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MCレポの一部ができましたので、Upします。 細部が間違っていても、どうかお許しください。 以前のレポ報告も削除しておきます。他の記事が下に流れちゃいそうなので。 なかなかレポを書く時間が取れなくてごめん(汗)。SMAP CONCERT TOUR 2008観戦顛末記
2008/10/23
薄れゆく記憶と戦いつつ、MCレポを書いている最中。 ようやく、ようやく新しいFAXが届きました(嬉)。 それまで壊れたFAXを数カ月ぐらい騙し騙し使っていたのですが、とうとう「ダメだ、これだと仕事に支障が出てる(汗)」という結論になり。 バタバタしていた夏場を越えて少し落ち着いたところで、今回の購入になりました。 そして嬉しいことに、今度のFAXは複合機でスキャナ付き! 部屋の掃除をしていて発掘した、古いSMAPイラストもUPできそうです。 SMAPに転んだ(←どこぞの宗教かいっ)時には、殴り描きとかデフォルメさんとか、小さなノートにいっぱい書きましたもんね。 ……いえ、その絵のほとんどが『黒ノースリーブ&白翼の草なぎ君』だったのは、自分でもどうかと思いましたが(滝汗)。 新しい絵も書けそうですし、こちらも少しずつ使いこなしていきたいと思います。
2008/10/13
コンサートのレポートのページを準備しています。 今は曲順だけですが、できるだけ速やかにUPしていけたら、と思います。SMAP CONCERT TOUR 2008観戦顛末記 後、今回だけは最後に小説つけようかな……なんて思っています。 SMAP自ら『このネタ』用意してくれたんです、書かずにいられませんよ!(どキッパリ) VTRを見て、私はほんとに泣きそうになりましたもの(←待て、そこの○○○フェチ)。 心の中で何度、「泣くな! 泣いたら視界が滲むぞ、もったいないぞっ!」「失神すんな! 失神したら怪我人出るぞっ!」と言い聞かせたか(←おひっ!)。 SMAPファンとしてのエネルギーをフルチャージしてもらった分、これからもサイト運営頑張れそうです。 早速ブログのデザインもコンサート仕様にしたところで、頑張ります!
2008/10/10
『武将・草ナギ×ガッキー姫で戦国の悲恋…「クレヨンしんちゃん」が原案のシリアス時代劇映画』 ということで、草なぎ君が青空侍役に決定しました。 ……本気ですかっ? 数週間前、親戚(私がいつもDVDを借りてアニメの編集をしている相手です)に、「しんちゃんの実写化の噂があるんだけど」と言ってみたことがあるんです。 その時の二人の結論は『しんちゃんは二次元だから可愛いのであって、三次元では下品さが生々しすぎるからダメ』でありました。 さすがにそのあたりも監督、心得ていたようで(苦笑)。 草なぎ君としんちゃんが同郷(埼玉県春日部市出身)なのは有名な話です。 そのよしみで、『いつかアニメ映画の方のゲスト声優に呼ばれたりすることはあるかな』とは思っていました。 いつぞやの『ぷっすまSP』でしんちゃんがゲスト出演したときも、『アニメ出演の布石かな』なんてのんびり考えていたものです。 ……予測の斜め上を行く男、それが草なぎ剛君だと分かっていたのにも関わらず。 今回のニュースで、改めて彼のファンでいることの楽しさ、面白さの再確認をすることになりました。 原作の『アッパレ!戦国大合戦 』は、『DVDを見て親戚の子(現在8歳)が大号泣、その夜はなかなか寝付かなかった』という曰くつき。 『喜劇と悲劇は紙一重』 そんなミヒャエル=エンデ氏の言葉を地で行く作品です。 基本的にしんちゃんの作品は大きく分けて『お馬鹿全開コメディ』か『切ない話』に分かれます。 以前に『月一ゴロー』で紹介した『栄光のヤキニクロード 』は前者ですし、『アッパレ!戦国大合戦 』は後者になります。 ちなみに私がしんちゃんの中で一番好きなのは『夕陽のカスカベボーイズ』。 あのミヒャエル=エンデの『はてしない物語』へのオマージュが感じられます。 公開はまだまだ先だけれど、青空侍が主演のスピンオフ作品、楽しみにしていますね。 余談。 香取君が穴を掘ってる場面がワイドショーに映っていました。 けど徳川の埋蔵金って、『穴を掘ってる間に埋蔵すべき資金が尽きた』のが有力説では(汗)。
2008/10/08
ということで、SMAPの新曲アルバムを購入! 今回、全ての曲の歌詞が自分好みだったりしたのでビビっています。 自分にとって心地よい、『希望ある世界観を、CDを通して共有してる』のを感じます。 その中でもちょっと異色な世界観を持つ歌詞の<Love loser>は、これは別の意味でいい感じですしね。 メロディーラインも私好みばっかり。 また、念願の<Marmaid>音源化も嬉しすぎます(泣)。ずっとずっと待ってました。 また、そんな希望とは別に『幻想的な』要素も確かに感じますね。賛美歌、人魚、『壮大な道のり』を連想させる歌詞群、強烈な比喩……。 それはディスクの二枚目にもちゃんと共通しています。 それでは一曲ずつレビューしていきましょう。<Jazz> X’smapの管野よう子さん作曲。 昔々、『Jazzが流行ると怠惰な気分が蔓延し、社会が荒廃する』と言われていた時もあったそうです(←伝聞なので、不確かですが)。 だからどちらかというと、『Bland new(新しくなる)』という言葉が似合う音楽では無いんですけど(汗)。 ここではむしろ、社交ダンスの背景音楽としての明るさを指しているのかな、なんて思います。<Love loser> 初聴きの感想は「これ、どこの最近の角川系列出資のSF系(もしくはホラー系)のアニソンっ」でした(←待て)。いや、ほんとに違和感がないし。 『ダブルクロス』を実写化(アニメ化)するなら、OPソングは絶対これですね(きっぱり)。 『ダブルクロス』の設定とも恐ろしく相性がいい歌詞ですし。 (『Give me a life』の部分はリザレクト、『遺伝子の意志が飛ぶ』はレネゲイド、『正気壊れて』は衝動判定…etc) いろいろ妄想が膨らんでいく曲ですね。<あなたのためにできること> 献身的な愛を歌うラブソング。 噂によると、コンサートでは草なぎ君がこの曲をピアノで弾いているとか(汗)。 コンサート会場では私、手に汗を握っていると思います。 ……ポケットビスケッツの<青の住人(すみびと)』(歌の苦手な内村光良氏がピアノ担当。難易度高し)以来の衝撃ですね(汗)。<Keep on> 相田毅さんが作詞に参加されている曲です! この人の歌詞はかなり好きなんですが、今回もかなりいい感じです。 この曲は『否定的吟味』を推奨する曲でしょうか(←いや、違うから。なんでもかんでも自分のネタに絡めるな、己)。『世論に流されて本当のことを見失うな』、という強いメッセージには共感します。 しかし、ハングルにはもれなく反応してしまう自分はどうなのだろう(汗)。いえ、英語も韓国語もどっちも好きですよ。<ひとつだけの愛~アベマリア> 私のようなキリス○教ネタ好きには、大歓迎の曲なのですが、実際に讃美歌とかを聴いたりする人はどう思うんだろう? でも、実際のキリ○ト教からは乖離した歌詞と、一人の女性への賛歌と……かなり独特の空気を持つ曲です。 これ、『吸血鬼』ネタなどを思い浮かべながら聞いたら、それはそれで楽しいかもしれない(←待て)。<はじまりの歌> 凹んだときの特効薬。 もうちょっとだけ頑張ろうと思える曲です。 『完璧なシナリオ通りじゃないから』という歌詞に、なぜかTRPGを連想しちゃいます。<ココロパズルリズム> おしゃれな感じの曲。エフェクト掛けまくりなので、うたっている人が分かりにくいかも。 携帯ゲームの電子パズルのような、おもちゃみたいな曲です。<Last Smile> 別れた人を、優しく思う歌。 これは恋人宛てでも、肉親宛てでも、どちらでも素直に思える曲ですね。 切なく、愛しく……ちょっと今の自分には哀し過ぎる歌かな。<Still U> 喧嘩ばかりの夫婦やカップルに似合う曲。 SMAPが歌うだけあって、彼らのドラマの中のラブコメシーンがいろいろ過っちゃいますね(微笑)。<どうか届きますように> こちらの方が<ひとつだけの愛>よりもずっと『祈り』に近い感じがしますね。 感謝と、寄り添う気持ちと、祝福を願う気持ちと。その大きさは、どこか幻想的ですらあります。<宮下がつくった歌> コンサートの演出を前提に組み立てられたソロ……ということで、会場で見るのが楽しみです。曲調の急転や、展開がミュージカル的です。 でも重要なのは、全編通して中居君が渋いことだと思います(きっぱり)。 <Style> B&Bの心地よいメロディーに身を浸して聴くのが一番ですね。 木村君本人を強く意識した歌詞でありながら、少し落ち着いた感じが大人らしさを感じさせます。<Life Walker> イントロの壮大さにまず息を飲む曲です。 少し平凡な人生であっても、自分の人生をオデッセイ(叙事詩)のように感じて生きていけそう。そんなことを感じる曲です。<ソウデス!> ノリがよくて、楽しくて。 でもそれ以上に歌詞の『終わらない争いに胸痛むけど』という部分にドキッとしちゃいます。未来を感じさせる曲です。<Here Is Your Hit> さあ、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を連想した方、手を挙げてください(←待て)。 でもなぜかハロウィンに似合いそうな気がしたのは私だけでしょうか。 衝撃のファミクラ枠落選を超え、なんとか土曜日の決戦(電話でのチケット取り)を成功させた自分。 ……いろんな幸運を一気に使い果たした気もするけど(汗)、なんとか大阪の公演(10/8)に参加できそうです! さあ、いっぱい楽しんで、できるだけ覚えてくるぞっ!
2008/09/28
只今、警察によって道路も閉鎖されています。 今日明日にも彼ら従業員のリストラの結果が出るそうなんです。 昨日もナポリからの国内線がストライキで止まったとか。 『流石に対外政治的にも国際線は止まんねぇだろ』とは現地人の言葉ですが。 もう、動かなかったら滞在時間を延ばすしかありません。 その時には『剣の館』(『トリブラ』の主要舞台の一つ)にも足を伸ばしてやるっ(自暴自棄)。 * * * * * * * * * * * * 本日も変なイタリア人に肩を叩かれた管理人です(汗)。もう黙って睨んでやりました。これ以上被害を受けてたまるかっ(切実)。 と、まぁトラブルもあるイタリアですが、楽しみもいっぱいの街です。 サンピエトロ大聖堂にもサンタンジェロ城もヴァチカン美術館にも行けました。 ……サンタンジェロ城は途中、登り坂に挫けそうになりましたけどね(苦笑)。でも『ヴァチカンの守りの要』というだけあり、無骨ながら実用的な作りが印象に残りましたし。 トリブラ信者としては本懐を遂げました。 * * * * * * * * * * * * 明日、帰れたら帰ります。その時は多分、CDレビューでお会いしましょう。
2008/09/18
「何カ、盗マレテイマセンカ」 あまりに流暢すぎる言葉。そして目の前のイタリア人が話す内容の突拍子の無さに、私は財布を握りしめたまま首を傾げた。 気づかずに凍りついた自分の鈍感力こそ、財布を救ったのだ。 * * * * * * * * * * * * 今のローマは抜けるような青空が広がっています。日差しが暑く、乾いた空気は喉を痛めやすく。 そんな私達はトレビの泉近くのジェラテリアに入ったのです。 その中で、背中のバッグから折り畳み傘を盗まれたんです! 安物とはいえ、思い返すと腹が立ちますよ。 私達はそれに気づかず、ジェラテリアのチケットを買おうと並んでいました。 その時、その男性から上述の言葉をかけられました。 今から思えば、あの人は共犯者です。 多分、あの後に続きがあるんです。 鍵をこじ開けられた鞄に注意を向けさせ、そのまま財布を奪い取るか。 警察に届けようとか言って、どこかに連れ去るか。 どちらであってもたまったもんじゃない。 ……今、怒りと恐怖のない混じった感情が沸き上がってます、本当に。 * * * * * * * * * * * * 鍵がこじ開けられているのに気づいたのは、タクシーに乗った数分後。 「うぐぁげっ! ……っーことは、まさかっ!?」 真っ青になりましたよ。そして事態を把握しました。 * * * * * * * * * * * * 残り滞在時間にあの人を見たくはありません。 見つけたが最後、「駆け付け一発、石を握り込んでロザリオを巻いた拳で相手をぶん殴る自分」が、生々しく想像できて怖いからです。 ……自分が致傷沙汰を起こして帰れなくなったら、世話はないですしね。
2008/09/17
タクシーからサンタンジェロ城を見たとき、私の胸の中を何かが弾けました。 『ここが、アベルやエステルのいた街――吉田直先生が命懸けで描いた舞台』 携帯電話(真崎三郎モデル@『猟奇的な彼女』)のイヤホンからは、<let me hear>(アニメのイメージソング)が流れています。 アニメや挿し絵そのままの光景に、時間や空間が地続きになってしまった錯覚が襲いました。 何度も繰り返し読み返した大好きな作品の世界に、私もようやく降りたったのです。 * * * * * * * * * * * * トレビの泉の近くのオープンカフェで食事をしていると、『レオンがアベルをぶん殴った時のセリフ』が幻聴として響き。 12時の鐘が一斉に響くと、『アベルがサイレントノイズを捜す姿』を幻視したり。 そしてサンピエトロ大聖堂、サンタンジェロ城を巡るとき、私は震えを抑え切れませんでした。 オベリスク、カタコンベ、天使像……。記憶した物語が脳裏へと逆流し、しばし意識を飲まれてしまいました。 * * * * * * * * * * * * 無論、SMAPファンとしては稲垣君のローマ特集、草なぎ君の『成田離婚』第一話が外せません。 特に稲垣君の番組をみた後でファモローマに行くと、感動します。 また、ドラマのようにトラブルに巻き込まれかけた事は……また次の日記に。
2008/09/16
アリタリア(帰りの飛行機)がストライキ中ってほんとですか(汗)。 私達は無事にイタリアから帰国できるのでしょうか。 * * * * * * * * * * * * 昨日はフィレンツェ市内をひたすら歩き回り。 今日はとうとうピサ行き半日ツアーに参加し。 ……飛ばしすぎに対し、自分の体力が非常に危惧されるこの頃です(←やや壊れ気味)。 いや、建物(特に教会)を見て回りたい人間には楽しくて。 お土産に小さな専門店でマーブル紙(フィレンツェの工芸品)の栞を買ったり、レモンチェロ(イタリア名物の甘いリキュール)の瓶を選んだりもして。 バタバタしすぎでついついブログの更新時間を取り忘れちゃうんですよ(すみません)。 パニーニにジェラード、食べた物に外れがなかったのも嬉しかった! * * * * * * * * * * * * 薬(medicine)という言葉の由来となった、メディチ家。ここはそのお膝元です。 実際に歩いていると、その家紋を至る所で見かけ、実感が沸きました。 短くてごめんなさい、また更新します。 体力の限界です。
2008/09/15
土曜日は頭の中に『弾丸ファイター』ならぬ弾丸ツアーでした。 * * * * * * * * * * * * 「ストライキっ!?」 ピサ行きの電車のチケットを買ったとたん、その発車予告が電光板から消え。 あわてて駅員に問い合わせたら、『キャンセルするか、明日来て下さい』とあっさり帰されました。 ちょっと待て。待ち時間、一時間を返せっ。 「いや、まだいいんですよ。 こちらでは走ってる最中にストに突入して、途中駅で放り出すこともありますから」 マジですかい。 現地に詳しい同行の方に言われ、思わず凍り付く私。さ、さすがは『アバウト』な国です(←それは関係ないだろ)。 そこで私たちはバスで『シエナ』に向かうことにしました。 ……バスは前方車をバッシングし、雨の中をゴットンゴトと激しく揺れつつ、爆走していきました。 酔い掛けた私たちの目の前の席に、雨が漏れていたことなどは些事でしょう(汗)。 * * * * * * * * * * * * シエナ。 イタリアの地方都市の一つです。 ここの大聖堂(ドォーモ)が必見の美しさを持っているほか、街並みを見て歩くだけでもすてきな場所です。 買い物にも向いていて、お土産の食料品はこちらのスーパーがおすすめ。 坂道に細い脇道も私の好み。……自粛しなければ半日歩き続けてたかも。 私達は広場に面したレストランの一つに入りました。 そこがとんでもなく美味しい店だったのです。 * * * * * * * * * * * * シエナの郷土のパスタ、piti。それを使ったパスタと、バジルを使ったピザを頼んだ私たち。 届いた品物を食べてみて、その美味しさにびっくり。 『夕飯を予約してるんだから、自粛しろ』 そんな理性もぶっ飛び。 「このイノシシの煮込みも頼んでみよう」 「おすすめのドルチェ?」 ……と、どんどん手は伸びていきます。 ちょっと待て。特に一番食べてる自分。 写真はこの時のヘーゼルナッツの掛かったクリームブリュレと、フォンダンショコラ。 いや、このフォンダンショコラが恐ろしく美味しくて。 これだけでもシエナにきてよかったとしみじみ思いました。 * * * * * * * * * * * * そして自分は調子に乗りすぎ、買い物に気を取られ。かくてバスの発着を読み違え、晩御飯の待ち合わせににギリギリに駆け込むことになるのですが…。 蛇足になるので、このあたりはカットさせていただきましょう。
2008/09/13
今日はフィレンツェへ鉄道移動。だいたい三時間ほどでたどり着きます。 ホテルの方の『アバウト』なサービスとともに(荷運びなどのサービスの時間予約は、イタリアでは任せっぱなしにしちゃだめ!)見送られ、なんとか出発前に乗り込みました。 食堂車付きの列車だったのですが、注文の出し方が大胆。客に配った皿の上に、注文の品を金属のトレイから盛り分けるんですよ。シンプルなものばかりながら美味しかったから良いんですけどね。注文を出すテンポはやや遅く、一時間ほどかかります。 そして * * * * * * * * * * * * そして、何とかフィレンツェに到着~♪ ……と思ったら、ホテルに入った途端に激しい夕立がはじまりました。雷付きの豪雨は日本国内だけで飽きましたよ(凹)。 此方の気候は京都に似ているそうです。つまり典型的な盆地気候。夏は暑く、冬は寒いい。 そして今は残暑と言うわけです。 本格的な観光は明日から、となりそうです。しょうがないから今日はホテルで美味しいものを食べるつもりです。
