特殊なYS‐11達



ここでは、航空局及び海上保安庁のYS-11を紹介します。
どれも民間型とは違う独特のキャビン(客室)を持っています。

航空局のYS-11飛行検査機
国土交通省航空局が導入したYS-11は全部で6機。2001年6月現在、3機が既に退役し、残る3機が現役を続けている。

YS-11-104 JA8610 製造番号2003

 1964年10月初飛行→1956年3月航空局に引渡し→1998年12月退役。
その後国立科学博物館の所有となり、現在東京国際空港(羽田空港)の旧JALライン整備ビル内にて保管中。試作機2機を含め合計182機生産されたYS-11の記念すべき量産1号機でドアが他の機体に比べて一回り小さく、観音扉のように手前に開閉する特徴を持つ。

YS-11-110 JA8700 製造番号2021

 1966年3月初飛行→1967年1月航空局に引渡し→1998年12月退役。
1999年11月にフィリピンのアボイティス航空に売却(RP-C3215)。
マニラにて同社が保有する他のYSのためのスペアパーツの供給源として活用。本機は旧塗装時代に最後まで胴体下面を無塗装のままとしていたことでファンの間でも‘記憶に残る‘機体となっている。(他機は比較的早期に胴体下面を白に塗装していた。)

YS-11A-212 JA8709 製造番号2058

 1968年10月初飛行→1969年1月よりVASPブラジル航空にて使用の後、1977年8月東亜国内航空へ。同航空にてJA8709『よろん』号として活躍。1985年10月に航空局へ→現在に至る。民間の航空会社での使用を経て航空局のフリートに加わった唯一の機体で、同時に航空局が使用していたYS-11としては唯一の『A』型機。AFIS及びTCAD搭載機として今後も現役にとどまる予定。

YS-11-115 JA8711 製造番号2048

 1967年10月初飛行→同年11月航空大学校に引渡し→1972年3月航空局へ→2002年3月退役。6月末現在羽田空港にて保管中。-100型だが各翼前縁の除氷装置は通常A-200型(及びこれ以降の各型)のみに見られるブーツ式を装備する‘変わり種‘。新造機としては本機とJA8712のみというユニークな特徴だ。

YS-11-115 JA8712 製造番号2049

 1967年10月初飛行→同年11月航空大学校に引渡し→1872年3月航空局へ→現在に至る。AFIS及びTCAD未搭載のため2002年度中の退役が予定されている。JA8711同様-100型だが各翼前縁の除氷装置は通常A-200型(及びこれ以降の各型)のみに見られるブーツ式を装備。なお、JA8712は胴体下面に固定式のテールバンパー(離着陸時におけるしりもち防止用)を持つがこれは航大時代からの各残。他機には無い特徴となっている。

YS-11-118 JA8720 製造番号2047

 1967年9月初飛行→1968年8月航空局に引渡し→現在に至る。AFIS及びTCAD搭載機として今後も現役にどまる予定。

海上保安庁のYS-11オール5機ラインナップ
海上保安庁が導入したYS-11は全部で5機。平成14年6月現在の時点で前記運用中だ。
海上保安庁のYS-11は、オリジナル仕様ともいうべきJA8701/JA8702の両機と後年全日空より購入した3機と大別される。装備面に大きな違いはないが、全日空から来た3機は自重が若干重い。またオリジナル仕様の2機には右側前方のサービスドアがなく、この部分に窓が2つ増設されている。
さらに、胴体中央部のキャビンウィンドウが少ないのも大きな特徴で、その分内部がいささか薄暗く感じられる。この胴体中央部には5機とも長距離飛行に備えるための燃料タンクが設置されており、長時間に及ぶ洋上哨戒飛行や小笠原、南鳥島への任務飛行時に威力を発揮している。なお、いずれの機体もAPUを装備していない。
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※登録記号順に記載、所属は2002年2月1日現在。
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YS-11A-207 JA8702
製造番号:2175 JCGコード:LA702

 1971年10月に初飛行、同年11月海上保安庁に引渡され現在に至る。千葉航空基地所属、愛称『おじろ』。長く羽田をベースにしていたため関東地方のファンにとっても馴染み深い機体だ。外観上はMADブームがない点を除けばシスターシップにあたるJA8701とほぼ同一で、他の3機に比べてキャビン部の窓が少ない。

YS-11A-213 JA8708
製造番号:2164 JCGコード:LA780

 1971年9月に初飛行。同月に全日空に引き渡され、同航空での使用を経て1979年3月に海上保安庁へ。那覇航空基地所属、愛称『しゅれい』。全日空時代にはエアニューギニに短期間リースされた経験を持つ変わり種。

YS-11A-213 JA8791
製造番号:2177 JCGコード:LA791

 1973年4月に初飛行、同月に全日空に引き渡され、同航空での使用を経て1978年12月に海上保安庁へ。那覇航空基地所属、愛称『しゅれい』全日空時代の1976年から2年強にわたり路線での運用を外れ、伊丹空港にて整備保管されていた。全日空に在籍したYSの中では飛行時間がもっとも短かった機体だ。

YS-11A-207 JA8701
製造番号:2093 JCGコード:LA701

 1969年1月に初飛行、同年3月に海上保安庁に引渡され現在に至る。羽田航空基地所属、愛称『ブルーイレブン』。JA8701は海上保安庁が保有するYSの中で唯一MAD(磁気探知機)を搭載し、胴体尾部に他機には見られない長いブームが付いている。MADは全国の地磁気の真方位と磁気方位を観測するうえで必要不可欠な装備となっており、そのため本機は、羽田を中心とする本来の哨戒任務の他、本来の担当区域以外の地方へのミッションを重ねることも多い。

YS-11A-213 JA8782
製造番号:2167 JCGコード:LA782

 1972年1月に初飛行。同年2月に全日空に引き渡され、同航空での使用を経て1979年2月に海上保安庁へ。千歳航空基地所属、愛称『おじろ』。

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