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<日経>◇中越沖地震、工場再開になお時間・企業、見通し立たず 07/17 14:09
<日経>◇中越沖地震、工場再開になお時間・企業、見通し立たず
新潟県中越沖地震の企業活動への影響は17日になっても続いている。精密バネ大手のアドバネクスでは工場内への立ち入りが危険な状態で、地震の影響を十分に調査することができないまま。柏崎市にある富士ゼロックスのプリンター工場では停電が復旧していない。生産再開の見通しが立たない企業が続出している。
自動車のエンジン関連部品を製造するリケンは柏崎事業所（新潟県柏崎市）など主力2工場と周辺の関連会社で、倉庫の損壊や設備の転倒などの被害があった。このうちの1社、リケンキャステック（新潟県柏崎市）では「操業できるような状態ではない」と話す。19日の操業再開を目指すが、「（精密機器のため）部品に傷がついているかどうかの検査にも時間がかかる」としている。
産業用ポンプ製造の新潟ウオシントン（川崎市）の柏崎市内の工場では事務用品や半製品が散乱している状況。「1週間以内には生産再開できれば」というのが精いっぱいだ。
三洋電機は半導体製造子会社、三洋半導体製造（新潟県小千谷市）の本社工場の生産ラインを昨日に引き続き止めており、17日朝から生産設備の点検や調整にあたっている。大きな被害は出ていないもようで、「17日にも稼働を再開できるよう準備を進めている」（経営広報部）。
松下電器産業は17日昼までに半導体の製造拠点である新井工場（新潟県妙高市）を再稼働させた。松下電工は同日、照明器具などの製造拠点である新潟工場（新潟県燕市）で水道管破裂など地震による被害が2カ所あったと発表した。復旧には一週間程度かかる可能性もある。
石油資源開発が原油と天然ガスを生産する吉井油ガス田（新潟県柏崎市）では、地震直後に原油を運ぶ地中パイプラインが破断。原油などが漏洩（ろうえい）したため、操業を中止している。再開は未定。
道路の通行止めや渋滞で物流各社にも影響が出ている。日本通運と佐川急便は被害の大きい柏崎市と刈羽村、長岡市の一部で集配ができない状態が17日も続いている。ヤマト運輸も柏崎市などで配達に遅れがでているという。
<日経>◇新潟県中越沖地震、電子・車関連の一部工場で操業停止
16日に起きた新潟県中越沖地震は企業活動にも影響を与えそうだ。日本経済新聞の取材によると、16日には富士ゼロックスのプリンター工場や三洋電機の半導体工場が操業を停止。電子機器、自動車関連の部品メーカーでは同日夜の時点で操業再開のメドが立たない工場もある。
「3年前（の新潟県中越地震）よりもひどい」と話すのは富士ゼロックスのプリンター生産拠点である新潟富士ゼロックス製造（新潟県柏崎市）。地震発生直後から生産を停止。生産設備には大きな損壊はないが建物の天井部分が一部破損するなどの被害が出た。停電が続いたため16日は設備の安全確認をいったん打ち切り、復旧は17日以降になる見通しだ。
三洋電機の半導体製造子会社、三洋半導体製造（新潟県小千谷市）の本社工場では地震発生直後に生産ラインを止めて従業員を避難させた。同工場は04年10月の前回の地震で大きな被害を受けたが、今回は余震状況などをみながら「17日にも再開できる見通し」（経営広報部）。新潟県に三つの半導体工場を持つ松下電器産業も大きな被害はないという。
新潟県内には自動車や電子機器関連の部品メーカーも多くあり、一部に被害が出ている。自動車のエンジン関連部品のリケンは柏崎事業所（新潟県柏崎市）と剣工場（同）の主力二工場と周辺の生産子会社9社で設備が被害を受けた。再開の見通しは立っていない。
電子機器などに使う精密バネ大手のアドバネクスの柏崎工場では従業員1人が負傷。機械数台が倒れ、従業員は避難した。余震が続き危険なため工場内部の十分な調査はしていない状況だ。
04年の地震ではメーターの文字盤を生産する日本精機の工場が被害を受け、完成車の生産にも影響が出た。自動車、電機各社は部品調達への影響を17日以降、調べることになりそうだ。
丸紅建材が後場一段高――復興需要への思惑買い向かう
丸紅建材リース<9763.T>が後場一段高。一時、６３円高の２９７円まで買われ、東証１部値上がり率上位に浮上している。同社は建設仮設材の大手の一角。新潟県中越沖地震を受けた復興需要への思惑から買いが向かっている。同様の思惑から、新潟県地盤の建設会社である植木組<1867.T>、福田組<1899.T>がストップ高カイ気配。長野県が地盤の北野建設<1866.T>やヤマウラ<1780.T>、プレハブを手掛ける日成ビルド工業<1916.T>のほか、北陸電気工事<1930.T>などが東証１部値上がり率上位となっている。
［ 株式新聞ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］
提供：（株）株式新聞社 (2007-07-17 13:47)
震災関連の一覧＝市場関係者調べ
２３日に新潟県中越地方で最大震度６強を記録した「新潟県中越地震」は、その後も大きな余震が続き、ライフラインにも影響が続いている。２５日の東京株式市場では「復興」関連として地元建設株などが物色されている。阪神大震災の際には関連銘柄がしばらく買われた経緯もあり、短期資金を集める可能性もありそうだ。市場関係者の作成資料を元にまとめた、主な関連銘柄は以下の通り。「植木組、福田組の地元建設は、補正予算での恩恵がおよぶ公算がある」（中堅証券）などとの声もある。
建設関連： 不動建設 <1813> （地盤改良）、鉄建建設 <1815> （鉄道、ＪＲ関連 の比率高い）、松村組 <1857> （免震工法）、福田組 <1899> （新潟最大のゼネコン）、植木組 <1867> （新潟県地盤）、ＮＩＰＰＯ <1881> （道路舗装最大手）、東亜道路 <1882> 、前田道路 <1883> 、日本道路 <1884> （道路関連）、大成ロテック <1895> 、積水ハウス <1928> （免震住宅）、北川鉄工所 <6317> （プレハブ仮設住宅）、シーティーエス <4345> 、法面工事・ライト工業（１９２６）、港湾・リンコー（９３５５）など。
防災関連：帝人 <3401> （防災袋）、東洋紡 <3101> （防災袋）、丸山工業 <3588> （ブルーシート） 、ニイタカ <4465> （固形燃）、岩谷産業 <8088> （ガスコンロ・ボンベ）、サトウ食品工業 <2923> （パック米飯・切り餅）、日清食品 <2897> （即席麺・カップ麺）など。
新潟関連（本社新潟など）：雪国まいたけ <1378> 、第一建設工業 <1799> 、ブルボン <2208> 、亀田製菓 <2220> 、岩塚製菓 <2221> 、ハードオフコーポレーション <2674> 、セイヒョー <2872> 、セコム上信越 <4342> 有沢製作所 <5208> 、北越メタル <5446> 、コロナ <5909> 、ダイニチ工業 <5951> 、北越工業 <6364> など。（Ｈ．Ｗ）
[ラジオNIKKEI２００４年１０月２５日]
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