2008/09/12
一つ目の写真はサン・マルコ寺院。 『トリニティブラッド』で、アストとアベルが猊下に化け、エンドレと大立ち回りをした場所です(←その覚え方はちと待て)。 私達は先に隣のドゥカーレ宮に入りました。ヴェネツィアの光と闇を体現するこの建物には、『最高権力者の別荘となる区画』『法律を定めたり会議をする場』『牢獄』が一緒に入っています。 王政で無いが故に、その明暗は色濃く隣在したのかもしれませんね。 ドゥカーレ宮を周り疲れた私達は(←徒歩二時間!)、サンマルコ広場でのんびりと休憩。さすがに寺院に入るのは止めました。 広場で音楽を聴きつつ、本場のアフォガード(ジェラードのコーヒー掛け。リキュール入り)を食べました。他にもフレーバーティがあるのも嬉しかったですね。『ヴェネツィア』と言う名の、シナモン入りオレンジペコの紅茶が、私の好みを打ち抜いてくれました。 * * * * * * * * * * * * もう一つの写真はヴァポレット(水上バス)…ではなくて水上タクシー。ちなみにヴァポレットは『トリブラ』でアベルが座礁させた船です。 疲れていた私達はサンマルコ広場からヴェネツィアを一周してもらいました。大運河(グランドキャナル)でも立っていられるぐらいに安定しているのが強みみたいです。 ただ、外洋はそれでも揺れます(汗)。光源が全くない夜にも乗りましたが、本気で怖い。対岸以外は遠くに横に並ぶ光の点が見えるだけですもん。 今のイタリアは『残暑が追っかけてきた』というぐらいに日差しが暑いんです。でも潮風は涼しくて昼間のクルーズはとても気持ちが良かったです。意外なのは、潮の匂いが殆どしないこと。優しい風が吹いてるんですね。 * * * * * * * * * * * * ゴンドラにも乗りました。 狭い水路ではほとんど揺れず、自然のリズムでたゆたうだけ。疲れているとその心地よさに癒されます。 * * * * * * * * * * * * 気付かれている方も多いでしょうが、当サイトの『鬼塊術局』シリーズの舞台である泊霧は、ヴェネツィアも一部意識しています。特に『水上の街』という部分に関してです。 今回、実際に訪れることが出来、色んな部分で刺激になりました。小説にもこの感覚を還元できたらと思います。
2008/09/11
只今、日本より七時間遅れたヴェネツィアにいます。12時間掛かってやっと着いたぁ。 私にとってこの国のイメージと言えばまず『ヴァチカン』。それぐらい、故・吉田直先生の『トリニティ・ブラッド』が意識に刷り込まれています。 でもそれは無論、背景となったイタリアが培ってきた文化や社会が魅力的だからこそ、です。 今回はその魅力をたーっぷり楽しんじゃおうと画策中です。 でも実は、今回の旅のお供に連れてきたのは『ダークエルフの口づけ』シリーズ(著)なんですけどね(待て)。暗く豪奢な感じがイタリアに合いそうだったので。 * * * * * * * * * * * * で、最初は短編『フロム・ジ・エンパイア』での舞台になった場所、ヴェネツィアです。 写真はヴェネツィアの水路です。 * * * * * * * * * * * * 空港でのイタリアの第一印象は『適当、大雑把』。どこも係員のチェック甘過ぎです(汗)。 ラテン民族だからかなぁ(『佐々木夫妻の仁義なき戦い』での“法倫ゲルマン民族、律子ラテン民族”という比喩を思い出しつつ)。 * * * * * * * * * * * * まだ着いたばかり。明日が楽しみです。
2008/09/10
…久方ぶりに留守宅に辿り着くと、青い手紙がポストに入っていて衝撃を受けた管理人です。 大阪公演、電話で申し込んでいる余裕無いよ(汗)。 とはいえ、アルバムやコンサートのテーマに『幻想』というキーワードが入っているからには、是非とも行きたい(どキッパリ)。 なんとか空いた時間に頑張りたいと思います。 無論、アルバムは絶対に買います。 楽しみ過ぎますよ(ワクワク)。 ようやく近況も少しだけ落ち着いてきまして。 今日はやっと本屋さんへ(泣)。ああ、自分は問題があるほどに本屋に依存してるみたいです。 念願の『シルバーレインRPG サプリメント 人狼VS吸血鬼』を確保。 残念ながら自分の持ちキャラは載っていなかったですけどね(苦笑)。それでもイラストの中に知り合いがいてびっくり。 いえ、むしろキャンペーンの第一話の設定に注目すべきかと。 『神戸・芦屋・西宮』と、土地勘のある人なら絶対に反応します。 そしてコンサートが始まる少し前まで、管理人は再び日本を留守にします。 向うは『トリニティ・ブラッド』の主舞台、イタリア! 飛行機の中ででも、短編集の中の『ROMAN HOLIDAY』(ローマが舞台)や『FROM THE EMPIRE』(ヴェネツィアが舞台)を読み返そうかと画策中です。 ちなみにアニメの方は家事をしながら復習済みです。 これまで凍結状態だったお詫びにも、できる限りBlog更新するぞっ。
2008/09/05
やっと、やっと新曲CDを聴けました。 先延ばしにされすぎた楽しみ、ようやくGetです(力尽きる)。<この瞬間(とき)、きっと夢じゃない> 歌詞の背景にある、切なさと悲しみ。その闇の中だからこそ、星々のように希望が瞬く。 稲垣君が言うように、悲しい感じもある曲と思います。 いい意味で煌々していて、私もお気に入りです。<two of us> 夢と我が侭を捨てたときに開かれる、新しい希望を歌う曲。 ちょっと我慢して凹んでる時に、力づけられます。 やっと読んでいる本は『クサナギロン』へ。 その次にはハリポタ7巻に行きたいところですが……目標は遠い(苦笑)。 留守の間に溜まっていくDVD-RAMもどんどん溜まっていくのも、なんとかしたいです(泣)。
2008/08/19
遅ればせながら中居君、誕生日おめでとう! 今もTBSの番組で見る、はしゃいだ姿と冷静な観察という二面性にドキドキしています。 あなたの中の、周囲への冷静な観察・判断力と、自己演出能力の二つにはいつだって魅せられていますけどね。 これから公開される『私は貝になりたい』の演技も、5人での露出なども、楽しみはたくさんです。 これからの一年も、中居君自身にとっても実りある一年でありますように。
2008/08/18
SMAPの新曲が出るということで、すっごく楽しみな管理人です。 ただ、詳細とかは全然分からないんですよね。携帯電話からだと、情報が集めきれないですし。 だから発売当日はまっさらな気持ちで聴けそうです。……発売日にゲットできるかなぁ……(遠い目)。 情報は集めきれないけれど、ワクワク感はかえって増している気がします。 そんな中、自分が応援している作家集団さんの一人が、後輩君グループにはまりました。(『Group SNE/07月14日 藤澤さなえ』) 『それまで惹かれたこと無いのにっ!』という戸惑いと熱は、まさに私も経験済み。 その気持ちにとても共感しました。 ……さすがに周りに啓蒙運動はしませんでしたがね(汗)。 さぁ、これから『さなえさんの書く本に、後輩君達の影響がどれだけ出てくるのか』が楽しみです(待て)。 彼女のエッセイ(およびその後の社員さん達によるジャニーズ絡み日記)を読んで、なんだか懐かしくなると同時に、「SMAPもコンサート早くっ!」と叫びそうになりました。 ようやく、『Okiraku』を読み始めました。 私が知らなかった頃のSMAPがそこにいて、とても新鮮です。森君の話にも、思いっきり反応したりしています。 このまま一つ一つ、大切に読んでいくつもりです。
2008/07/27
現代の独裁者達のバイブル、『我が闘争』(著:アドルフ・ヒットラー)にこうある。『大衆には分かりやすい敵をひとつ与えよ』、と。 この言葉に、独裁主義に、最後まで抗ったのが、このドラマの主人公である。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ドラマを見終わって、私は最初に二つのことを考えました。 ひとつは『チャップリンの独裁者』へのオマージュ。 もう一つは『わが闘争』へのアンチテーゼ。 どちらであっても、このドラマは『独裁者』への痛切な批難でもあり、『民主主義の民であれ』という痛切な願いも込められているのだと感じました。 そんな主題に誠実に向き合って作られたドラマなのだと、感じました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★『大衆には分かりやすい敵をひとつ与えよ』 歴史史上最悪の独裁者であり、今なおその理論・手法を忠実に実行する独裁国家(表向きは違いますが)も多い、アドルフ・ヒットラー。 彼のもっとも有名な言葉こそ、『大衆には分かりやすい敵をひとつ与えよ』というものがあります。 この言葉が意味するのは、“国民の不満を『仮想敵』に向けさせ、本当の問題から逸らしてしまう”ことです。 本当の問題は、時に国民にとっても耳触りが悪く、解決に必要な労力も甚大です。 しかし『仮想敵』を用意されれば、言葉での攻撃も容易ですし、『力づくでの排除』という単純な目標で済んでしまいます。 人間には、容易で明確で耳当たりのいい方に流れてしまう習性があり、大衆は『仮想敵』へ意識を流してしまうからです。 ナチスドイツの場合なら、『ユダヤ人迫害』。国内でも裕福な人々に矛先を向けることで、戦争費捻出による財政難への不満を逸らそうとしたのです。 世界へ目を向ければ、“この言葉を実行し、失策への不満を隣国への反感にすり替え”ている国はたくさんあります。 反日活動の背景に多々、“向こうの国の政府の意図的な誘導”があるのもそのためです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★『そして啓太は、大衆に味方を与える』 それと対照的なのが、『朝倉啓太』でした。「これは戦争です!」 そう周りの人間がはやし立てる中、彼は決して神林に喧嘩を売ることはありませんでした。 誰かを敵視し、そこへ恨みを持っていくこと無く。 『政治そのものが抱える膿』という本質へと、問題意識を持って行きました。 『与えられた敵』へと向かうことの恐ろしさと問題を認識しつつ。 最後に国民には、『分かりにくくとも、本当の敵』を明言する。 そのうえで、『信じてほしい』と訴えるのです。 それは、ヒットラーが提言した言葉を、正面から否定する行動でもありました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★『チャップリンの独裁者』 前述の『アンチ・独裁主義』で有名な映画に、『チャップリンの独裁者』というものがあります。 “チャーリー・チャップリンが『独裁主義への反論のテレビ演説』シーンを入れるために参加した、はじめてのトーキー(有声)映画”ことでも有名な映画です。 前述の点におけるアンチテーゼといい、最終回はこの映画へのオマージュなのかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 父親からの因縁、そして本当の姿 前回の感想でも上げましたが、『大同商事の不正』がらみのエピソードは、王道ながら私の好みをピンポイントで打ち抜きました。 『父親からの負の遺産』、『父の本当の遺志』…etc。 手段を違えようと、同じ想いを父親が抱いていたことは、どれだけ心強かっただろう。 そして初めて湧き上がった敬愛の意を示そうとも、すでに相手が居ないことは、どれだけ切なかっただろう。 『大嫌いだった政治』の象徴であった父親像が変わることは、彼にとっての『政治への嫌悪』が消えることも意味します。 その時初めて、彼は本当の意味で『遺志を継ぎ』、政治に一生携わろうとする覚悟が生まれたのですね。 この展開は嬉しかったです。このエピソードがあっただけで、政治ドラマに木村君が参加できてよかったと思うぐらいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★『チーム朝倉』 独裁者は有能な人材を手元に置けない。これは結構有名な事実です。 独裁者は人を利用することしかしりません。それ故に、有能な人間を手元に置くと『いつか裏切るかもしれない』と疑心暗鬼になり、遠ざけるようになってしまうのです。 朝倉がチームを作ることができたのも、それは彼が『独裁からほど遠い所にいる』からです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★『朝倉内閣が変えたこと』 実を言えば、朝倉内閣は日本の法律を大きく変えていません。 『たった一人の人間が、国を大きく変える』ことを描いてはいないのです。 一人の正義で国を動かすこと……独裁を描くのではなく、朝倉という一人の素人が国の政治で感じたことを描くこと。 一人の素人の感じたことを、国民に還元すること。 それに首尾徹底したことに、スタッフの潔さが感じられて、とても好感が持てました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★運命と、高圧的。「父はいつも声が大きくて……(中略)でも本当は後ろめたかったのかもしれない」 …これを聞いた時、どこかの猟奇的な女性を連想したのは私だけでしょうか(汗)。 『心に弱さがあるからこそ、過剰防衛する人がここにもいたんだ…』と思わずしみじみしちゃいました(←待て)。 また、この話の直前に『運命論』を二人が話しているのも印象的でした(笑)。 あのドラマとの違いが如実に出ていて、とても興味深いシーンになりましたから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 神林。 善意で前例を破る朝倉と、悪意で前例を破る神林は、コインの表と裏だったのでしょうね。 だからこそ『前例を破った』ことを朝倉は責めなかったのでしょう。 本当は悪意を持って行ったはずの『不正な人事』も、さらに奥にある『膿』を出すために必要だった。そう、朝倉は明言し。 それは底なしの善意であり、確かな見識。 その言葉は、『病院で嫌味を言うことで満たしていたちっぽけな自尊心』を吹き飛ばすに十分だったと思います。 はっきりとぎゃふんと言わせた訳ではないけれど、あのテレビ演説の後の一言は、彼に確かなくさびを打ち込んだと思われます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ はっきり言って、私好みの内容のドラマでした。 そして、展開から台詞に至るまで、細かな部分まで『民主主義』を訴える主題にのっとって丁寧に作られていることに、好感を持ちました。 チーム朝倉にいる人たち一人一人に好感が持てる内容だったのも、とても良かった。 個人的にはあのSPのお兄さんが、キャラクターとしては一番好きかも。 スタッフの皆さま、出演者の皆さま、お疲れ様でした。 また素敵なドラマを期待しています!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そして人は、『民主主義とは何か』を考える。
2008/07/17
