく普通の人間として、
 それが願いだったのかい?母さん・・」 

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