悲しみと存在を、攻撃性にすり替えて。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ひたすらお待たせして申し訳ありません(汗)。 『猟奇的な彼女』を見て感じたことを書かせていただきます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回の脚本は『西遊記』と同じ坂元さんが担当されています。 デートのディナー時に変なネタで揉めさせたり、登場人物の性格が一話の中で整合性がとれていなかったり……etc.な部分に、『西遊記』と同じ問題点を感じるかな(滝汗)。 『場面を固定化しすぎて、テンポが壊滅的になる』致命点な点は改良されてるんだけれど(苦笑)。 けどそのあたりを開設していると、繰り言になっちゃいますね。 だから今回は『本当だったら、どんな風に凛子を描きたかったのだろう』『三郎を、どう描きたかったのだろう』ということを中心に、彼らの魅力を考えたいなと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『暴力・非常識女』というキャラクター。 現在、『モンスター○○』と名付けられるような非常識人間を敵視する風潮があります。 その中で凛子という女性を描くことは非常に難しい行為だったと思います。 『暴力を振るう女の人』というキャラクターも、『表面的に理不尽なことをいって男を振り回す女の人』も、実はドラマやアニメでよく描かれます。 しかしながら、それらのキャラクターに共感するには『精神的に地続きの部分』が無いと難しいことです。 分かりやすい例をあげるならば、『どこかで理性的』であったり、『理不尽なことに対する発散』であるなら、その行動も可愛らしく見えるということです。 凛子の場合、暴力的かつ理不尽なんですよね。 だからといって、三郎から暴力を振るって抗議しなくてはいけないほどの横暴なことはされておらず。 理不尽なことの裏に、理性的な判断があることが少なく。 そのあたりの補足の弱さが、私の感情移入度合に影響している気がします。(余談: 自分の好きな作家さんに、『魅力的に描けないのに、暴力女・非常識女・理不尽女ばかり好んで書く』男性作家がいて。…それさえなければ、とびきり面白い小説やTRPGリプレイを書く作家さんなのだけれど(汗)。 おかげで『どういうところで、それらのタイプはなぜ嫌われるのか』というのばかり詳しくなりました。涙)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 凛子が暴力を振るうわけ。 ただ凛子が前述のパターンとは違う理由を持っているのだろう、とは薄々感じています。 一つは『寂しさや弱さを庇うための、過剰防衛』、一つは『父親の影響』ですね。 彼女の幼い頃は、大好きな父親が傍にあったのでしょう。 トラブルのたびに『ぶっ殺すぞ』と周りを威圧しては、『ごねたもの得人生』を実践してきたんでしょうね。 たぶん、一部の人は思春期あたりでそんな父親に反発し、理性的になるんでしょうが…。 ただ、凛子にとっては、そんな父親の手法が一種の魔法のようであったと思われます。彼を慕う気持ちが、同じ言動をとらせるようになり。そしてそのまま、彼女の中に定着したんだと思います。 もう一つ、彼女にとって暴力や理不尽な行動は『過剰防衛であり、甘えである』と私は考えています。 彼女はどうしようもなく脆く、その割に虚勢を張りたがる癖があります。 『野々村さんのことを忘れた』と言いながら、彼の痕跡ばかり追いたがったり……と。 自分に虚勢を張って、他人に虚勢を張って。 誰かの不運や失敗を笑うことでしか、心は安らげずに。 理不尽を許されることでしか、自分の居場所を確認できずに。 社会非適合者の裏の悲哀が、ちらりと感じられました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三郎という人。 『好きな人には逢いに行け』と言ったり。凛子を手放そうとしたり、ぶち壊したり。 物語の主軸となるべき部分で主義主張がコロコロ変わる彼は、一番理解しにくい人かもしれません。 ただ、彼の優しさや共感能力は『日本人的』な部分だと思うんです。 日本人は『口にしない部分を、空気として感じとれ。言わなくても、分かって行動しろ』という考え方がありますよね。 逆に韓国の人は『言いたいことは全部、言ってしまえ。言われないことは理解できない』という感じらしいですね。 だから凛子や彼女の父親が「私がやってくれって言ったのか!」と切れるのは韓国映画である原作の名残かな。 そんな彼らだからこそ、『虚勢の裏に潜む弱さ』を掴まれると弱いのだと思います。 うーん、私も三郎の日本人的な優しさを見習わないとね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 草なぎ君三度目の『海に絡んだ職業』(海洋専門大学講師・二回、潜水艦乗務員・一回)だったけれど、それらと見比べたりしながら、魅力を再確認したりしました。 『フードファイト』の時の似非関西弁男とチャンプのツーショットも、ちょっとうれしかったり。全く違う雰囲気を楽しんだりしました。 佐々木蔵之助さんが出てくるシーンなど、食い入るように見てしまいましたし。 凛子が海岸で突き飛ばす殺人未遂シーンとか(←着衣のまま突き飛ばしたら、運が悪ければ溺れ死にます)、自分としては苦手に入る描写も多かったけれど。 俳優さんの熱演に見惚れることの多いドラマだったと思います。 なぜか『フードファイト』や『西遊記』に似た、“役者が脚本に頼れないからと、捨て身で頑張っている”感を感じたのは秘密ですけどね(遠い目)。 その分だけ、役者さんの演技が楽しめた気がします。 出演者様、スタッフの皆さま、本当にお疲れ様でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ その直向きさに、惹かれるように。
2008/07/12
チョナン、センイルチェッカハムニダ! 今年に入ってから、草なぎ君のお芝居がいっぱいですね。 男らしかったり、情けなかったり、純粋だったり、冷たかったり……。 本当にいろいろな表情を見せてもらっている気がします。 お芝居が好きな自分としては、本当にうれしく思います。 私の周りではいろんなことが続いているけれど。 誇らしく、楽しげに頑張っている草なぎ君を見て、いっぱいエネルギーをもらっています。 そのたびに、ファンで良かったと思えるんです。 これからの活躍も、期待しています。 どんなことが待ってるのか、いつもワクワクしていられる。 それもファンの特権ですよね。 おめでとう、草なぎ君。
2008/07/09
更新が月曜になってしまいましたが、『鬼塊術局』の新章がスタートしました。 遅れてしまい、申し訳ありません。 楽しんでいただければ幸いです。 ビデオがひたすら溜まっていく中、ひそかにアニメが気になっていたりする管理人です(←待て)。 いや、私的にすっごく気になるのが二本ほどあるんですよ、ほんと。 どちらも続編シリーズなんですけれどね。 一つ目は『スレイヤーズRevolution』(7月スタート)。 あの神坂一原作の『スレイヤーズ!』の、四度目のTVシリーズ化なんです。 ……これを初めて知った時は、『6年ぶりって、何かの冗談でしょ、おひっ?』と思ったものです。 神坂小説に一時期はまっていた人間としては、すごく楽しみです。 二つ目は『スティッチ!』(10月スタート)。 情報源は『ディズニーファン』最新刊。こちらは『リロ&スティッチ』のスピンオフかな。 なんと『スティッチ』が日本の沖縄で大暴れするTVシリーズ(しかも地上波!)です。 スティッチ好きな自分にとっては、ワクワクが止まらなかったりします。 うー、時間が足りないーーっ! まだまだスローペースですが、9月まではご容赦を。 自分なりに頑張っていきたいと思います。
2008/06/26
鬼塊術局外伝二章、『砂礫と虹の街』完結しました。 私としては、『樹月』サイドの過去話が書けただけで満足しております。 実は『まとめ読み』用のページを用意しているので、7月にはそちらをUP予定です。 ……次の新章の準備が一番やばい(汗)。 そして、『CHANGE』の感想が、予告よりも一日遅れたことをお詫びします。 ……詰め込み過ぎ(と資料確認)で、想像よりも時間がかかりました。 楽しみにしてくださった皆様、申し訳ありません。 創作系のトラブルはどこにでも。 ……まさか、『シルバーレイン』を遊んでいる途中で『肖像権的にやばい』お人に出会うとは思いませんでした(汗)。「これは、まずい。 ……検索に引っ掛かるところで、名前そのままのパラレル設定ナリキリはまずい(汗)」 慌てて捨てキャラを作成し、そこから『肖像権・パブリシティ権』関連のサイトを紹介してきました。 ……改めて、『創作系芸能ファン』の活動範囲の広さと、『パブリシティ権』関連の知識が普及されていない現実を思い知りました。 どこまで行っても、切り離せない重要な問題なんですね(しみじみ)。 本屋に行けることになったので、次の本を買ってきました。★ シルバーレインRPGルールブック★ 真女神転生RPG魔都東京200X ナイトテイル★ ゲヘナ・アナスタシス リプレイ4 逆撃の獄は宿命(さだめ)の終局(おわり)★ アルシャードガイア リプレイ 希望【ゆめ】へのコンタクト また、積読が増えたけど、後悔はしていません。四冊で五千円が飛んで行ったのはきつかったけれど…(遠い目)。 とうとう夏。 不幸中の幸いとして、入院の付き添いは無くなりました(…6月初旬はそれで予定が潰れるはずだった)。 でも毎年恒例のものも待ってるし、日曜日は全て予定が入るようになりました。 そんなバタバタ気味な管理人ですが、合間を縫ってこのサイトを続けていきたいと思います。 よろしければ、これからもお付き合いをよろしくお願いいたします。
2008/06/15
なにも知らないことは、全ての色に染まれるということ。 何に染まるか、それは彼の周り次第なのかもしれない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ やっと、やっと『CHANGE』をまとめて視聴できました。 ということで、印象に残った点や全体の感想などをつらつらと述べていこうと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 第五話ラスト、アメリカに『ミラーイメージ』を指摘>「相手が『違う』ということがわかるんです」 多少でもアメリカ外交とか、アメリカ諜報裏事情について調べた人ならば、この朝倉総理の言葉に噴き出すでしょう。 アメリカの外交官に向かって言うには、これほど皮肉で痛切で効果的な牽制球はないのですから。 アメリカ外交、及び諜報関係の致命的な欠点は『ミラーイメージ』です。これは、“『ミラーイメージ』……相手が自分たちと同じ思考をするという思い込み”というものです。 これによる失態は数え切れず、『1994年のイラク軍のクウェート侵攻を見逃しかける』『1994年のメキシコ金融危機を予見できなかった』『1998年のインド核実験を信じなかった』…等など、挙げきれません。 また、『CIA内外国語教育の未徹底』もまた、“アメリカが世界の中心なんだから、周りの国が合わせろ。”という無意識の感覚が表れたものです。 その結果が、『9.11計画を掴みながら、翻訳できずに見過ごす』という結果に終わっています。 ……アメリカ自身、自分の悪癖は自覚していることでしょう。 しかし、それを外交の場で指摘されるなど、思ってもみなかったはずです。 素人だと思っていた政治家に、まさか自分たちの悪癖を正面から指摘されるなど、絶対に思っていなかったでしょう。 だからこそ彼らは、朝倉総理を認めたのです。(参考文献:『CIA失敗の研究』 著:落合浩太郎 文芸春秋 P50-P68-)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 黄金パターンを基幹に この『CHANGE』を見ていて気づいたのは、『黄金パターンに、真摯に向き合い、魅せようとしている』スタッフの姿勢でした。 『父親を超える』という命題は、ギリシャ神話や北欧神話の頃から人々を魅せてきた主題でした。 これを『CHANGE』に当てはめるなら、“嫌いであった父親や政治を認め、彼が目指した政治を彼以上の手腕で果たすこと”になります。 この主題を底辺にすることで、このドラマでは物語を安定して魅せているんですね。 また、ここから『父親世代からの因縁』という少年成長物の定番も使えますよね。 それは管理人の大好きなネタなので、ぜひぜひやって欲しい所です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★黄金パターンと、設定と それらの黄金パターンを魅せるのは、小手先の技ではありません。 黄金パターンを魅せるのは、その“本筋に設定がどれだけ上手く絡み合うか、それをどう見せるか”という点です。 それについても、うまく説得力を持たせているなと思います。 朝倉啓太の設定が、ちゃんと上手く生きているのが一番ですね。 最初の『女性受けがいいから。それだけで引きずり出された』という点が、木村君が演じることで説得力が出まくること。 私の親戚など「SMAP全員、選挙に出たら通りそうだよね」と言っていました。……洒落にならない冗談ですが(←『政治と芸能は絶対に切り離すべき』と力説する人間)。 ……閑話休題。 朝倉が前の職業で培った技能、つまり『教えること、教わることのノウハウ』や『人付き合いの基礎』を、政治家としてスピンオフしていく設定も見事。 国民を前にした演説でも、それこそ『政治に無関心な世代』にすら分かりやすい演説をしてみせ。 政治家同士での勉強でも、『自分が分からない部分』を明確にすることで、教師側にも気付かせ。 第五話など、(朝倉は無自覚にだろうけれど)最大級の牽制をして見せたのですから。 設定がぶれていないからこそ、安心して見れるんですよね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ マスコミ 今回のドラマで『さすがフジ』と思ったのは、「ワイドショーやコマーシャルをほんとに作っちゃう」ところです。 記者やワイドショーの嫌らしさもちゃんと出てて(苦笑)、朝倉総理の振り回されっぷりに親近感を抱いちゃいます。 ……『政治家でも選手でも、何でもアイドルみたいに扱う日本人の悪癖』を見せつけられるようで、ドキッとすることも多いですね。 政治家の資質とは、そんな部分には関係ないはずですしね。 そんな国民の意識さえ、朝倉総理が『CHANGE』してくれるのかな…なんて楽しみにしているんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 政治家のカリスマ 朝倉が国民の前で話した内容は、私自身はピンときませんでした。 実際の選挙演説で無いので、ドラマとしてはありかなとも思うのですが。 国民が求めているのは、もっと具体的な政策案じゃないかなと思うんですよ。 それを分かりやすく言うのが、政治家のカリスマじゃないかとも思います。 ただ、カリスマが強いだけでは、『どこかの国のちょび髭親父』…つまりアドルフ・ヒットラーになってしまいます。 ヒットラーがカリスマになったのは、『民衆には分かりやすい敵を一つ与えよ』……つまり『国民には仮想敵か、スケープゴートを与えときゃ納得するから』という論法を使ったところです。 これがナチスによるユダヤ人迫害の本当の理由です。 この論法を現在も実践しているのが、中国政府。 国民の不安や真贋を政府に向けないために、情報統制し、わざと反日運動や反フランス運動を影で煽っているのが有名ですね。 朝倉の演説には、『決してヒットラーにはならない』という意味合いも含められているのでしょう。 安易なカリスマになるのではなく、ただ誠実に向き合うのだと。 いつか、ドラマの中の日本国民自身が、本当の意味で『政治に大切なこと』に目覚めるのでしょうか。 日本は、ドラマの中では、変われるのでしょうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ まだ、朝倉は『政界という色』には染まっていません。 ですが、彼がこの世界を理解し始めた時に、何が変わるのでしょうか。 ……次回はとうとう、マスコミを使った朝倉攻撃が始まります。 諜報機関の伝家の宝刀、『ジャーナル・エージェント』が動いたかな。(ジャーナル・エージェント…政府関係者が世論を操作するために雇う記者、もしくは報道機関。 アメリカCIAの実質子会社のカーンハウス等。また、日本の公安警察OBの天下り先に、出版会社があることは有名) そのあたりの、政治の闇が垣間見えたりするとちょっとうれしいかな(←諜報ネタ大好き女)。 次回も楽しみにしています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 青年は、そして父を超える。
2008/06/13
『フードファイト 倫敦死闘編』、完結しました! 恐ろしいことに、前回の更新から丸1年になります。 お待たせして、本当に申し訳ありません(謝)。 前回更新の日付を確認して、私自身も本気でビビりました(汗)。 言いたいことは全てあとがきの方に書かせていただいたので、ここではご報告だけにします。 付き添いが一週間遅れになったので(上手くいけば、入院が回避できるかも?)、もう少し余裕ができてきました。 そのあとは少し反応が鈍くなるかも知れませんが、ご容赦ください。
2008/05/29
『鬼塊術局』其の六 瑠璃鳳の羽其の七 月下の蝶の誤字脱字を修正しました。 な、なんとか前回の日記でお約束した分は果たしました(ぱたり)。 大きな修正はありませんが、一気読みしやすい形式に直しました。 もうすぐ外伝二章も完結しますので、そちらも早いうちに修正したいな…と思っていたり。 問題は第八章の方が、下書きすらできていないことかな(汗)。 6月入ってすぐの『付き添い』の合間に、下書きを書きためようと画策中です(原稿用のルーズリーフは購入済み)。 ネットから隔絶されても、頑張るぞっ。
2008/05/26
Blogのカウンターが20万ヒットを数えました。 訪問者の皆さま、まことにありがとうございます(深く礼)。 最近は背後のばたばたで更新がぱったり止まってしまっており、申し訳なく思います。 なんとか落ち着かせたいとは思っているのですが。 現在の個人的な目標は、『玉ねぎ茶を淹れること』だったりします。 『SMAP×SMAP』で木村君が作った『玉ねぎ茶』だけは絶対に実行せねば(きっぱり)。 お茶ジャンキーの名に懸けて(←色々間違ってますが。汗)、飲んでみたいっ。 本日は大阪まで用事ができ、帰りに梅田の旭屋書店に行ってきました。 そこで、本日発売日の◆ デモンパラサイト・リプレイ 剣神(ブレードデーモン)4 挑戦者◆ ダブルクロス・リプレイ ストライク3 天からの逆襲を購入。 最近はストレスがたまっちゃってるんですし、これくらいはいいですよね? その直後に、『シルバーレイン』に課金してきたりしました。 …最近は買い物日記になってきてますね(汗)。 6月の初旬から、ネットから半分隔離された状態になりそうです。(事情があり、例年より少し早くなります) それまでには『鬼塊術局』の第6章と第7章の推敲を終わらせてUPしたいな…などと思っています。 が、がんばります。
2008/05/20
やっと2時間ほどまとまったフリーの時間ができたので、神戸まで買い物に出ました。 …いや、『今日逃したら、しばらく行けなくなるから、行っときなさい』と親戚に背中を押されたんですけどね(苦笑)。 真面目な話、シルバーレインの方も下手すると半年は依頼に行けないかもしれないですし(汗)。 そういうわけで、やっと念願の書籍をゲットしてきました。(★は大型本・○はコミック・◆はリプレイ・◇は小説★シルバーレイン・ガイドブック★デモンパラサイト異聞 鬼御霊◆ソードワールドRPGリプレイ集xS4 猫の手帳人王、激闘!◆真・女神転生TRPG 魔都東京200X 退魔生徒会帝都天外抄◆デモンパラサイト・リプレイ 剣神3 超越者◆ダブルクロス・リプレイ・アライブ 4悠久の光○レンタルマギカ3○レンタルマギカ from SOLOMON◇レンタルマギカ ありし日の魔法使い 特に『シルバーレイン・ガイドブック』は「発売したら、翌日に買いに行く。 他の本もまとめて買う(きっぱり)」とずっと思っていたので、買えて良かった(涙)。 これで、ストレスも全部発散。 さあ、オフラインの出来事を乗り切るぞっ!
2008/05/13
『シルバーレイン』関係ブログで、先にちょっと事情を零したのですが。 現在、オフライン関係で困ったことが立て続けで起きており、その対応で更新が止まりやすくなります。 ここに来ることで気分が楽になっていることもあり。 訪問者の皆様には、できるだけ迷惑をかけないようにしたいとは思っております。 …とはいえ、『3日間で小説8冊読んで、中身が頭に残っていない』とか、『アルコールが一滴も入っていないのに、泥酔しているような気持ち悪さ』とか、こういう状況ではドラマのレビューをする自信がありません。>『偶然が重なっていいのは、二度まで(by『古畑任三郎vs.SMAP』)』じゃなかったのか、とはすごく言いたい。 三つも重なるなぁぁぁっ(泣)! もう少し落ち着いてから、まともな内容が書ける状況になってから、ドラマのレビューを書かせてもらおうと思います。 申し訳ありませんが、もうちょっとだけお待ちください。
2008/05/06
先日23日、TBSの『NEWS23』の報道特集で、草なぎ君が出演しました。 …『SMAP×SMAP』と8分も放送時間が重なりましたけどね(泣)。 先に『SMAP×SMAP』の感想を簡単に。 残念ながら私にとっては、はじめて聴いた曲だったり、当時は聞き流していた曲が半数以上でした。 ……邦楽に目覚めるにも、まだ幼かったですからね……(思い入れのある曲がでてくるのは90年代から)。 いい曲もあるのですが、ご本人が半分ぐらい歌っちゃったりするので、「……なぜ、この番組で?(遠い目)」と思うこともありました。 以前の27時間テレビの深夜コーナーとほとんど同じですよね、この構成。 衣装とか、SMAPさんの歌唱力(その危なさも含めて)とか、見どころもちゃんとありましたけどね。 基本的に、『Tribute Songs』形式(SMAPがバックダンサーで、トークを間に挟まずにメドレー)が大好きなんですよね。 今回もそうしちゃった方がよかったのに、と思いました。 先週の宇多田ヒカルさんの時は最高だったのにな、とも思います。 ……いや、そんなことをしたらスケジュール的にSMAPの皆が死にますね(汗)。 個人的には北条司さん原作のアニメ主題歌二つと、『芸能人ドーバー海峡横断部・公式応援歌』の元になった<ランナー>、米米クラブと久保田さんの曲が印象に残りました。 そういえば、<Get Wild>は以前に宇都見さんと草なぎ君の二人で歌ったこともありましたよね。 で、そんな『SMAP×SMAP』も残り8分になった時に、草なぎ君がいきなり韓国語でしゃべり始めました。「TBS、8分後に録画開始の予約になってるのに―――!!!!」(…事情があり、現在は親戚宅のDVDデッキでのみ録画しているんです) 同じことを叫んだSMAPファンは何人いるだろう(滝涙)。 とにかく、必死に頭に残そうと頑張りはしましたが……脳内デッキはポンコツなんですよね(←つまり、記憶力は壊滅的)。 その後、なんとかビデオで残りの放送を確認しました。 『好きな俳優さんがいるから』と説明するあたり、外国語だからというのではなく、自分の考えをまとめるのにたどたどしいという印象を受けました。 そんな、『韓国語であろうとなかろうと、べらべらでない』不器用さは、いつだって変わらないんですよね。 彼らしくて、どこかほっとしちゃいます。 とはいえ、スーツにバイリンガルな彼を見ていると、やっぱり惚れ直しちゃうのも事実。 隣の国との距離は、事情を知れば知るほど『縮めるのは不可能』と思ってしまうけれど。 それでも、せめて芸能においてだけは、もっと近づいてもいいと思うのです。 草なぎ君が頑張る限り、私も一緒に応援したいと思います。 ドラマの感想は、もう少しだけお待ちください。 ……時間のやりくり、頑張れ自分。
2008/04/24
心に被る仮面(ペルソナ)。 それをきつくかぶり過ぎた時、外せなくなる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前々回視聴後の号泣からしばし。 あの後、二人がどうなったのかを知るのが怖くて、私は残りの回の録画映像を見るのを先送りにしていました。 ですが、ようやく腹を据えてみることにしたのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 法の網に囚われて。 二人は、一家庭人である前に、弁護士でした。 力の無い正義を振るっても、決して結果には結びつかないことを、二人は嫌というほど知り過ぎていました。 それが、二人の不幸の始まりだったのだと思います。 二人は世間に正義を認めさせる状況を作らなければ、法は通らないことを、体で思い知っていたからです。「絶対に認めさせなきゃいけない」 その焦りが、手段を選ばせなくなるのです。 そしていつしか、手段と苦しみの中で『弁護士としての顔』、つまり心理学でいうところの『心の仮面(ペルソナ)』の一つをきつく被り過ぎ、自分では外せなくなっていくのです。 人はいくつもの『心の仮面』を抱えて生きているけれど。 その一つを外せなくなるのは、緊急事態でもあると思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 法とは、正義では無く、道具にすぎない これは、私の持論です。 法律そのものは、歪な決まり事にすぎません。 だからこそ、社会に適合しないような医療保険制度が施行されたり。 『闇金融が主人公の法律ドラマ』が成り立ったり。 弁護士集団が死刑廃止論のために、一つの裁判を悪用したり。 ……などというおかしなことがいくつも起こるのはないでしょうか。 法を知る者こそ、法を作る者こそ、社会の強者となる。 それが法社会の悪い面だと思うのです。 そんな法律を正しく導くのは、弁護士と検事、裁判官の良識と良心でしかありません。 ゆえに、これらの職業には何よりも人格的な成熟を求めざるを得ません。 …だからこそ、法律を武器に争う二人の姿は、『法律絶対視』の危険性の象徴のように思えます。 法を道具と割り切り、その場をしのごうとする律子。 法的に正しいならば、何をやってもいいと割り切る法倫。 どちらも、弁護士としてもっとも陥ってはならないところまで、陥ってしまったのですから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 夫婦の仲間たち そんな『弁護士の仮面』を外せなくなった二人を見て、彼らの友人や仲間達は動き出します。 桜庭君は事態に振り回されるまま、少しでも修繕しようとして。 他の仲間は、『弁護士の仮面と、信念が食い違っている』ことを指摘して。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 仮面を剥ぎ取る――法倫の場合>「そんなもので脅迫しようとするのか」 法倫は法的な正義などもうすでに見失っている。非倫理的なことも、すでに辞さなくなっている。 そのことを、蝶野は遠回しに指摘しました。 つまり、『金を出す=買収する』という手段を取らせたことによって。 かつて、食事で証人を買収したことを罵倒した法倫。 しかし、彼は自分も同じことをしていて、しかもその矛盾すら感じていなかったけれど。 桜庭はその矛盾に、法倫の狂気を感じて逃げ出した。そのことに、気づいているのだろうか。 蝶野は、『脅迫されるほどのことをしている=あなたが信念を曲げている』と気づかせたうえで、本心を問うたのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 仮面を剥ぎ取る――律子の場合>被告である律子 『勝たなくてはいけない、勝たなければ生きていけない』 精神的、肉体的ぎりぎりまで追いつめられた律子。 そんな彼女にとって、『弁護士としての仮面』は、命をつなぐ術でもありました。 それを手放すのは、社会的な死すら意味していたのですから。 けれど、その思いを揺らしたのも法倫でした。>「僕の知っている佐々木律子は、そんな女性じゃない」 『誰も自分のことを分かってくれない』 そんな思いを抱えていた彼女にとって、意外なところからの『理解』が送られたわけです。 『理解』による混乱が『仮面』を揺さぶります。 そして仲間によって与えられたきっかけが、仮面を外したのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 愛情の反対は>「愛情の反対は無関心」 数学の証明問題では無いけれど。 愛情の裏返しが憎しみであって、愛が無い状態は無関心だと。 だから本当は、“愛していないなら拘置所にずっと放り込んでおけばいい”はずなのに、それを出して、わざわざ云い負かそうとするのだと。 そして自分も、ムキになってしまうのだと。>「弁護士資格の剥奪」 その極論をちらつかせることで、友人は『本当にそれでいいのか? そこまで突き進んでいいのか?』と言外に匂わせていました。 そんな警告を受けることによって、彼はようやく、 今更ながらに、自分が律子を追いやっていることを――自分の罪を――おぼろげながらに自覚したのです。 ……彼のことなので、決して認めたり謝罪したりはしないだろうけれど(汗)。 そして蝶野の警告を受けて、ようやく『弁護士としてでなく、一個人としての顔』を取り戻し。 そのうえで彼は、律子がどれだけ自分に尽くしてくれたのかを認めることになったのです。 本当に、律子がいなければどうなっていたのか分からないのに。 そんな彼女を、ゴミ屋敷よりももっと残酷な、非人間的環境にまで追いやって。 私などは、『気付くの遅すぎだ、ばかっ』などと言いたくなるのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 律子の信頼 事態は、律子の愛情に気づかず、律子の信頼を裏切り続けた、そんな法倫に責任があります。 自分に罪があっても、なぁなぁで誤魔化し、自分が潔癖でなければ許せない 『自己弁護と自己正当化』の姿しか彼女の前で見せ続けなかった彼を、どうやって信じろと言うのか。>「これってダメ男にはまる女」 その言葉に、私も納得しちゃいましたよ(苦笑)。 それを取り戻すきっかけこそ、前述した『律子への理解』でした。 彼女の行動を隅々まで理解し、どんなに怒っている時ですら、一点では理解している。 それこそが律子の信頼を取り戻すための行動でした。 口先だけの謝罪や、演技よりも、ずっと深い、時間と絆が生み出したものだと、分かっているから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 猪木の行動 彼が叫んだのは、『この状況のままでは、律子が壊れる』という恐怖によるものだったのでしょうね。 『律子が子供を抱え込んで、自滅していく』のを止めなくてはいけない。 その思いが、形にならないまま、法廷での証言へとつながっていったのでしょう。 その方法が正しいのかどうか、分からなくても。 破滅することだけは止めたい、そんな友情だけは本当だったのですから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 裁判最終日に、法を捨てて 二人の質疑応答。 それは裁判用語ひとつない問答でした。 それは二人がようやく、『弁護士としての顔』から『夫婦の顔』に戻ることができたからです。 法律用語とか、世間の目という――正面的で薄っぺらい正義を捨てて、彼らは本音をぶつけ合います。 彼らはその過程で、夫婦という形を再生していくのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 成長した明日について>「僕が悪い、でいいよ…」 昔の自分を見るようです…(虚ろな視線を明後日に投げる)。 譲らない人間を相手にする場合、最終的に丸く収めるには自分が全部背負うしかないんですよね。 この時は喧嘩の矛先をすぐに納めているからいいけれど。 もしも片方だけしかいなかったりして、一日中話を聞いていたりする状況になったら……嘔吐しますね(管理人の幼少時の実体験)。 まぁ、何かがあったら、明日の場合は猪木とかの逃げ道があるから大丈夫かな? とにかく、強く生きてほしいと思います、うん。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 収まるべきところに収まって、本当にホッとしました。 ほんとにやきもきさせられたけれど、二人が仲直りできて、本当に良かったです。 法倫と律子の二人が、これからもうまくやっていけますように。 自分のだめな部分を、自己弁護で正当化をする。そんなダメ人間の二人だけど。 そんなダメ人間を好きになってくれる人も、お互いにしかいない。 真逆のようでいて、ここまで互いに足りないものを補っていける二人はいないのだから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そして、二人は三人になって、歩いていく
2008/04/16
少女は償いのために――罪を犯す。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ラスト三回の原作は、長編『レンタルマギカ 竜と魔法使い』ですね。 このうち、第21話は原作そのままだったので、特に書くことすらなかったのですが。 少し時間を多めにとったのに、そのほとんどが『回想シーン』の繰り返しというのはどーゆーことなんだろう(汗)。 確かに話の大筋はちゃんと拾えていたのは良かったのだけれど、他の美味しいシーンがぽろぽろと取りこぼされてるような気もします。(アディと猫屋敷がいつきの前に向かうときの会話とか、隻蓮の新人指導とか…)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作とアニメでは時系列が違います。 穂波の『生ける杖』もアディの『アスモダイ』も、原作では『フィンとの敗北』をきっかけに習得する魔術だったりします。 そして猫屋敷の使い魔の分裂も、本来は『星祭り』で使われた魔術だったりします。 そのあたりの違いを探すのも、原作との読み比べでの楽しみでしょうか。 戦闘の派手さなどは、クライマックスとして頑張ったなぁと思います。 原作どおりの造形だった竜や、フィンの逃走手口などは、映像として見ることができて非常に満足です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ でも、原作よりもアニメの方がいい、と言えるのはやはり穂波の描き方でしょうね。 原作における、“いつきに対する穂波の言動”は、酷いですから…(遠い目)。 原作を読むたび、『勝手に巻き込んでおいて、あの扱いかいっ!』と思うときがあります。 でもアニメでは、穂波の毒が完全に抜けているんですよね。 だから最終回でも、穂波に感情移入しやすく、それがとてもよかったです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ とうとう、終わっちゃいましたね。 ……いろいろな思いはありましたが、原作と読み合わせることで、お互いにいい補完作用を生んだ気がします。 特にアニメでの穂波の可愛らしさは、原作も見習うべきところがあるかもしれませんしね(苦笑)。 結末を見る限り、スタッフも第二クールをやる気満々のようですね。 『蛇(オピオン)』の謎なども残っていますし。 できれば次のクールには、もう少し魔術の持つ歴史的・文化的な部分を色濃く押し出してくださいね、スタッフ様。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 少女と少年は、互いの傷に向かい合う。
2008/04/15
変わることの痛みを、二人は互いに共有し合う。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 最初にレビューがひたすら遅れまくったことをお詫びします。 4月クールのドラマが始まり始めた頃になってしまいましたが(汗)、『薔薇の無い花屋』の最終回までの感想をお送りします。 今、自分の予想が外れたことがとても恥ずかしいです(赤面)。 自信があっただけに、『英治は昔からああだった』という台詞で衝撃を受けています。 ……だめだ、私ごときでは野島先生の考えていることなど分からないということでしょう(自爆)。 ただ、この残り二回の主軸は『愛を信じられるようになる』という変化でした。 シュウと英治、まったく真逆の反応を示す二人の変化が、丁寧に描かれていました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 二人が抱える『変化の痛み』 人が――特に大人が――変わることは、非常に難しいことです。 自分と言う基準が揺らぐことへの不安、そしてそれまでの自分を壊すという苦痛。 これら二つの事に耐えるのは、並大抵ではなく、時には精神のバランスを崩すことさえあるのです。 シュウが戦慄きながら否定したのも、英治が誕生日の席で逃げ出そうとしたのも、それらに耐えられなかったからです。 二人が抱える闇――『愛されることを放棄する』――を祓うことは、とても素晴らしいことのように見えます。 しかし、それさえも、二人には苦痛なのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――シュウの場合(娘の存在) シュウは最初、変化することを拒みます。 自分の周りの変化を、“衝撃を怒りに、恐れを軽蔑に置き換える”ことで、凌ごうとするのです。>「気持ち悪い」 親子の情をそう切り捨てるシュウ。 それはむしろ、“彼の中に入り込んだそれを『異物』と認識し、排除しようとする”、心の自衛行為だったと思われます。 そんな自衛が働く程に、『命がけで子供を産んだ』という事実は、彼の心の中で変化を生み出しているのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――シュウの場合(英治からの引き留め) さらに、その『違和感』が入り込む場所から、さらに英治が『英治自身の変化』を通して、変化を促すのです。 情を信じ、情で動くことを。 カウンセリングは、その人間が心を開いた相手にこそ、効果があるというけれども。 シュウは、『変化の苦しみ』を、カウンセラーの役目となった英治に、遠まわしに共有させることを願うのです。 英治と苦しみを共有することで、彼は『変化の痛み・恐怖』を、一時的に乗り越えるのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――シュウの場合(美桜の絶叫) さらに彼は、半ば自棄になって『美桜に父親の意識を呼び戻させる』ことを決意します。 そして、『一度捨てられてもなお、それでも信じること。一度別れても、それでも逢いに来ること』という想いを、絆を、手術中に聞くことになるのです。 英治の変化で動揺した心には、美桜の叫びは強烈に響いたことでしょう。 それらの思いを通じて、シュウは少しずつ変化へと踏み出し始めるのです。 そして、その変化は、雫の存在とるりのDVDが支えていくでしょう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――英治の場合(変化の強要) 英治もまた、変化を強要されます。『自分を必要とする人間のそばにいるのが、怖い』 それは、“自分の存在の許容を最初からあきらめ、見返りを求めないことで、自分を保つ”という、彼の生き方。 でも、それでも『雫の傍』にいたのは、間違いなく『るりへの罪悪感』からでしょう。 その罪悪感を忘れないために『薔薇(忘れるという意味の花)』を、扱わないようにしていたのかもしれませんね。 ですが、英治の『自らを削るような許容』を受けることで、多くの人が癒されていたのも事実。 許容こそ、相手への肯定。 それによって、相手もまた英治の存在を許容していくのです。 それは、英治にとっては矛盾した状況であり、その矛盾の中で、自らもまた少しずつ変わっていくのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――英治の場合(雫への告白) その変化はシュウとの問答の中で、英治の心に具現化していきます。 そして明確にさらされるのです。 シュウによる『娘を信じてみろ。試せ』 という言葉に。 シュウの言葉は、表面的には最低の言葉。しかし『お前も相手の愛情を信じるように変わってみろ』という、今の英治にとって重要なきっかけなのです。 英治はその時初めて、『本当に残酷なもの全てをぶつけて、全てをむき出して、それでも傍にいられると信じよう』と思えるのですから。 本当の意味で、自分の思い全てで向き合おうと思ったのですから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――英治の場合(薔薇を置き始める) さらに院長から英治へと更なる赦しが与えられます。「るりは、本当のことを言っても生んでいただろう」…と。 これは私も強くそう思います。 これらのことから、『るりへの罪悪感を忘れる』=『薔薇を受け入れる』というスタイルへと変わります。 そして“美桜の存在も自分の傍へ積極的に受け入れる”覚悟ができるのです。 だからこそ、彼は美桜を迎えに行ったのです。 そしてさらに、英治は自分の気持ちすべてをぶつけてもなお『娘』から許され。 直哉という『家族』を手に入れて。 さらに居場所を確保します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 『変化の痛み』――英治の場合(誕生日の意味) そして誕生日。 『誕生日を祝う』は、つまり『英治がこの世に存在することを、皆で認め、必要とすること』です。 気が付くと、彼は多くの人から必要とされていました。 誕生日の段階で、彼はまだ『自分の存在を許容される』という恐怖に完全には打ち勝っていませんでした。 その時になって『変わることの痛みと恐れ』が吹き返したのです。 ですが、その『痛み』を美桜は理解します。 そのうえで、『あなたはここにいるべきだ』、つまり『あなたは、これを受け入れるように変化する必要がある』と促すのです。 この誕生日を持って、彼は『変化』を乗り越え、本当の意味で救われたのだと……私はそう思っています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★ 美桜の逃走・求められる事の意味 彼女がなぜ彼のもとから離れたのか、それはなんとなく理解できます。 彼女は『英治が本当の意味で、自分の居場所を求めていない』ということを悟ります。 たとえ『自分が居場所を与えても、そこから逃げていくだろう』とも。 かつて英治は『自分が親を捨てる決意をしなければ、他人が連れ去っても戻っていく』と語りました。 ならば逆もありえるのではないでしょうか。『自分から求めなければ、自分から去っていく』とも。 だからこそ、彼女は彼から離れました。 いつか彼が、『自分から美桜を求める』ように変化することを。 そして、その瞬間が来たからこそ、戻って行ったのだと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 見ごたえのあるドラマでした。 本当に、最後まで行間を読むように見れる、小説のようなドラマだったと思います。 賛否両論あるでしょうが、自分はこのドラマが好きです。 出演者の皆さま、スタッフの皆さま、お疲れ様でした。素敵なドラマをありがとうございました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そして、薔薇とともに人々は巡り合っていく。
2008/04/10
…サイトの更新を止めて、申し訳ありません(謝)。 やっと残りのドラマのビデオを見始めました。 5日後には、まずは『薔薇の無い花屋』の感想から記事をUPできる…予定です。 この一週間は、追い付きかけていた連載・『鬼塊術局』の書きためを。 その前の一週間は、件の『シルバーレイン』で4か月に一度の『戦争』に参加していました。 …いや、『シルバーレイン』の『戦争』に関する重要な掲示板で、スレッド立てに大失敗しまして。 『スレッド立て』に関するトラウマが再発したりして(…っていうか、またやったのか、己は。凹む)。 失敗のフォローに走った挙句、目が真っ赤になり。結果、家族からコンピューターの自粛を促されたんですよ。 いえ、ただでは転んでませんよ(汗)。 走り回った時に『逆侵攻阻止』などの用語や、戦争での物資補給などの、小説に関する知識はちゃんともらってきましたから。 知識の使い道も、ちゃんと当てがありますしね。 とはいえ、こちらに負担がかかったのは事実。 ドラマの感想が追い付くまで、『シルバーレイン』は軽く自粛(『依頼』に入らない、など)しようと心に誓いました。 本日は花見に行ってきました。 もちろん、毎年の花見ポイントに。 …花見ポイントの近くのケーキ屋さんのクレープ(毎年、この時期の記事をご参考に)ももちろん買ってきました。 また、グレードアップしてまして、今年は中身が8種類に増えてました。(サラダ、パスタ、桜あん、マスカルポーネ、ショコラ、苺、バナナ、マロン) …このグレードアップがどこまで行くのか、毎年楽しみだったりします。
2008/04/06
『Bitter&Sweet』シリーズ、なんとか完結させました。◆ 『002:階段』 木村君◆ 『026:The World』 稲垣君◆ 『031:ベンディングマシーン』 香取君◆ 『091:サイレン』 ジニーさん となっておりますので、お好きな順番でどうぞ。 皆様、本当にお待たせしました(頭を下げる)。 去年の『PC故障→修理』から始まり、時間のやりくりが失敗しまくっています。 最近は輪をかけて時間のやりくりが破たんしており、その分ご迷惑をおかけしたと思います。 …ネットゲームに手を出すからだ、自分(自己ツッコミ)。 とはいえ、お待ちしていただいている方がいるのも事実。 フルスピードで飛ばして、なんとか残りの4本を仕上げることができました。 『フードファイト』小説に関しては、もうちょっとお待ちください。 草稿だけは倫敦編ラストまでできていますので、今年中には出来上がる…はずです。 ドラマの感想は、次は最終回までまとめてになると思います。 がんばりますので、どうかお許しくださいますよう。 最近はビデオを見る時間を作りつつ、紅茶やハーブティに凝り始めています。 きっかけは前述のネットゲーム。 そこでネタに出した紅茶がほんとに飲みたくなったりするんですよね。 今はルシピアの『春ぽろぽろ』(ラズベリー風味のルイボス茶)や、『Sakura Vert(桜の緑茶)』などをよく飲んでいます。 『ティーハニー(紅茶で香りづけした蜂蜜)』も買ってきて、たまに味付けしたり。 それらの紅茶を飲みながら、『HEROES』や『鹿男あおによし』などを見たりしてます。 …『HEROES』はとうとう、次シーズン予告で『ハリウッド風・日本戦国時代編』に突入(待て)。 勘違い日本もここまで来ましたか…(汗)。 …でもヒロ&安藤のコンビには癒されました。 『鹿男あおによし』は……フジテレビらしかったかな(苦笑)。 ネタは非常によかった(これは原作の力でしょうね)ので、『もっと面白くできただろうな』と思うとちょっぴり残念。 とはいえ、これはこれで楽しみに見させていただきました。SMAPが絡んでいないので、肩の力を抜いて見れたのも嬉しかったです。
2008/03/21
「僕の正義だ」 乾いた愛情は、大義名分とともに外道に染まる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ Kiss & Tell「あんた、日曜九時のドラマだよ? そんな顔しなくても大丈夫だって」 三話連続でビデオを見た後、知人と食事に出ました。 その『仁義なき戦い』のあらすじを解説したところ。 …相手からの第一声は、上の一言でした。 確かに第八話のクライマックスでさめざめと泣いた後。その余韻は消えていなかったようです。 優しさとは裏腹な残酷さ――そう、『Kiss&Tell(裏切り)』の罪と、それでも消えぬ愛を感じて。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 法倫の暴走 第8話の法倫の行動に絶句した人は多いと思います。 それは私も同じだからです。>「僕の正義」 そう、それは彼にしか通用しない、非道徳的・非倫理的な『独善』。 『薔薇の無い花屋』で院長がしたのと同じ、えげつなき復讐。 彼にはもともと、『自分の心情、権利にしか視界がいかない』、『自分の非は他人に転嫁する』ところがありました。 彼は『法を犯していない=罪ではない』と信じており、『法と正義は別物である』という真理に気づいていません。 それが暴走すれば、『合法の下の非情』をも行えます。 以上の理由から彼は、『人命救助』の大義名分を手に入れることで、他者を傷つけることも恐れなくなったのです。 …彼の思考回路、実は少しだけ理解できます。 私にも同じ思考で暴走した記憶がありますから(滝汗)。 ただ私の時は同級生に釘を刺されたり、苦言を言われたりして、少しずつ自覚を促されました。ネットを始めた最初期にも、釘を刺される出来事に出合いました。 だから、これが『絶対にしてはいけないこと、自分が特に陥りやすい思考であること』を、常に肝に銘じるようになりました。 それゆえに、私は法倫の行動を認めるわけにいきません。 それは肉親憎悪の部分もありますが、自戒でもあるからです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ すべてを奪われる恐怖 『職を、子供を、全てを奪われ、愛情を踏みにじられる』 それは、『薔薇の無い花屋』で英治が陥った状況でもあり――律子に待っていたはずの未来。 そして、自衛する彼女を待っていたのは周囲の無理解です。 『自分に対する完全なる存在否定』 『完全な存在肯定』が、相手への最大級の癒しならば。その真逆ほど、相手の心を蝕むものはありません。 それ以上の重罪が、世の中にあるでしょうか。 自分を『子供を産む道具』にして、使い捨てようとしたこと。 それが未遂であろうとなかろうと、許せる筈が無い。 いえ、その『恐怖』を上回るほどの信頼と愛を、彼女は見いだせなかっただけなのです。 寒空の中、『母子へのいたわり』を口にする前に、『自己弁護』しか出てこない姿は、いっそ哀れでしかなく。 捕まる時ですら『自己弁護』しか口にせず、『彼女への謝罪』が一言も出なかった姿に信頼など見いだせるはずがありません。 彼女が彼の元に戻る時―――それは、法倫が律子に『演技ではない、いたわりの姿』を見せたときだけです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ うたかたの夢 彼は9か月の間、理想的な夫を演じてきました。 演じられるのならば、なぜこの三年間、それができなかったのでしょうか? 彼は、本当は三年間の間も、律子とうまくやっていくことができたはずのです。その努力を相手に押し付けてきただけなのだと、私は感じました。 8か月の長い演技は、彼の中に何も残さなかったとは思いません。 演じること―演技療法―とは、その役柄の心を追体験することです。その心を、自分の中に生まれさせることです。 最後に法倫は、「子供が欲しいだけなんだ」と自分から言います。 それは、『自分に本来の目的を言い聞かせなければ、忘れてしまいそう』だったからではないでしょうか。 小川の言い分が、実は核心を突いていたからこそ、そう反論してしまったのだと思います。 8か月は、法倫にとっても無意味ではなかったと思うのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 小川&猪木ペア そんな中、この二人のカップルはまさに癒しどころです。>「見た目、おっさんだろ!?」 などなど、『あくまでギャグとしてのカップル』というのが前面にあるので、こちらも安心して笑えます。 このカップルは無事にくっついてもらいたいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 最終回に向けて 私は法倫・律子のカップルは似た者同士でお似合いだと思うのです。 だからこそ、二人には成長してもらいたいのです。 『法は正義じゃない』 『自分のやり方だけが、正解じゃない』 この二つを受け入れ、相手の弱さや強さをあるがまま愛せるようになれば――これほどの最強カップルはないと、信じたいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 人一人の人生を、ずたずたに切りさこうとしたこと。 それは、決して消えない罪だ。
2008/03/17
百合の撒いた種は、英治の中で実を結び、種を作る。 その種は、周りで芽吹き始める。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『残酷な嘘』と傍にいること。 “英治も、美桜とまったく同じことをしていた” それが、第九話終了時点での私の感想です。 相手を傷つける残酷な嘘を吐き、それでもずっと傍にいようとした英治。 だから、同じように近づく美桜のことを責めることができなかったんですね。 それと同時に、「自分が相手をつなぎ止めようとすると、相手が傷つく」というトラウマ――棘が刺さっているようにも思えます。 それが時には、雫に掛けた『一人にしてくれ』という言葉(おそらくは親から彼が受けた言葉の反復)になったりするのでしょうか。。 だから、美桜も雫も引き留めることができなったのだと思うのです。 本当は『ここ一番のI LOVE YOU』(byマスター)を決めなきゃいけない瞬間だったのに。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 美桜の願いと贖罪。>「もういいじゃないですか』 たぶん、美桜には『過去の罪は封印しよう』とは聞こえても、『過去は十分償われた』とか『過去じゃなく、今があればいい』とは聞こえなかったのと思います。 それは『許し』ではなく、緩やかな『拒絶』に感じてしまったのだと思うのです。>「引き留めてくれない」 本当は、引き留めてもらいたかったのだと思います。 自業自得とは言え苦しい思いまでして、ずっと会いに行っていたのに。 それでも、彼は『るり』にしたようには、美緒を引き留めようとしなかった。 そこで湧き上がるのはきっと、寂しさと嫉妬。 それが、彼女の『別れ』へと背中を押したのだと思います。 本当なら『連絡先』などのメモを残し、遠距離恋愛と割り切ればよかったのに。 彼女は、そうできなかったのですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ るりの真実。 『事実であっても、真実じゃない』 そう美桜は英治に問い詰める。 …だけど、どれが本当なのか、まだ予断は許されません。“英治が本当のことを言っても、るりが信じなかった”“るりは本当のことを感じていながらも、あえて言わせなかった” という可能性もあるからです。 もし彼女が『ショウに捨てられた』という事実を知っても、それでも産んだ可能性もあります。 宿った命を、ほいほい捨てられる人と思えませんしね。 その場合、英治が悪いと言い切れません。 ただ、英治が全てを明らかにしていたら、彼を取り巻く状況も少しは変わったのかもしれませんね。 何が本当なのか。野島先生だけに予断を許しません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 院長について。 この人は妻を連れ戻すために、やり直すために雫を引き取ったのでしょうか。 いや、それも大きな理由の一つだろうけれど、それだけと思いたくはありません。 雫という『花』が、祖父に種を撒いているのだと信じたい。 『愛情』という種が、いつか院長の中で芽吹きますように。 他人を巻き込み、その被害さえ考慮しない、間違いだらけの復讐の末。 それは結果として大事なものを失わせ、『本当の復讐相手』に塩を送る形になってしまう。 それは皮肉ではありますが、彼にはまさにぴったりな報いであったと思うのです。 もう、十分に報いを受けたのだから、どうか後は救いだけを与えてください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 直哉の感情の変化。 現状で一番お気に入りのキャラです、彼。 『小悪党が状況の変化で改心する』シチュエーションは私の大好きなものの一つ。 すべて計算ずくでそこの見えないキャラのようでいて、英治に影響を受けているんですよね。 『一匹狼を気取っていた捨て犬が、まっすぐに懐き始めた』ような感じ(比喩の適切さは置いておいて)。 『気まずさ』や『後ろめたさ』をふっ切って、一生懸命彼のために動く姿は応援したくなります。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本当の父親。 ショウ、『好き』だったのは本当だったんでしょうね。 彼の中で『留学して終わり』だっただけで。 でも、留学してまで手に入れたのが『関連病院(←さすがに大学病院では無いようです)への出向』。 それは大学の出世コースとは違う、云わば『外様』の扱いへ移っただけ。 そして医学界の出世は、手術の腕より研究がメインなのに。 それが、好きな女性とお腹の中の子供を捨ててまで手に入れたものですか? 傍らに味方も、愛おしい人もいない人生が、そんなに素晴らしい未来なのですか? あまりに哀れです。 そして、そんな死生観を持った人間が、医療関係者を名乗るということ。 そのことこそ、物語の中でもっとも悪寒を覚えたのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 英治とショウ、かつて並んで咲いた二輪の薔薇。 けれどそれは、『るりの種』の有無によって、大きく分かれました。 その事実は変えようが無いのです。 英治が、ショウがそのことに気づいたとき、何が起こるのか。 ……・せめて、雫が傷つくことだけはありませんように。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今はもう、薔薇の心を封じた花屋の物語。それはまだ、終わってはいない。
2008/03/13
優しくて、でも心地良い程にリズミカル。 それがこの二曲の第一印象でした。 Monkey Majikさんの特徴的なリズムは、軽やかな曲調にもぴったりですね。 SMAPの皆さんはちょっと歌いつらそうですが(苦笑)、この曲を歌う彼らもほんとに魅力的です。 ようやくシングルをゲットできました! …近所にCD店がないので、結局は『知り合いの買い物のついで』ということで、二駅ほど遠い場所へ送ってもらったんです。 早速スクリーンセーバーもインストールしてみたり。シンプルで使いやすい柄ですね。 <そのまま>、いい曲ですよね。 私はいつも『主題歌と、ドラマの内容は色濃く絡んでいるべき』と主張するタイプです(←いや、それが正しいかはともかく)。 その点については、この曲は合格点。 法倫と律子の「大好きだった時間」や、「互いがそのままで、相手を思ってること」も、伝わってくるんですよね。 あまりに優しすぎて、修羅場のシーンとのギャップに泣きたくなるほど。 <White Message>も、本当に素敵です。 とても心地よい曲だと思います。 こちらも『佐々木夫妻の仁義なき戦い』を思い浮かべながら聞いていると、なんだか当てはまる部分がありますよね。>『お互いにたりないとこ 埋め合わせるために』>『もうgive up! 勘弁!ってコト アレやコレあげれば キリが無いけど』…などなど。 でも、本当にいい感じにクロスオーバーしてると思います。 これからのTVラッシュにも期待ですね。楽しみです。
2008/03/07
誰よりも、大切な親友だから――。 他の誰にも、心を見せられない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、ビジュアルはほんとに見ごたえがありました。 …あえて欲を言えば、ドレスの置いてある部屋をもう少し『おどろおどろしく、曰くありげな陳列』にして欲しかったかな(苦笑)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この話、恐ろしいことに、原作があります。 それも、“文庫収録の際、通常の短編集ではなく、イラスト集に隔離された”という曰くつき。 …なぜならば、この原作話『魔法使い、結婚します!?』(『レンタルマギカ魔法大全』収載)は、原作者もファン(の大部分)も想像しない話だったからです。 遡るのは、短編が発表される前。 雑誌の読者アンケートで“『人気投票1位と2位』で、『希望シチュエーション第一位』の話を書く。”と編集者が明言してしまったことから始まります。 ここ、『』で括った内容が、別々にカウントされるのが重要です。 確かに『アディと穂波』が人気を取るのはわかります。 『恋愛物』も、まあ普段はあまり前面に出さないだけに、読んでみたくなったのはわかります。 しかし、それを一緒にしてはまずかろう(汗)。 むろん、「こんなの、ほんとに読者は読みたいのか!?(by原作者)」「投票した奴、空気を読めー!?(by 一部ファンサイト)」と紛糾したのもつかの間。 作者の苦肉の策が詰め込まれた物語が描かれたわけです(汗)。 そして今から思えば、この結果が『アニメ・レンタルマギカ』の方向性を狂わせた気がするのです(遠い目)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ とはいえ原作はやはり、『原作の世界観の中』で無茶をしております(←どういう意味だ?)。 世界観を壊さず、なおかつ地の文でのツッコミも冴えわたる原作とも読み比べてもらいたいところ。 映像でしかできないギャグや演出の光るアニメ、女の友情が細やかに書き込まれた原作。 二つを合わせて楽しめればいいと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 少女達は、互いの恋を知る。
2008/03/07
嘘を付く。 大切な人を、失わないためだけに――。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 申し訳ありません、お待たせしました。 第六話・第七話の感想を書かせていただきます。 今回はやはり、『院長、手段がえげつない』『英治、雫の父親じゃなかったの?!』の二点でしょうか、やはり。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆第七話 『英治、父親でない説』 『第二話』のころにはすでに予測していたレビューサイトもいくつかあったのですが、私は「まさかなぁ…」と思っていました。 ……教訓。野島真司先生をなめてはいけない。 私の予想の斜め上を行きます、ほんとに。 とはいえ、ちゃんと『英治がビデオレターの相手ではない』というのは、ちゃんと第一話の時点で伏線が張ってありました。 つまり、“一話冒頭の『薔薇を持って、出産のタイミングに駆けつける英治』のシーン”“院長の、『一度足りとも訪ねなかった』という言葉”の矛盾です。 この矛盾から、『英治≠父親』の式が導かれるわけですね。 だとしたら、雫の父親と同じく彼に潜む凶暴なものはなんなのでしょうか。 彼が彼女の言葉で救われ、その言葉を人生の指針としたのは間違いないでしょう。彼女を好きだったことも。 彼女が命がけで出産したことが、『彼の棘を抜いた』のも間違いないのでしょう。 だとしたら――。 私の頭の中に最初に過ったのは(以下、悲惨な予想なので反転 英治が彼女を自分のものにするために殺してしまい、しらじらしく彼女の近くにいた。しかし、彼女が亡くなったことで後悔。彼女の面影を求めて雫を略奪)という悲壮なものだったのですが…。 もし本当だったら報われなさすぎるので、さすがにこれはないな、うん。 ただ、本当の父親がその時には死んでいたり、服役してたりする可能性は否めないかな。 英治は、雫の父親の事実がばれることを恐れて逃げているような気がします。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 第七話、院長の告白。>「最初から考えていたとは言わない。> あの男の子供など、憎しみの対象でしかないと考えていたからね」 やはり、院長は墓参りのときに『娘の面影』を見つけたのですね。 雫が父親への愛情を示すたびに心は離れ、それでいてその利発さには娘を見つけ。 『ただ素直に人を愛する』ことを、院長は少しずつ『思い出して』いるのですね。>「思い出してみる」 自分の心を、彼は少しずつ思い出そうとしているんですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 第七話・院長の震せん、そして手段を選ばぬ復讐の末に …手術ができなくなるネタとして、『震せん』は定番ですね(苦笑)。 関係者爆笑ドラマとして有名な医療ドラマ『振り返れば奴がいる』でも、やはり出てきましたっけ。 ……閑話休題。 自分がもう手術できないことを知っていて、なおかつ『美桜の父親の手術』をちらつかせたとするならば。 ――これほどえげつない手法の復讐はないと思います。 だから『雫の親権強奪』といい、無関係な人間を巻き込むなっ(力説)。 でも、そのやり方がえげつなく、なおかつ本人が理性的であるほどに。「その復讐の矛先は間違っている」という事実は、彼を激しく打ち据えるでしょう。 その『衝撃』こそ、手段を選ばぬ復讐者に相応しい罰となると思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 第六話・夜明け前の海 嘘を知り、それでも受け入れようとする英治。 罪を自覚しながらも、会いたがる美桜。 その姿は、ひたすら切なくて苦しいものでした。 『嘘』をついて、相手を苦しめても。苦しめられても。 その中に、愛情が通じ合うだけに、見ている方もぎゅっと胸が締め付けられました。 第七話を通して、『英治もまた、雫に嘘をついて傍にいた』という事実がわかります。 …自分もまた同じ苦しみを知っているからこそ、『嘘をついても、なお傍にいる』美桜を、許せたのかもしれませんね。 そして、そんな英治の『罪を含めて、彼女の存在全てを認めてくれる姿勢』に、彼女は罪悪感を覚えます。 それ以上に、彼女の根底から揺るがすほどの『癒し』を与えられるのです。 大学の授業で心理学の基礎を学んだときに、強く感じたことがあります。 『存在そのものを肯定される』ことほどの癒しはないのだと。 そして、『存在そのものの肯定』の与え方を間違ったとき、もろともに破滅することもあるのだと。 今度は、美桜が英治に『無条件の居場所』を与える必要があるのですね。 そしてそれは、彼女にもまた『もろともに破滅する危険性』を与えることにもなります。 …いえ、もうその一歩を踏み出していますね。>「見殺しにすればいいわ。何年かかっても復讐してやる」 その言葉こそ、『破滅覚悟の、相手への肯定』への第一歩なんですから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 英治の教育論 昔、『心理学』で教えられたことそのままのセリフですね。 正直、これまでのドラマで強調していた内容を抜粋されたような感じで、共感しつつもちょっとビビりました(笑)。 でも、英治が言っていることは間違ってはいないんですよ。 学術的にも、ちゃんと裏付けのある内容です。 でも、『正しい』ことをいつも行えるとも限らなくて。 だからこそ、英治にかけるマスターの言葉が優しくて、見ている側である私も嬉しく思うのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆ 『薔薇の無い花屋』が、残酷でありながら優しいわけ 残酷なほどの悪意に翻弄される英治と美桜にとって、マスターと小野先生の存在は本当にありがたいものです。 二人は英治と美桜の行為を、許します。 『許されること』は、不安定な心を安定させるから。 そして、『話を聞いてもらえること』が、たまった思いを次のステップへと昇華させるから。 英治と美桜は、周りの存在があるからこそ、傷つきながらも前に進めるのですね。 このドラマが残酷でありながら優しいのは、誰かが傷つくときに、他の誰かが癒そうとするからだと。 私はそう思います。 その優しさが、いつか正しく報われるときが来るのを――私は願います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 怯えはいらだちに変わり、そして予感へと変わっていく。
2008/03/01
ただひと時でも長く、人らしく生きよ。 祖母はそう願いて――。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『弓鶴』の存在がカットされたこと、泣いてもいいですか? 原作の肝である、『魔法という名の狂気と悲哀』が薄っぺらになったこと、泣いてもいいですか? 原作と別展開になることはいいんです。 …醍醐味を全部拭い去るのだけはやめてください(号泣)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前回述べた主要な二人に加え、後半ではさらに二人のキャラクターの出番がカットされています。 そのため、後半は完全にオリジナル展開となりました。 おかげで姉妹二人と祖母の関係しか書かれず(←しかも、さらに薄くなっている)、葛城一族の複雑な想いは丸々カットされることに。 『鬼の祭り』、存在そのものの悲哀が視聴者に伝わりにくいのが残念。 また、後半のバトルもほぼオリジナルですね。いくつかは別の場面からの切り貼りになっちゃってます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アディやいつき、穂波ファンにも原作での活躍を読んで欲しい! 日本独特の『切なさ・やりきれなさ』が好きな人にも、『魔法』という異質なものに興味がある人にも。 そして、『あの人』や『あの人』のファンにも! ネタばれしちゃいそうで、詳しい内容は言えないけれど。 アニメとは全く違う、鬼気迫る展開にぜひ触れてください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 葛城の鬼は、土地の者達が捨てた負の感情の塊であるがゆえに。
2008/02/28
どこまでが誠意で、どこまでが下心なのか。 どこまでが正しくて、どこまでが間違っているのか―― 彼には、もう、わからない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆誠意と、下心の境も分からずに――。 法倫…(頭痛)。 浮気は男の生理である――とは思いたくはないのですが、善意と好意の境界も見据えずに行動するのはどうなのだろう。 しかも『介護現場研修』とか表面的な大義名分を掲げちゃいます。自分の中の『正義』を書き変えちゃうんです。 こうすることで、彼は自分自身に『後ろめたいことは無い』と言い訳し、開き直るんです。 そうすることで、彼女が張っている『予防線』をことごとく無視しちゃいます。 その性格で、律子の言動を『屁理屈』という資格はないと思います…(汗)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆話を聞いていないのは? 法倫が律子の話を聞いていないときは、自分の考え(主に自分の価値観や利権の養護のため)に夢中になっているとき。だから、何を聞いていないのかも気づいていないんですよね。 そして律子は『間違えて聞いていても、忘れていても、ちゃんと後で聞き返す』人です。 …やっぱり、どっちもどっち。鏡のように正反対でいて――そっくりです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆『最後に助けてくれるもの』 きっと、その言葉に誰よりも救われているのは律子自身でしょう。 だからこそ、律子も法倫をずっと助けようとしてきたのですから。 だけど、『法倫はひょっとしたら、助けてくれないかもしれない』と気づいてしまった。 天真爛漫な心を支えてくれたのは、誰よりも法倫の存在だったのに。 それがラストシーンで、『心の支え』で無くなったのですね。 馬鹿です、法倫は。 吉田が『妻の思い』をそれとなく教えてくれたのに、それを認めようとしなかったのですから。 相手の気持ちも、夫婦という約束も、軽視しているのはどっちなのだろう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆なぜ、二人は法倫に惹かれる? …ここまで『法倫許すまじ』みたいな感じで話してきちゃいましたけど。 でも、法倫の悪癖は、ひっくり返せば長所でもあります。 彼は、誰よりも純粋に『正義』を信じ、それを実行することにためらいはしない。 他人が正義を行うことを、誰よりも強く肯定できる。 他人の苦しみや義憤を、強く共感できる。 『心の指針』がなくなった時に、彼の信念は誰よりも力強い。 きっと、そこに惹かれたんだと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆猪木について>『3人の男と浮気』 彼の性格などに文句はありませんが、この事実はまずいです(きっぱり)。 多少の懸想はしても構いませんが、『浮気行為』と認定されるような行動に出た時点でダメです。 そりゃ、奥さんは切れるよ…。 でも奥さんだって、好きなだけで仕事に行ってるわけじゃないんです。 家庭を成りゆかせるには、誰かが働かなきゃいけないんですから。 その上で家事をしろ……といっても、オーバーヒートしかできない。 相手が『自分が満足できるほどの成果を出せない』と非難する前に、自分の要求が無茶じゃないかを考えてほしい。 そして、それが相手の許容量を超えているなら、自分が手助けをするべきなのだと思うんです。 それが夫婦の関係なんですよね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◆甘えたいと思う、吉田の気持ち 彼女はこの三年を、『誰にも迷惑をかけてはいけない』と思っていたんですね。 だからこそ、法倫にも近づかせなかったのに。 でも、『法倫と律子』の関係を聞いて、憧憬を嫉妬を覚えちゃったのかもしれません。 同じように、自分も甘えたい。甘えることができたはずだ――と。 彼女が法倫に惹かれたのは、『そこまで妻を甘えさせてくれる法倫』だったと思うんです。 でも、『甘えさせてくれる』という点だけに惹かれた彼女では、法倫と結ばれても長続きしないと思います。 あれだけ堅苦しい法倫のこと、恋愛熱が冷めたら絶対に『無理難題の狭量男』に戻っちゃう気がします。そんな彼を彼女が許容できるとは思いませんし。 やっぱり、法倫を支えられるのは律子だけだと思うんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 自分の気持ちさえ謀ってしまう、駄目っぷり全開の主人公の法倫。 だけど、彼にはまだ成長する余地があります。 そんな彼の成長こそ、私は見たいから。これからが楽しみです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今はまだ、彼の心は揺れるばかりで――。
2008/02/22
禊――あるいは“身殺ぎ”。 そは、人が人であることを、殺ぐ儀礼を言う。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 二人の出番が、ない。 今回の話は長編2冊『レンタルマギカ 魔法使いと鬼の祭り』(上下)が原作です。 それだけ長い分、カットされる分量も半端ではありません。 特に、登場人物が二名削除されたことは、少々ショックでした。 一人目(仮にAと呼ぶ)は、すでにアニメのこれまでの回にも登場済み。 私のお気に入りのキャラであると同時に、原作『鬼の祭り』でもいい味をだしてくれました。 彼は、原作の主題に沿うていうならば、『みかんと対の存在』。 ほろ苦くて、苦しくて、屈折したものを未だに抱えながら。傍観者に徹しながらも、みかんに奇妙な共感を感じ、葛藤するところがいいんですよね。 もう一人(仮にB)は、『鬼の祭り』においては最重要キャラクターでした。 彼がクライマックスに見せる表情はとても印象的でした。 ちなみに私は、Bを草なぎ君、辰巳を香取君で当て読みしていました。 …いや、ほんとにやらないかな…クライマックスのBみたいな役柄(切望中)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 魔法の演出。 …今回に入ってからは大分、ましになってきた気がします。 序盤でさんざん言われたからかな? 鬼の出現に関しては、原作の口絵イラストそのままでちょっとうれしかったです。 無論、原作を端折るために、使われた魔法そのものが違うところもありますよ。 辰巳といつきによる、二つの魔術的武道の組み手シーンと、あの人の『鳴弦』は見たかったな…。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 辰巳の力。 辰巳が使える魔術は『神楽』の一部です。 神楽舞のような静かな動きにより、その力に魔術的な意味を込めた武術といえます(詳しくは原作参照)。 …アニメでは『神楽』の動きじゃなかったですけどね…(原作では、『足技は少ない』と明言されているのですが…。汗)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 葛城の色に染められた土地。 鬼の襲撃直後に辰巳が婆様に言っていたセリフや、穂波が『葛城の敷地の中では…』という言葉がありますよね。 あれはつまり、『葛城の土地にある建物も、魔術的・呪術的に山と同化する配置・形にし、他者を拒絶する形にする』ということ(やはり詳しくは原作参照)。 だからこそ、建物にガラスは使って欲しくなかったです…(涙)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 花蠱(はなまじ)。 これもまた葛城香が覚えた『神楽』の一種です。これは結界として作用しています。 神楽は『神に捧げる物』なので、能や琴など様々な形式が内包されています。 だからいろんな形があるんですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作には、鬼にまつわる解説がいっぱいあります。 この辺りにもぜひ読んでもらいたいところです。 たとえば『西遊記』を観るときにも、ちょっとした知識があるとかなり深く楽しめるようになりますよ。 かくて、人は鬼を、穏(オニ)を、陰(オニ)を、怨(オニ)を、喰らいて―――!
2008/02/21
来期月9ドラマで、木村君が総理大臣役に決定しました。 今、私の頭の中は<愛と勇気>(『SMAP MIJ』収録)がぐるぐると回っています。(注記:この曲はもともと、“日本の総理大臣が日本愛を歌う”というコンセプトで作られました) …<愛と勇気>は、このための伏線だったのでしょうか(←いや、違うって)。 政界ドラマというのは、これまでにもいろいろありましたよね。 知人に『レッツゴー永田町』(日本テレビ系)の大ファンだった人がいて、今でも内容を語り継いでいらっしゃいます(おひ)。 私自身もオリジナルビデオドラマ(だったと思う)『国会へ行こう!』がすっごく印象に残っています。 選挙も、国会も、いろんな物語の要素がいっぱいなんですよね。 それらの要素を、木村君演じる主人公で、どう再構築し、串を刺していくのか。 そのあたりに注目です。 SMAPドラマの勢いはまだまだ止まらないようです。 このままコンサート&中居君映画にまで、一緒に一気に走り抜けたいと思います。
2008/02/19
自分の娘だけで、彼は精いっぱいになっていた。 他人の血縁関係など――己の復讐の方程式に填めるべき記号でしかなかった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、私が一番注目したのは、院長の心の揺れでした。 伝聞でしか知らず、そこに感情を挟めなかったもの。つまり、彼にとって『記号と、それをつなぐ方程式の集まり』でしかなかった、『雫』と『美緒親子』の存在。 それに対して心が揺れたとき、彼の中で記号に血肉が宿った――感情を抱いてしまったのです。 この回は、院長の変化にぐっと引き寄せられました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それと同時に個人的な注目シーンは、やはり『院長の問診シーン』でした。 あの時、院長の中に去来した、複雑な思い。――目の前の男の、娘の存在に対する羨望と嫉妬。――父が娘に見せる、愛情への共感――目の前の『父娘』に対する後ろめたさ。 それらが入り混じりながらも、なおも『医師の仮面』をかぶり続ける院長の姿が印象的でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そんな、複雑な思いの中でも、彼が医師として言った言葉は間違っていません。 医師は、患者のむき出しの死生観を受け止めなきゃいけません。それは、ともすれば飲まれてしまいそうなほどに、とてつもなく重く、強烈で、鮮烈で、悲しく、強いもの。 そんな死生観を目の前にして、医師が頼るべきなのは、自身の死生観しかありません。『自分を残して逝った娘への怒り。そして愛情』 それもまた、死生観を築く感情です。 院長は、それを基礎に、目の前の患者に向き合ったのです。 どんなに復讐に狂おうとも、中身は医師失格でも。 彼が被るメディコの仮面(イタリアで医師を意味する、道化めいた鳥の仮面)は、彼から離れることはなかったのですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『記号』と復讐の方程式。 机上で復讐を考えている間は、彼にとって雫とは『孫という名の記号』でしかなかったのでしょうね。 雫は、彼にとって『娘の命を奪った直接的な原因』、そして『憎い男の血を引く存在』。 この二つと、『実際にかかわったことがない』という感情的な希薄さが合わさって、愛情を持つことができなかったのでしょう。 同様に『美桜親子』の関係性も、彼にとっては『記号』でしかなく。 だから、『雫』と『美桜親子』を、机上の復讐方程式に当てはめ、計算することができたのでしょう。 しかし、『記号』であるはずの雫に出会い、その中に『娘』の面影を見てしまったとき。 『孫という名の記号』に、彼の心は揺れ――感情を抱いてしまったのですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ひび割れた鏡。 それは、英治の自戒の言葉でもあったのでしょうね。 『好意が好意で返ってくるとは限らない』 それは、『自分の行為が、相手に重荷になるかもしれない』という意味と同時に、『悪意に割られた心には、好意を返すことができない』というもう一つの意味が込められていたのだと思います。 だからこそお金を渡すことに対して、『好意以上の、脅迫概念』があったかもしれません。…『善良になりたい』という強い願いが、最後に英治を突き動かした可能性もあります。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お金の行方と、直哉の背後。>「手術を受けなさい」 …それって、お金が返ってこないという意味ですかっ(汗)!? あるいは、『お金を直哉が持って逃げた』という意味じゃないですよね。 直哉って、ヤクザからのまわし者のような気がしてしょうがありません。 あのヤクザから、英治のことを聞いている気もします・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『嘘を付くのも辛い』 『嘘』は、『フードファイト』第9話のテーマでもあったこと。 関連しそうな、加賀美(こと、プリンスメロン君)と、真奈美のセリフを抜粋します。>「吐きたくて吐く人はいない。 (中略) 好きだからです。 嘘を吐いてる方が辛いんです。今日ばれるんじゃないか、明日ばれるんじゃないかって、毎日びくびくしながら過ごしてるんですから。 ほんとのことを言えたら、どんなに楽だろうって」>「あなたは悪くない。 (中略) とても苦しかったと思う。そんな悲しい嘘をついて。誰よりもあなたが」 二人のセリフが、何度も繰り返し思い出されます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ マスターの不遇、小野先生の動き、そして…。 マスターのギャグを聞いて、その寒さに逆に吹きました。…さすが山崎純也先生の師匠です(苦笑)。 言葉遊びって、センスを問われますよね(自戒を含む)。 これまで蚊帳の外だった小野先生も、事件の中に引き込まれていきそうです。 英治の過去に近く、直哉の裏にも近づきました。 美桜のことは、そろそろ英治にもばれちゃいそうだし。 これからどうなるんだろう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 記号に血が通うとき――彼の中で、何かが終わり、始まる。
2008/02/17
今週の『SMAP×SMAP』、特に楽しかったです! もともと、作りこんだストーリータイプか、瞬発力勝負のショートコントのどちらかが好きな自分。 その意味でも『Sma-actually』はとても楽しかったですし、香取君と同じコラボ好きとしても堪りませんでした。 もともとバラバラであるコントを、『TV局』と『バレンタイン』の二つの串を通し、さらに緩急付けて結びつけて。 そのプロットとバランス感覚と、その両方に舌を巻きました。 脇役もゲストも、ちゃんとキャラが立っていたのも高評価です。 次もまた、こんな楽しいコラボが来ればいいなと思います。 現在、『シルバーレイン』に両足突っ込んだ状態です(←待て)。 向こうのBlogでも小説もどき(というよりも、一発書きによるネタ帳)を少しずつ書いています。 『小学生&ダーク』と、自分でもありえないような(←最初、ネタだったしね…)キャラクターを描くのは、いい気分転換になっているようです。 このキャラクターを公式に参加させることで、さらにBlogの内容が膨らんでいくと思われます。 無論、その一方で、こちらの小説もちゃんと書かせていただいています。 一つは、『LOST HEART』のBitter&Sweetシリーズ。 本来は誕生日祝いのために書いていたものですが、残りの4人分は草稿が上がっています。 今はこちらを推敲しています。出来上がった時点で、4本まとめてUPしたいですね。 二つ目は『フードファイト』。 できれば今年中に倫敦編だけでも終了させなくては…と思います。 1月クールのドラマ&『レンタルマギカ』が終わる頃から夏になる直前まで、そこを『GOlaW』のピークにできるよう、がんばります!
2008/02/13
『狂気(魔術)の世界』で、人として生きる人々がいる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、何よりも本編の後のCMでダメージを受けました(倒れる)。 あの……なんなのでせうか、ベタベタなラブソングは……。 私が『レンタルマギカ』で好きな部分は、『現代で魔術を極めるという、非合理性と狂気。その中でなお人として生きる』という主軸。 …今回登場した『蛇(オピオン)』にしても、この主軸に絡む動機で行動しているんですよね。 そんな『魔術に蹂躙され、それでも築かれる強い人間関係』が、『往年の魔法少女ノリのラブコメ』として昇華されたCD。これの存在を知ることはショックでもありました。 ……たとえファンでも、これを購入するのは無理だ…(滝涙)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作は短編『魔法使いとソロモンの絆』(『レンタルマギカ 魔法使い、修業中!』収載・書き下ろし)。同じ本に収載された、『魔法使いとソロモンの血』と同じ事件、同じ時系列を扱う話です。 アニメも原作同様、表・裏として使い分ける話しになりました。 私はこういった、トリッキーなつくりの話が大好きです。 複数の視点から物事を描くことによって、事件そのものや世界観などの深みが増してくるからです。 また、今回はおかげで脇役の隻蓮&ダフネの魅力が全開。 脇役好きの人間にとってはたまらないお話しになりました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作で一番好きだったセリフはP258、隻蓮の>「自分の怠惰を他人のせいにするのは――さぞかし気持ちが良かろうな」でした。 このセリフ、現実でも言ってやりたい人がたくさんいますもんね(努力しないのに、権利と結果だけ求めて脅してくる人とか)。 その意味ではとてもスカッとする言葉です。 カットされたのがとても残念。 また、アニメだとガラがトチ狂ったのが『ダフネに振られたから』みたいになっていますが、原作はちょっと違います。 ガラが狂ったのはむしろ、『他人の血筋を守り続ける、魔法使いの定め』に疑問を持ったからです。 そのため、たとえ“ダフネがガラと結社を作っていた”としても、早かれ遅かれ同じ凶行を行っているでしょう。 また、前回冒頭にもガラがちょっとだけ映っています。彼が生き残ったのは、共犯だったからです。 そして回想シーンで三人が話していたのは、おそらくは『英国倫敦のカフェ、ブルーノ』です。 原作では少し違うんですよね。また、クライブはもっと陰気で無愛想、ガラはラテンのノリのキャラです。 とはいえ、『三人の仲が良かった』というのは間違いないのですが。 そして、原作では隻蓮の神呪の和訳も併記されているので、ちょっと参考になるかもしれません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作の世界観は、アニメより少しだけ深く掘り下げられています。 そんな中だからこそ、脇役であるはずの隻蓮もダフネも活き活きと語られるのです。 アニメでも、もう少しだけ魔法を、そしてその背景にある歴史と風土を、描いてほしいです。……サービスシーンはいりませんので(どキッパリ)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 血よりも濃い、絆がある。
2008/02/13
自分の理想を他者に求める。 それは、エゴに過ぎない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・● 理想という名のエゴ これまで見え隠れしていた、法倫の未熟な部分が顕現しましたね。 彼はどうしようもなく子どもなんですね。“人は自分が見たいと思ったことしか見ない” 彼の場合、その傾向がひどいと思われます。 彼は理想しか見ません。そして、見ようとしないのです。 だから、他人が理想を追うのも当然なのです。 その上で、理想を満たさなければ、彼は許せないのです。 理想だけでは、正しいだけでは、生きていけないのに。 時には、『自分は自分のできることをやる』と、妻の努力を認めようとするけれど。 自分の状況を理論武装で正当化し、成功しない他人の現実を見ようとしない。 それは、正しいかもしれないけれど、善ではない。l どれは、何よりも大きな罪なのではないでしょうか。 その幼さと未熟さを、彼は最終回までに気づくことができるのでしょうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・● 復讐の愚かさ 被害者面した相手が憎くてしょうがないのは、わかる。可哀そうだとも、思う。 それでも、『復讐するなら、本人だけを狙って来い!』 以前の出演作である『Mの悲劇』でも強く思ったことですが、これが真理ですよね。 実際に頭に血が上っている状態になれば、『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』となりますよね。 もともとが逆恨みならば、彼女の周りにいる人間に遠慮する理性なんてないんです。 そんな復讐には、共感したくないですけどね。 でも、そんな『リサーチも手段も選ばない復讐』には、『律子の嘘』のような、強烈な皮肉が似合います。>「もともとあなたのところは、わかれそうで有名でしたからね」 自分の弁護士の言葉にぎょっとする彼女。これは下調べを一切していなかったことを示しています。 下調べもせずに、逆恨みに他人を巻き込むような馬鹿には、少しぐらいぎゃふんと言わせてもいいと思うのです。 法倫も彼女も、ある意味で似ていまる。 “自分の悲劇と、復讐の権利”だけを見、その手法が道徳的にあっているのか、その手法がどのように影響するのかを見ようとしなかった。 その権利だけを振りかざし、現実が見えないのです。 本当に、そっくりです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・● 律子の現実感 法倫が理想を守ろうとするなら、その理想と現実の狭間で折り合いをつけようとするのが律子です。 身を粉にしてまで、それを守ろうとする彼女は献身的ですらあります。 ただ、彼女は同時に、『現実だけでは心が折れる』ことを知っています。 だからこそ、『法倫の理想』を守ろうとしたんですね。 理想と現実、その両方の必要性を彼女は知っている。 その分だけ、律子の方が人間的に成熟していると、私は思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 法は、決して正義でも善でもありません。 それはあくまで、社会を円滑にするための道具でしかないのです。 法律は使う人によって、善にもなれば悪にもなります。 だからこそ、佐々木夫妻の人間的成長は、そのまま弁護士としての成長になります。 二人の成長を、期待したいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そしてとうとう、小川弁護士や猪木も事務所に出入りし始めます。 物語のすべての札がここに揃い――物語はここに始まるんですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エゴが生み出した犠牲を知った時、人は変われるんでしょうか。
2008/02/11
――もし『キミ』が寂しくなったら、真っ赤な薔薇の花を持って訪ねてきて。 魔法の花弁の、最後の一枚が、散る前に。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●『フードファイト』からの宿題Part2 Part1は、第三話のプレビューを参考ください。 今回の話における『英治と省吾』の物語は、『フードファイト』を思い出さざるをえませんでした。 過程こそ違えど、主人公がヒーローとなり、『過去の自分』を救うのは同じ。 そして、偽りがばれることを恐れず、貫くことの辛さや苦さを相手のためだけに飲み込んでしまう。 英治は『彼女』の愛を感じ、彼女のやり方を真似ることで、彼女の思いに応え、自分の中に『愛』という感情を定着させようと頑張っているのですね。 そんな英治は、私の書いた小説『フードファイト 前哨戦-Boy, Be Lionhearted-』や『フードファイト 覚醒編-Lion in the wind- 』で描いた井原満の姿にそっくりでした。 私の小説の方は、“野島先生が『フードファイト』において、井原満をどう考えていたのだろう”ということを念頭に置き、再現すべく書いたもの。 だから、同じ野島作品の主人公と、まったく同じ傾向を示してもおかしくはないし、むしろ当然なのかもしれないけれど。 それでも、類似しすぎていると私は思うのです。 かつて、「野島先生のドラマにはなじめない」と思っていたはずなのに、今やそこで考えていることが何となく分かってしまうようになったということでしょうか。 ……自分でも、自分が怖いです(滝汗)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●電話口の英治 英治は、過去を思い出しながら先生にアドバイスを続けていました。 それは、過去の自分の苦しみを追体験することでもあります。 その苦しみを、英治は『過去の自分』を救うために、乗り越えます。そして、当時の自分が本当に望んでいたもの――ヒーローを、登場させることを思いついたんですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●『愛を教える者』>「愛を教えるのは、本当は親の役割」>「命がけで、抜いた棘」 英治は『己のすべてをかけて、自分の存在を無償で肯定する人がいる』ということを、彼女から初めて教えられたのですね。 その愛を、そのやり方を、その信念を、英治は己の人生全てを掛けて模倣し、自分のものにしようとしている。 それは、単なる『改心や懺悔』じゃない。確かに、英治の自己満足であるとしても、です。 今の彼の中に、『彼女』は生きているんです。そして、雫へと受け継がれようとしているんです。 『彼女』はきっと、英治が『愛を知らぬ野獣』だったことを知っていたのでしょう。 そんな彼に『愛』を教えることは、彼女にとって喜びであり、命を賭けるに値することだったのです。 だとすれば、彼女の思いは報われなかったわけじゃないんです。 野島さんの作詞(『らいおんハート』)の中に、こんなフレーズがあります。>「この僕に愛を教えてくれたぬくもり」 それは、『彼女』にこそふさわしい呼びかけかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●医師失格 院長は理性ではわかり過ぎるほどに分かってるんですね。 きっと『娘の日記』の存在を、妻にまで隠し、ひとりで苦しみを背負おうとしたぐらいに。 それでも、感情はどうしようもなく、誰かへの気遣いすら持つ余裕を無くしたのですね。 自分の痛みで麻痺した心は、他人の痛みすら感じることは無くなっていて。だからこそ、美桜や雫を巻き込むことを止めることはできないんですね。 だからこそ、いつか雫を祖父母に逢わせてあげたい。 『彼女』は、雫の中にちゃんと生きているのだと。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●美桜が愛するのは、『彼女』? 美桜はまだ、『彼の優しさ』に惹かれている段階です。 それは彼の中の『彼女』を好きになっただけなのかもしれません。 そんな『彼女の心』以外の、野獣である彼も含めて全て好きになれたなら。 その時こそ、彼女は彼と一緒になれるのかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●ネグレクト 前回の『佐々木夫妻の仁義なき戦い』の感想でも述べましたが。『子どもは、育った環境により、親の影響を受け、似ていきます』 愛されたことのない子供は、愛し方を知らずに育つのです。 英治もまた、『子どもができた』と言われても、嬉しさを感じることはなかったでしょう。 また、『自分が父親のように、子供を虐待してしまうかもしれない』と恐れたでしょうね。 だからこそ、英治は『彼女』の元を去ったのだと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●誰もが無関心の中で ネグレクトを防ぐには、周りがその子を愛し、気にかけてあげるのが必要なのでしょう。 けれど、幼少の英治はきっと、他人から『愛』を受けることがなかったと思われます。 そんな『無関心という名の、冷たさ』を、誰よりも強く受けてしまった彼の存在は、社会が犯した罪だとも思うのです。 だとすれば、誰が彼を責められるというのでしょうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ベル、薔薇が散る前に、野獣に愛を教えて。
2008/02/09
Pathをつなぐ。 命を、未来を、共有し、一つとするために。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作は短編『魔法使いとソロモンの血』(『レンタルマギカ 魔法使い、修業中!』収載)。同じ本に収載された、『魔法使いとソロモンの絆』と同じ事件、同じ時系列を扱う話です。 向こうが裏ならば、こちらは表の話、といえますね。 来週の話が終わったならば、合わせて読まれることをお勧めします。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 演出…またトチ狂ってますね(汗)。 いつきの五行拳というのは、本来は派手なものではありません。 形もなく、どんな魔術の色にも染まっていない自然の呪力をそのまま体に巡らせるものです。 魔術の影響を受けやすく、それでいて耐性のあるいつきにこそ適性のある魔法なのです。 いわば、ニュートラルである表人格のいつきらしさを強調するもの。 だからこそ、演出で『色』を付けてほしくなかった(凹)。 そして、アスモダイの巨大化にも噴きました。 原作でクライヴが幻惑されたシーンや、いつきが戦うシーンなどから、『等身大の、異様な美を抱えた女性』というイメージが強かったんですよね(…もっと、吐き気を催しそうなほどのエロさと異常さを出してほしかったな…)。 また、アスモダイといつきのパスが結ばれた演出も、もう少しやりようがあったはずなのに(汗)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 原作とアニメでは、同じセリフでも込められた意味や、感じ取れる感情が異なってきます。 原作では『魔法にすべてを捧げることの悲哀と滑稽さ、強さ』がテーマになっています。今回の事件の描き方にしても、視点が全然違うんですよね。 表面に映る部分は、原作遵守ではあります(…といいますか、下手にいじると事故りますからね…次回との絡みもあって)。 しかし、アディやいつきの行動一つ一つに込められた覚悟、魔法的な意味、クライヴを追い詰める『血統の違い』…それらの説明が一切省かれているんですよね。 原作では、『いつきの傷は、アディの傷に。いつきの死は、アディの死に』という、悲壮な状況になっていたんですよ。 そのあたりも含め、原作で感じていただけたらと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回は、以前に登場した『お化け工場』再来です。 これにはちゃんと意味があるんですよ。そのあたりも原作シリーズで追っていただけると嬉しいですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ただ一時、生死はともに。
2008/02/08
子供の性格は、血筋ではなく、環境に依存する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●子供の環境、子供の遺伝 子供の性格は、血のつながりよりも、環境の方が強い。 そう、強く思うことがあります。 知人に、赤ん坊のころに養子に出た人がいるんですよね(実母公認)。 その人、養母そっくりの性格なんですよ。細かいところまで。 食の好みなどは、確かに幼少時の記憶によって形成される。そして、子供のころは、食事は親が決めて出す。 ゆえに子供の好みは親に似てしまう。 けれど食などよりももっと、深い部分でも影響されるのかもしれませんね。 だから、環境というのは子供にとって、本当に強い影響因子なんです。 決して軽んじていいものじゃない。 簡単に捨てたり、養子に出していいものじゃないんです。 私は、強くそう思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●律子の思い>「私のことを思って言いだしたこと」 彼女は、法倫の気持ちも考えも分かっているんですね。 法倫が律子の行動を推測できるように、彼女だって彼の思考回路がよく分かっているんでしょう。 自分とは価値観が違うとしても、相手の価値観の中では最大の譲歩であり、最善であると知っている。 そんな、彼なりの優しさだと分かっているんです。 だからこそ、かえって法倫に惹かれてしまう。 彼女に主導権をすべて譲ってしまうやり方は、彼女に責任をなすりつけて、自分はいい人として逃げ切ってしまうやり方だけれど。 それさえも、彼の優しさから出ていると知っているから、責められない。 事件を通して、何度も考え方の矛盾を突いて、何度も『考え直して』とサインを出すしかない。 本当は、言いたいのに。「好きだから、手を引く」んじゃなく、「好きだったら抱きとめて妥協しろ」と。 彼女の価値観では、それが一番の答え。そして、そう行動しているのに。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●法倫の成長 法倫は職場でも、律子の考え方に支えられている部分があります。『考えすぎてもだめだ、現状の状況が出そろってから考えてみればいい』 そんな状況適応能力を、彼女から支えられているんですよね。 法倫はきっと、そんな状況適応能力にあこがれている部分があって。 そんな情報適応能力を、苦しんだ末に、自分の中に取り込みます。>「一日に割ったら、40分ちょっとだ。それくらいなら、喧嘩もいいんじゃないか?」 そこまで考えられるようになったのは、きっと律子の影響。 律子のいい部分を、喧嘩のたびに少しずつ取り込み、少しずつ成長できているのかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●1日につき40分の喧嘩 それはちょっと多すぎるような気がします(苦笑)。 それをもっと、気軽な応酬に変えられたなら。それは彼らにとって理想的で有意義な意見交換になると思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●律子の起床 律子の中のなかにも、3年間の生活が刻まれているんですね。 無秩序な生活の中にも、一か所だけ規則正しい部分ができる。そこを自分の生活の基礎にしていたのでしょう。 そしてそんな規則正しい生活に、安心感を感じていたに違いないから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●これからの話題は…? さて、この一話から三話で『ドラマにおける離婚騒動と、その解決の黄金パターン』をやり尽くした気がします。 これからどんな夫婦喧嘩の種が来るのか、想像がつきません。 第四話のネタも、まさにトンでもありません。 さて、二人はどうなることでしょうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ともに過ごした時間は、互いに絆と理解を刻んでいく。
2008/02/06
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